都会からリタイアして地元の田舎に戻り始めた家庭菜園、少しずつ学んだ野菜の育て方のコツをまとめてみました。
ニラ(韮)は、ネギ属に属する多年草。中国やインドでは紀元前から栽培されていたという、歴史のある野菜です(笑)。『一度植えたら、毎年収穫できる野菜』に分類しましたが、残念ながらアスパラの様に、植えっぱなしで10年以上も収穫することは出来ません。なぜなら、同じ場所に植えたまま3年くらい経つと、株が大きくなり過ぎて、根を張る場所が無くなり、葉が細くなるなど品質が低下、収量も落ちてしまいます。
そこで、3~5年毎に、株分けをし、植え替える必要があります。植え替えた翌年は収量が少ないので、2畝作っておいて、交互に3年毎に株分けするようにすると、切らすことなくよいニラを収穫し続けられます。
数ある野菜の中でも、ニラは育てやすい野菜のひとつです。あまり細かいことは気にしなくても、滅多なことはありません。私は、畑の土の流出防止に、ニラの株を大きくして、土手を作成中です!(笑)
種から育てるのは面倒なので、品種に拘らなければ、知り合いから株を分けてもらい、株分けで育てるのが手っ取り早いですね。
株分け・定植の適期は、休眠期から休眠が明けまでの、葉が枯れている期間とする説や、春(4月)か秋(9月)にとする説もありますが、私の経験では、枯れている冬以外であれば、一年中何時やっても大丈夫そうです…。もう要らないと、捨てた株でさえ、その辺の地面の上に置いておけば勝手に根付いてしまうほど、頑強な植物でビックリします(汗)。
株分けの仕方は、大きく育った株をスコップで掘り起し、土を払いながら、葉の2~3本ごとに根を、力任せに(笑)、千切り分けします。多少どころか、相当手荒く扱っても、全く問題ありません(汗)。分けた株は、株間15cmで定植します。植え方は、天地さえ間違えなければ(間違えてもOKかも!?)、深植えしようが、浅植しようが、根付いて芽が出てきます!。水やりは、せいぜい1-2日もやれば十分。ただ、良いニラを収穫するためには、株分けした年は収穫せずに、株を大きく育てましょう!。
収穫は、株分けした翌年以降。草丈が20cm以上になったら、株元から数センチ上、葉が分岐したあたりで刈り取り、収穫します。
なお、家庭菜園で、スーパーで売られている様な長くて幅広の立派なニラが収穫できるのを期待してはいけません…(汗)。ニラ農家では、ハウスの中でマルチをして、ニラを箱入り娘のように過保護に育てているので、あれだけ立派なニラに育ちますが、家庭菜園の露地栽培では、半分くらいの背丈のニラが採れれば御の字ですよ(笑)。
追肥は、株分けしてから1か月後と、冬の間に1回。まったく追肥しなくても、ニラはどんどん増えて育っていきますが、葉を太くしたければ、追肥は欠かせません。
収穫がはじまったら、収穫した毎にお礼肥を与えましょう。株元に鶏糞などの肥料を蒔き、少し中耕しておきます。
夏になると、花芽が伸び出します。花芽の茎は硬いので、食用には向きません。また、花を咲かせると株が弱ってしまうので、早めに摘み取ってしまいます。しかし、花芽はひっきりなしに順番に出てくるので、あまり気にせず、時々葉ごと刈り取ってしまうのが楽です。花を咲かせれば、固定種であれば、秋には種が採れますよ。