”地ビール”ならぬ自家製「自ビール」作り。初めてでも簡単にできる、美味しい手作りビールの作り方をご紹介!
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小型ビールキット/20リットル角バケツ型(キット缶が写真とは異なる場合があります) 価格:4,925円 |
夏だ!ビールだ!枝豆だ!プロ野球中継だ!(笑)。
暑くなってくると、どうしてもビールが飲みたくなります。その上、一度飲みだすと、量もだんだんと増え、ビール代がバカになりません。そのため、最近は発泡酒どころか、第三のビールばっかりになってしまいました。たまには、美味しいビールが飲みたい!。
そこで、”地ビール”ならぬ自家製「自ビール」が、簡単に手作りできる「ビールキット」なるものがあることを知りました!。最初は5,000円ほどの投資で、500ml入りのビールが38本も作れるそうです。1本あたり約 132円/本。本物のビールだったら260円位しますから、約半額です。不味い韓国ビール並みの値段。さらに次回からは、最初に買った容器が再利用できるため、モルトなどの原材料のみ買えば済むので、もっと安くビールが作れるそうです(笑)。
良いことづくめ、早速その「手作りビール スターターセット」を購入しようと、ネットショップでポチっと注文しようと思ったところ、『いや 待てよ、38本ものペットボトルなんて我が家には無いぞ!?』と・・・(汗)。そもそも、ビールを自宅で作るって、違法じゃないの?捕まったりしない?との疑問も!。よくよく調べてみると、いろいろな制約や条件があることが分かってきました。まずは、これらの問題をクリアーにしてから、手作りビールにチャレンジしましょう!(笑)。
私が自ビールを作るために揃えた必要な道具や材料は、以下のものです。
砂糖をスーパーに行って買おうとすると、砂糖には「上白糖」や「グラニュー糖」など、何種類かあることに気が付かされます。果たして、ビールを作るには、どの砂糖がいいのでしょうか?。近所のスーパーでは、だいたい以下の値段でした!。
ほかにも、スーパーの砂糖売り場には、黒糖やら角砂糖やら、いろいろあって、どれを買ったらいいのか分かりません(汗)。そこは男の贅沢、一番高い砂糖を買ってしまいそうですが、果たしてどの砂糖が、ビール醸造には適しているのでしょうか?。
ビールキットを販売しているブリューランドによると、「三温糖」はカラメル風味が残り 「角砂糖」は果糖の爽やかな風味が微かに残るそうです。「蜂蜜」、特にクローバーの蜂蜜は、ビールの味を極めるには適しているようですが、いずれも癖がありそうな予感(汗)。となると、素人が最初にチャンレンジするには、上白糖かグラニュー糖になりますが、上白糖の方がピリピリした風味になるそうです。したがって、アサヒのスーパードライが大好きなら「上白糖」の一択、もっと落ち着いたビールが好きなら「グラニュー糖」を選べば良さそうです!。売られている砂糖は、ほとんどが1kg入りなので、800g使うには200g残せばいいので、意外と便利です(笑)。
沸騰させてからビールキットと砂糖を溶かしたお湯に、水を足して、全部で19リットルにします。ここで使う水ですが、浄水器のある家庭ならいざ知らず、我が家にそんな上等な物は無いので、煮沸水を使うことに!。しかし、イースト菌の発酵適温の26度前後に冷ますには、結構な時間が掛かります(汗)。そこで結局、沢山のミネラルウォーターを買ってきて足すことになりますが、重いわ、お金がかかるわ・・・。
ところで、日本で売られている水はほとんどが軟水ですが、軟水と硬水では、出来たビールの味に違いはあるのでしょうか?。実は、大いに影響があるそうです!。ピルスナーの発祥地、チェコの水は軟水。一方、ドイツのラガービールや、イギリスのエールビール作りに使われているのは、硬水。作りたいビールの種類に応じて、水も使い分けた方がいいようです!。
キッチンハイターか除菌用アルコールなどで、液が触れる物は全て殺菌処理をするようにと、説明書には書かれています。しかし、キッチンハイターなんか使いたくはありません。かと言って、焼酎を吹きかけたのでは、消毒効果が心配です。そこで私は、100%自然由来と謳われている、市販の「キッチン用アルコール除菌スプレー
」を使用することに!。
しかしこれ、結構なニオイがします。使う際には、換気扇を回して、マスクをした方がいいですね!。そして私は、ビールの味を損ねては元も子もないと、除菌剤をスプレーした後、軽く水ですすいだのですが、果たして良かったのか、悪かったのか?、知る由もありません(汗)。
2リットルのお湯を沸かし、火を止めた後、ビールキット缶(全量)と砂糖(800g)を入れて溶かすのに使います。
ここで注意したいのが、鍋の大きさ。キット缶の中身は、粉状の物かと思いきや、缶切りで蓋を開けてみると、粘性の強いペースト状の物体で、ドロドロしたカラメルみたいなもの。結構な量です!。この全量を入れて、溶かすためにかき混ぜるには、お湯の量(2L)の最低でも2倍以上の大きさの鍋が必要です。つまり、4リットル以上。一般家庭にあるような鍋では足りず、私は2つの鍋に分けて溶かすことにしましたが、それでも大仕事です(汗)。溶かしきれず鍋底に残ったペーストは、ポットのお湯を2~3度足して、溶かし切ります。
自ビールの作り方!、スターターキットを使ったのビール作りの手順は、以下の通りです。
最初の1日目にする作業内容です。除菌作業と大鍋でキット缶を溶かす作業がキモ!。そして、煮沸水を足す場合には、液温を26度(24~28度)にするのが大変。私は半日も掛かってしまいました(汗)。ちなみに、発酵温度はビール酵母の種類によって異なるそうなので、取説を順守してください。
エアーロックから泡が出なくなり、液体の表面の気泡が消えたら、初期発酵が終了。この発酵では、糖類をイーストがアルコールと炭酸ガスに分解し、炭酸ガスは飛ばしましたが、次の瓶詰め発酵では、栓をしてガスを閉じ込めます。
瓶詰めの二次発酵は、ペットボトルがカチンカチンになったら完了です。空きビンを使った場合は、このカチンカチン具合が分からないので、発酵確認のために、最低でも1本は炭酸用ペットボトルに詰める必要があります。
以下では、それぞれの手順について、少し詳しく解説しましょう。
発酵容器のバケツ本体に、コックと蓋をはめ、除菌します。
コックのゴムパッキンは本体の外側!。取り付けネジを強く締めすぎると、ネジ山が潰れてしまうのでご注意。水圧がかかるので、ある程度締めれば、コックの取り付け部分から液が漏れ出すことは無いようです(汗)。それより、コックの向きにご注意を!。私はコックを横にすれば止まると思い、右側に倒して水を入れたら、見事に漏れ出しました(泣)。左側に倒さないと、コックは締まりません!。あと、バケツの表面に、取説に貼ってあった「温度計シール」を貼り付けます。
取説では、『液に触れる物は、キッチンハイターか除菌用アルコールなどで、すべて除菌する様に』とのこと。しかし、キッチンハイターは使いたくないので、私はキッチン用アルコール除菌スプレーを全面にビッシリと吹きかけてから、アルコール臭が残るのが嫌なので、水道水で軽くすすいでみました。果たしてこれで十分除菌できたのか否かは、私には分かりません(汗)。でも、ちゃんとビールは出来ました・・・。
大鍋に2リットルのお湯を沸かし、火を止めた後、ビールキット缶(全量)と砂糖(800g)を入れて溶かします。
鍋は、先に書いた通り4リットル以上のものを使うか、2リットル以上の鍋を2つ使いましょう。キット缶の中身は粘度の強いペースト状のもので、寒い時期だと固まっているので、缶ごと湯煎して温めておきます。溶かした液体を、鍋から発酵容器に移します。鍋の底にペーストが残ったら、ポットのお湯を足して溶かし切り、発酵容器に入れます。
発酵容器内の液量が19リットルになるまで、水を足します。使う水は、水道水ではなく、浄水器を通した水か、煮沸させてから冷ました水、ミネラルウォーターなどを使いましょう!。湯冷まし水を使う場合は、液温を26度にまで下げるのが大変(汗)。冷やしておいたミネラルウォーターなどを足して、一生懸命温度を下げる必要があります。
液温が26度、だいたい24~28度の範囲に入ったら、キット缶の上蓋に貼り付けてあったイーストを、液面全体にふりかけ、かき混ぜます。
発酵容器にしっかり蓋をしたら、蓋の真ん中の穴にエアーロックを差し込み、エアーロックの上蓋の底面の高さまで水を入れます。
発酵容器を3日~20日間、暗い場所で静かに保管します。保管中の液温は、24~28度の範囲に保ちます。とは言え、だいたい18~32度の範囲にあれば、発酵に特に問題は生じない様です(汗)。寒い時期は、発酵容器の下に電気カーペットを敷いたり、布団を掛けて保温しましょう。
発酵が始まると、エアロックからガスが抜けてポコポコ動き出しますが、初期発酵が完了するとエアロックの動きは停止し、中の液体の表面に浮いた泡も消えます。
(出所)ブリューランド(楽天市場店)
初期発酵を待つ間に、瓶詰めする容器を準備しましょう。液が触れる物は全て殺菌処理をする必要があるとのことなので、集めていたペットボトルのラベルを剥ぎ、水道水で洗ってから、私は少量の除菌剤(キッチン用アルコール除菌スプレーの液)を入れてすすぎ、段ボール箱内に逆さに並べて乾かします。しかし、その本数を数えてみると、1リットルのペットボトルが10本、500mlが12本、合わせて500mlで32本分しかありません!(汗)。あと、炭酸飲料を3リットルは飲まないと・・・(泣)。
プライミングシュガー(キットに添付)を加えるには、小分けするボトル毎に0.6g/100mlを入れる方法と、発酵容器に全量114gを入れてから瓶詰めする方法があります。どっちが簡単で、お勧めの方法なのでしょうか?(汗)。
0.6g/100mlというと、500ml容器だと3g、1リットル容器だと6gです。ビン毎に、この少量のプライミングシュガーを入れるとなると、多い少ないが出来てしまいそうですが、砂糖が多いと炭酸が増すので、それも手作りビールの醍醐味と思えば、大した問題は無さそうです(笑)。一方、全量をタンクに入れるには、一旦500mlほど液を出してから、全量のプライミングシュガーを溶かし、それをタンクに戻してよく混ぜ合わせ、オリが沈むのを待つそうです。オリが沈むまでどれほど時間が係るのか分からないため、私は瓶に小分けする方法を選びました!。
しかし、作業を始めて、すぐに後悔(泣)。家庭用の調理秤では、1g単位なので、3.0~3.9gぐらいのアバウトさ(汗)。更にその細かい粉を、クッキングシートを使って、小さな口から瓶の中に入れるのは、とても手間のかかる作業です。瓶詰め作業と片付けで、2時間も掛かってしまいました(汗)。最後にタンクを洗って初めて分かりましたが、沈殿したオリは相当に粘っこく、そう簡単には巻き上げられません。残った上澄みが勿体ないくらいで、私はタンクを傾けてだいぶ大目に上澄み液を取りましたが、プライミングシュガーが無くなってしまい、もっと取れるのにと思いつつ、残りを捨てることに(笑)。なので、プライミングシュガーは、最初に全量をタンクに溶かしてしまった方が楽だと思います!。
初期発酵した液体を瓶詰する前に、すべてのボトルを除菌しておきます。
ボトル内に、発酵容器内の液体をコックから注ぎ込む際は、ボトルを斜めにして、空気を巻き込まないように、ゆっくり流し込みます。また、タンクの底に溜まったオリを巻き上げないように、注意しましょう。オリが瓶に入ってしまうと、雑味の原因になります。なお、ボトルが満タンになるまでには注がず、発酵ガスが充満する空間として、必ず上部に5cmくらい隙間を開けます。
この、ゆっくり感が、また手間です。しばらくすると、コックから上手く液体が出てきません(汗)。それもそのはず、タンクに空気の入り口がありません!。エアーロックを外して、空気の入り口を開けてやりましょう(笑)。それでも、静かに注ぐのは手間です。大雑把な私は、だんだん注ぎ方が荒っぽく・・・。果たして、どうなることやら?(笑)。
しかし、上部の隙間が5cmとは、結構な空間です。たくさん飲みたい私は、2~3cmの隙間しか残していません(汗)。アバウトな計り方のプライミングシュガーは、時々こぼれたりしたので、少し大目に入れてしまいました。マニュアルには、『砂糖を増やすと炭酸が増しますが、危険も増します』と書かれています。やばい、爆発したら大変なことになる・・・(恐)。
最初、キッチキチに段ボール箱にペットボトルを詰めたのですが、膨らむボトルのことを考え、隙間を開けておくことに(汗)。念のため、ビニールシートで覆って、納戸に締まっておくことにします(笑)。
瓶詰したボトルを、26度前後の暗い場所に置き、静かに1~2週間くらい二次発酵させます。ビールの空き瓶を使う場合は瓶に色が付いていますが、ペットボトルを使う場合は、遮光のために段ボール箱に入れて、光を遮ります。ペットボトルがカチンカチンになったら、自ビールの完成!。ただし、ここで焦って飲むと、まだ味にカドが立っていて、あまり美味しくありません(汗)。熟成するまで、数か月待ちましょう。味がまろやかになり、美味しいビールに変身します!(笑)。
なお、この方法で作った自ビールを飲む際は、水なり炭酸水で5~6倍に希釈しないと違法になりますので、ご注意あれ!。
それがビールだとわかっていても、ラベルなしの透明なペットボトルに焦げ茶色の液体が入っているのを見て、さすがに『美味しそう』とは、とても思えません・・・(汗)。
冷蔵庫に入れて、冷えるのを待つ間に、ビール瓶のラベルも手作りして、ボトルに巻いて貼り付けてみましょう!(笑)。
作ったのは、以下の6種類のラベル。レトロな「ヱビスビール」の瓶ラベルを真似て、七福神の他の神様の名前を拝借しました(汗)。七福神のイラストは、かわいいフリー素材集「いらすとや」さんが提供されているものです。(画像をクリックすると、PDFファイルが開きます。)