【直木賞】受賞作一覧(写真・解説付き)

2000年以降に直木三十五賞を受賞した作品と作者の紹介。

直木賞受賞作一覧(2000年以降)

直木三十五賞」(通称 直木賞)は、無名・新人及び中堅作家による大衆小説作品に与えられる文学賞です。
 かつては芥川賞と同じく、無名・新人作家に対する賞でしたが、現在では中堅作家が主な対象とされていて、ベテランが受賞することも多くなりました。文藝春秋社社長の菊池寛が、友人の直木三十五を記念して1935年に芥川龍之介賞(芥川賞)とともに創設し、年2回発表されます。


 第157回直木賞 受賞作品決定!

日本文学振興会は、2017年7月19日(水)、「第157回芥川賞・直木賞」の選考会を築地・新喜楽で開催し、直木三十五賞に、佐藤正午(さとう しょうご)さんの『月の満ち欠け』(岩波書店)を選出したと発表しました。佐藤さんは、1955年長崎県佐世保市生まれの61歳。北海道大学文学部中退。1983年のデビュー作『永遠の1/2』で第7回すばる文学賞を受賞。2015年の「鳩(はと)の撃退法」で山田風太郎賞を受賞。直木賞候補には、今作が初のノミネート。

月の満ち欠け』は、月が欠けてもまた満ちるように、死んでも生まれ変わりを繰り返す女性をめぐる物語。初老の会社員小山内は東京駅のカフェで、小学生の少女と出会う。その少女るりは、自分の前世は若くして亡くなった小山内の娘だと告げるのだった。生まれ変わりという信じがたい告白に直面した人々の揺れ動く心を細やかに描き上げた作品です。

なお、直木賞の選考委員は、浅田次郎氏、伊集院静氏、北方謙三氏、桐野夏生氏、高村薫氏、林真理子氏、東野圭吾氏、宮城谷昌光氏、宮部みゆき氏の9氏です。

 2010年以降 直木賞受賞作品

2017年 上半期 第157回

月の満ち欠け

作者: 佐藤正午

【内容】 あたしは、月のように死んで、生まれ変わる――目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか? 三人の男と一人の少女の、三十余年におよぶ人生、その過ぎし日々が交錯し、幾重にも織り込まれてゆく、この数奇なる愛の軌跡よ! 新たな代表作の誕生は、円熟の境に達した畢竟の書き下ろし、さまよえる魂の物語は戦慄と落涙、衝撃のラストへ。

2016年 下半期 第156回

蜜蜂と遠雷

作者: 恩田 陸

【内容】 3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか? ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。

【私感】 同著で2005年に第2回本屋大賞と第26回吉川英治文学新人賞をW受賞した『夜のピクニック』は、2006年に多部未華子主演で映画化。高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために・・・。永遠の青春小説、こちらもおすすめです。

2016年 上半期 第155回

海の見える理髪店

作者: 荻原 浩

【内容】 その腕に惚れ、大物俳優や政財界の名士が通いつめた伝説の床屋。ある事情からその店に最初で最後の予約を入れた僕と店主との特別な時間が始まる。両親の離婚をきっかけに家出し、海を目指す少女の切ない冒険。交通事故で急逝した娘の代役として若作りをして成人式へ出席しようと奮闘する父と母。喪失から始まる、大人のための「泣ける」物語6編。

【私感】 同著『愛しの座敷わらし』(2007年発表、第139回直木賞候補作品)も是非おすすめ!。2012年に水谷豊主演で映画化も。ラストのレストランでのシーン、目頭と胸がジーンとなります。

2015年 下半期 第154回

つまをめとらば

作者: 青山 文平

【内容】 女が映し出す男の無様、そして、真価。太平の世に行き場を失い、人生に惑う武家の男たち。身ひとつで生きる女ならば、答えを知っていようか。時代小説の新旗手が贈る傑作武家小説集。男の心に巣食う弱さを包み込む、滋味あふれる物語、六篇を収録。

2015年 上半期 第153回

(りゅう)

作者: 東山 彰良

【内容】 1975年、台北。偉大なる総統の死の直後、愛すべき祖父は何者かに殺された。内戦で敗れ、追われるように台湾に渡った不死身の祖父。なぜ?無軌道に生きる17歳のわたしには、まだその意味はわからなかった。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。歴史に刻まれた、一家の流浪と決断の軌跡。

2014年 下半期 第152回

サラバ!

作者: 西 加奈子

【内容】 1977年5月、圷歩は、イランで生まれた。父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに。

【私感】 イラン生まれ、エジプト・大阪育ちという経歴からか、その作風は個性的でレビュー評価も様々。ハマる人、ハマらない人、真っ向に分かれるかも?

2014年 上半期 第151回

破門

作者: 黒川 博行

【内容】 映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮は、資金回収のため、関西とマカオを奔走する。巨額の資金をめぐる争いはやがて組同士のトラブルに発展し、桑原にも絶体絶命の危機が!予想を裏切る展開の連続で、悪党たちがシノギを削る大人気ハードボイルド・シリーズの最高到達点!

2013年 下半期 第150回

恋歌(れんか)

作者: 朝井 まかて

【内容】 樋口一葉の歌の師匠として知られ、明治の世に歌塾「萩の舎」を主宰していた中島歌子は、幕末には天狗党の林忠左衛門に嫁いで水戸にあった。尊皇攘夷の急先鋒だった天狗党がやがて暴走し、弾圧される中で、歌子は夫と引き離され、自らも投獄され、過酷な運命に翻弄されることになる。「萩の舎」主宰者として後に一世を風靡し多くの浮き名を流した歌子は何を思い胸に秘めていたのか。幕末の女の一生を巧緻な筆で甦らせる。


昭和の犬

作者: 姫野 カオルコ

【内容】 昭和三十三年滋賀県に生まれた柏木イク。気難しい父親と、娘が犬に咬まれたのを笑う母親と暮らしたのは、水道も便所もない家。理不尽な毎日だったけど、傍らには時に猫が、いつも犬が、いてくれた。平凡なイクの歳月を通し見える、高度経済成長期の日本。その翳り。犬を撫でるように、猫の足音のように、濃やかで尊い日々の幸せを描く。

2013年 上半期 第149回

ホテルローヤル

作者: 桜木 紫乃

【内容】 北国のラブホテルの一室で、心をも裸にして生々しく抱き合う男と女。恋人から投稿ヌード写真の撮影に誘われた女性事務員。貧乏寺の維持のために檀家たちと肌を重ねる住職の妻。アダルト玩具会社の社員とホテル経営者の娘。ささやかな昴揚の後、彼らは安らぎと寂しさを手に、部屋を出て行く。人生の一瞬の煌めきを鮮やかに描く全7編。

2012年 下半期 第148回

何者

作者: 朝井 リョウ

【内容】 就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて・・・。

【私感】 直木賞受賞者で初となる「平成生まれ」作家。デビュー作『桐島、部活やめるってよ』(2010年)の映画化に続き、『何者』も映画化(2016年公開)。若手作家原作の映画らしく、出演も佐藤健、有村架純、菅田将暉など、今大人気の注目若手俳優が勢ぞろい!。


等伯

作者: 安部 龍太郎

【内容】 天下一の絵師をめざして京に上り、戦国の世でたび重なる悲劇に見舞われながらも、己の道を信じた長谷川等伯の一代記を描く傑作長編。

【私感】 『信長燃ゆ』(2001年)は、その後テレビでドラマ化。『天馬、翔ける』(2004年)は第11回中山義秀文学賞を受賞。

2012年 上半期 第147回

鍵のない夢を見る

作者: 辻村 深月

【内容】 どこにでもある町に住む、盗癖のあるよそ者の女、婚期を逃した女の焦り、育児に悩む若い母親・・・彼女たちの疲れた心を待つ落とし穴。私たちの心の奥底を静かに覗く傑作集。

2011年 下半期 第146回

蜩ノ記(ひぐらしのき)

作者: 葉室 麟

【内容】 命を区切られたとき、人は何を思い、いかに生きるのか。無実の罪で3年後に切腹を控える武士の監視を命じられた青年武士が、その崇高な生きざまを知り成長していく姿を師弟の絆や家族愛、夫婦愛を交えて描き出す、感涙の時代小説!

【私感】 2014年に役所広司主演、岡田准一、堀北真希ら出演で映画化。第38回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞は『永遠の0』に譲ったものの、8部門で賞を受賞。

2011年 上半期 第145回

下町ロケット

作者: 池井戸 潤

【内容】 「お前には夢があるのか? オレにはある」。研究者の道をあきらめ、家業の町工場・佃製作所を継いだ佃航平は、製品開発で業績を伸ばしていた。そんなある日、商売敵の大手メーカーから理不尽な特許侵害で訴えられる。創業以来のピンチに、国産ロケットを開発する巨大企業・帝国重工が、佃製作所が有するある部品の特許技術に食指を伸ばしてきた。

【私感】 2011年にWOWOWでドラマ化、2015年には民放のTBSでテレビドラマ化されると大人気に。平均視聴率は18.6%と、2015年のドラマ部門年間視聴率でトップ。最終話は22.3%で、2015年の民放連ドラの最高視聴率を記録。

2010年 下半期 第144回

漂砂のうたう

作者: 木内 昇

【内容】 明治10年、根津遊郭。御家人の次男坊だった定九郎は、過去を隠し仲見世の「立番」として働いていた。花魁や遊郭に絡む男たち。新時代に取り残された人々の挫折と屈託、夢を描く。


月と蟹

作者: 道尾 秀介

【内容】 あの夏、海辺の町で少年は大人になる涙を知った。小学生の慎一と春也はヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。無邪気な儀式ごっこはいつしか切実な祈りに変わり、母のない少女・鳴海を加えた三人の関係も揺らいでゆく。「大人になるのって、ほんと難しいよね」―誰もが通る「子供時代の終わり」が鮮やかに胸に蘇る、少年小説の傑作。

2010年 上半期 第143回

小さいおうち

作者: 中島 京子

【内容】 昭和初期、女中奉公にでた少女タキは赤い屋根のモダンな家と若く美しい奥様を心から慕う。だが平穏な日々にやがて密かに「恋愛事件」の気配が漂いだす一方、戦争の影もまた刻々と迫りきて―。晩年のタキが記憶を綴ったノートが意外な形で現代へと継がれてゆく最終章が深い余韻を残す。

 2000年~2009年 受賞作

2009年 下半期 第142回

廃墟に乞う

作者: 佐々木 譲

【内容】 13年前に札幌で起きた娼婦殺害事件と、同じ手口で風俗嬢が殺された。心の痛手を癒すため休職中の仙道は、犯人の故郷である北海道の旧炭鉱町へ向かう。犯人と捜査員、二人の傷ついた心が響きあう、そのとき・・・。感激、感動の連作小説集。


ほかならぬ人へ

作者: 白石 一文

【内容】 名門の家に生まれた27歳の宇津木明生。出自から逃れるように、キャバクラで知り合った女性とスピード結婚する。しかし、彼女の心には忘れられない男がいた。明生は、その悩みを、女性の上司に相談に乗ってもらうようになる。誰もが抱えるテーマを真っ向から捉え、不器用でも格好悪くても「自分にとってベストの相手」を探すことを諦めず、前を向いて生きていく様を描く。

2009年 上半期 第141回

鷺と雪

作者: 北村 薫

【内容】 昭和十一年二月、運命の偶然が導く切なくて劇的な物語の幕切れ「鷺と雪」ほか、華族主人の失踪の謎を解く「不在の父」、補導され口をつぐむ良家の少年は夜中の上野で何をしたのかを探る「獅子と地下鉄」の三篇を収録した、昭和初期の上流階級を描くミステリ「ベッキーさん」シリーズ最終巻。

2008年 下半期 第140回

悼む人

作者: 天童 荒太

【内容】 不慮の死を遂げた人々を「悼(いた)む」ため、全国を放浪する坂築静人。静人の行為に疑問を抱き、彼の身辺を調べ始める雑誌記者・蒔野。末期がんに冒された静人の母・巡子。そして、自らが手にかけた夫の亡霊に取りつかれた女・倖世。静人と彼を巡る人々が織りなす生と死、愛と僧しみ、罪と許しのドラマ。


利休にたずねよ

作者: 山本 兼一

【内容】 女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは・・・。「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。

2008年 上半期 第139回

切羽へ(きりはへ)

作者: 井上 荒野

【内容】 かつて炭鉱で栄えた離島で、小学校の養護教諭であるセイは、画家の夫と暮らしている。奔放な同僚の女教師、島の主のような老婆、無邪気な子供たち。平穏で満ち足りた日々。ある日新任教師として赴任してきた石和の存在が、セイの心を揺さぶる。彼に惹かれていく・・・夫を愛しているのに。もうその先がない「切羽」へ向かって。直木賞を受賞した繊細で官能的な大人のための恋愛長編。

2007年 下半期 第138回

私の男

作者: 桜庭 一樹

【内容】 落ちぶれた貴族のように、惨めでどこか優雅な男・淳悟は、腐野花の養父。孤児となった10歳の花を、若い淳悟が引き取り、親子となった。そして、物語は、アルバムを逆から捲るように、花の結婚から2人の過去へと遡る。内なる空虚を抱え、愛に飢えた親子が超えた禁忌を圧倒的な筆力で描く。

【私感】 映画化され2014年に公開。第36回モスクワ国際映画祭コンペテイション部門に出品され、最優秀作品賞と主演の浅野忠信が最優秀男優賞を受賞。

2007年 上半期 第137回

吉原手引草

作者: 松井 今朝子

【内容】 なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか? 遣手、幇間、女衒―人々の口から語られる廓の表と裏。やがて隠されていた真実が少しずつ明らかになっていく。吉原を鮮やかに浮かび上がらせた、時代小説のあらたな傑作!

2006年 下半期 第136回

該当作品なし

2006年 上半期 第135回

まほろ駅前多田便利軒

作者: 三浦 しをん

【内容】 東京のはずれに位置する”まほろ市”の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。多田と行天コンビの魅力満点の連作集!

【私感】 続編『まほろ駅前番外地』『まほろ駅前狂騒曲』の”まほろ駅前シリーズ”は3作ともおすすめ!。同著『舟を編む』(2011年、2012年「本屋大賞」選出)は、映画化され2013年に公開。第37回日本アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ6部門で受賞。2016年には民放でアニメ放送化。個人的には、田舎暮らしで時にはチェーンソーを扱う暮らしぶりから、神去シリーズ『神去なあなあ日常』『神去なあなあ夜話』が大好き(笑)。


風に舞いあがるビニールシート

作者: 森 絵都

【内容】 才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり・・・。自分だけの価値観を守り、お金よりも大切な何かのために懸命に生きる人々を描いた6編。あたたかくて力強い作品。

2005年 下半期 第134回

容疑者Xの献身

作者: 東野 圭吾

【内容】 東野圭吾の推理小説で、ガリレオシリーズ第3弾。花岡靖子は娘・美里とアパートで二人で暮らしていた。そのアパートへ靖子の元夫、富樫慎二が彼女の居所を突き止め訪ねてきた。どこに引っ越しても疫病神のように現れ、暴力を振るう富樫を靖子と美里は大喧嘩の末、殺してしまう。今後の成り行きを想像し呆然とする母子に救いの手を差し伸べたのは、隣人の天才数学者・石神だった。彼は自らの論理的思考によって二人に指示を出す。

【私感】 同作品は映画化(2008年公開)されたほか、舞台化もされ人気を博し、高い評価も得ましたが、同時に一部のミステリー作家からは作品の作為性に強い批判を浴び、議論を巻き起こしました。

2005年 上半期 第133回

花まんま

作者: 朱川 湊人

【内容】 母と二人で大切にしてきた幼い妹が、ある日突然、大人びた言動を取り始める。それには、信じられないような理由があった。昭和30~40年代の大阪の下町を舞台に、当時子どもだった主人公が体験した不思議な出来事を、ノスタルジックな空気感で情感豊かに描いた全6篇。

2004年 下半期 第132回

対岸の彼女

作者: 角田 光代

【内容】 専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが・・・。結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、それだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。多様化した現代を生きる女性の、友情と亀裂を描く傑作長編。

2004年 上半期 第131回

空中ブランコ

作者: 奥田 英朗

【内容】 傑作『イン・ザ・プール』から二年。伊良部ふたたび!。ジャンプがうまくいかないサーカス団の団員、先端恐怖症のヤクザ・・・。精神科医伊良部のもとには今日もおかしな患者たちが訪れる。


邂逅の森(かいこうの森)

作者: 熊谷 達也

【内容】 大正年間、身分違いの恋から故郷を追われたマタギの青年、松橋富治の波乱の人生を描く。自然に対する畏敬の念あふれる雄大な物語。

2003年 下半期 第130回

号泣する準備はできていた

作者: 江國 香織

【内容】 満ち足りていたはずの恋に少しずつ影が差す様を描いた表題作のほか、淡く繊細な筆致でつづられた12編は、さらりとした読みごたえでありながらも、男と女の物悲しさを秘めたものばかり。


後巷説百物語(のちのこうせつ百物語)

作者: 京極 夏彦

【内容】 御行の又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平ら小悪党たちの暗躍を描いた人気シリーズの第3弾。幕末を舞台とした先の2作とは異なり、時代は明治へと移り変わっている。年老いた主人公、山岡百介が、数十年前に又市らによって仕組まれた事件を振り返るという趣向だ。奇怪なしきたりに縛られた孤島、死人が放つ怪火、不死の蛇、人へと変化する青鷺など、著者が得意とする妖怪を題材にした6編が収録されている。

2003年 上半期 第129回

4TEEN フォーティーン

作者: 石田 衣良

【内容】 東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。ナオト、ダイ、ジュン、テツロー、中学2年の同級生4人組。それぞれ悩みはあるけれど、一緒ならどこまでも行ける、もしかしたら空だって飛べるかもしれない。友情、恋、性、暴力、病気、死。出会ったすべてを精一杯に受けとめて成長してゆく14歳の少年達を描いた爽快青春ストーリー。


星々の舟

作者: 村山 由佳

【内容】 父と息子、後妻と連れ子の「家族」の幸せで平凡な生活。そう、兄妹が恋仲になるまでは……。著者が新境地を切り拓いた感動の長篇。
戦前生まれの厳格な父、家政婦から後妻に入った母。先妻の子供も後妻の連れ子も、分け隔てなく育てられ成人しました。そんな一家に突然、残酷な破綻が訪れて??。家族とはいったい何なのか。性別、世代、価値観もそれぞれに違う彼らは夜空の星のようにばらばらに瞬きながらも、「家」というひとつの舟に乗って、無限の海を渡っていくようでもあります。

2002年 下半期 第128回

生きる

作者: 乙川 優三郎

【内容】 藩衰亡を防ぐため、家老から追腹を禁ぜられた又右衛門。跡取りの切腹、身内や家中の非難の中、ただひたすらに生きた十二年を問う。

2002年 上半期 第127回

該当作品なし

2001年 下半期 第126回

あかね空

作者: 山本 一力

【内容】 希望を胸に上方から江戸へ下った豆腐職人の永吉。味覚の違いに悩みながらも恋女房に助けられ表通りに店を構える。傑作人情時代小説。


肩ごしの恋人

作者: 唯川 恵

【内容】 女であることを最大の武器に生きる「るり子」と、恋にのめりこむことが怖い「萌」。対照的なふたりの生き方を通して模索する女の幸せ探し、新しい家族のあり方を描く。等身大の女性を描く、第126回直木賞受賞作。

2001年 上半期 第125回

愛の領分

作者: 藤田 宜永

【内容】 過去の事実が二人の情愛をより秘密めいたものにする。仕立屋の淳蔵はかつての親友夫婦に招かれ三十五年ぶりに訪れた故郷で出会った佳世と齢の差を超えて魅かれ合うが・・・。

2000年 下半期 第124回

プラナリア

作者: 山本 文緒

【内容】 乳ガンの手術後、何をするのもかったるい25歳の春香。この洞窟の出口はどこにある? 働かない彼女たちに現在を映す恋愛小説集。


ビタミンF

作者: 重松 清

【内容】 「家族小説」の最高峰。38歳、いつの間にか「昔」や「若い頃」といった言葉に抵抗感がなくなった。40歳、中学一年生の息子としっくりいかない。妻の入院中、どう過ごせばいいのやら。36歳、「離婚してもいいけど」、妻が最近そう呟いた・・・。一時の輝きを失い、人生の“中途半端”な時期に差し掛かった人たちに贈るエール。「また、がんばってみるか・・・」、心の内で、こっそり呟きたくなる短編七編。このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。

2000年 上半期 第123回

虹の谷の五月

作者: 船戸 与一

【内容】 フィリピンのセブ島に祖父と暮らす13歳のトシオ。丸い虹がかかる谷をめぐり、彼はゲリラの抗争に巻き込まれていく。成長を遂げていく少年に託した冒険巨編。


GO

作者: 金城 一紀

【内容】 広い世界を見るんだ―。僕は“在日朝鮮人”から“在日韓国人”に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子高に入学した。小さな円から脱け出て、「広い世界」へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった。感動の青春恋愛小説。

 これ以前の受賞作品

続きは、

 → 「【直木賞】受賞作一覧(写真・解説付き)1980・90年代」をご覧ください。

【関連ページ掲載】
※ これまで、「本屋大賞・芥川賞・直木賞」の全受賞作を、一覧(リスト)にしていましたが、あまりに数が多くなってしまったので、各賞を切り出した、それぞれのページを作りました。
 → 芥川賞-歴代受賞作|全作品一覧
 → 直木賞-歴代受賞作|全作品一覧
 → 本屋大賞-歴代受賞作|全作品一覧

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