鶴瓶の家族に乾杯 | 高知県香南市(杉本哲太さん)

各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。

「鶴瓶の家族に乾杯」は、NHK総合テレビで、毎週月曜日の夜7時30分から放送されている、バラエティ番組です。
「家族」をテーマにして、司会の鶴瓶さんとその時々のゲストが旅人として田舎を訪れ、地元の人々と触れ合いながら、ステキ(素敵)な家族を求めて日本中をめぐる、“ぶっつけ本番”の旅番組です。

今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。

 平成29年5月15日放送 鶴瓶芝居小屋に大興奮! 杉本哲太と高知県香南市でぶっつけ本番旅

旅のゲストは、俳優の杉本哲太(すぎもと てった)さん。神奈川県茅ヶ崎市出身の51歳。学生時代はヤンチャをしていたようで、1981年に横浜銀蠅ファミリーのロックバンド「紅麗威甦」(グリース)でデビューしますが、その後は俳優業に専念。今では、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』で、直虎の父で井伊家当主・井伊直盛役を演じており、とても味のある演技を魅せてくれています。ただし、3月5日放送の”桶狭間に死す”の放送回で、直盛は今川義元に従い尾張の織田攻めに出陣し、桶狭間で討ち死にしてしまったので、今後の登場は回想シーンだけになってしまいます。

旅の舞台は、高知県の香南市(こうなんし)。高知市の少し東に位置し、土佐湾に面しています。2006年に、4市1町の合併により誕生しました。南国市の後免駅から安芸郡奈半利町の奈半利駅に至る42.7キロを結ぶ、日本最後のローカル線として平成14年に誕生した土佐くろしお鉄道阿佐線、通称「ごめん・なはり線」が、市の海岸沿いを走っており、鉄道ファンにも人気の場所です。茅ヶ崎育ちの杉本さんは、小学生のころやっていた海釣りを40年ぶりにしてみたい、出来たら釣った旬の魚を食べながら地元の人と交流したいと、香南市を旅先に選びました。


ロケが行われたのは、平成29年3月21日(火)。生憎の雨模様の中、傘を差しながら、『オレ、陽が”照った”の”哲太(てった)”だからなぁ、あんまりロケで雨ないんだけど(笑)』と、ぶつぶつ独り言を言いながら登場したのは、ゲストの杉本哲太さん。杉本さんと鶴瓶さんが待ち合わせしたのは、長さ32メートルもの道(橋)が、ほぼ垂直にそびえ立っている不思議な光景が現れる、高知県香南市夜須町の手結(てい)地区。「手結港可動橋」は、2002年に完成した跳開式の可動橋で、船が通る時には線路の踏切と同じく遮断機が下りて、橋が70度の角度までせり上がります。

二人は、橋の手前で便利屋を営んでいる岡村さんを見つけ、話を聞きます。杉本さんが釣りをしたいと話すと、この辺りではシイラ漁が有名ですが、今はシーズンオフ。岡村さんは船も所有している便利屋ですから、お金さえ払ってもらえれば、釣竿も貸しますし、釣り場も教えてくれるそうですが、それはちょっとルール違反(笑)。そこに、独居老人の買い物ツアーの帰りと話す、87歳のお婆さん、まーちゃんが通り掛かりました。鶴瓶さんが呼び止め、話を聞いたが最後、機関銃のような喋りが止まりません(汗)。鶴瓶さん、『えらい人に声をかけたなぁ~』と(笑)。

二人が便利屋さんを出ると、さっきは聳え立っていた橋が、いつの間にか降りていました。そこで二人は、その橋を渡って、対岸にある手結漁協の事務所を訪ねてみることに。「手結地方卸売市場」と看板が掛かった事務所には、数人の職員さんが居ましたが、今は漁の端境期で今日は水揚げもなく、なんか暇そうです(汗)。せっかくなので、冷凍したシイラならあると見せてもらいますが、今の時期は釣れそうにありません。『えらい時期に来たな~』と鶴瓶さん、『俺は釣りはしないので、哲太に任すわ! ぜったい釣って、さばいてね』と話すと、そくさくとその場から立ち去ってしまいました(笑)。

ここでスタジオから、香南市の魅力をビデオ紹介。紹介してくれるのは、地元の方々です。
 まず、香南市で日本一のものと言えば、「ニラ」。肉厚で幅が広いのが特徴の香南市のニラは、出荷量が日本一です。そのニラを使った料理で人気なのが、”ニラ塩焼きそば”。町では、プリンや寿司、たい焼きにも、ニラが使われています。次に、香南市で自慢の魚介といえば、「長太郎貝」。高知県以外では緋扇貝(ヒオウギ貝)と呼ばれ、サンゴ礁の中で生き延びるために、とてもカラフルな色をしています。地元で一番おススメの食べ方は、網で焼いて、ネギとポン酢で頂きます。目でも舌でも大満足の逸品です。最後は、迫力が自慢の「土佐凧」。江戸時代に、出産や還暦祝いに凧を贈ったのが始まりと言われています。毎年旧正月には、タタミ100畳分もの土佐凧を揚げるイベント「旧正凧揚げ大会」が行われています。

一人旅になった杉本さんは、まず12時に上がるという可動橋を見学することに。初めて見るその光景に、杉本さんも最初は感動しますが、橋が全部上がって止まってしまうと、それ以上の感想が口から出て来ませんでした・・・(汗)。次は、岡村さんに教えられた「ヤ・シィパーク」に行ってみることに。そこは海水浴場で、杉本さんはお洒落なカフェ「mana mana」(マナマナ)に入ってみますが、3月の雨模様の海水浴場では、人っ子ひとり見当たりません。そこで、人気の”土佐文旦いちご”のアイスキャンディーを頂きながら、この辺りの見所を店員さんに尋ねると、ちょうど香我美駅の近くで「かがみ花フェスタ」が開催されており、チューリップがきれいに咲いていると教えてもらいました。

一方の鶴瓶さんは、雨の中、傘を差して町を歩き回りますが、まったく人に出会えません(汗)。『20年目にして、とうとう初めて人と出会えず旅が終わってしまうかも?』と思った時、ようやく一台の車を見つけ、声を掛けます。すると、独居の高齢者にお弁当を配っている途中という、民生委員の方でした。鶴瓶さんが、『一緒に配りましょう』と、さっそく隣のお宅に配達に伺うと、なんとそこが、さっき出会った”まーちゃん”の家でした(驚)。ひょんなことから、振り出しに戻ってしまった鶴瓶さん、まーちゃんと一緒に浜の方を散歩することに(汗)。鶴瓶さんは、まーちゃんの話すテンポに太刀打ちできず、案内されるがまま、ニラの出荷作業をしている弘岡のお婆ちゃん家を訪ねますが、生憎と今日の作業は既に終わってしまっていました。そこへ、もう一人、まーちゃんの友達が訪ねて来て、鶴瓶さんは3人のお婆さんに囲まれて、皆さんに暮らしぶり等について話を聞きました。

続いて杉本さんは、ヤ・シィパークに隣接する「道の駅やす」で、地元の海産物を売っている「海山屋 一水」を訪ねると、調理しても色が変わらないという”黄金しょうが”を薦められました。そこで杉本さん、ご主人に、『実は香南市には釣りをしに来た』と話すと、『今は一番釣れない時期ですねぇ』と(汗)。雨も上がってせっかくなので、藁でカツオのタタキを焼くのを見させてもらおうと、杉本さんが店の表に出ると、ちょうど偶然にも鶴瓶さんが、まーちゃんと手を繋いでこちらに歩いて来るではありませんか!。鶴瓶さんと杉本さんは、焼きたての初ガツオのタタキを頂いた後、今度こそ本当に、まーちゃんともお別れすることに(笑)。

まーちゃんと別れた鶴瓶さんは、車で町中を移動していると、何やら倉庫の様な所から、銀色に光る太い排気用パイプが、表の側溝まで伸びているのを見つけ、車を降ります。するとそこは、魚屋の「香宗屋 岡崎水産」の隣の倉庫で次男が始めた、テイクアウト専門の焼き鳥屋でした。店主の百田さんに話を聞くと、以前は、よかれと思って焼肉屋の前で焼き鳥屋を開いていたそうですが、当てが外れてまったく売れず、実家に戻って来たとか(汗)。すると来月、月亭方正さんが「弁天座」で落語会を開くと教えてもらった鶴瓶さん。他にこの辺りの名所を尋ねると、弁天座の前には、7月に町中に飾られる絵金(えきん)さんの屏風が保管されている「絵金蔵」があり、今日は休館日ですが館長さんが近所なので紹介してくれるそうです。

杉本さんは、mana manaの店員さんに教えてもらった、「かがみ花フェスタ チューリップ園」を訪れました。一目10万本のチューリップは、四国一だそうです。そこに、杉本さんを見つけ黄色い歓声を上げる若い女性が3人。話を聞くと、高知市内から、ゆずアメゴ(アマゴ)で有名な「馬路村」に、高校の卒業旅行に来た帰りに立ち寄ったとのこと。杉本さんは、ニコニコしながら、彼女たちと一緒にチューリップ畑を見学させてもらいました。

百田さんから館長さんに電話してもらって、休館日の「絵金蔵」を開けてもらった鶴瓶さん。提灯を持って、”闇と絵金”の展示室に入ると、そこには蝋燭の灯りに照らされた、数々の絵金の屏風絵が飾られていて、鶴瓶さんも感嘆!なんとも幻想的な雰囲気です。絵金とは、幕末に土佐で活躍した絵師・弘瀬金蔵の愛称で、絵金の地元である赤岡町(現・香南市)では、毎年7月に各家が屏風絵を開陳する「土佐赤岡絵金祭り」が開催されます。絵金蔵には、その屏風絵のレプリカが常設展示されていて、平成17年にオープンしました。

香南市の芝居小屋・弁天座続いて、向かいにある「弁天座」も開けてもらった鶴瓶さん。中は、1階は土間の枡席で2階には桟敷席が設えられ、花道に回り舞台と、あまりに立派で本格的な芝居小屋の造りに、鶴瓶さんは再び感嘆させられます。鶴瓶さんは、案内してくれた事務局長の横矢さんから、『休館日に開けてあげた代わりに、今度は演じに来てください』と、振られてしまいました(笑)。横矢さんは、平成5年に地元有志で結成した”土佐絵金歌舞伎伝承会”の事務局長もしていて、毎年7月の「絵金祭り」にあわせて「土佐絵金歌舞伎」を上演し続けていること、横矢さんは裏方として歌舞伎の上演に尽力されていること等を知らされた鶴瓶さん。せっかくなので、その歌舞伎で使う手作りというカツラや衣装を見せてもらうと、相当にお金のかかった本格的な小道具にビックリさせられます。赤岡の人々の、歌舞伎に注ぐ情熱に強く感銘を受けた鶴瓶さん、ついに、『ちょっと時間はかかるかもしれませんが、私 ここで(落語会)やります!』と宣言!。

チューリップ園の見学を終えた杉本さんが帰ろうとすると、先に出会った漁協の職員さんがちょうど前を通りかかり、『おじゃこ屋さんは行かれましたか?』と声を掛けてくれました。話を聞くと、吉川という地区に、しらすの釜揚げを作っている加工業者「ヤマナカ海産」があるそうで、親切にも電話して見学のアポを取ってくれたうえ、工場まで案内してくれました。生憎とこの日は、しらすが揚がらず製造過程は見ることができませんでしたが、釜揚げしらすを試食させてもらいました。ご家族に話を聞くと、息子さんは釣りをされるとのこと。杉本さんが目を輝かせ、これから何か予定があるかと尋ねると、『これから、おじゃこの配達を・・・』(汗)。でも浜辺に行けば、誰か釣りをしている人がいるはずと教えられ、ひとり海辺に行ってみることに。

杉本さんは、海辺の駐車場で、ちょうど釣りの準備をしている下元さんを見つけ、声を掛けます。すると、これからイカやヒラメなどを狙って、ジグ(疑似餌)使ったルアー釣りをするところだそうです。杉本さんが、自分にも釣らせて欲しいとお願いすると、予備の竿は無いので、下元さんの竿を貸してくれることに。さっそく浜辺から、40年前を思い出して、杉本さんが竿を振りかぶりルアーを投げると、いきなり『プチッ!』。ライン(糸)が切れ、ジグだけ飛んで行って、海にポチャリ・・・。風にラインが煽られ、竿に引っかかって切れてしまう、”風の強い日あるある”でした(笑)。一投目にして、いきなりの終了に、杉本さんは地団太踏んで嘆き悔しがりますが、後の祭り。その後、下元さんと釣具屋に行き、ジグを買ってお返しした杉本さんでした(笑)。

中日そばここで、ちょっと一息、「家族に一杯」の時間です。
 訪ねたのは、赤岡町に古くからある商店街の一角、「とさを商店」。果物など生鮮食料品や日用品などを扱う小さなスーパーですが、店の奥が食堂になっています。この店で頂く本日の一杯は、「中日そば」(ちりめんちゅうにち、600円)。うどんの和風スープに、中華麺が入っているので、その名が付きました。労働者や子供の小腹の足しにと、戦後間もないころから親しまれている、町のソウルフードです。ちなみに、今日の家族に一杯のコーナーのBGMは、1936年の映画「踊るアメリカ艦隊」のためにコール・ポーターが作詞・作曲した、「I've Got You Under My Skin」でした。歌は、フランク・シナトラによるものかと。

手作り楽器ついに釣りを諦めた杉本さん。最近、子供が大きくなってしまい、夫婦の会話の間が持たなくなってしまったことから、何か夫婦共通の趣味があるのか等、夫婦円満の秘訣を聞きたいと、新たな出会いを求めて、海辺を離れ、山手の方へ。道沿いで見つけた、香南市観光マップを見ながら、柑橘類を使ったランチやデザートがあるガーデンカフェの「イングリッシュガーデンハウス」や、立派な古民家でゆったりとお茶タイムが楽しめる「徳中庵」、おいしいみかんがいっぱい!みかん狩りもできる「高橋農園」といった候補の中から、何やら脱サラしたご主人が夫婦で営んでいそうだから、目的の話を聞けるのではないかと妄想した杉本さんは、「イングリッシュガーデンハウス」を訪ねてみることに。すると、お母さんと長女、次女の美人3姉妹?が、出迎えてくれました。『ご夫婦共通の趣味があれば』と話を切り出すと、長女のご主人が趣味で楽器を手作りしていて、その楽器を使って一緒に演奏したりしているとのこと。見せてもらったのは、箱ハープや、ビオラやチェロ風の手作り楽器。杉本さんがご主人に演奏をお願いすると、なんと杉本さんも一緒に演奏してみることに。しかし、また糸(弦)を切ってしまわないかと、恐る恐る箱ハープの弦を弾く杉本さんでした(笑)。

鶴瓶さんは、事務局長の横矢さんから教えてもらった、横町にある「おっこう屋」さんを訪れます。店を営んでいるのは、『色は黒いが名はましろ』と教えられた”間城”さん(笑)。ここでは、町の皆さんの蔵や納戸に眠っていたものや、それにちょっと手を加えた再生商品が売られていて、売れたら出品している町民のお小遣いになるんだそうです。間城さんは履物屋(靴屋)の嫁で、ここで鼻緒を作りながら、店番をしているとのこと。裏には昼寝ができる場所もあって、いわば町民の溜り場ともなっているそうです。

杉本さんは、演奏が終わると、ご家族のお父さんが作っている減農薬有機栽培の「小夏」(みかん)を頂きました。店の場所も元はみかん畑で、お父さんは今でもフルーツファーム「ヤマ賢」を営み、みかんのオーナー制度などに取り組んでいるそうです。最後にスタジオで、『釣りを諦め、山に行ったことで、素敵な出会いが出来て、本当によかった』と話す、杉本さんでした(笑)。


二人旅

香南市の自慢紹介ビデオ

鶴瓶さん

杉本さん

家族に一杯

 

再放送は、5月19日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 香南市の名物など

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