北海道・東北の「ご当地ラーメン」

全国のご当地ラーメンの特徴と味の情報に加えて、地域の観光情報も。食べ歩きはいかが?

(1)北海道

旭川ラーメン

  • 地域エリア:  旭川市、その周辺
  • 由来や定義:  ラーメン自体に特に決まった味付けや具材があるわけではなく、昔からよくラーメンが食べられてきた地域であり、その食文化を反映して、当地域で提供されるラーメンを「旭川ラーメン 」と呼ぶようになりました。

札幌ラーメン

  • 地域エリア:  札幌市
  • 由来や定義:  ラーメン自体に特に決まった味付けや具材があるわけではなく、札幌市発祥のラーメン全般を指す通称です。札幌市内には昔からラーメン屋が多く、昭和28年に週刊誌で「ラーメンの街・札幌」と紹介されたことから、全国的に「札幌ラーメン 」という呼び名が広がりました。

函館ラーメン

  • 地域エリア:  函館市、その周辺
  • 由来や定義:  全国的には、函館ラーメン=塩味というイメージが広まっていますが、札幌ラーメンや旭川ラーメンと同様に、やはり特に決まりがある分けではありません。ただ、函館は古くから開港地として多くの華僑の人が行き交い、広東系の塩味の湯麺が広まり、今でも塩味のラーメンが好まれて、塩ラーメンを提供する店が多いのは確かです。そこで、平成8年に日清食品が発売したカップラーメンに、「札幌みそ風味」「旭川しょうゆ風味」と共に、「函館しお風味」をラインナップに加えたことで、”函館ラーメン=塩ラーメン”というイメージが全国に広まったようです。そこで地元でも、以前は単にラーメンとか支那そばと呼ばれていた、地元で人気の塩ラーメンを、函館の名物にしようと、ごく最近になって「函館ラーメン 」として宣伝するようになりました。

室蘭カレーラーメン

  • 地域エリア:  室蘭市、その周辺
  • 由来や定義:  室蘭地域では、カレーラーメンが30年ほど前から人気になり、今では約50あるラーメン店のうち、約6割の店がカレーラーメンを提供しています。2006年に、札幌の味噌、旭川の醤油、函館の塩ラーメンに続き、「室蘭カレーラーメン 」を、北海道ラーメン「第4の味」として全国に広めるべく、「室蘭カレーラーメンの会」が発足して、全国へ向けて情報発信しながら、地域おこしに繋げる活動を展開しています。

釧路ラーメン

  • 地域エリア:  釧路市
  • 由来や定義:  函館と同様に、釧路でも古くから支那そばが食べられており、戦後になると漁港で屋台ラーメンが広がり、独自に変化を遂げて、今の釧路ラーメンの形が地域に根付いたようです。2003年に、札幌や函館、旭川に続けと、地域の食文化であるこのラーメンを「釧路ラーメン 」として全国にPRして、街の活性化に繋げようと、市民とラーメン店主により「釧路ラーメン麺遊会」という市民団体が設立されました。釧路ラーメン麺遊会では、細ちぢれ麺とあっさりした醤油味のスープを基本としたラーメンが「釧路ラーメン」であると定義しています。

(2)青森県

津軽ラーメン

  • 地域エリア:  津軽地域(弘前市、その周辺)
  • 由来や定義:  北海道と同様に寒い津軽地域でも熱い食べ物が好まれ、古くから伝わる郷土料理の”津軽そば”の影響を受けた、煮干しベースのラーメンがこの地域に広まりました。地元では、ラーメン専門店だけでなく、日本蕎麦屋でも煮干しダシのラーメンが提供されているほどです。そこで、この煮干しや焼干しでだしを取った地元のラーメンの味を全国にPRし、地域おこしに繋げようと、2012年に「津軽ラーメン煮干し会」が結成され、「津軽ラーメン 」として全国に知られるようになりました。

八戸らーめん

  • 地域エリア:  八戸市
  • 由来や定義:  八戸では、昔から支那そばから発展した煮干をベースのラーメンが、地元で多く食されていましたが、近年は豚骨などの濃厚なラーメンが若者に好かれ、徐々に衰退しつつありました。2002年に東北新幹線の八戸駅延伸開業に際して、地元を盛り上げようと、八戸商工会議所が中心となって「八戸らーめん会」を発足し、「八戸らーめん 」の復活が図られました。「八戸らーめん」は、八戸らーめん会の登録商標で、加盟店は統一のレシピでラーメンを提供することとされています。


(3)岩手県

釜石ラーメン

  • 地域エリア:  釜石市
  • 由来や定義:  かつて製鉄所で働く人達に食べ続けられてきた「釜石ラーメン」は、60年以上に渡る歴史の中で、独自のスタイルを確立してきました。その特徴は、琥珀色に透きとおる豚骨ベースの醤油ダレのスープに、極細ちぢれ麺、具もチャーシューとメンマ、ネギだけというシンプルさで、朝に昼に夕に〆に合うと、広く市民に親しまれ、多く食されてきました。震災前には、釜石市内に50店舗以上のラーメン店があり、「釜石ラーメン制覇の道」と称したスタンプラリーのイベントが開催されて、市外からも来客が増えつつありましたが、震災で大きな被害を受けてしまいました。それでも今では、24店舗が営業を再開しています。2015年2月には、明星食品から、東日本大震災の復興支援として、カップ麺「新華園本店 釜石ラーメン」が発売されました。売り上げの一部は、釜石市が復興事業に充てる「ふるさと寄付金」に送られるそうです。

大船渡さんまらーめん

  • 地域エリア:  大船渡市
  • 由来や定義:  大船渡はサンマの産地でありながら、市内にはサンマの名物料理が無かったことから、市内の10店舗が協力して、2010年に「大船渡さんまらーめん」を開発して、提供を開始しました。2011年には、さらに大船渡サンマの普及拡大を目指して、この10店主により「さんまグルメ研究会」が発足しました。今では、大船渡ブランド化推進会議(事務局:大船渡市商業観光課)でも、大船渡さんまらーめんのPRを行っています。”大船渡さんまらーめん”の定義は、1)大船渡産のサンマを使用すること、2)価格を700円(発足当時は650円)とすること、の2点だけです。したがって、店によって、サンマ出汁をスープに活かしたもの、サンマが丸ごと一本載っているもの、具材としてハンバーグ、すり身、骨せんべい、竜田揚げなど、サンマの調理法を工夫したものなど、様々な嗜好凝らしたさんまラーメンがあります。

(4)秋田県

十文字ラーメン

  • 地域エリア:  旧・十文字町(現・横手市)
  • 由来や定義:  地元では、「十文字中華そば」と呼ばれています。昭和10年頃から、地元のマルタマ食堂で提供された中華そばが重労働者におやつ代わりとして人気になり、地域に広まりました。そこで、B級グルメとして人気を博していた”横手焼きそば”と並んで、ラーメンも食の観光資源に繋げようと、2012年から商工会が中心となって「中華そば&らーめんの街・十文字」PR事業が展開され、「十文字ラーメン 」という呼び名が全国に広まりました。

(5)宮城県

気仙沼らぁめん

  • 地域エリア:  気仙沼市
  • 由来や定義:  「気仙沼らぁめん 」とは、気仙沼の特色を活かした新感覚のご当地ラーメンです。平成15年に気仙沼コンベンションビューロー協議会が主催した「地域特性を活かしたラーメン作り」がきっかけとなり、市内7店舗によって共同開発されました。サンマの香油を効かせたラーメンや、フカヒレを乗せたフカヒレ姿ラーメンなど、それぞれの店で個性的な味のラーメンが提供されています。

(6)山形県

酒田ラーメン

  • 地域エリア:  酒田市、その周辺(庄内地方北部)
  • 由来や定義:  大正末期に中国人が支那そば屋を開店したのが、「酒田ラーメン 」の起原とされています。その元祖から手ほどきを受け、ラーメンづくりの技術が受け継がれて、酒田周辺に中華そば屋が集積されました。そして、酒田のラーメン店主達が集まり、酒田のラーメンの味を統一するのではなく、それぞれの店の旨味を引き出して、もっと美味しいラーメンを作ろうと、「旨い会」というグループが作られ、同時に多加水麺を使うことに取り組み始めました。その後、更なる技術の向上と、他方へのアピールを目指して、酒田市麺類食堂組合のプロジェクトチームが発展して、平成2年に「酒田のラーメンを考える会」が発足しました。

米沢ラーメン

  • 地域エリア:  米沢市、その周辺
  • 由来や定義:  1920年頃に、中国人が始めた中華そば屋台が「米沢ラーメン 」の原形とされています。その後、手揉み縮れ麺が考案され人気が出ると、地域独特の中華そば(ラーメン)文化が形成されていきました。今では、米沢市内だけでも100軒を超えるラーメン店が集積するまでになっています。平成18年に、米沢地方独特の製法を持つ米沢のラーメンの歴史と文化を守り、更に発展させて行くことを目的として、製麺業者が集まり「米沢伍麺会」が設立されました。この会では、「米沢らーめん」を商標登録して、多加水製法による手もみ縮れの細麺といった、製造規格も策定しています。また、ラーメン店主の間では、「米沢そんぴん会」といったグループも誕生しています。こうした活動を背景として、全国に”米沢ラーメン”の名前が知られるようになってきました。

冷しラーメン

  • 地域エリア:  山形市、山形県全域
  • 由来や定義:  山形県は、日本一のラーメン消費県と言われ、もちろんラーメン専門店も数多くありますが、そば文化・山形では、県内のほとんどのそば屋でも、ラーメンが提供されています。そんな折り、山形市内にあるそば屋「栄屋本店」の常連客が、「そばの冷たいのあるのに、中華そばの冷たいのは作れないか」と発した一言に、店主が一年もの試行錯誤を繰り返して、昭和27年に日本で初の冷たいラーメン「元祖 山形名物冷しらーめん」が発売されました。「冷しラーメン 」のスープは、鳥豚牛野菜から採ったスープを冷蔵庫で冷やしておき、それに醤油や酢、砂糖を加えて、ごま油で風味を添えて作るのが一般的ですが、今では味噌や塩味など各店で工夫を凝らした冷しラーメンが提供されています。
    ちなみに、「冷やし中華」の発祥は仙台と言われています。しかし、現在の”仙台の冷し中華”に、特段のご当地性は見当たらないので、このリストには加えていません(あしからず)。

とりもつラーメン

  • 地域エリア:  旧・十文字町(現・横手市)
  • 地域エリア:  新庄市
  • 由来や定義:  最上地方の農村部では、昔から慶事には、鶏を潰してモツ煮込みを食べる習慣がありました。新庄市内の居酒屋でも、メニューとして鶏のモツ煮込みを出していたところ、いつの頃からか、一部の常連客が、ラーメンと鶏のモツ煮込みを同時に注文して食べるようになり、やがて、その食べ合わせの妙が市民の間で話題となります。1999年に山形新幹線が新庄まで延伸されたのを機に、新庄・最上地方の観光PR活動が高まり、2002年に新庄の名物として「とりもつラーメン」を売りだすこととして、「愛をとりもつラーメンの会」が結成されました。以来、市内のラーメン店が合同で、とりもつラーメンをメニューに加えて、味を競いあっています。

(7)福島県

喜多方ラーメン

  • 地域エリア:  喜多方市
  • 由来や定義:  昭和初期に、チャルメラを吹く屋台で売られた「支那そば」が、喜多方ラーメンの原点と言われています。支那そばが市民に人気となると、多くの食堂で工夫を凝らした支那そばが提供されるようになり、この地域特有のラーメン文化が形成されて行きます。1980年代になると、「蔵の街」として注目され、全国から観光客が訪れるようになると、食事として提供された「喜多方ラーメン 」が美味しいと観光客に評判になり、全国に広まって、喜多方ラーメンブームへと繋がっていきます。1987年には、ラーメン関係者により、市内のラーメン店のレベルアップと、伝統(太麺、平打ち、縮れ麺)の継承等を目的として、「喜多方老麺会」が発足しましたが、喜多方ラーメン自体に決まりがある分けではありません。

白河ラーメン

  • 地域エリア:  白河市
  • 由来や定義:  「白河ラーメン 」の元祖は、竹井寅次氏(通称とらさん)が1969年に開店した、「中華そばとら」(73年に「とら食堂」と改名)の”中華そば”と言われています。その数多くの弟子たちが、市内のあちこちで店を構え、この地域特有のラーメン文化を形成してきました。木の棒で麺を打ち、包丁で切り出し、手で揉んで縮れをつける製法が、脈々と受け継がれていますが、白河ラーメンに特に決まりがある分けではありません。手打ち麺の割合も、近年は減ってきています。

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