オクラの育て方

都会からリタイアして地元の田舎に戻り始めた家庭菜園、少しずつ学んだ野菜の育て方のコツをまとめてみました。

 1.ラッカセイ栽培のキモとコツ

オクラとは

オクラは、アオイ科トロロアオイ属の植物です。アオイ科と言うと、梅雨から夏にかけて花が咲くタチアオイやハイビスカス、ムクゲのほか、食用のドリアンやカカオも同じ仲間。原産地はアフリカ北東部の熱帯で、もともとは多年草ですが、日本では越冬できないため一年草です。夏の暑さが大好きな野菜で、昨年の強烈な猛暑続きの中でも、オクラだけは豊作で、採れ過ぎて困るほどでした(汗)。英語名が、なんと”Okra”。日本に入ってきたのは明治初期で、和名は”アメリカネリ”、古くから栽培されていた地域では”ネリ”とか、”陸蓮根”(おかれんこん)と呼ばれる地域もあるそうです。

オクラには、ネバネバの元となる食物繊維が豊富で、コレステロールを減らす効果があり、ビタミンやミネラルも含まれるため、夏バテ防止の効果も期待できて、夏にこそ食べたい野菜のひとつです。小さく刻んで粘りを出し、朝ごはんの納豆に混ぜたり、そうめんのつゆに入れたら、美味しく沢山食べられますね!(笑)。

元は、ハイビスカスやムクゲと同じアオイ科なので、その花を綺麗に咲くように改良した、「花オクラ」という品種もあります。ただし花オクラは、実を食べずに、花を食べます。きれいに咲いた花をサラダやおひたし、天ぷらなどにして食べますが、私はちょっと苦手です(汗)。


【品種】
花を食用にする「花オクラ」もありますが、ここでは実を食べるオクラを対象とします。
オクラの品種を大きく分けると、鞘の断面が星型の”角オクラ”(五角形や六角形、八角形も)と、断面が丸型の”丸オクラ”に大別できます。一般的に、角オクラの実は大きくなると固くなって食べられなくなるので、10cmくらいまでの実を採って食べます。一方の丸オクラは、20cmくらいまで大きくなっても比較的柔らかく食べられるので、採り忘れても安心です(笑)。店で売られているオクラの種には、品種名ではなく「角オクラ」や「丸オクラ」と書かれた商品が多く売られていますが、よく見ると、いろいろな品種があることに気が付かされます(汗)。角オクラには、極早生の「アーリーファイブ」や、生育旺盛で草丈が2mにもなる八角形の「クリムソン・スパインレス」、逆に矮性で側枝が沢山出て収穫量の多い「東京五角」など、数多くの品種があります。丸オクラでは、肉質が柔らかくて食味の良い「エメラルド」がおすすめ。
【連作障害】
連作の影響は受け難く、他に同じアオイ科の野菜が無いことから、連作を気にする必要はまずありませんが、せめて前年とは別の場所で育てるようにしましょう(笑)。こぼれ種から発芽する事もあるので、今年蒔いた種が違う場合、品種が混ざることも避けられます。
【病害虫】
とても強健で、病害虫にも強く、夏の猛暑や日照りにもよく耐える野菜ですが、幼苗の頃にはアブラムシが付きやすく、株が大きくなり風通しが悪くなると、ワタノメイガやオオタバコガの被害が出やすくなります。
オクラ苗に付いたアブラムシアブラムシが付きやすいのは、双葉から本葉が出始める幼苗のころ。双葉が巻いて、やけに成長が遅いなぁと感じて葉の裏を見たら、アブラムシがビッシリなんてことも・・・(汗)。早めに「ダントツ」などの殺虫剤を撒いて駆除するか、ジョロで水を大量にかけながら葉の裏に付いたアブラムシを洗い流してしまわないと、生育が滞り、やがて枯れてしまいます!。
オクラの葉を巻くワタノメイガの幼虫一方、収穫が始まり大きな葉が沢山茂り出すと、風通しが悪くなり、ワタノメイガやオオタバコガなどの害虫が付きやすくなります(汗)。ワタノメイガに産み付けられた卵から孵った幼虫は、葉を巻いて中に潜み、内側から葉を食べてしまいます。手っ取り早い駆除方法は、巻いた葉を切り取って、踏み潰して補殺!虫を見ずに済むので、農薬を使わない”手でトール”でも対処しやすいです(笑)。また、オオタバコガの幼虫は、オクラの実を齧りながら渡り歩きます。オクラの実は、害虫に食害されないように固い産毛で覆われていますが、それでもオオタバコガの幼虫にちょっと齧られただけで変形し、成長と共に大きく曲がってしまいます(泣)。曲がったオクラが多くなったら、殺虫剤を撒きましょう。「プレオフロアブル」がおすすめです。

 2.種まき

買ってきた苗や育てた苗を定植して育てることも出来なくは無いですが、オクラの根は直根で、移植すると根を痛めやすいので、直播き栽培がおすすめ。特に、大きく育ち過ぎた苗を移植しても、うまく育ちません(汗)。

しかし、オクラの発芽・生育適温は高く、遅霜にあうと枯れてしまうので、種を蒔くのは遅霜の心配が無くなり、地温が十分に上がった5月以降。そうなると、どうしても収穫が始まるのは遅くなりがちなので、どうしても早くから収穫したい人は、苗を買うか育てるして、慎重に定植する必要があります。

【気象環境】
発芽適温は25度~30度、生育適温は18度~30度と、高温と強い日照を好みます。耐寒性は弱く、10度以下では生育を停止します。
【土壌・施肥】
深く太い根を張るので、深くまで耕した肥沃で排水性・通気性のよい土壌を好みます。また、オクラは肥料好きなので、たっぷりの基肥に加え、植え付け後は2週間に1回、追肥をします。また、株が大きくなると倒れやすくなるので、追肥と一緒に土寄せをして、倒伏を防ぎます。
【播種の適期】
発芽適温が高いので、ポットに種まきする場合はビニールトンネルで保温、直播きする場合は畝に黒マルチを掛けて地温を上げてあげるのがおすすめ。トンネルで保温すれば、長野でも3月中に発芽させることは可能ですが、夜間に冷え込むと、結局その苗は枯れてしまいます。長野県でオクラの種を直播き出来る様になるのは、最低気温が15度を超えてくる、5月中旬以降。早く蒔いても、芽が出ずに種が腐ってしまいますし、芽が出ても遅霜で枯れてしまいますので、早蒔きしてもいい事は一つもありません(汗)。オクラの種は固い皮で覆われているので、種蒔きする前に一晩、水に浸けておくと発芽しやすくなります。
直播きする場合は、オクラの株は大きく育つので、畝間は60cm~1m、株間は50cm以上と、広めに取ります。1か所に3~4粒の種を蒔いたら、適宜間引いて1本立てにします。倒伏防止のために、2本立てや3本立てで栽培する人もいますが、あまり採れ過ぎても、とても食べきれません(汗)。なお、間引く際には、隣の苗の根を傷めないように、抜き取るのでは無く、ハサミで茎を切って間引きましょう!。
種まきと収穫時期
 
【植え付け】
苗を定植する場合は、本葉が2~3枚までの小さい苗の内に植え付けた方が、安定して育つように思います。ポット苗を移植する際は、水を枯らして土を固め、出来るだけ根を崩さないように、慎重に植え替えましょう。
オクラは肥料好きな野菜なので、定植の2週間前までに石灰と堆肥を加え、できるだけ深く耕しておきます。直播きする場合も、苗を定植する場合も、畝にはマルチを掛けた方が、地温が上昇して苗の生育がいいように思います。苗を植え付ける間隔は、畝間は60cm~1m、株間は50cm以上にします。

 3.管理と収穫

管理

オクラの花種まきから一月半~二月ほど経つと花が咲き、それから1週間ほどで実の収穫が始まります。株の生育を助けるため、最初のうちは早め早めに収穫しましょう。
オクラの枯れた花弁また、受粉が済んで閉じた花弁は、しばらくすると枯れ出し、手でつまむとスポッっと抜けて、中から小さなオクラが頭を出します。枯れた花弁は取ってしまった方が、きれいな色形のオクラを収穫できますよ!。

オクラの株は、高さが1メートル半から2メートル位まで大きく育ち、脇芽も出て大きな葉を広げるので、倒れやすくなります。柔らかい土の畑では、早めに支柱を立てて茎を縛るか、追肥と同時に土寄せを行います。とは言え、台風が滅多に通過することのない長野県において、我が家の畑は粘土質で土が固いので、土寄せしなくても、これまで倒れたことは一度もありません(笑)。


収穫

葉が茂ってくると、収穫の際に、収穫し頃の大きさの実を、つい見落としてしまいがちです。しかし、”博多華丸・大吉”の漫才じゃないですが、オクラとゴーヤは育つのが早い!(笑)。翌日か翌々日に見つけたときは、食べられないほど巨大化していることも・・・(汗)。そのため、私はここ数年は、丸オクラを育てる様にしています。味的には、角オクラの方が美味しい様な気がしますが、丸オクラの方が大きくなっても食べられて便利です(笑)。

オクラの種取りもし、巨大化してしまったオクラを見つけたときは、採らずにそのまま置いておいて、来年用の種取りをしましょう!。ただしF1品種(交配種)の場合や、同じ畑で違う品種のオクラを育てている場合は、いい種が採れないので、自家採種はできません。固定種であれば、自家採種した種で、翌年もオクラが栽培できます。一株に1本、大きなオクラを残したら、実の付け根に目立つ色のテープ等を巻いて、間違って採ってしまわない様に、目印を付けておきます。
オクラの種秋口になって実が枯れたら、収穫してネットに入れ、風通しの良い日蔭の場所に吊り下げておけば、そのまま来年の種蒔きの時期まで保存しておけます。1本の鞘から、最低でも20粒くらいの種が採れますよ!(笑)。

 


▲ページTOPへ