NHK『鶴瓶の家族に乾杯』 放送内容とロケ場所の情報!(平成29年度 1~3月放送分)

各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。

※ 最新の放送内容をまとめたページは、こちらの「NHK『鶴瓶の家族に乾杯』 放送内容とロケ場所の情報!」へ。
※ これ以前の放送内容は、放送回毎の放送内容(個別ページ)をご覧ください。
※ 今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。

 3月12日  絶景&再会SP 蛭子能収と岡山県瀬戸内市ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、漫画家でタレントの蛭子能収(えびす よしかず)さん。その他の肩書には、意外な俳優や映画監督と並んで、芸能界きっての”ギャンブラー”というのもあります(笑)。さらに最近は、女性誌での人生相談が話題だとか・・・(汗)。熊本県牛深市(現天草市)出身の70歳。1年前に終了してしまいましたが、テレビ東京『ローカル路線バス乗り継ぎの旅』に長い間出演していて、すっかりお茶の間の顔なじみになりました。「家族に乾杯」も今回で3回目の出演ですから、すっかりベテランゲストのはず?(笑)。これまで、平成22年11月の放送で岐阜県岐阜市を、平成27年6月の放送で静岡県富士市を旅しました。

今回の旅の舞台は、岡山県瀬戸内市。岡山市の東隣りに位置し、瀬戸内海に面しています。2004年に、邑久郡(おくぐん)にあった邑久町、長船町、牛窓町の3町が合併して誕生しました。特に牛窓地区は、『日本のエーゲ海』とも称される様に瀬戸内海を望む景色がきれいで、風光明媚な場所として人気です。昨年公開の映画『君と100回目の恋』のロケ地にも選ばれ、miwaさんや坂口健太郎さんらが訪れ話題になりました。また、今年4月公開予定の想田和弘監督のドキュメンタリー映画(観察映画)の最新作で、牛窓で出会った人々にフォーカスを当てた『港町』は、第68回ベルリン国際映画祭(2018年2月15~25日)に正式招待されたそうです。また、長船地区や福岡地区は、古くから刀鍛冶が盛んで、特に「備前長船兼光」は著名です。

鶴瓶さんは、22年前の平成8年(1996年)9月放送の、「家族に乾杯」の前身である「鶴瓶のにっぽん家族に乾杯」のロケで、ゲストの内海好江さんと大島智子さんと共に、当時の牛窓町を訪れています。今回、牛窓を訪れることになった経緯は、蛭子さん自身もよく分かっていない様で、『海がある所が好きだからかな?』だそうです・・・(汗)。


ロケが行われたのは、平成30年1月29日(月)。「牛窓神社」の参道の入り口にある、「牛窓海水浴場」の海岸沿いで待ち合わせた、鶴瓶さんと蛭子さん。旅先で見つけた神社に、人との出会いを祈念してお参りするのが常となった鶴瓶さんは、鳥居の先に長々と続く階段を見て尻込みしつつも、5つ年上の蛭子さんも登るというので、牛窓神社を訪ねることに。だいぶ階段を上って息も絶え絶えになった鶴瓶さんと蛭子さん、海が見下ろせる広場に出た所で、ベンチに座って休憩していると、神社から下りてきた人に『あと120段くらいです』と教えられ、引き返そうかと相談・・・(汗)。階段は全部で364段もあるそうです。ようやく神社に辿り着いた二人は、並んでお参りすることに。お賽銭は、鶴瓶さんは何時もの通り500円、蛭子さんは以前は100円だったそうですが、奥さんからケチケチするなと言われて、今は千円札を入れることにしているそうです。すると、社殿の中で傘寿のお祓いを受けている方がいるらしく、奥の方から宮司さんの分かりやすい祝詞の言葉が聞こえてきました。境内にいた禰宜さんを見つけ鶴瓶さんが声を掛けると、皇学館大学を出てから神職に就いて3年目という息子さんでした。お姉さんが巫女兼権禰宜で、お母さんも権禰宜という、神職一家だそうです。そこに、お祓いが済んだお父さんの宮司さんが出てきてくれました。すると宮司さん、参られた方の芸妓の上達をお祈りさせて頂くことにしているそうで、今日のゲストの蛭子さんを横に、即興の祝詞を唱えてくれました。『とうときやぁかしこきやぁ、蛭子能収 技芸の道に・・・、笑福亭鶴瓶は家族に乾杯のメインキャスターとして・・・、人間らしく生きる力を与えたま~え、(はい、パチパチ)』と、とてもユニークで、分かりやすい話し言葉での祝詞。この宮司さん、長い階段を上ってきてくれた参拝者のためにと、20年ほど前から時間がある限り表に出て、こうした即興の祝詞を唱えながら参拝者と一緒にお参りするようにしていて、そのため常日頃は分かりやすい言葉の祝詞にしているそうです。もちろん、改まった祭事の際には、改まった言葉でやっているそうなので、ご安心を(笑)。

ここでスタジオから、瀬戸内市の魅力をビデオ紹介。紹介してくれるのは、瀬戸内市の魅力に惹かれ、去年フランスから瀬戸内市に移住したフランス人のソフィーさん。現在、国際交流員として、海外からの観光客に瀬戸内市をPRする仕事をしているそうです。

まず最初に紹介してくれたのは、”日本のエーゲ海”とも呼ばれている、牛窓町の美しい海と太陽。その太陽を活かしたメガソーラー「瀬戸内 Kirei 太陽光発電所」も建設中で、その面積は東京ドーム56個分もあり日本最大級。今年の秋に稼働すれば、年間8万世帯もの電力を賄うことができるそうです。
 次に邑久町には、ソフィーさんも大好きなアーティスト「竹久夢二」が生まれた家が残されています。竹久夢二は、大正から昭和にかけて、画家・詩人として活躍し、多くの美人画を残しました。その生家「少年山荘」(夢二郷土美術館分館)では、その美人画が数多く展示されています。
 最後、長船町の自慢は、日本刀。長船町には、鎌倉時代から江戸時代後期にかけて日本刀の職人が集まり、数多くの名刀が生み出されました。「備前おさふね刀剣の里」では、日本刀作りの様々な行程を間近に見ることができます。


次に二人が向かったのは、22年前に鶴瓶さんがゲストと訪れた、「正本写真館」。その際に、旅の最後に出会った人々に集まってもらい皆で記念撮影をした、思い出の場所です。店内には、その当時の若い鶴瓶さんと町の人々が写った写真が、今でも飾られていました。もちろん、この写真を撮ってくれたお父さんは、そこに写っていません。そこで今度は、代替わりした息子さんに、お父さんも入って正本さんご家族と一緒に、店の表で記念写真を撮ってもらいました(笑)。

二人が写真館を出ると、向かいにあった「フードショップ ナカニワヤ」の奥さんに呼び止められ、寄らせてもらうことに。居間に上げもらいお茶を頂きながら、ご夫婦に、金毘羅さん参りでの奇遇な馴初め話を聞かせてもらうことができました。そろそろ別れ時と察した蛭子さん、鶴瓶さんがトイレを借りている間に、奥さんにこの辺りの見所を尋ねると、「前島」に渡ってみてはと教えられました。すぐ近くの港から、船で6~7分だそうです。

二人が港に着くと、ちょうど大きなフェリーが港を横切っています。そこで、通りがかった車の中から、前島に住んでいるという森さんご夫婦に声を掛けられた鶴瓶さん、『車で前島を案内しますよ』との提案に、『お願いします』と蛭子さんを先に車に乗せると、『出発してください』と車を見送り、『やっと蛭子さんと別れられた』と(笑)。車の後部座席に乗せられたまま、フェリーであっという間に前島に渡った蛭子さんは、港で車を降りた所で、ようやく鶴瓶さんが居ないことに気が付きます(汗)。

ここでちょっと一息、岡山県瀬戸内市の「家族に一杯」の時間です。訪れたのは、「関町商店街」。漁師町として栄えてきた、牛窓町の昔ながらの商店街です。一軒の魚屋さん、「高祖鮮魚店」を覗いてみると、年配の女性陣が集まって、ゲタ(シタビラメ)のミンチを品定めしています。これから地域の奥さん方が集まって、一緒にゲタのミンチの料理を作るそうです。その場に伺ってみると、ゲタのミンチを炒めてそぼろにしてから、野菜と一緒に煮込んでいます。煮付けにならない小さいゲタを、丸ごとミンチにしているので、旨味がたっぷり出るそうです。本日の一杯は、その煮込んだ汁をご飯にかけて頂く、「ゲタの汁かけご飯」。何処の家でも昔から作られてきた、郷土料理です。

蛭子さんと分かれた鶴瓶さんは、車で移動中に白菜とキャベツの実った畑をみつけ、車を降りてみます。ちょうど収穫作業をしていた農家の人に話を聞くと、このキャベツはご当地ブランドの「牛窓甘藍」という品種で、歯触りが柔らかくて甘いのが特徴だそうです。すると、隣の白菜畑の藤岡さんの所では、親子孫の三世代で収穫作業をしているから「家族に乾杯」の番組向きと、紹介してくれることに(笑)。

鶴瓶さんが広大な白菜畑の中に入っていくと、ちょうど藤岡さん一家が、86歳になるお爺ちゃん夫婦から、息子夫婦とその子(孫)の三世代5人で、やはり地元ブランドの「牛窓白菜」の収穫作業をしていました。鶴瓶さんが、『白菜、今めっちゃ高いんですよ』と話しかけると、『でも、みな高い時ばかり値段の話をして、安い時は何も言わないじゃないですかと』とご主人(笑)。出来すぎた時には、1玉1円なんて時代もあったそうです。鶴瓶さんは、白菜の収穫体験をさせて貰いますが、芯を落す鎌の扱いが怖く、広い畑の全部の白菜を収穫し終わるには、一年もかかってしまいそうなペースです(汗)。

一方、前島に渡って、森さんのご自宅に伺った蛭子さん。家の裏に植えられたみかんの木から、ちょうど食べ頃のみかんを採って食べさせてもらうと、とても美味しかったそうです。車から買物してきた荷物を降ろすと、蛭子さんは森さんの車に乗せてもらい、前島ドライブに連れて行ってもらうことに。途中、森さんのキャベツ畑に立ち寄ると、蛭子さんは牛窓甘藍の収穫体験までさせてもらい、まさに至れり尽くせり(笑)。次に森さんが案内してくれたのは、「大坂城築城残石群」。大阪城再建(1620~1629)の時の石切り場の遺跡で、前島展望台から眺める海の景色もきれいです。最後に森さんの奥さんから、せっかくだから似顔絵を描いてほしいと頼まれた蛭子さん、似顔絵は苦手だと緊張しながらも、お二人を目の前に画用紙に似顔絵を描き、ようやく恩返しができました(笑)。

鶴瓶さんは、22年前に訪問したペンションのことを思い出し、当時の記憶を頼りに探してみることに。途中、「岬の丘のペンション村」と書かれた看板を見つけますが、少し記憶の場所とは違う感じがして、一軒の元ペンションをしていたお宅を訪ね、聞いてみることに。すると、当時のことを覚えているご主人が出て来てくれて、下にあるモッキンバードを鶴瓶さんが訪ねたと、教えてくれました。以前は数多くのペンションで栄えていた牛窓町ですが、今は数軒のペンションが営業を続けているだけだそうです。その数少ないペンション「モッキングバード」を、ようやく訪ね当てた鶴瓶さん。既に経営は代替わりしていましたが、当時のご主人夫婦も健在で、最近のご家族の暮らしぶりなど、いろいろ話を聞きせてもらいました。しかし、最初にご主人の口から出た言葉は、『また来たんですか』と・・・。実は当時の放送では、このペンションでの撮影は編集でカットされ、ご主人夫婦の写真とペンションの名前がチラっと紹介されただけでした(汗)。ペンションの食堂から見える海の景色と、夕日は最高で、さすがに今回はカットされずに放送されるでしょうと、鶴瓶さんが牛窓に来ているとの噂を聞きつけて化粧して待っていたと話す若奥さんは、期待しきりです(笑)。

前島から本島に戻った蛭子さん、港近くの瀬戸内市観光センター「瀬戸内きらり館」に立ち寄ります。すると、受け付けの女性から、瀬戸内市に来たら絶対に外せないのは、景色がきれいな「牛窓オリーブ園」だと教えて貰いました。車で10分もかからない場所で、既に夕方の5時なので、ちょうど今日はキレイな夕日が見れるでしょうとのこと。さっそくオリーブ園を訪ねた蛭子さん、テラスから噂の如くキレイな夕日を眺めることは出来たのですが、寒さに耐えきれず、すぐに紹介された「幸福の鐘」の場所へと移動(汗)。『お金持ちになれますように』との願いを込めて、3回鐘を鳴らした蛭子さん、きっと週末の競艇では、万馬券を当てられたことでしょう!(笑)。

再放送は、3月16日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 瀬戸内市の名物など

 3月5日  震災から7年 伊達公子と宮城県利府町ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、元女子プロテニス選手の伊達公子(だて きみこ)さん。京都府京都市出身の47歳。6歳の頃にテニスを始め、高校では1988年のインターハイで、シングルス・ダブルス・団体優勝の3冠獲得を達成。高校卒業後の1989年にプロ転向し、25歳で日本人女子選手では歴代最高の世界ランク4位になるも、26歳を目前に現役を引退します。その後、ドイツ人レーシングドライバーのミハエル・クルムとの結婚を経て、2008年に『若手に刺激を与えるため』と、12年ぶりに37歳にしてプロに復帰。それから46歳まで9年間、現役を続行しましたが、昨年(2017年)8月に、惜しまれつつ2度目の引退を決意します。

伊達さんの、現役時代のWTAランキング自己最高位はシングルス4位(現行システムでの日本人最高位タイ)、ダブルス28位。WTAツアー通算でシングルス8勝(日本人歴代2位)、4大大会で女子シングルス準決勝に3回・ベスト8入り6回は共に日本女子選手歴代最多記録。全豪オープン勝利(オープン化以降)・ウィンブルドン3回戦進出の最年長記録者と、記録を挙げればキリが無く、日本のみならず世界の女子テニス界のレジェンドです!

伊達さんが「家族に乾杯」に出演するのは、平成16年(2004年)11月27日の放送で、山形県遊佐町を旅して以来、14年ぶりのことです。今回の旅の舞台は、宮城県利府町。毎年、この時期の恒例となっている、東日本大震災の被災地を巡る旅。今年は、震災から7年目になります。昨年は、北島康介さんと「東松島市」を旅しました。利府町は、国の特別名勝「松島」のある松島湾内に位置することから、「八百八島」と称される島々に津波がぶつかり直撃は免れたものの、それでも浜田漁港などは大きな被害が出て、昨年末に新しい防波堤が完成したばかりです。伊達さんは、牡蠣が大好物ということで、今回の旅先に利府町が選ばれたとのこと。そこで鶴瓶さんと伊達さんは、浜田漁港にある「かき焼き処」を訪れ、鶴瓶さんのインスタグラムには、大量の焼き牡蠣を前にした二人の写真がアップされていますよ!(笑)。


メカブロケが行われたのは、平成30年2月9日(金)。利府町にある2つの漁港のうち、「須賀漁港」で待ち合わせた、鶴瓶さんと伊達公子さん。何時もなら、ゲストを放っておいて先に地元の人と話し込むのが鶴瓶さんの役目ですが、今回は先に伊達さんがワカメなどの海草加工場を見つけて話しかけ、後から鶴瓶さんが追いかけるという展開に!(笑)。しかし、テニスプレーヤーの伊達さんだとは気が付かない加工場の年配の女性は、掃除の手を休めることもなく、『今、仕事が終わったところ。あと10分くらい早く来たらワカメをボイルしてたのに、残念でしたねぇ~』と、そっけなく・・・(汗)。でも、『塩蔵ワカメだったら買っていっていいよ、売るくらいあるから!』と(笑)。そこに鶴瓶さんが到着すると、年配の女性陣の態度は一変、『鶴瓶さん来るんだったら、私きれいに化粧してたのに~』と。さすが、年増殺し?の鶴瓶さんです(笑)。

経営者の80歳になるという奥さんに自宅に誘われ、寄らせて貰うことにした鶴瓶さんと伊達さん。腰を痛くして休んでいるご主人や息子さんと出会い、ご夫婦の馴初め話や、ご家族の暮らしぶりについて話を聞きました。美味しく頂いたメカブは、オリーブオイルとごま油をちょっと入れるのが秘訣だそうです。

ここでスタジオから、利府町の自慢をビデオ紹介。紹介してくれるのは、ご当地キャラクターの「梨ん幹(なしんかん)戦士・ナシルバー」。利府の二大名物である、「利府梨」と「JR東日本 新幹線総合車両センター」から生まれた、スーパーヒーローです!(笑)。
 まず最初は、日本三景の「松島」。内陸に広く広がる利府町ですが、その町の一部は松島湾にも面しています。その松島で一際ユニークな場所が、「馬の背」。長さ200メートルの天然の桟橋です。利府町には、ナシルバーの他にも、利府町観光大使の「リーフちゃん」や、利府産の海産物PRキャラクターの「カッキーくん」「のりロボくん」「わかめがねさん」など、多くのゆるキャラが大集結しています!

鶴瓶さんと伊達さんは、伊達さんの大好物のカキにありつこうと、牡蠣の養殖が盛んなもう一つの「浜田漁港」を目指すことに。すると、”営業中”と看板の掛かったカキ小屋「かき焼き処」を発見! 。しかし人の気配は皆無・・・(汗)。裏手の工場で、牡蠣を剥いている人を見つけ話を聞くと、厨房でおにぎりを食べている大森さんが、牡蠣を焼いてくれるとのこと。大森さんを見つけ話を聞くと、なんと先の方がオーナーだそうです(笑)。牡蠣が焼き上がるまでの間、大森さんにご家族の話を聞くと、その都度『あのね~』と枕詞が付くので、ついに鶴瓶さん、『”あのね”抜きでお願いします』と(笑)。”あのね”を数十回くらい聞いていると、ようやく牡蠣が焼き上がりました!。熱々のカキを頬張った鶴瓶さんと伊達さん、満面の笑みで、『美味いわ~』『おいし~』と(涎)。値段を聞くと、1個が100円と格安ですが、さらに「焼カキ食べ放題」は、なんと30分で2千円だそうです。普通の人でも30分で30個くらい、多い人だと70個も食べるとのこと(驚)。

カキ小屋で伊達さんと分かれ一人旅になった鶴瓶さんは、利府名物の梨を求めて、車で山手の方へと向かいます。道沿いには梨畑が広がっていますが、畑に梨は一つも成っていません。その景色を見た鶴瓶さん、『もう無いわ・・・』と呟きますが、そりゃぁそうです(呆)。日陰の斜面には雪が残る、2月ですよ!?。梨の直売所が連なる県道8号線を車で走っていると、なぜか『豚足あります』という看板が目につき、気になった鶴瓶さんは、車を停めて降りてみることに。一軒の直売所「菅原梨園」(春日屋酒店)に立ち寄ると、この冬の時期でもちゃんと梨が売られていました。新しい品種で人気の「にっこり」は、大きな梨4個で1千円。試食させてもらうと、さすがにシーズン中の採りたての様なパリパリ感は残っていませんが、十分みずみずしく、逆に熟したような食感が味わえ、梨好きの鶴瓶さんも大満足な様子(笑)。菅野梨園で梨を栽培しているのは、83歳になるお爺さんと聞いた鶴瓶さんは、店の裏にあるご自宅に伺い、ご両親に話を聞くことに。冬の時期は、腰が痛いと言いながらもゴルフを楽しんでいるというお父さんは、とても83歳には見えず、お元気そうでした。

伊達さんは、震災から7年が経ち、被災地の子供たちが元気にスポーツに取り組む様子を見たいと、地元の小学校を訪ねてみることに。たまたま見つけた「利府小学校」に、伊達さんが一人で取材交渉に臨むと、さすが世界のDATE、すんなり撮影OKを貰うことが出来ました(笑)。校庭で体育の授業を受けている3年生のクラスを見学させて貰うことになった伊達さん、子供たちが赤白の2組に分かれ、数少ないボールを奪い合って自陣のゴールに多くの球を蹴り入れた方が勝ちというゲームに、一緒に参加することに。すると、白組に入った伊達さんは、さすが元プロスポーツ選手、絶対に勝つぞと勝つための作戦を練り、子供たちに指示を出すと、白組の子供たちは早くも勝ちを悟ったが如く、大きな勝ちどきの声をあげます。しかし結果は、7対6で、紅組の勝ちでした(笑)。

ここでちょっと一息、利府町の「家族に一杯」の時間です。
 日本三景「松島」の海で採れる冬のワカメは絶品。湾内で育てられている利府のワカメは、波にもまれてないので葉が柔らかく美味しいそうです。震災直後の津波の時も海に出ていたという漁師さんのお宅に伺い頂いたのは、本日の一杯、「ワカメのしゃぶしゃぶ」。採れたての茶色いワカメをお湯に潜らせると、手品の様に、あっという間に鮮やかな緑色に変わります。プリプリとした食感と、ふわっと広がる潮の香りがたまりません。

次に伊達さんは、テニスコートを探して、楽天の2軍の本拠地「楽天イーグルス利府球場」もある広大なスポーツ公園施設「十符の里パーク」(中央公園)を訪ねました。テニスコートもあって、雪かきが済んで使える状態にはなっていますが、寒い2月の平日の午後3時半、既にテニスをしている人は一人もいません・・・(汗)。そこで、室内プールにご夫婦で歩きに来ているという阿部さんと出会い、話を聞いていると、スポーツが盛んな「利府高校」が直ぐ近くと教えられ、きっとテニス部もあるだろうと、今度は高校を訪ねてみることに。

一方、鶴瓶さんは、県道沿いをブラブラ歩いていると、一台の車が停まり、降りてきた3人の女性に囲まれてしまいます(笑)。話を聞くと、祖母・母・娘(一番上の孫)の三世代だそうです。台湾に留学している娘が、旧正月の冬休みで一時帰国中に、家族旅行で松島の温泉に行く途中とのこと。ちょうどロケの直前に台湾では大きな地震があったばかりなので、鶴瓶さんは心配しますが、帰国中の彼女は難を逃れ、彼女の友人達も無事だったようです。しかし、台湾は大変な状況の様なので、東日本大震災の折には支援を頂いたことから、今度は私たちが返していきたいと話してくれました。

利府高校で取材許可を貰った伊達さんは、男子も女子もテニス部があると聞き、その部活動を見学しに校内へと入って行きます。さすがスポーツが盛んな高校らしく、出会う高校生らはみなハキハキとして、元気に『こんちは』と挨拶をしてくれます。中庭でテニスコートの準備をしている女子テニス部員を見つけた伊達さんは、『センターベルトが緩んでネットが高い!』、『センターベルトは真っ直ぐ立てる!』と、さっそく厳しく指導?。でも、部員の子らが『ボレーの仕方を教えて下さい』、『バックハンドのやり方を教えてください』とお願いすると、短く的確なアドバイスで、やさしく指導してくれました(笑)。生徒から、『世界で戦う際に、メンタルをどう保っていたんですか?』と質問されると、伊達さんは、『急に何かができるわけじゃないので、それがどんなに大きな試合でも小さな試合でも、同じことが同じように出来ることが必要なこと。小さな積み重ねを毎日やり続けることが、その先に繋がるので、私はいつも、プロセスを大事にしてやっていました』と、語ってくれました。最後、伊達さんがテニス部の女子生徒に、利府町内でおススメの場所を尋ねると、「イオン」だそうです(笑)。さすがにイオン以外でとお願いすると、『パンセのパンが美味しいよねぇ』という話になり、伊達さんはその店を探しに行くことに。

JR利府駅を訪れた鶴瓶さんは、駅前のバス停で、出発を待つバスの中から、可愛らしい女子高生に手を振られ、『鶴瓶さーん、乗っていきますか?』と声を掛けられると、思わず『乗りま~す!』と(笑)。乗ってから話しを聞くと、学生らは利府高校の生徒さんで、このバスは塩釜行だそうです。車内で立ったまま学生らと話をしていると、バスが出発するとのアナウンスがあり、後部座席に移動した鶴瓶さん、今度は前の席の女性に声を掛けます。この女性もてっきり学生だと思った鶴瓶さんは、震災当時は何年生だった?と尋ねると、女性は思わず『えぇ?』と(笑)。とても若く見えた女性は、実は3人ものお子さんがいるお母さんで、今から幼稚園に迎えに行く子供は、震災当時はお腹の中にいたそうです。

ソフトボール部のマネージャーをしていた女子高校生から、『”家族に乾杯”が大好きで毎週見ているお婆ちゃんをバス停に呼びました』と聞いた鶴瓶さん、彼女と一緒にバスを降りると、待っていたお婆ちゃんは、バスから降りてきた鶴瓶さんに抱きつき大喜び(笑)。彼女の両親は共働きで、1歳の頃から朝早くから夜遅くまで、お婆ちゃんの家で面倒を見て貰い、夜遅く迎えに来たお母さんと家に帰る生活を17年間続けてきたそうで、幼稚園の送り迎えに、朝御飯から夕御飯まで毎日作って食べさせてくれたお婆ちゃんには、感謝してもしきれないそうですが、今回こうして鶴瓶さんをお婆ちゃん家に招くことが出来て、とてもよい祖母孝行が出来たのではないでしょうか?(笑)。

パンが大好きで、自分でも恵比寿でパン屋「フラウクルム」を開いているという伊達さん。女子高校生おすすめの、石窯パン工房「Pensee(パンセ)」を訪ねました。一番人気は、「塩バターパン」(税込129円)だそうです。塩バターパンとカレーパンを選んだ伊達さんは、店内の一角にあるイートインスペースで頂くことに。コーヒーの無料サービスに、キッズコーナーもあって、子供連れのお母さん方で店内はとても賑わっています。3人の子供を連れたお母さんに話を聞くと、震災当時は隣の多賀城市で津波に襲われ、車から走って逃げて金網によじ登った所で津波が押し寄せ、胸まで水に浸かった状態で2~3時間経った頃、ようやく地元の人に助けられ、一晩泊めてもらって生きのびることが出来たそうです。幾つもの偶然が重なって助かったことから、『まだ死ぬ時期では無かったということだね、これからは自分の好きなことを頑張ってやっていこうね』と、子供たちと話しをしたそうです。今でも、世界で大きな地震が起きたりすると、子供と当時のことを振り返りながら、あの時支援してもらった台湾の人達にも恩返しがしたいという話をすると、教えてくれました。

再放送は、3月9日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 利府町の名物など

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感想(2件)

 2月5日  わろてんかSP 松坂桃李と大阪府千早赤阪村ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、俳優の松坂桃李(まつざか とおり)さん。神奈川県茅ヶ崎市出身の29歳。19歳の頃に、友人に誘われて応募した雑誌モデルのオーディションでグランプリを受賞し、モデルとして芸能活動を開始。翌2009年に、スーパー戦隊シリーズ第33作の『侍戦隊シンケンジャー』の シンケンレッド役で俳優デビュー。2012年上半期のNHK朝の連続テレビ小説『梅ちゃん先生』では、ヒロイン・梅子(堀北真希さん)の幼馴染で夫となる”安岡信郎”(ノブ)役を演じて知名度が上がり、2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』では”黒田長政”役を演じました。現在、昨年10月2日から始まった、2017年度下半期の朝ドラ『わろてんか』に、主人公”てん”(ヒロイン=葵わかな さん)の夫である”北村藤吉”役で出演中です。

松坂さんは、平成27年(2015年)2月放送の「家族に乾杯」で、福岡県久留米市の旅に出演して以来、約3年ぶり2回目の登場です。前回は、2015年1月公開の映画『マエストロ!』にヴァイオリニストとして主演したことから、音楽に縁の深い久留米市を旅先に選びました。

今回の旅の舞台は、大阪府の南西端にあって、奈良県との県境に位置する、大阪府下で唯一の村である、大阪府南河内郡千早赤阪村(ちはやあかさかむら)。村の人口は約5千人。村にはコンビニが一軒も無く、棚田百選にも選ばれた、自然豊かな農村です。大阪出身の鶴瓶さんも、千早赤阪村に来るのは初めてとのこと。『わろてんか』の撮影で、ずっと大阪に滞在中の松坂さんは、せっかくなので自分が行ったことがない大阪の地で、面白い人を探し出して、大阪の笑いを存分に体感したいと、今回の旅の目的を語ってくれました。


ロケが行われたのは、平成29年12月3日(日)。大阪市内を見渡せる「スイセンの丘」で待ち合わせた、鶴瓶さんと松坂桃李さん。しかし、丘の上に辿り着くためには、急な石段をそうとう登らなくてはなりません。旅が始まる前からえらい苦労をさせられると、文句タラタラの鶴瓶さんは、ヒィーヒィー(笑)。

鶴瓶さんと松坂さんは、まずは登ってくる途中で見つけた「建水分(たけみくまり)神社」にお参りしようと、丘を下ります。すると山腹の細い山道の脇に、ポツンと一軒だけ建つ民家を見つけ、誰が住んでいるのかと訪ねてみることに。すると、そのお宅で出会った浅岡さんのお婆ちゃんの、まあ鶴瓶さんに対する押しが強くて話がキツイこと(汗)。さっそく大阪人の面白さ、日常会話でのボケとツッコミによる笑いの神髄を堪能させてもらいました(笑)。『はよ帰ってや』『上がらせてもらうわ』の押し問答の末、ようやく家にお邪魔すると、ご主人は水泳の平泳ぎで世界ランク3位にもなった浅岡渡選手だそうで、家には沢山のトロフィーや盾が飾られています。娘さんに電話して、『帰らはれへんねん』と訴えると、電話を代わった鶴瓶さん、その娘さんが60歳と知り、『ということは、この前でしゃべっているおもろ過ぎるおかんは、妖怪?』と(笑)。

ここでスタジオから、小野アナウンサーによる「千早赤阪村ニュース」です!。すると鶴瓶さん、小野アナウンサーを指さして、『本ちゃんでニュース読んだことないやん』と(笑)。カミカミの小野アナウンサーによると、大阪府唯一の村に、自慢の大人気スポットがあることが分かったそうです(笑)。
 まずは、『山頂で はいポーズ!』。千早赤阪村のシンボルとして知られる「金剛山」(標高1,125m)は、大阪府最高峰の山(ただし山頂は奈良県に属し、大阪府の最高地点は1,056mだそうです(^_^;)!)。年間120万人も訪れる登山客に人気なのが、天候を確認するために山頂に設置されたカメラ。30分に1回、その写真が金剛山のホームページに公開されるため、その写真に写りたいと、登山客が増えているそうです。毎日10時に必ずこのカメラの前に立っている、「10じぃ(爺)」と呼ばれる熱心な人も(汗)。
 次は、『オチない神社』。鎌倉時代の武将「楠木正成」を祀っている「千早神社」が建つ「千早城」は、籠城戦でも一度も落ちなかったことから、”難攻不落の城”と言われています。そのため、『落ちない』ようにと願懸けに、受験生やその家族が大勢、千早神社をお参りに訪れるそうです。しかし、落語家的には?と振られると鶴瓶さん、『案外オレ、オチ ないで』と(笑)。
 最後は、『コンビニのない村に希望の光?』。昨年(2017年)9月、コンビニエンスストアが無い千早赤阪村に、初のお弁当屋さん「ふくまる」がオープンしたニュースが、テレビや新聞で大々的に報じられました。村で1軒の弁当屋は、村で最も新しい人気スポットです(笑)。『以上、千早赤阪村ニュース、小野文江がお伝えしました』(拍手)。

浅岡さんのお宅を後にした、鶴瓶さんと松坂さん。その先には、何軒かの家が建っていましたが、今度はその中でも一際立派な石積みの塀のお宅が気になります。ちょうどそこに、先の浅岡さんから電話で知らされたと、この家のご主人、浅井さんが帰宅。立派なお宅にお邪魔すると、そこに畑から帰ってきたお婆ちゃんは、先の浅岡さんに勝るとも劣らないノリ・ツッコミの激しい方で、今度は『帰ったらあかん!』と言われ、二人はなかなか神社に辿り着けそうもありません(汗)。

ようやく、「建水分神社」に到着した鶴瓶さんと松坂さん。参道で、たまたま出会った権禰宜さんに話を聞くと、この神社の始まりは紀元前92年と伝えられており、平成20年に2100年を迎えたそうです(驚)。二人は、旅の成功を祈って、神社にお参りさせて貰いました。

神社で松坂さんと分かれ、一人旅になった鶴瓶さんは、千早赤阪村出身の先輩落語家「桂南光」さんの故郷、東阪(あずまざか)地区を訪れることに。すると、一軒のお宅の庭で、賑やかにバーベキューを楽しむグループと出会います。このお宅は、日谷さんのご実家で、役場の後輩が金剛山に登った帰りに、バーベキューを開いてもてなしてくれたんだそうです。鶴瓶さんから、今日のゲストは松坂桃李さんと聞いた女性陣は、『エェ~~、とおり、桃李!?』と目がハートに。その悲鳴の様な歓声を聞いた鶴瓶さん、『桃李 桃李って、うるさいな!』と(笑)。

一方の松坂さんは、『こんな所にも面白い人が居た!』という出会いを期待して、村で一番奥にある赤坂集落を目指すことに。そこで出会ったのは、金剛山に登った帰りという、堺市から来た田中さん。ご家族の話などを聞いていると、この先にはマスの釣り場があると教えられ、訪ねてみることに。

ここでちょっと一息、金剛山の「家族に一杯」。
 今日は、千早赤阪村から山登り。金剛山山頂の気温は、マイナス6度。でも、山頂の「売店」の中はストーブが焚かれ、登山客でいっぱいです。山頂での至福のひと時に頂く、本日の一杯は、温かい「きつねうどん」。週末だけの営業ですが、店のお母さん方はみな、登山口から1時間かけて登ってくるそうです(驚)。ちなみに、今日の家族に一杯のコーナーのBGMは、「Skinny Love」(Birdy,バーディー)でした。

松坂さんは、すぐ近くと教えられたマス釣り場に向かいますが、田舎の急な坂道を登り、ヘトヘトに(汗)。そこで出会った中前さんの奥さんと娘さんが、松坂さんと分かると二人で抱き合い、『わぁ~~、うそぉ!』と、やはり目がハート(笑)。奥さんの喜び様を目の当りにしたご主人は、『お茶してもらおうか?』と、家に招き入れてくれることに。またしても、大そう立派なお宅に上がらせてもらうと、お爺ちゃんが趣味で彫っているという、フクロウの置物を見せてもらうことに。実はお爺ちゃん、数多くのフクロウを作っては、あっちこっちに配っているそうですが、話しのついでに一個、松坂さんも貰って帰ることに。ついでに、近所のログハウスの喫茶店でもフクロウの置物を置いてもらっていると、その店を紹介してもらうことが出来ました(笑)。

一方の鶴瓶さんは、日谷さんのお母さんに挨拶していると、そこに奥さんと、孫を抱いた娘さんがちょうど帰ってきてくれました。すると小さなお孫さんが、『まんまんちゃんする』と言い出します。大阪の小さな子供は、田舎の家を訪れると、まず仏壇にお参りする様に躾けられていて、それを『”まんまんちゃん”する』と言うそうです。ちなみに「まんまん」とは、お経の「なんまいだ~(南無阿弥陀仏)」の幼児語だそうです。

次に松坂さんが訪ねたのは、中前さんからフクロウの作品を置いてもらっていると紹介された喫茶店、「ウッディ ハート」。この喫茶店では、地元の名産品なども販売していて、気になった松坂さんがフクロウの置物の値段を覗くと、なんと「11,500円」・・・(汗)。タダでその置物を貰ってきてしまった松坂さんは、後悔しきり(笑)。このお店は、建物自体は手作りログで32年になりますが、喫茶店はご夫婦が開業して20年くらいになるそうです。松坂さんは、お客さんで賑わう喫茶店にお邪魔して、美味しいコーヒーを頂きながら、ご夫婦に馴初めなどの話を聞きました。

鶴瓶さんは、山の奥の方から、木を切るチェンソーのエンジン音が聞こえたので、その人を探して山道を登っていくと、軽トラの中で爪を切っていた石橋さんと出会います。ガンで肺を切ってから身体も利かなくなり、造園業の仕事はやめて、今は手伝いで木を切っていると話す石橋さんは、なんと御年81歳(汗)。それを聞いた鶴瓶さん、『もう やめなはれ、ゆっくりしなはれ!』と怒鳴ります(笑)。南光師匠の生家を尋ねると、この下だそうですが、既に家は残っていないとのこと。お父さんが、娘と一緒に写真でも撮りたかったと話すので、お宅に伺うことにした鶴瓶さん。出て来てくれた娘の優子さんは、『一番は さんまさんのファンなんですけど』と言いながらも、鶴瓶さんに会えてとても嬉しいと、抱きついて喜んでくれました(笑)。そこにお母さんが、温かいコーヒーを持って出て来てくれたので、家の表でご家族に、日頃の暮らしぶりなど話を聞いていた鶴瓶さんですが、ついに寒さを堪え切れず、『もう帰らせてもらうわ!』と(笑)。最後、スタジオでは、絵本作家の石橋優子さんが、この日の喜びを絵にしてくれた作品が紹介されました。

再放送は、2月9日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 千早赤阪村の名物など

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 1月22日  要潤と新潟県阿賀野市ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、俳優の要 潤(かなめ じゅん)さん。香川県出身の36歳。俳優を目指して、高校卒業後に夜行バスで上京。しかし、アルバイトをしながらの苦労生活が続き、ようやく2001年、20歳の頃に『仮面ライダーアギト』の仮面ライダーG3役でデビュー。その後は、ドラマや映画、CM、バラエティなど、多方面で活躍しています。私的に馴染み深いのは、香川県をPRする「うどん県」のTVコマーシャルで、命名を発表する副知事役の要さん。最近では、渡辺直美さんが主演して人気化したテレビドラマ『カンナさーん!』で、カンナの元夫役を演じていました。

うどん県旅の舞台は、新潟県阿賀野市(あがのし)。新潟市の西、内陸側に位置し、南の五泉市との市境を阿賀野川が流れています。平成16年に、旧 安田町・京ヶ瀬村・水原町・笹神村の2町2村が合併し、その川の名前を取って、新しく阿賀野市が誕生しました。米どころ新潟県・新潟平野のど真ん中にあって、主な産業は「米農業」。水田が広がる一大穀倉地帯です。要さんは大食漢で、朝食ではご飯を2合も食べるそうです(汗)。すると、旅のテーマは「お米」でしょうか?。ロケは、ちょうど新米のとれる時期。

先日、ムロツヨシさんに言われて鶴瓶さんが始めたインスタグラムに、ハクチョウの飛来地として知られる「瓢湖」の畔で、要さんが撮影してくれたと、鶴瓶さんが白鳥に近寄ろうとしている写真が投稿されています。これはまさに、『鶴と白鳥』の共演!。でも確か、白鳥よりツルの方がスマートでしたよねぇ(笑)。


ロケが行われたのは、平成29年10月11日(水)。カモと白鳥が泳ぐ「瓢湖」のほとりで待ち合わせた、鶴瓶さんと要さん。瀬戸内育ちの要さんは、これまで訪れたことが無い新潟県で、それも山手の場所に行ってみたいと、阿賀野市を旅先に選んだそうです。また、香川であればうどんの職人さんが沢山いて、その人たちの話を聞くのがとても面白いから、ここでは阿賀野市ならではの職人さんに会ってみたいと、旅の目的を語ってくれました。

その話を聞いた鶴瓶さん、近くにカメラと双眼鏡を持った人を見つけ、『職人さんっぽい』からと、いきなり声を掛けてみます。すると偶然にも、NHKが呼んだのかの如く、まるで「ブラタモリ」のようなタイミングで登場したのは、「瓢湖の白鳥を守る会」の事務局をしている佐藤さんでした(笑)。鶴瓶さんが『白鳥はどっから来るんですか?』と尋ねると、佐藤さんは、『瓢湖の白鳥は95%がコハクチョウで、北極海の沿岸から約4千キロの距離を飛んでくる』ことや、『10月中旬から下旬にかけて、白鳥は5,000羽にも増える』こと、『瓢湖は江戸時代に用水池として造られましたが、今ではその役目は終え、鳥の楽園になっている』ことなどを教えてくれました。「鶴瓶の家族に乾杯」というバラエティ番組のはずが、まるで「ブラツルベ」の様な番組の展開に・・・(笑)。『ちなみに、この鴨は食べられますか?』と鶴瓶さんが尋ねると、『食べられますが、ここで捕まえたら御用になります。それを見張っているのが私ですから』と佐藤さん(汗)。

鶴瓶さんと要さんは、湖畔に建つ丸い窓の建物が気になり、訪ねてみることに。そこは、瓢湖を眺めながら食事が頂けると評判の料理屋さん「湖四季」(こしき)でしたが、生憎とこの日は定休日(水曜日)。すると、通りの向かい側にあった、割烹・仕出しの店「水上屋」(みずかみや)の看板を見つけ、訪ねてみることに。お昼時ですが、暖簾は出ていません。鶴瓶さんが店の奥に声を掛けると、出て来てくれたのは先代のご夫婦。この日は午前中で営業を終えたそうですが、『お茶でもどうぞ』と家に招き入れてくれました。ちょうど作った甘酒があったと、スタッフの分まで振る舞ってくれたそれは、鶴瓶さんが知っている甘酒とは違い、まるで米粒を食べているような食感で、とても美味しかったそうです。ご家族の話を聞いていると、店を継いだ長男の所にお嫁に来てくれた”さっちゃん”が、カワイイうえに几帳面で、以前は店のお客さんで料理などしたことが無かったのに、今では包丁一本で何の料理でも作ると、べた褒めします(汗)。あまりにご夫婦が、『カワイイ、カワイイ』と連呼するので、そのお嫁さんに会ってみたいと思った鶴瓶さんと要さんですが、この日は胎内市へ遊びに行ってしまっていて、会えませんでした。

そこでスタジオの小野アナウンサー、『あれだけカワイイ・カワイイと言われたら、気になりますよね~。ちょっとこちらをご覧ください!』と、さっちゃんをビデオ紹介?もとい、さっちゃんに阿賀野市の魅力を紹介してもらうことに(笑)。

まず紹介してくれたのは、旅のスタート地点ともなった「瓢湖」。白鳥の飛来地として知られ、国の天然記念物にも指定されています。毎年、10月中旬から3月下旬まで、5千羽を超える白鳥がやってきます。日本で初めて白鳥の餌付けに成功した場所とも言われ、今でも一日3回、その餌やりを見ることができます。
 次は、要さんと同じくらい人気だという、阿賀野市のご当地キャラクターの「ごずっちょ」。町の東側に位置する「五頭山」(ごずさん)をイメージしてデザインされているそうです。その五頭山から流れ出る清らかな水で作られるのが「お米」。阿賀野市では、瓢湖米と名付けられたコシヒカリのほか、毎年沢山のお米が獲れます。
 最後に紹介してくれたのは、そのお米を使った麺(うどん)の、「白鳥美人」。阿賀野市では、白鳥美人に豆乳を合せたご当地グルメで、店ごとに味を競い合っています。

初登場ながら、初対面の人とも飄飄と接する要さんの様子を見た鶴瓶さん、早々と分かれ、ひとり立ちさせることに(笑)。

要さんと分かれた鶴瓶さんは、ひとり住宅街を歩いていると、道の向こう側から一人の女性が鶴瓶さんに手を振ってくれています。話を聞くと、小島さんは十日町に住んでいるそうですが、水泳のインストラクターをしていて、水原のプールにレッスンに来たついでに、実家に立ち寄った所だそうです。実家のお母さんも出て来てくれて、二人に話を聞いていると、偶然にも鶴瓶さんにプレゼントがあると。何かと思ったら、小島さんはお母さんに頼まれていた、魚沼産コシヒカリの特別米を届けに来たそうですが、何を間違えたか、自分の家の分も持ってきてしまったので、鶴瓶さんにプレゼントしてくれるそうです(驚)。『そんな訳にはいかない』と、一応は断る鶴瓶さんですが、お米をギュッと抱きしめて、もう貰う気満々です(笑)。

一方の要さんは、湖の近くの外城町を歩いていると、「代官所P→」と書かれた看板を見つけ、訪ねてみることに。「水原代官所」は、江戸時代に幕府の直轄領として置かれた代官所を復元した施設で、隣接する「水原ふるさと農業歴史資料館」には、観光案内所や特産品の販売コーナーなども設置されています。突然の要さんの来訪に、案内役を任された若い女性職員の田中さんは、緊張であっぷあっぷ(汗)。ついに田中さんに逃げられ、ひとり代官所を見学した要さんですが、他の観光客には一人も会えず終い・・・。観光案内所に戻った要さんを、今度はベテラン女性職員の小林さんが案内してくれました(笑)。「三角だるま」は、旧・水原町(現・阿賀野市水原地区)に伝わる郷土玩具だそうです。ほかに阿賀野市の名物といえば、お米やお酒が有名ですが、地元の旧・安田町の特産の「安田瓦」を素材にしたおみやげ物も人気だそうです。要さんは、安田地区の「瓦ロード」に行けば、旅の目的の、安田瓦の職人さんにも会えると教えてもらいました。

鶴瓶さんは、道で出会った年配のご夫婦から、この先には「五頭温泉郷」があると教えられ、その温泉地を訪ねることに。温泉街を歩いていると、「茶処 和(なごみ)」の前で、店のご主人と出会いますが、生憎と定休日とのこと。次に、その向かいのお宅の奥さんから声を掛けられ、温泉街について教えてもらいました。すると次は、はす向かいのお宅から、ペアルックの若いご夫婦に声をかけられ、話を聞くことに。すると、若奥さんは「和」のご主人の娘さん(次女)で、その前に会ったのは、ご主人の奥さんだそうです(笑)。定休日の店を開けてもらい、中で皆さんに話を聞くと、次女夫婦がご主人のお宅に同居していて、2軒両隣に3世帯11人が暮らしており、中学生ら子供4人を含むその食事を全てお婆ちゃんに当る奥さんが賄っているので、とても大変なんだとか(汗)。

代官所を後にして、瓦ロードへ向かおうとした要さんですが、代官所の先で商店街(中央町)を見つけ、ぶらぶら歩いてみることに。そこで覗いたのが、一軒の美容室「CALL(コール)」。接客中で忙しそうなので、諦めて店を後にしかけた時、要さんに気付いて通りに出て来てくれた店員さんが、後ろから呼び止めてくれました。店内では、カラー途中のお客さんも、要さんを見て『カッコイイー』と悲鳴が・・・(笑)。話を聞くと、美容室の常連客の小林さんは、居酒屋「ゆみちゃん」のママだそうですが、5時になるまで絶対に顔は見せられないとか(笑)。

次に商店街で要さんが見つけたのは、閉店した店のシャッターの前に立てられた、「算数のまち・阿賀野市すいばら」と書かれた看板。そこに記された問題(小学校低学年向け)は、『ひびきさんはバスケットボールの試合で、2ポイントシュートを4本、3ポイントシュートを3本入れました。ひびきさんはぜんぶで何ポイントとったでしょうか?』という問題。すぐに「17本」と答えを出した要さんは、『回答用紙と答えは、”おんこ茶屋”にあります』と記されていたので、正解したら何か貰えるのかと、通りの向かい側に見つけたその店を訪ねることに。「おんこ茶屋」は、NPO市民ネットあがのが、市民の憩いの場として開設している多目的交流施設だそうです。コーヒーを頂きながら、店員さんに『看板の問題を解いた』と訴える要さんですが、大人が”小学校低学年”の問題を解いても粗品は貰えないと知らされ、とても残念そう(笑)。水原では、旧・水原町出身の数学者で、江戸時代に和算の大家として活躍した「坎山(かんざん)」(山口和の号)を偲び敬って、「数学のまち」として町興しに取り組んでいるそうです。

ここでちょっと一息、阿賀野市の「家族に一杯」の時間です。
 やって来たのは、一面に田んぼが広がる笹神地区(旧・笹神村)。一軒の稲作農家のお宅にお邪魔してみると、台所に立つ奥さんと若奥さんの二人が作っているのは、今晩のお味噌汁。このお宅の味噌汁には、必ず豆腐と油揚げが入るんだそうです。今日の一杯は、この「豆腐と油揚げのお味噌汁」。豆腐に油揚げ、自家製の味噌・・・、全部大豆から出来ているものばかりです。米どころ阿賀野では、減反政策で大豆が大量に作られる様になったことで、豆腐と油揚げが地域の特産になったんだそうです。地の物を食べるというのが最高のご馳走で、必ず一日一杯はこの味噌汁を頂くことで、ホッとするとご主人。ちなみに、今日の家族に一杯のコーナーのBGMは、「Dixie」(Goldmund)でした。


要さんは、おんこ茶屋を出たところで、二人の若くて可愛いい大学生の黄色い歓声を聞き、『久々に若い人だ!』と、思わず声を掛けます(笑)。先ほど訪ねた美容室の人が母親の友達で、”要潤が商店街に居る”との噂を聞きつけて、隣町から駆けつけたそうです。要さんが、阿賀野で何処かおすすめの場所があるかと尋ねると、『うち!』と(驚)。ご自宅は、有名じゃないけど、地元ではめっちゃおいしいと評判のパン屋さんだそうで、要さんは大学生の軽自動車に乗せてもらい、そのパン屋さんを訪ねることに。背の高い要さんが、軽自動車に乗ろうと近づいたシーンをスタジオで見ていた鶴瓶さん、『これ、乗れるの!?』と(笑)。

一方、鶴瓶さんは、あちこちで看板を見かけた「川上とうふ」を訪ねることに。店にいた奥さんとお嫁さんに試食を勧められ、それを頂きながら二人に話を聞いていると、社長が登場!。ご主人は、婿入りでは無いそうですが、『元はタクシードライバーで、お客だった豆腐屋の娘を嫁に貰ったら、気が付いたら豆腐屋になっていた』と、方言まる出しで喋るご主人に、鶴瓶さんも圧倒させられます。鶴瓶さんは、『こんなキツイ人ないで』と呆れつつも、手と口の方は、試食の豆腐では飽き足らず、一丁丸ごとの豆腐を出してもらい、それに醤油をかけて、パクパク。とても美味しい豆腐だった様です。鶴瓶さん曰く、『とうふはクセないけど、作っている人間はすごくニガリが多いよね』と(笑)。

大学生のるみちゃんに案内されて、自宅のパン屋、「木村屋」を訪ねた要さん。お父さんもお母さんも若くてビックリです。店の看板商品と勧められたのが、「幻のサンドパン」(税込135円)。東京で店を出していた先代が、空襲で新潟に逃げてきた時に、贅沢なバターの代わりに、コッペパンにショートニングに砂糖を混ぜて塗って作ったパンで、挟む”サンド”ではなく、食べた時にジャリジャリする感じから”サンド(砂)パン”と名付けられたそうです。そこに登場したのは、80歳のお婆ちゃん。目が悪く、要さんのイイ男ぶりは見えないそうですが、口はとても達者。要さんが、『瓢湖で白鳥を4匹見た』と話すと、『4羽でしょ』と(笑)。

いよいよ鶴瓶さんは、温泉に入ることに(汗)。伺ったのは、5つある五頭温泉郷・外湯のひとつ、共同浴場「村杉温泉 薬師乃湯」。お風呂には、先客の地元の方達が7-8人入っていて、案の定、湯船に浸かった鶴瓶さんの周りには、金隠しのイラストが右往左往・・・(汗)。すると壁の向こう側から、黄色い音色の、『つるべ~さ~ん、どうぞこっちにいらっしゃいませんか?』という声が(笑)。そこで鶴瓶さん、『お幾つですか?』と尋ねると、『20代の女性4人です!』と。それを聞いた鶴瓶さん、『絶対ウソや!』と(笑)。鶴瓶さんが、『今日の相方は要潤さんです』と伝えると、女性客は慌てて風呂を出て、表で鶴瓶さんを待ち構えますが、要さんはここには居ないと分かると、急にテンションが急降下(笑)。一方の鶴瓶さんは、会った女性客が本当に若い人達でビックリ(汗)。声を掛けられ、女湯を訪ねなかったことを本当に後悔している様子でした(笑)。

職人に会いたい要さんは、瓦で有名な安田地区へと向かいます。まず見つけて訪ねたのは、「安田瓦協同組合」の事務所。この辺りは「庵地」と呼ばれ、昭和50年代には二十何軒もの瓦屋が軒を連ねていたそうですが、今ではたった2軒となり、その他に手作りの鬼瓦を作っている所が3軒あるそうです。そこで紹介されたのが、30歳前と若い職人の長場さん。事務所の女性に案内してもらい、「長場鬼瓦工場」を訪ねると、玄関先には鬼瓦の他に、瓦と同じ粘土と製法で作られた、犬や灯篭の置物が飾ってあります。工場では、まだ現役のお父さんと二人で作業されていて、二人から、職人技の伝承やご家族について、いろいろ話を聞いた要さんでした。

そしてスタジオには、長場さんから、要さんと鶴瓶さんの顔を模した、鬼瓦ならぬ”要瓦”と”鶴瓶瓦”が届けられました。床の間に置いたり、壁に掛けてもいいですが、玄関の表札代わりに最適な逸品です!(笑)

ここで旅番組としての内容は終了なのですが、最後に、要さんがどうしても訪れたかったと、オマケが!?。要さんが、辺りが暗くなってから訪ねたのは、美容室でずっと顔を隠していたママのいる居酒屋、「ゆみちゃん」。もう、ばっちりメイクも済み、見せられる顔に『へーんし~ん』して、要さんを迎えてくれました(笑)。こじんまりとした店ですが、ママと向かい合って、カウンターでお手製のおでんと日本酒を頂く要さんの様子は、さながら「要のちょっと一杯」的な番組のラストシーンでした(笑)。

再放送の予定は、今のところ未定です。

 


番組内で紹介された 阿賀野市の名物など

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 1月15日  西郷どんSP 鈴木亮平と鹿児島市ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、俳優の鈴木亮平(すずき りょうへい)さん。兵庫県西宮市出身の34歳。東京外国語大学を卒業していて、英語はペラペラ。大学では演劇サークルに入って演劇を学び、卒業と同時にテレビドラマ『レガッタ~君といた永遠~』や、映画『椿三十郎』で俳優デビュー。2014年度上半期に放送された、NHK朝の連続テレビ小説『花子とアン』では、吉高由里子さん演じるヒロインの夫・村岡英治役を演じて、一躍知名度を上げ、2015年(平成27年)4月放送の『鶴瓶の家族に乾杯』では、「沖縄県北中城村」を旅しました。その際には、英検1級だけでなく、「世界遺産検定1級」の知識も披露してくれています(驚)。今回の出演は、約2年半ぶり、2度目の登場です。

今回の旅の舞台は、鹿児島県鹿児島市。鈴木亮平さんは、2018年のNHK大河ドラマ『西郷せごどん』(原作:林真理子)で、主人公の西郷隆盛役を演じています。西郷隆盛と言えば、幕末から明治維新の時代にかけて活躍した鹿児島藩士で、既に昨年7月から、鹿児島市内などで大河ドラマの撮影が進められている最中です。今回の”家族に乾杯”の鹿児島ロケも、そんな大河ドラマの収録の合間を縫っての撮影だったようです。鈴木さんは、ドラマの撮影でも何度も鹿児島を訪れていますし、役どころを知るために、西郷さんの足跡を辿る旅を個人的にしているそうです。しかし、それだけでは分からない、鹿児島のいろいろな面を更に見てみたいし、コテコテの鹿児島弁を話す人に会ってみたいと、今回の旅の目的を語ってくれました。


ロケが行われたのは、平成29年11月12日(日)。待ち合わせ場所の「南洲公園」に先に到着した鈴木亮平さんは、林の向こうで『やぁーー、えぇーー!』という大きな掛け声が上がっているのを聞いて、『自顕流(じげんりゅう)をやっている』と気が付きます。鈴木さんによると、(自顕流は)薩摩ならではの剣術で、守りがなくて攻めしかないというのが特徴だそうです。薬丸自顕流や野太刀示現流など、様々な流派や団体により受け継がれています。鈴木さんが出会ったのは、毎週日曜日に南洲神社で稽古をしている、「薬丸野太刀自顕流保存会」の皆さん。体験してみることにした鈴木さんは、西郷どんの撮影で一度指導を受けたことがあるそうで、なかなか様になっています。一方、遅れて到着した鶴瓶さんも、勧められるがまま、桜島に向かって大声を振り絞って、棍棒を振り下ろしてみますが、『溝に落ちて肩を痛めていて』という言い分けが先にたち・・・(汗)。でも、総師範の東さんによると、鶴瓶さんも『気合いは立派だった』そうです(笑)。

隣接する「南洲墓地」には、西郷さんをはじめ、西南戦争で戦死した2千人以上の人々が埋葬されていると鈴木さんに教えられた鶴瓶さん、二人で西郷さんのお墓をお参りすることにしました。

次に二人が訪れたのは、西郷どんの撮影でも使われた「仙巌園」(せんがんえん)。仙巌園は、島津氏の別邸跡とその庭園で、東京ドームと同じくらい広大な敷地面積を有し、桜島を築山に、鹿児島湾を池に見立てた借景技法による素晴らしい景色が有名で、国の名勝にも指定され、多くの観光客が訪れます。案の定、二人は大勢の観光客に揉みくちゃにされながら、ドラマで島津斉彬公の御前相撲の場面が撮影されたという、土俵が作られた場所まで辿り着きます。すると鶴瓶さん、鈴木さんに向かって、『オレ、相撲めっちゃ強いよ。たぶん勝つと思うよ』と。スタッフに眼鏡を渡し、役作りで更にガタイを大きくした30歳も年下の鈴木さんを相手に、相撲を挑むことに(汗)。鈴木さんの寄りを、太ももにしがみついて何とか耐えた鶴瓶さんですが、息が上がってしまい、そこから自力で立ち上がるのも困難な様子(笑)。

ここでスタジオから、鹿児島市のビデオ紹介。鹿児島市で出会える西郷さんを紹介してくれるのは、明治維新150年”維新のふるさと鹿児島市” PRキャラバン隊(愛称:薩摩観光維新隊)の、西郷隆盛と大久保利通と篤姫に扮した三人と、PRキャラクターの「西郷どん」でごわす(笑)。
苔アート まずは、西郷隆盛が活躍した時代を体感できる、「維新ふるさと館」。ここでは、明治維新の様子を動くロボット西郷さんが演じてくれています。続いては、小山田古園集落のブロック塀に描かれた、巨大な西郷隆盛の絵。実はこの絵、塀の苔をそぎ落として描かれています。看板の製作をしている地元の古園さんが、遊び心で始めた「苔アート」は、約200メートルに渡って様々な歴史上の人物が描かれ、知る人ぞ知る、観光スポットになっています。そこに今回、西郷どんを演じる鈴木さんの顔も新しく加わりました!(笑)。最後は、西郷隆盛のひ孫の、「西郷隆夫」さん。隆夫さんは、鹿児島市内の「西郷武屋敷跡」などで歴史ガイド等をしながら、西郷隆盛の魅力を伝え続けています。


仙巌園で鶴瓶さんと分かれ、ひとり旅になった鈴木さんは、自顕流の稽古で知り合った、7人兄弟の子供がいる、居細工さんのお宅を訪ねることに。23歳の長男を筆頭に、19歳の長女、中3・中1・小6・小4の男の子と、小2の次女の、7人兄妹だそうで、長女が小さい時に『妹が欲しい』とお母さんにお願いしたのが、子沢山になったきっかけだとか(笑)。玄関には靴が溢れ返り、家の障子や壁は兄弟喧嘩によりボロボロ。お母さんによると、ご飯は2台の炊飯器で10合と3合を焚き、5kgの米が3~4日で無くなってしまうそうです・・・(汗)。そこに、日帰り温泉に遊びに行っていた長女が、友達を連れて帰ってくると、西郷どんの撮影現場でも流行っていると、鹿児島弁の『ですです』で話しが盛り上がります(笑)。鈴木さんが、地元の人が食べに行くような食事処を尋ねると、魚料理の定食屋があると、「桜勘」(おうかん)という店を紹介してくれました。

一方の鶴瓶さんは、15年前の平成14年7月の放送で、キャイ~ンをゲストに桜島町(現 鹿児島市)を訪ねたことがあり、当時を懐かしく思って、再び「桜島」に渡ることにしました。鶴瓶さんが桜島フェリーの上で出会ったのは、若いご夫婦と子供たち。関西出身の二人が、京都で知り合って、福岡、長崎と転勤続きと聞きビックリした鶴瓶さん。仕事を尋ねると、二人とも自衛官なんだそうです。

桜島に渡った鶴瓶さんは、車で白浜地区まで移動し、ブラブラ歩いていると、「Cafe しらはま」と書かれた看板のお店を見つけ、訪ねてみます。しかし生憎と、改装工事で臨時休業中。店の裏手の方を歩いてみると、桜島大根の畑が広がっていました。そこには「マイ桜島大根」と書かれた看板が立てられており、幼稚園の生徒達が、体験作業で桜島大根を育てているようです。鶴瓶さんが、そろそろ移動しようと車に乗り込もうとした時、ちょうど声を掛けてくれたのが、カフェのオーナーと話す年配の女性。小さい孫を連れていますが、美人でスマートで、とてもお婆ちゃんには見えません(汗)。もともとは、桜島大根桜島小みかんを栽培している「ファームランド櫻島」という農家ですが、桜島内にレストランはあってもコーヒーを飲める様な店が無かったので、4年前にこのカフェを開いたそうです。長男と次女は島内で近くに住み、本島に住んでいる長女も毎日フェリーで通ってきて、畑を手伝ったりカフェを手伝ったりしてくれているそうで、この日はたまたま長女の子供も一緒なので、大勢の孫たちが次々に集まってきました。鶴瓶さんは、ご主人と一緒にみかん畑に行って、小みかんを収穫し、試食させてもらうことに。桜島小みかんは、丸ごと一口で食べられるほどの小粒のみかんで、凝縮された濃厚な甘さが特徴です。収穫には少し早いそうですが、すでに甘みは十分あり、鶴瓶さんによると、とても美味しかったそうです。

鈴木さんは、居細工さんのお宅で教えてもらった「づけ丼屋 桜勘」を訪ね、お昼ご飯を頂くことに。この店のウリは、鹿児島県垂水で養殖されているカンパチのブランド魚、「海の桜勘」を使った料理です。このカンパチの餌には、鹿児島県産のお茶が配合されていて、ビタミンEの増加、コレステロール含量の減少、鮮度保持、魚臭さの低減、身質の透明感が増すなどの効果が得られるそうです。マネージャーの鶴喰(つるばみ)さんのオススメは、そのカンパチの”漬け丼”と、『カンパチで作ってみた』という”麻婆豆腐”だそうです(汗)。漬け丼に麻婆豆腐が合うとは思えない鈴木さんは、疑心暗鬼ながら、『ちょっと試してみて』と話すマネージャーの言葉を信じ、頼んでみることに(笑)。カンパチの漬け丼は、『めっちゃうまい!』と、鈴木さんも絶賛。さて、問題のカンパチの麻婆豆腐は?というと、鈴木さんによると、最初食べた時はマーボの味が強いので、『カンパチを使う必要があるのか?』と感じたそうですが、後から魚の甘みが口に広がり、新しい味の発見が出来たそうです!。

ここでちょっと一息、鹿児島市の「家族に一杯」の時間です。
桜島フェリーの「かけうどん」 本日の一杯は、鹿児島の市街地と桜島とを15分で結ぶ桜島フェリーの中にあるうどんとそばの店、「やぶ金」の”かけうどん”(450円)。かけうどんとはいえ、青ねぎと天かすの他に、小さなさつま揚げも載っています。船の中で、桜島を眺めながら食事が出来るなんて最高ですが、桜島フェリーは通勤や通学にも利用されていて、出航と同時に店には行列が出来ます。島に着くまで、たった15分しかないので、手早く作って出せるように、麺はこのフェリーのために特別に開発されたものを使い、一品を作るのにたった30秒しか掛からないそうです。ちなみに、今日の家族に一杯のコーナーのBGMは、「Santa Lucia」(Asa Jinder)でした。

海沿いの桜島赤生原町に移動した鶴瓶さんは、養殖場の作業場で洗車していた濱田さん(正しくは環境依存の「濱」の字を使います)と出会います。作業場の前の生簀では、カンパチやブリを養殖しているそうですが、裏の自宅で一緒に住んでいる妊娠初期の奥さんは、つわりが酷くて、魚の臭いがダメなんだそうです(汗)。

一方、鈴木さんは、づけ丼屋でカンパチの餌に地元のお茶を混ぜていると聞き、鹿児島市内でも有数のお茶の産地で、江戸時代には薩摩藩に献上されていた、松元地区を訪ねることに。辺りには茶畑が広がっていますが、お茶農家の方は一人も見当たりません。道沿いの家庭菜園で、野菜作りをしていたご夫婦から、近くに「坂之上製茶」の茶工場があると聞き、訪ねてみることに。しかし工場は、お茶の生産時期で無いため、閉まっています。さらに歩いていると、茶畑にいた年配の男性を見つけ声を掛けますが、恥ずかしがって、なかなか話しに乗ってもらえません(汗)。その場にいた小さい孫らも、恥ずかしがって、鈴木さんの問いかけには黙ってしまいます。鈴木さんは渋々、その場を後にすることにしますが、子供たちは興味があるらしく、隠れながら後を付いてきます。しかし、鈴木さんが見つけ声を掛けると、また恥ずかしがって、逃げだしてしまいました(笑)。

鶴瓶さんは、赤生原町の住宅が並ぶ地域をブラブラ歩いてみますが、ぜんぜん人に出会えません。ふと、一人の男性を見つけますが、逃げるように一軒のお宅に入ってしまいました。そこで鶴瓶さん、その村上さんのお宅の玄関に回り、おもむろに『ピンポーン』と呼び鈴を鳴らします(汗)。出てきた村上さんの奥さんは、鶴瓶さんが玄関にいて、まぁ吃驚!(笑)。すると奥さん、15年前に鶴瓶さんが桜島を訪ねた際のことを覚えていて、当時訪ねた、横川さんのお宅まで案内してくれることに。途中で出会った福田さんの奥さんからは、別の村山さんのお宅の子供らにも出会ったと教えられ、鶴瓶さんは徐々に15年前のことを思い出します。横川さんのお宅では、ご主人と15年ぶりに再会出来ましたが、出会うなり、『あら、また来はったと』と、呆れかえられてしまいます(笑)。しかし、当時出会った子供たちは、既に20歳を超えており、外に出てしまっていて、再会することは適いませんでした。最後、道で出会った友野さんの家族と、近所の子供たちと一緒に、桜島での暮らしぶりなど、話を聞くことができました。桜島では、近所の子供も我が子同然に育て合うことが、昔から続いているらしく、お母さんが抱いていた近所の子は、彼女を育ててくれた女性の孫に当るそうです。そのうえ、自分のことを『”おばちゃん”じゃなく、”お姉ちゃん”って呼んでくれる』と、自分の子供より可愛くてたまらないそうです(笑)。

鈴木さんは、その後もお茶畑の周りを歩いてみますが、ぜんぜん人に出会えません。すると、最初に見かけて声を掛けた大塚さんの奥さんと、また偶然出会うことができ、最後の頼りと、お茶を飲ませて欲しいとお願いすることに。すると、自宅にはお茶が無いそうで、近所の実家を訪ねることに。実家の森園さんのお宅では、大塚さんのご両親に歓待してもらい、ようやくお茶を頂くことが出来た鈴木さんですが、さらに、近所の方やら消防団長まで呼び集めてもらい、地元の人ならではの薩摩弁をナマで教えてもらうことまで出来ました。そして、最後は皆さんと一緒に、焼酎を頂くことに。鹿児島では、冬の時期でも水割り焼酎なんですね!

番組の最後、スタジオの鈴木さんから、重大なお知らせが!?。なんと、鶴瓶さんが、大河ドラマ「西郷どん」に、岩倉具視役で出演されるそうです。お楽しみに!

再放送は、3月2日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 鹿児島市の名物など

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 1月2日  ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 初夢スペシャル ~富士山・三保松原~

年の初めは「ブラタモリ」と「鶴瓶の家族に乾杯」、2つの旅番組が夢のコラボ!タモリさんと鶴瓶さん、NHKの看板番組を持つ2人が、「同じ日」「同じ時間」「同じ町」を旅する新春特別番組も今年で3回目!

  1. 平成28年1月2日放送 真田丸スペシャル ~長野県上田市~
  2. 平成29年1月2日放送 初詣スペシャル ~成田山新勝寺~

今回訪ねたのは、富士山を望む静岡県の「三保松原」。初夢でおなじみ「一富士・二鷹・三茄子」のルーツは、なんと三保にあった?世界文化遺産を舞台に、お正月ならではの不思議に、タモリさんと鶴瓶さんが迫ります。
三保半島にある”三保の松原”は、3万本の松林が続く延長7kmの砂浜と、駿河湾を挟み望む富士山との、調和のとれた美しい景色で有名な、全国有数の景勝地です。日本新三景(大沼、三保の松原、耶馬溪)、日本三大松原(三保の松原、虹の松原、気比の松原)のひとつとされ、国の名勝に指定されているほか、平成25年6月には、ユネスコの世界文化遺産に、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成遺産のひとつとして登録されました。ただし、富士山の世界遺産登録に向けたイコモス(国際記念物遺跡会議)の選定会議では、『富士山から45km離れていて、山としての完全性を証明することに寄与していない』という理由で、三保松原は除外すべきと勧告されてしまい、一時はどうなることかと盛んにニュースで話題となりました。なお、新聞等や国内の観光ガイド等では、「三保の松原」と表記されることが多いですが、国の名勝としてや世界文化遺産登録では、「三保松原」と記されています(読み方は、どちらも「みほのまつばら」です)。

タモリさんは「土地の歴史・地形」をテーマに、鶴瓶さんは「土地柄・人柄」をテーマに、同じ日、同じ場所で旅します。しかし、二人は犬猿のキャラクター(?)。旅の様相が、全く異なる所が魅力です(笑)。さらに鶴瓶さんが「ブラタモリ」に、タモリさんが「鶴瓶の家族に乾杯」に参加!。土地の歴史や地形に興味があるタモリさんと、そこに住む人たちとのふれあいを大切にする鶴瓶さん。毎年お正月恒例になった2人の珍道中、はたしてどうなる???

出演: タモリ、笑福亭鶴瓶、小野文恵アナウンサー、近江友里恵アナウンサー

(ところで近江アナは、4月から、「あさイチ」を3月いっぱいで卒業する有働アナの後任に内定したそうです。すると、ブラタモリのアシスタントも交代でしょうか?)


ロケが行われたのは、平成29年11月22日(水)。「三保松原」(みほのまつばら)の海岸で、正月にピッタリの雪を抱いた美しい富士山を背景に、タモリさんと近江アナが、新年の挨拶をして番組がスタート!・・・のはずだったのですが、実は背景の富士山は、何時もの巨大写真パネルで、この日は生憎の曇り空のため、実際は富士山を望めませんでした(汗)。一方、鶴瓶さんはと言うと、マイクの音声トラブルで、遅刻?。タモリさんの歴史や地形論議に興味の無い鶴瓶さんは、コートのポケットに手を突っ込んで、『今日は中止や、中止』と半分喜ぶ始末(笑)。その間、タモリさんは、暇に任せて近江アナに、海の向こう側に見える伊豆半島の成り立ちについて、語ってくれました。伊豆半島は、大昔は、ずうっと南の方にありまして、それがどんどん日本列島に近づいて、現在ちょうど本州に衝突中なんだそうです!(へぇぇぇ)。

ようやく鶴瓶さんのマイクも直り、二人は合流と相成りますが、遅刻云々でひと悶着(汗)。そこに、例の「タモテバコ」が差し出され、本日のお題(旅のテーマ)は、『”一富士・二鷹・三茄子” ルーツは三保にあり!?』だと知らされます。”一富士・二鷹・三茄子”とは、初夢で見ると良いとされる縁起もので、その始まりは江戸時代、庶民の間で大流行しました。

その答えを探して三保を案内してくれるのは、三保に暮らして30年という、郷土史家の渡邊康弘さん。渡邊さんがまず紹介してくれたのは、喜多川歌麿の描いた美人画、「一富士二鷹三茄子」(奈良県立美術館 所蔵)。「初夢見立(みたて)」と呼もばれる、大変縁起のいい浮世絵で、富士山と鷹と茄子がちゃんと描かれています。そして、そのルーツは、「徳川家康」にありました。家康は、今川家の人質だった幼少期と天下人になった晩年に併せて約27年間、駿府(現在の静岡市)で過ごし、その時に好きになったのが、富士山と鷹と茄子。家康に憧れた江戸庶民は、家康の好物を夢で見ると縁起がよいと考えるようになり、それが大流行したわけです。

なお、三保から望むことが出来る、富士山と海と松林という絶景セットは、平安時代にまで遡ります。三保の松林の地は、その昔、風と波により、海から砂や石が吹上げられ積み重なったもので、てっきり陸地が削られて出来たと思っていた鶴瓶さんは、その説が俄かに信じられません(笑)。『風っていうのはバカにしちゃいけない』とタモリさん、『伊豆の先端に行けば、あの松原の高さ以上にまで砂が持ち上がった”サンドスキー場”があるくらいだから』と、鶴瓶さんを諭します。確かに松林の太い松も、風に煽られ、大きく陸地側に傾いて生えています。三保半島の海岸に沿った道を半島の付け根に向かって歩いていった一行は、一旦高くなった半島がまた下って行った先で、「瀬織戸の渡し跡」と記された看板を見つけます。室町時代の頃まで、三保半島は島となっており、浅瀬の海を渡し船で渡っていたそうです。しかし三保は、陸続きになった後も長らくの間、島として富士山とセットで絵に描かれてきました。その理由を探るため、一行は駿河湾を挟んで富士山を望む景色を見に、有度山の中腹にある茶畑に登ります。すると、そこから見えた景色は、平安時代に発達した庭園様式である、「浄土庭園」の造りそのもの。「浄土庭園」(浄土式庭園)とは、極楽浄土を表現した庭園で、仏様を祀る建物の手前には、必ず大きな池と島が造られました。日本一の霊山である富士山は、神様仏様が宿る場所。その手前に、三保という島があるこの景色は、平安時代の人々の目に、真の極楽浄土に映ったそうです。そのため、三保から望む富士山の景色が、とても有難がられたわけです。これこそが、富士山とセットで三保が世界遺産に登録された所以なのです。

ここでスタジオから、近江アナが「初夢」のウンチクをチラリ(笑)。初夢とは、元旦の夜に見る夢という説(タモリさん)と、2日の夜に見る夢という説(鶴瓶さん)がありますが、諸説あって真意は定かでなく、どちらも正解とするのが通説のようです。辞書には、『元旦の夜、もしくは2日の夜に見るもの』と書かれており、江戸時代に、元旦の夜はいろいろ忙しいので、2日の夜の夢を初夢にしちゃえ!っていう風潮が広まったらしいです(笑)。

続いては、「二鷹」のルーツを探しに、有度山の麓で、鷹匠(たかじょう)の佐藤将寛さんと出会います。飼いならした鷹を使って、野生の鳥やウサギなどを捕まえることを「鷹狩り」と言いますが、将軍は領地の視察などを兼ねた遊びとして、鷹狩りをしました。なかでも家康の鷹狩り好きは、江戸時代の庶民の間でも有名だったそうです。せっかくなので、鶴瓶さんとタモリさんは、恐々ながら鷹匠体験をさせてもらいます。ところが、渡邊さんによると、「二鷹」のルーツは、この「鷹」では無いそうです(汗)。「一富士二鷹三茄子」のルーツについて書かれた江戸時代の書物、「甲子夜話」(松浦史料博物館 所蔵)には、家康が話したとされる言葉として、『マズ一ニ高キハ富士山ナリ、ソノ次ハ足髙山ナリ、其次ハ初茄子ナリ』と、書かれています。つまり、二番目は「足高山」の”高さ”を褒め称えたものであり、それが家康の鷹狩り好きと重なって、「二鷹」へと変わっていったと思われます。現在、足髙山は”めでる、鷹、山”と書いて「愛鷹山」と表記されていますが、このように変わったのも江戸時代で、二「高」が鳥の「鷹」に変わったことと、何か関係があるのかもしれません。

次に、タモリさんと鶴瓶さんが訪れたのは、家康と縁の深い「久能山東照宮」。途中、日本平ロープウェイから見下ろす「屏風谷」は、とても絶景です。さて、東照宮といえば「日光東照宮」が有名ですが、「東照宮」とは徳川家康を祀る神社のことで、全国各地に50社以上もあります。その中で一番最初に建てられたのが、久能山東照宮。建立のきっかけは、家康の遺言に、自らの遺体を久能山に埋葬するよう書かれていたからです。よっぽど、久能山からの景色が好きだったのでしょう。社殿の正面にある唐門には、家康の鷹好きを表すかのように、立派な鷹が透かし彫りされています。

さて、次は「三茄子」の謎を解き明かしに・・・という所で、鶴瓶さんの我慢は限界。勝手に一人でロープウェイに乗ると、久能山を下りてしまいます(汗)。タモリさんから、『縁起物の番組なんだから、”日本一”とか目出度い物を訪ねるように』と言われたものの、何も当ての無い鶴瓶さんは、自分の本名が”駿河”だからと、静岡市の駿河区の中心部を訪れてみることに。

すると街中で、”おにぎり”という幟が立っているお米屋さん「ライスショップあおしま」を見つけ訪ねてみると、奥さんが店先で、手作りのおにぎりを作って販売しているそうです。鶴瓶さんは、店先でシャケのおにぎりを頂きながら、ご主人に家族の話を聞いていると、100歳のお母さんが先日表彰されたと教えられますが、この日は生憎とデイサービスに行っていて留守でした。でも、100歳のお祝いに安倍内閣総理大臣から贈られた表彰状と、記念に描いてもらった肖像画が飾られており、それを拝見した鶴瓶さんは、さっそくタモリさんに言われた目出度いことに出会えたと喜びます。そこに奥さんが帰ってきて、ご夫婦揃って話しを聞いていると、なんと2階には、奥さんの95歳になるお母さんが寝ているそうです。寡黙なご主人で、なかなか話が先に進みませんが、思わず95歳のお婆ちゃんと出会うことが出来、『いつも見ていますよ』と言ってもらえた鶴瓶さんは、二度ビックリです。

一方、タモリさんは、「三茄子」のルーツを探りに、久能山東照宮の表玄関に当る「一の門」へ。そこから望む断崖絶壁に造られた表参道の石段は、なんと1,159段もあるそうです(汗)。そこで次に紹介されたのが、静岡大学教授の小山真人さん。2015年10月31日放送のブラタモリで、富士山頂まで案内してもらった先生です。専門は火山学ですが、静岡の地質にも詳しいとのこと。先生によると、『この崖と茄子には深い関係があり、大地の壮大なドラマがそこに隠されている』そうです(笑)。この高さ200メートル、幅5キロに渡る断崖絶壁は、タモリさんが石を見て判断するに、泥岩の地層。それも、丸く小さな石ころが多く混ざっていますので、河口の堆積物による地層であることが分かります。小山先生によると、今から20万年ほど前、川が運んだ黒い石が海底に堆積したユーラシアプレートが、その下に潜りこむフィリピン海プレートにより押し上げられ、10万年の歳月をかけて、300メートルほどの山に隆起したそうです。実はこの隆起速度、日本では有数のスピードだそうで、10万年で300メートルということは、100万年後に有度山は、3千メートル級の山になっている計算です(汗)。そこで先生が見せてくれた実験が、有度山が海流に削られて、その石や砂が下流に堆積して三保半島が出来た経緯。見事、三保半島とソックリの形が現れました!。そして、三保半島を形成したその黒い砂が、茄子と関係があるんだそうです???

ここで再び三保に戻ったタモリさんが訪ねたのは、農家の斎藤さんのビニールハウス。中に生っていたのは、市場にはほとんど出回らない当地のブランド野菜である「折戸なす」。江戸時代には、当然ビニールハウスは無かったわけですが、三保の土が黒い砂だったことで、春先の地温の上昇が早く、他の地域に比べ2~3ヶ月も早く茄子が収穫できたそうです。初物を有り難がった江戸時代、どこよりも早く出回る折戸茄子は大変貴重で人気があり、先の「甲子夜話」に書かれた『其次ハ、初茄子ナリ』とは、「価貴い」もの、つまり値段が高い物として初茄子が挙げられたということです。家康は、この折戸茄子が大好きで、毎年折戸茄子の初茄子を500個も献上させていたそうですが、当時はピンポン玉ほどの大きさにしか育たなかった初茄子が、なんと5個で1両(10万円くらい)もしたそうです(驚)。そこで、家康が大好物だったという折戸茄子が、一体どんなに美味しいのか、タモリさんも食べてみることに。斎藤さんのオススメは、油で焼いた焼きナスですが、まずはナマの折戸茄子をかじって食べてみたタモリさんと近江アナ、甘くてリンゴの様な果物に感じたそうです。もちろん焼きナスも、すごくみずみずしく、甘さが増して、絶品だそうです!

したがって、「一富士二鷹三茄子」のルーツとは、家康が愛でて挙げた”高いもの”の順番で、一番が「富士山」、二番が足髙山で後に転じて「鷹」となり、三番が値段が高い「初茄子」ということでした(笑)。

一方、駿河区を旅する鶴瓶さんは、寡黙な米屋のご主人の弟さんで、水道工事業なのに家具を作ったり今は漆に凝っているという、青島ユキオさんを探して、「青島商会」を訪ねます。するとそこに、タイミングを計ったように明るい奥さんが帰宅。奥さんの、ご主人の漆塗りに対する評価は『下手の横好き』だそうですが、一つだけ黒檀の作品は、合格点が上げられるレベルとのこと(笑)。鶴瓶さんは、ご夫婦から、楽しい馴初め話や、家族の話を聞くことができました。

次に鶴瓶さんが見つけたのは、「長谷川畳店」。80歳になるという先代に話を聞くと、この畳屋の後継ぎが、先ほど訪ねた久能山東照宮で400年祭が開かれた際に、畳の張替えを任されたそうです。息子さんが客先から戻るまでの間、先代ご夫婦から家族の話を聞いていると、涙もろいお父さんは、すぐに涙を流し始めます。意地悪な鶴瓶さんは、お父さんがほだされる様な思い出話を重ねて振るものですから、お父さんの涙が止まりません(笑)。息子さんが戻り、鶴瓶さんが話を聞いている所に到着したのは、三保を後にしたタモリさん一行。タモリさんと鶴瓶さんは、昔ながらの畳の造りなどについて、息子さんから教えてもらうことができました。

再放送の予定は、今のところありません。

 


番組内で紹介された 静岡市三保の名物など

 

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