鶴瓶の家族に乾杯 | 千葉県いすみ市(さだまさしさん)

各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。

「鶴瓶の家族に乾杯」は、NHK総合テレビで、毎週月曜日の夜7時30分から放送されている、バラエティ番組です。
「家族」をテーマにして、司会の鶴瓶さんとその時々のゲストが旅人として田舎を訪れ、地元の人々と触れ合いながら、ステキ(素敵)な家族を求めて日本中をめぐる、“ぶっつけ本番”の旅番組です。

今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。

 令和3年5月24日(月) ゴールデンコンビ復活SPパート1 さだまさしと千葉で春探し

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旅のゲストは、シンガーソングライターでタレント、小説家でもある、さだまさしさん。長崎県長崎市出身の69歳。3歳からヴァイオリンを習い始め、中学1年生にしてヴァイオリン修行のため単身上京しますが、音楽での高校受験に失敗して挫折。ヴァイオリニストへの夢は諦めますが、ギターや作詞・作曲などでその才能を活かします。大学中退後に長崎に帰郷すると、訪ねてきた友人の吉田正美(現:政美)さんと意気投合し、バンド「グレープ」を結成。1973年にデビュー曲『雪の朝』をリリースすると、『精霊流し』や『無縁坂』など次々とヒット曲を生み出しますが、1976年にグレープは解散。以降はソロ活動に転じ、1979年の『関白宣言』が大ヒットし、NHK紅白歌合戦に初出場。紅白へはこれまでに、20回もの出場を果たします。

実はこの番組『鶴瓶の家族に乾杯』は、今から26年前、1995年度に3回放送された『さだ&鶴瓶のぶっつけ本番ふたり旅』が原点です。初回の放送は、さださんがホストで、鶴瓶さんがパートナーという立場でスタートしましたが、コンサートで多忙なさださんが番組の続編を鶴瓶さんに任せたことにより、現在の放送スタイルに変わってきました。

当時の名コンビが、26年ぶりに復活します。さださんと鶴瓶さんが一緒に旅をするのは、前身番組から数えて、なんと今回で11回目。旅の舞台は、千葉県いすみ市。千葉県の南東部に位置し、九十九里浜の南端に当たる太東崎のある地で、沖合には日本最大級の岩礁群があって、イセエビの漁獲量が日本一!。またいすみ鉄道(いすみ線)の始発駅は、いすみ市にある大原駅です。1995年放送の『さだ&鶴瓶のぶっつけ本番ふたり旅』で、初回の訪問地は、以前にさださんが村の歌を作ったことがある、岐阜県谷汲村(現:揖斐川町)でした。その谷汲村には、たまたま当時、名古屋鉄道(名鉄)谷汲線(2001年に廃線)の終着駅(谷汲駅)があったことから、第2回目の旅先は東海旅客鉄道(JR東海)名松線の終着駅(伊勢奥津駅)がある三重県美杉村(現:津市)が、第3回目はくま川鉄道湯前線の終着駅(湯前駅)がある熊本県湯前町が、旅先に選ばれた経緯があり、今回のいすみ市も、そのテーマの流れを汲んでのことでしょう!(笑)。


その、『家族に乾杯』誕生のきっかけとなった、1995年の伝説の番組『さだ・鶴瓶のぶっつけ本番2人旅』の名コンビが復活!。10年ぶりのゲスト出演となる番組レジェンド・さだまさしさんと鶴瓶さんが、桜と菜の花が咲き誇る千葉県いすみ市を、ぶっつけ本番旅。ゴールデンコンビの珍道中を、特別に2週にわたってお届けします。番組のテーマソング『Birthday』の制作秘話&生歌唱も!?。さださんの目的は、葛飾北斎にも影響を与えたといわれる彫刻家・波の伊八の作品をその目で確かめること。さらに、鉄道ファンに大人気のローカル線・いすみ鉄道では、かわいい相棒と春満喫の旅!。一方の鶴瓶さんは、港町で孫が13人もいるという大家族に出会います。

ロケが行われたのは、3月31日(水)。鶴瓶さんとさだまさしさんが待ち合わせたのは、千葉県いすみ市にある、太平洋に臨む断崖絶壁の「八幡岬」。その崖上には、かつて土岐氏一族の小浜城(こばまじょう)があって、「小浜八幡神社」が祀られています。先に到着したさださんは、太平洋を一望できる広場のベンチに座ると、次々に押し寄せる波を見ながら、今日の旅の目的は「波の伊八」だと教えてくれました。波の伊八(1752~1824)は江戸時代の彫刻師で、寺社の欄間などを彫り、その作品が葛飾北斎に影響を与えたという説があります。また旅好きなさださん、まだ一度も乗ったことがない「いすみ鉄道」にも、ぜひ乗ってみたいそうです(笑)。さださんが若山牧水の歌碑を見つけ眺めていると、スタッフから『鶴瓶さんを待つ間、1曲?』と声を掛けられますが、『やだよ!、キレイな女の人を待ちながら歌うなら意味あるけど、なんで鶴瓶を待ちながら・・・』と若干キレ気味…(汗)。しかし、マネージャーがギターを持って近づいてくると、ついに根負けして、加山雄三の『海 その愛』を熱唱します。いやいや、そこは違うとスタッフが望んだのは、番組のオープニング曲にもなっている『Birthday』でした(笑)。今回は、さださんの生歌で番組がスタートします!。

一方、遅れて到着した鶴瓶さんですが、『まっさんは、待たせていてもずーっと喋っているからな』と、急ぐ気なんか微塵もありません(笑)。ようやく再会した鶴瓶さんとさださん、25年続く番組の歴史と、10年前の宮城県石巻市の旅を振り返り、懐かしみます。また、番組のテーマソング『Birthday』は、さださんが鶴瓶さんに番組を託すにあたって、鶴瓶さんから『番組に出ないんだったら曲を作れ』と言われて20数年前に宮城県気仙沼で作った曲で、10年前に石巻への旅で里帰りできたことが嬉しいと、曲の思い出を語ってくれました。

その後、広場にある石碑を見たり、案内看板を読んだり、果ては鶴瓶さんと四葉のクローバー探しをしようと言い出すさださん、なかなか旅がスタートしません。痺れを切らした鶴瓶さん、ようやく二人で八幡神社を参拝し、参道を下りますが、二人とも話が長いうえに、途中で眼下に広がる漁港や神社の祠、祭の案内看板などを見て回り、ますます時間がかかります…(汗)。やっと鳥居まで降りた所で二人が出会ったのは、氏子代表として社務所の管理を任されているという山口さん。「小浜」(こばま)を何と読むのか教えてもらったついでに、山口さんの出身や地元のことについて話を深掘りする鶴瓶さん。その様子を隣りで見ていたさださんは、人に出会う役は鶴瓶さんに任せて、自分は波の伊八の欄間が見たいし、いすみ鉄道にも乗りたいからと、黙ってそっとその場を後にすると、勝手に一人旅を始めてしまいました(笑)。

ひとり大原漁港に辿り着いたさださん、地元の漁師さんや釣り船の船長さんを見つけ、地元の歴史に詳しい人を尋ねますが、なかなか手がかりは得られません。すると、ちょうど釣り船から釣れた魚が水揚げされ、最初に生け簀に移されたのは、なんと5.7キロもあるという巨大なヒラメ!。小野アナウンサーによると、いすみ市沖は暖流と寒流がぶつかる良好な漁場で、漁業が盛んなんだそうです。特に名産はイセエビ、漁獲量は全国トップクラスだとか。大原港では、5月から6月にかけてはヒラメは終わり、イサキやマダイの釣りシーズンになるそうです。一方の鶴瓶さんが気になっていた「大原はだか祭り」は、江戸時代から続く五穀豊穣・大漁を祈願する祭りで、毎年9月に行われます。祭の見どころは、「汐ふみ」。十数基の神輿を海に担ぎ込み、激しくもみ合う姿が迫力満点です。この祭は、台風による荒波の時でも開催され、大勢の観光客で賑わうとか。

大原港「長福丸」一方の鶴瓶さんも、大原港へと下り港町を歩いていると、釣り客のお二人と出会います。隣りにある船宿「長福丸」の釣り船で海釣りに出掛け、帰ってきたところだそうで、釣果のヒラメを見せてくれました。若い美人女将がいると紹介された長福丸を訪ねると、ちょうど釣りから戻ったところで、玄関先に店主の藤井さん一家が集まっています。先代は鶴瓶さんより2つ若いそうですが、長男に引退勧告され店を譲り、次男も店を手伝ってくれているそうです。この二人の上にも近くに住む娘さんが二人いて、孫は13人もいるという藤井さん、いっぺんにランドセルを3個も買った年があると聞き、ビックリする鶴瓶さんでした(笑)。家族に乾杯史上でも、まれにみる大家族ですが、海の仕事をしていると、何かあった時に近くに家族が大勢いると、何かと安心できるそうです。

い鉄揚げさださんは、駅に行けば波の伊八に係わる場所が分かるだろうと、いすみ鉄道(い鉄)の大原駅を訪ねます。そこで教えてもらったのは、い鉄上総中川駅から徒歩50分、国吉駅から徒歩65分という「行元寺」(ぎょうがんじ)と、太東岬(たいとうみさき)の方にある「飯縄寺」(いづなでら)。行元寺へ行くには国吉駅がオススメと教えられますが、65分はさすがに歩けないものの、それでもいすみ鉄道に乗りたいさださんは、行元寺を目指すことに!。国吉駅までの切符を買ったさださん、駅で列車を待っていた人達に話を聞くと、ほとんどの乗客がいすみ鉄道の景色を楽しみに来た観光客や、鉄道ファンの子供や大人たちの様です。スタジオの鶴瓶さんと小野アナウンサーのために、大原駅の売店でお土産の「い鉄揚げ」を買ったさださん、間もなく列車が到着すると聞き、列車を待つ乗客の列の最後尾に並びます(笑)。

駅弁「たこめし」ここでちょっと一息、千葉県いすみ市の「家族に一杯」の時間です。
 大原駅から上総中野駅まで14の駅を繋ぐいすみ鉄道いすみ線は、長さ27キロのローカル線です。車窓からは、一面に広がる長閑な田園風景や、四季折々の草花が楽しめます。そして、いすみ鉄道のもう一つのお楽しみが、今ではほとんど見かけることが無くなった、駅弁の立ち売り。国吉駅で、いすみ線の列車のぬいぐるみを頭に被って駅弁を売っているのは、いすみ鉄道応援団団長の掛須さん。地元で「松屋旅館」を営む掛須さんは、廃線の危機にあったいすみ鉄道を応援しようと、ボランティアでお弁当の販売を始めたんだそうです。その駅弁の中身は、郷土料理の「いすみのたこめし」(800円)。大原港で上がった名産の真蛸をふんだんに使った自慢の逸品で、掛須さんが旅館で自ら料理して販売しています。ちなみに、今日の家族に一杯のコーナーのBGMは、『道化師のソネット』(さだまさし)でした。

間もなくして、列車が到着。ついにさださん、念願のいすみ鉄道に初乗車です!。さださんが陣取ったのは、景色が一番よく見える、列車の最後尾の特等席(笑)。すると、カメラを構えた少年が一人、さださんの後に立って、窓辺が空くのを待っています。そこで、場所を譲ってあげたさださん、その子に話しかけると、鉄道が大好きなんだそうです。『車窓からの景色がとてもいいので、今日は春を見つけに来ました』と話す横山くんは、とてもハキハキした賢そうな好少年。列車が走り出すと、周りには田園風景が広がり、田には水も入り始め、桜と菜の花が同時に咲いていて、とてもキレイな景色を見ることができました。

一方、お腹がすいてきた鶴瓶さん、お店を探していると、見つけたのは、”いちご大福”と書かれた幟。漁師町で和菓子屋さんとは珍しいと、「みどりや」を訪ねます。出迎えてくれたのは、店主の鶴岡さんご夫婦。スタッフの分もと、”いちご大福”と”はだか祭り”と名付けられた和菓子を10個ずつ買った鶴瓶さん、お二人に店の外に出て頂いて、低いブロック塀に並んで腰かけると、馴初め話などを聞きました。そこに出て来てくれたのは、お隣の江沢さんご夫婦。鶴岡さんの奥さんが、ご主人が元気でよく働いてくれるからと、詠んだ短歌を披露してくれると、江沢さんの奥さんだってと気遣う鶴瓶さんですが、『ウチのはそんなこと思ってねぇーよ』とくだを巻く江沢さんのご主人(汗)。この辺りでは大原弁(房州弁)と言うそうで、漁師町にありがちで言葉は荒いですが、根は優しい人たちばかり。怒っているようで、ぜんぜん怒っていないそうですよ、ご安心あれ(笑)。

さださんは、車窓からの景色を楽しみながら、横山くんに鉄道のことについて話を聞くと、『これまでに、3月に定期運行を終了した踊り子の185系とか、三陸鉄道リアス線とかに乗りました』と教えてくれました。上総東駅(かずさあずまえき)に列車が到着すると、写真を撮りに一旦席を離れた横山くんに倣って、とりあえず一旦ホームに降りてみるさださん(笑)。木造の待合室がいい雰囲気とさださんが指さすと、『昔ながらの昭和みたいな』と横山くん。『昔ながらの列車とかも好きで、たとえば東急だったら2022年くらいに引退しちゃう8500系の車両とか…』と話すので、鉄道のことにとても詳しいし、昔ながらのって一体何歳なのかと気になり歳を聞くと、まだ9歳だそうです!(驚)。横山くんとの楽しい列車旅で、あっという間に目的地の国吉駅に到着した、さださんでした。

後日、番組のスタッフは、横山くんの春探しの宿題の成果が見たいと、横浜にある横山くんの自宅を訪ねたそうです。1歳の頃から電車が好きになったという横山くん、鉄道専用の趣味部屋があり、そこで作っていたのは、段ボールを使った大きな列車の自作模型。この日は、朝6時から3時間かかって、いすみ鉄道の先頭車両を作っていました。お気に入りは、「方向幕」が実際に回転して、行き先表示が変えられるところ!。最後に横山くん、宿題をもとに書いてくれた作文を、自ら読んで発表してくれました。とても9歳の少年が書いたとは思えないすばらしい作文に、鶴瓶さんもさださんも、感心しきり…(笑)。

再放送は、5月27日(木)の午後11:40から、NHK総合1で放送予定です。


二人旅

鶴瓶さん

さださん

家族に一杯


 

番組内で紹介された いすみ市の名物など

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