紅葉の始まった『八方池』へトレッキング

9月下旬、早くも紅葉が始まった八方池へトレッキングに行ってきました

八方池

 1.八方池へのトレッキングガイド

2017年9月22日(金)に、早くも紅葉が始まっている八方池へ、黒菱ラインから登ってきました。

冬にはスキーをしに何度も訪れる八方尾根スキー場ですが、雪の無い八方尾根スキー場を、車でクネクネと黒菱林道をカフェテリア黒菱まで登るのは、何か、とても不思議な感じがします(汗)。黒菱駐車場からリフトを2本乗り継ぎ、八方尾根スキー場の頂上にある八方池山荘(標高1,830m)へ。そこから、絶景の待つ、標高2,060mの八方池まで、整備された登山道を登る、片道1時間ほどの比較的容易なトレッキングです。9月下旬の平日、天気は晴れ。気温は麓で25度、八方池辺りで15度くらいと、この時期としては高め。麓の駐車場も黒菱駐車場も、意外と空いていたのに、登山道は老若男女問わず、結構な人で賑わっていました。

 八方池とは?

八方池

北アルプスの名峰、唐松岳(からまつだけ、標高2,690m)。その唐松岳から四方八方に尾根が延び、その先に麓まで広がるのが、八方尾根スキー場です。八方尾根スキー場の頂上にある八方池山荘から、唐松岳へと登る八方尾根登山ルートは、右手に白馬岳・杓子岳・白馬鑓ヶ岳、左手に五竜岳・鹿島槍ヶ岳という、残雪の北アルプスの大パノラマを眺めながら歩く尾根コースで、大人気の登山ルートです。

その登山ルートの途中にあるのが、「八方池」。標高2,060mに位置し、池の周囲は約180m。平地にあれば、とても小さな池ですが、所は、標高2千メートルという高い場所にある、北アルプスの尾根!。静かに澄んだ池の水面には、天空に広がる青空と、ぐるりと周りを囲む残雪をいただいた白馬連峰が、まるで鏡の様に映し出され、とても神秘的で雄大に感じます。そのコントラストが鮮やかな絶景は、登山を趣味とする人だけでなく、若い人から年配の人、外国人にも、大人気の観光スポットとなっています。

八方池までは、八方尾根スキー場の頂上にある八方池山荘から、歩いて約1時間ほど。八方池から上は、少し本格的な登山装備が必要ですが、八方池までは、登山道や休憩場所、トイレも整備されており、スニーカーでも無理なく登ることができます。

 八方池へのアクセスルートは?

八方池へのルート

八方池に行くには、まずは八方尾根スキー場の頂上にある、標高1,830メートルの「八方池山荘」まで、リフトなどを乗り継いで行く必要があります。そこから上の、標高差230メートル、距離にして約1.5kmが、人気のトレッキングコースとなっています。

八方池山荘までのアプローチの仕方には、基本的に、2つのルートあります。

1つ目のルートは、八方尾根の麓からゴンドラリフトを乗り継ぐ「八方アルペンライン」を使ったルート。八方尾根の麓のペンション街から、ゴンドラリフト(アダム)、アルペンクワッドリフト、グラートクワッドリフトを乗り継ぎ、八方池山荘までの標高差1,060mを、40分ほどで一気に駆け上ります。白馬まで、電車やバスで訪れた人でも、一番簡単に手軽に登ることが出来るルートですが、リフト代が往復で2,900円と嵩むので、ちょっと気が引けます。八方尾根スキー場のゴンドラ乗り場までは、JR大糸線の白馬駅から、タクシーかバスで5分ほど。乗り場に近い駐車場は有料ですが、ちょっと歩けば無料の大駐車場もあります。

2つ目のルートは、マイカーで八方尾根スキー場の中をクネクネと登る「黒菱林道」を通って、標高1,500mの「黒菱駐車場」まで行き、そこから、黒菱第3ペアリフト、グラートクワッドリフトを乗り継いで八方池山荘へ至る、「黒菱ライン」を使ったルート。駐車場代は無料で、往復のリフト代は1,120円と安く上がります。しかし、駐車場は200台しか停められないので、トップシーズンは直ぐに満車になってしまうことと、麓から林道終点までの距離は約9km、15~20分ほどの距離ですが、急峻で急カーブが連続する道幅の狭い林道を登りますので、運転に自信の無い人は止めておいた方が無難です。それに、雪の無い時のスキー場の景色は、意外と急峻に感じ、標高1,500mの崖っぷちの林道を走行するのは、とても怖いです(汗)。ちなみに、黒菱駐車場が満杯になると、麓の林道入り口は閉鎖されますので、別のルートを使って八方池山荘へアクセスしてください。ただし、トップシーズン以外の平日であれば、滅多に満車になることは無さそうです。

この他にも、北尾根クワッドリフトを使って「北尾根高原」まで登り、そこから無料シャトルバスを使って、黒菱駐車場まで行く「スカイライン」ルートや、スカイラインで上って八方アルペンラインを下るという、異なるルートで往復できる「Vライン」という料金設定もあります。

リフト運賃
ルート往復片道
八方アルペンライン2,900円
(1,550円)
1,750円
(950円)
黒菱ライン1,120円
(800円)
600円
(440円)
北尾根クワッドリフト1,000円
(700円)
600円
(420円)
Vライン2,750円
(1,810円)
※ 上段は大人通常料金(カッコ内は子供料金)

 2.トレッキングの行程

自宅から八方尾根スキー場までは、冬の間は通いなれた道(笑)。1時間ちょっとで到着しますが、麓から黒菱駐車場まで登る「黒菱林道」が、狭くて急でカーブが多く、段差もあって、ちょっとした難所。ちょっとスピードを出すと、車高の低いレヴォーグは、腹を擦ってしまいます(汗)。林道の入口から終点までは、日中だったせいか一台もすれ違う車がなく、10分ほどで到着。

行程

10時15分
黒菱駐車場 到着(支度を整えリフト乗り場へ)
10時45分
八方池山荘(第1ケルン)到着(トレッキング開始)
11時00分
石神井ケルン(トイレ場所)
11時15分
八方ケルン
11時25分
第3ケルン、八方池 到着
11時半~12時
八方池 周辺散策(昼食)
12時10分
下山開始
13時00分
黒菱駐車場 到着(トレッキング終了)
八方池へのトレッキングコース

ここ数日、長野県内は秋晴れの日が続き、気温も高め。絶好の行楽日和と思って出かけたのですが、山の天気はそれほど甘くはありませんでした(汗)。ふもとは、よい晴天なのですが、山の上には雲がかかっており、白馬三山を眺めることは叶わず仕舞い。昼頃に八方池に到着すると、徐々にガスも湧いてきます。例え容易なトレッキングとは言え、やはり山に登るには、早朝に限ります。

訪れた日は、9月下旬の、晴れた行楽日和。気温は、麓の白馬村で最高気温は25度、八方池のある標高2千メートルでは約10度下がって15度ほど。私の服装は、麓では半袖で十分ですが、山の上では下着の上に、綿の長袖シャツ。最初、その上に長袖のウィンドブレーカーを着て登り始めたのですが、混雑を避けて最初から速足で登ったので、すぐに汗をかいて脱ぎました。休憩中と下りのリフトでは、さすがに汗をかいていたので、ウィンドブレーカーが必要です。ただし、家族で登っていた白人の子供たちは、ここは渋谷か?と見間違う様な、ショートパンツにノースリーブという服装で平気そうだったので、老いというのは恐ろしいものです(汗)。

 


リフトで八方池山荘へ
黒菱駐車場からリフトを2本乗り継ぎ、八方尾根スキー場の頂上にある第1ケルン、八方池山荘へ。
雪の無い所でリフトに乗るのは怖いな・・・と思ったら、ケーブルが冬より低い位置に架け直されていて、あまり高い場所はなかったので、安心でした(笑)。低い場所では、私の短い脚でも、地面から生えた草が足に絡みつきそうなくらい。
八方池山荘へ
麓は遥か眼下
リフトに乗って後ろを振り返ると、麓の白馬村は、遥か下・・・。
左手には、白馬五竜とHAKUBA47のスキー場が広がっています。
白馬村の景色
整備された歩きやすい登山道
八方池までの登山道は、ゴロタ石や木道で整備されており、雨の直後でなければ、スニーカーでも問題なく登れる状況です。
ただし、私が登っている最中に木道ですれ違った年配の女性が、私の目の前で、前のめりに転倒し、唇や額から血が・・・(汗)。特に下りは、安心して足元をよく確認しないでいると、木道でも溝や桟で躓き痛い目をみますから、ご用心を。
整備された登山道
花がまだ咲いていました
紅葉シーズンですが、登山道の脇には、まだ可愛らしい高山植物の花が咲いていました。
夏の高山の定番「チングルマ」は、5月下旬~7月中旬が見頃と言われていますが、紅葉が始まった9月下旬でも、まだ登山道脇にたくさん咲いていて、登山客の目を楽しませてくれます。
登山道わきに咲く花々
八方池に到着
八方池まで、第1ケルンの八方池山荘から、ほとんど休憩を取らずに、登りで約40分(ガイドブックでは約90分)。黒菱駐車場からは、リフト乗車時間含めて、約1時間です。
生憎とこの日は、周囲の山に雲がかかり、12時を過ぎたころからガスも上り、残雪の北アルプスを背景に八方池を眺めることは、叶いませんでした。しかし、それでも静かな湖面の八方池には、周囲の紅葉と登山者のカラフルな服が鏡の様に映り込み、とてもキレイでした。
八方池に到着

 

八方池の写真4
八方池の写真5
八方池の写真6
八方池の写真7
八方池の写真8
八方池の写真9

 

▲ページTOPへ