Wi-Fiルーターと家庭内LANを同時利用したい!方法は?

ADSLを無線インターネットに乗り換えたら、家庭内無線LANに接続できなく。どうしましょう?

このページは、7年前(Windows7/8時代)に固定ネット回線から無線インターネットのWi-Fiルーターに切り替えた際の、家庭内LANとの同時利用の方法を記録したものです。

その後、無線インターネットが安定しないため、しかたなく固定ADSLネット回線に戻して使っていましたが、とうとうADSLサービスが終了…。そこで今度は(Windows11で)、格安スマホのデザリングでインターネットに接続、同時に家庭内LANのプリンターやNASを利用する方法を見つけました!。

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2軒のADSL回線を無線インターネットに乗り換えたら、プリンター等を接続した家庭内無線LANに接続できなくなってしまいました。さて、どうしたら同時に、Wi-Fiと無線LANを利用することができるのでしょうか?

※ Wi-Fiとは、無線LANの規格のひとつで、ほぼ同義です。無線LANが商品化された当初は、メーカーが違ったり機器が違うと繋がらないという、互換性に課題があったため、Wi-Fi Allianceという団体が認証制度をスタートさせ、「Wi-Fi」のロゴが表示されている製品同士であれば、接続が保障されるようになりました。

 1.これまでの家庭内無線LAN・有線LANの接続状況

以前は、ADSL回線のモデムに、一台の無線LANルーターを接続して、その無線LANルーターに、複数台のパソコンやタブレット、プリンターを、無線LANで繋げて、インターネットやプリンターを同時に利用していました。

ただ、一階と二階とで利用する際に、無線LANの電波の状態があまり良くないこと、さらにTVチューナーが付いたソニーのNAS(nasne )と、Webカメラ を繋げたいという要望から、一台の無線LANルーターを、親子の無線LANルーターに変更して、電波の状態の改善を図っていました。

今までの家庭内LANのネットワーク図

ところが今回、ADSL回線のモデムによるインターネット接続口を、無線インターネットのポケットWi-Fiルーターに変えたことで、パソコンをインターネットを利用しようとWi-Fiルーターに繋げると、今までプリンターやNASに繋がっていた家庭内の無線LANには、同時に繋がらなくなってしまいました。

NAS(Network Attached Storageの略、ナス)とは、コンピュータネットワークに直接接続して使用するファイルサーバのことです。Sonyの「nasne 」(torne)は、”ネットワークレコーダー&メディアストレージ”機能にTVチューナーも付いた、ソニー・コンピュータエンタテイメントから発売されているNASの商品名です。


 2.Windows7で、無線LAN(Wi-Fi)と有線LANとに同時に接続する

解決策として、いろいろ悩んだ末、右図のようなネットワーク構成とし、メイン利用のノートPC(Windows7)は、(1)インターネットに接続するWi-Fiルータへの無線LAN接続と、(2)家庭内ネットワークに接続する有線LANとの二系統に対して、”ネットワーク ブリッジ”で、無線LAN(Wi-Fi)と有線LANとに同時に接続することにしました。
(※ 同時に、複数の無線LAN(Wi-Fi)に接続するのは、無理らしい為、です!。)

ネットワーク ブリッジ」とは、複数のネットワークを接続して通信できるようにするソフトウェアまたはハードウェアです。

新しい家庭内LANのネットワーク図

ホーム ネットワークまたは小規模オフィス ネットワークのユーザーは、異なる種類のネットワークがあり、それらのネットワークのすべてのコンピュータ間で、情報の交換またはファイルの共有を行う場合には、通常、ブリッジを使用します。
ブリッジを使用することで、1台のパソコン(複数の有線LAN端子や無線LANアダプターを搭載するパソコン)を、ハブのように利用することが、できるようになります。

なお、Windowsには、ネットワーク ブリッジ ソフトウェアが既に組み込まれているので、ブリッジを構成するために、特にハードウェア等を買い足す必要はありません。

(1) まず最初、家庭内LAN(無線・有線)の設定を変更する

今までの家庭内LANでは、全ての無線・有線の端末(ノートPCやタブレット等)は、大元の無線LANルーターの親機から、ADSLモデムに繋がり、電話回線を経由して、インターネットに接続していました。

今後、そのインターネットの接続口は、ポケットWi-Fiのルーターに切り替わり、全てのインターネットに繋がる端末(ノートPCやタブレット等)は、直接無線LAN(Wi-Fi)で、ポケットWi-Fiルーターに繋がります。

したがって、無線LANの親機に設定していた、(1)インターネット側、つまりブロードバンド側の”デフォルトゲートウェイ”の設定は不要になります。 また、Wi-Fiルーターがインターネットへの接続の大元になるので、そのDNS設定(IPアドレスの構成)と、家庭内LANのDNS設定(IPアドレス)が競合しても、問題が生じるので、(2)家庭内LANは、全く異なるIPアドレス体系とし、望ましくは各接続機器・端末に、固定IPを割り当てるようにします。

NEC AtermWR8750N の場合は・・・
  • これまでの設定は破棄するので、”初期化”操作で、工場出荷時の設定にリセットします。ログインに必要なID・パスワードや、セキュリティ(暗号化)の為のWEP/WPA設定などは、再度、設定し直してください。
  • 本商品には、動作モードとして、1)PPPoEルータモード、2)ローカルルータモード、3)無線LANアクセスポイントモード の、3つの動作モードがあります。インターネットには接続しないので、ルータ機能は不要なので、「無線LANアクセスポイントモード」での利用に、変更します。
  • 無線LAN側の”IPアドレス”を、手動で設定します。初期化した無線LANの親機に接続しているパソコンで、(Windows7の場合)スタートボタン→すべてのプログラム→アクセサリ→コマンドプロンプト を起動して、「ipconfig」と入力し、Enterキーを押してください。
    ローカルエリア接続として、IPv4アドレス(169.254.7.158など)と、サブネットマスク(255.255.0.0など)の値が表示されますので、値を写しておきます。
  • そして、無線LANの親機や子機に接続する全ての端末の、ローカルエリア接続のIPアドレスは、上記のIPアドレスの体系下にあるIPアドレスの値と、サブネットマスクの値を、固定値で設定して下さい。(IPを自動取得にしない。)

(2) 無線LANと有線LANに同時接続するため、”ネットワーク ブリッジ”を設定する

Windows7では、ネットワーク ブリッジを、簡単に設定することができます。
Windows7で、ネットワーク ブリッジを設定するには、以下の操作手順を行ってください。

「アダプターの設定の変更」のウィンドウ
Windows7で、ネットワーク ブリッジを設定するには・・・
  • 「スタート」→「コントロール パネル」の順にクリックします。
  • 「ネットワークとインターネット」をクリックします。
  • 「ネットワークと共有センター」をクリックします。
  • 画面左側の「アダプターの設定の変更」をクリックします。
  • ブリッジに追加する複数のネットワーク接続(”ローカル エリア接続”と”ワイヤレス ネットワーク接続”)を、キーボードの「Ctrl」キーを押しながら、それぞれクリックしていきます。アイコンを選択すると、青く反転表示します。
  • 選択したネットワーク接続アイコンの、いずれかを右クリックし、「ブリッジ接続」をクリックします。
    ここで、ご注意!。直ぐに確認を急がないでください。しばらく時間がかかります。”ブリッジ接続のアイコン”が表示されても、しばらくじっと我慢!。
    ・・・少なくとも数分経ってから、ブリッジが成功したかどうか、確認する作業をしてください。

(3) それでもタブレットは、Wi-Fiと家庭内LANの両方に”無線”で接続したい、どうする?

有線LANの接続口を持たない”タブレット”や”スマホ”で、無線インターネットのWi-Fiルーターと、家庭内LANの、両方に”無線”で接続したい場合は、どうしましょう?

現状では、別の無線(ワイヤレス)を使用したい場合は、その都度、ワイヤレスの設定を変更する(片方を切断し、もう一方に接続し直す)しか、方法はなさそうです。
まぁ、タブレットのほとんどの利用シーンは、インターネットに接続したWebサーフィンやメールチェック等ですから、あまり切り替える必要性は生じないと思いますので・・・。

 3.どうしても、Wi-Fiと家庭内LANの両方に、無線で接続したい!

今までの家庭内無線LANのネットワーク構成を、そのまま活かしつつ、ADSLモデムの代わりに、Wi-Fiルーターを経由して、インターネットにアクセスできるようにする方法は、無いものでしょうか?。
ひとつの手段として、無線LANルーターとWi-Fiルーターの間に、”イーサーネット コンバータ”を噛ませて、接続する方法があります。

イーサネットコンバータ 」とは、ネットワークへの接続口としてイーサネット(Ethernet)つまり有線LAN(あるいはUSB)の端子しか持っていないコンピュータやテレビ等の情報機器を、無線LANに接続するための変換器です。

つまり、無線LAN(Wi-Fi)の端末ではない(親機ではあっても子機ではない)、従来の無線LANルーターも、イーサネットコンバーターを接続することで、ポケットWi-Fiのルーターに、無線(Wi-Fi)接続できるようになります。

イーサネットコンバータを使った家庭内LANのネットワーク図

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我が家のネットワークでも既に使っている、無線LANの親子器の”子機”(PA-WL300NE )が、まさにイーサネットコンバーターとしての機能を持ち、その役割を担っています。

イーサネットコンバーター自体は、数千円程度で買えますので、さほどの出費にはなりません。
ただし、この接続方法には少し課題があり、ちゃんと接続できるかどうかは、諸々の設定状況にもよります。場合によっては、無線LANルーターも買い換える必要が生じる可能性もありますので、ご留意ください。


イーサネットコンバーターを使用する場合の注意点

 4.Windows8で、無線LAN(Wi-Fi)と有線LANとに、同時に接続するには?

Windows 8では、無線LAN使用中に有線LANを接続すると、無線LANが切断されてしまいます。

Windows 8にて、モバイル ブロードバンドや無線LANを利用している最中に、有線LAN(イーサネット)でインターネット等に接続すると、モバイル ブロードバンドや無線LANが、自動的に切断されます。

原因は、Windows 8で、有線LANと無線LANなどで同時にインターネットに接続している場合、電力消費を抑えるため、有線LANを使用し、自動的に無線LANを切断する仕様になっているためです。

このため、Windows 8で有線LANと無線LANを同時に使用したい場合は、回避策として、下記いずれかの対応策を実施してください。

 

対応策1: グループ ポリシーの設定

”インターネットまたは Windowsドメインへの同時接続の数を最小化する”ポリシーを設定することにより、Windows8は、複数のネットワークへの接続を保つようになります。
なお、グループ ポリシーは、Windows 8 Pro、または Windows 8 Enterprise でのみ使用可能です。Windows 8 をご利用の場合は、”対応策2”を実施してください。

【設定手順】
  1. 画面の右端にマウスを合わせ、 [チャームズ バー] を表示します。タッチパネルを搭載しているコンピューターでは、画面の右側から内側に向かって指をスライドさせることで [チャームズ バー] を表示します。
  2. [検索] をクリック、またはタップします。
  3. アプリの検索ボックスに "gpedit.msc" と入力します。
  4. 検索結果から [gpedit.msc] をクリック、またはタップします。
  5. ユーザー アカウント制御が表示された場合は [はい] をクリック、またはタップします。
  6. ”ローカル グループ ポリシー エディター”の左ペインより、[コンピューターの構成] -> [管理用テンプレート] -> [ネットワーク] -> [Windows 接続マネージャー] に移動します。
  7. [インターネットまたは Windows ドメインへの同時接続の数を最小化する] をダブル クリックします。
  8. ポリシーのウィンドウで [無効] をクリックし、[OK] をクリックします。

対応策2: レジストリ キーの設定

グループ ポリシーを使用できない場合は、下記レジストリ キーを設定することにより、Windows は複数のネットワークへの接続を保つようになります。
レジストリ キー設定後、Windows Connection Manager サービス、または OS を再起動してください。

【設定手順】
  1. 画面の右端にマウスを合わせ、 [チャームズ バー] を表示します。タッチパネルを搭載しているコンピューターでは、画面の右側から内側に向かって指をスライドさせることで [チャームズ バー] を表示します。
  2. [検索] をクリック、またはタップします。
  3. アプリの検索ボックスに "regedit" と入力します。
  4. 検索結果から [regedit] をクリック、またはタップします。
  5. ユーザー アカウント制御が表示された場合は [はい] をクリック、またはタップします。
  6. レジストリ エディターの左ペインより、[HKEY_LOCAL_MACHINE] -> [Software] -> [Policies] -> [Microsoft] -> [Windows] -> [WcmSvc] -> [Local] に移動します。
  7. [fMinimizeConnections] をダブル クリックします。
  8. [値のデータ] に "0" を入力し、[OK] をクリックします。
【Windows Connection Manager サービスの、再起動手順】
  1. 画面の右端にマウスを合わせ、 [チャームズ バー] を表示します。タッチパネルを搭載しているコンピューターでは、画面の右側から内側に向かって指をスライドさせることで [チャームズ バー] を表示します。
  2. [検索] をクリック、またはタップします。
  3. アプリの検索ボックスに "services.msc" と入力します。
  4. 検索結果から [services.msc] をクリック、またはタップします。
  5. ユーザー アカウント制御が表示された場合は [はい] をクリック、またはタップします。
  6. "Windows Connection Manager" サービスを右クリックし、[再起動] をクリックします。
  7. WLAN AutoConfig サービスも再起動されることが通知されますので、[はい] をクリックします。

 5.Macの場合は

調査中です・・・。

すみません。

 

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