【スタッドレス】タイヤを比較、おすすめはこれ!

主なメーカーの人気スタッドレスタイヤを一覧にまとめました。

 タイヤメーカー別の市場シェア

米調査会社「Report Ocean」によると、2021年の世界のタイヤ市場規模は US$144,700百万ドル(約15兆9千億円*1)でした。2020年に世界的パンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けて、2018年の $168,625百万ドルと比較すると3年間で約14%の減少となっています。

その2021年の世界のタイヤ業界における市場シェアは、「deallab」のデータによると、第1位はフランスのミシュラン、2位は日本のブリジストン、3位は米国のグッドイヤーとなっています。同業他社とのM&A(合併・買収)や事業再編などに揺れる世界のタイヤ業界において、その覇権を争ってきたトップ2社が、日本のブリヂストンとフランスのミシュラン。その争いが頂点に達したのが1980年代、ブリヂストンが全米2位のファイアストンを買収し、ミシュランがBFグッドリッチなど10社を傘下に収めました。こうした合併買収が繰り返され、、2010年代まではブリヂストンが世界トップシェアを固持してきましたが、ミシュランが2018年7月にカナダの産業車両用タイヤのカムソ社を買収したことで、2020年には世界トップの座を奪還しました。

日本のタイヤメーカーでは、ブリヂストン(世界シェア 18.6%、2位)に続き、ダンロップやFALKENブランドの住友ゴム工業(同 5.0%、5位)や、YOKOHAMAタイヤの横浜ゴム(同 2.9%、8位)、トーヨータイヤ(同 1.9%、12位)が、世界の上位にランクインしています。

*1 円換算した為替レートは2021年の年間平均為替レート(TTSとTTBの平均=110円/US$)による。

2021年のタイヤ業界の世界シェア

 人気・売れ筋のスタッドレスはこれ!

価格.com自動車保険 比較・見積もり

2022年11月1日現在、ネットでの売れ筋のスタッドレスタイヤは何か?と調べてみると、価格.com「スタッドレスタイヤ 人気売れ筋ランキング」(過去1週間)では、1位はブリヂストン「BLIZZAK VRX2」(2017年発売開始)、2位は同じくブリヂストンの新製品新発売BLIZZAK VRX3」(2021年発売)、そして3位はYOKOHAMA(横浜ゴム)の「iceGUARD 6 iG60」(2017年発売)でした!(2022/11/2調べ、サイズ違いによる順位は除く、発売年はその商品が発売開始された年でタイヤの製造年ではありません)。

また、同時期の楽天市場「スタッドレスタイヤランキング」(週間)では、1位がブリヂストン「BLIZZAK VRX2」(2017年発売開始)、2位がダンロップの商用車用スタッドレスタイヤ「WINTER MAXX SV01」(2014年発売)、3位がYOKOHAMA(横浜ゴム)の「iceGUARD 6 iG60」(2017年発売)でした。

やはり今年も、世界1位のトップメーカーで、日本での『スタッドレスタイヤ装着率で21年連続No.1』と宣伝するブリヂストンが、人気の様です!。特に、雪国でのニーズが高まるシーズン序盤では、ブリヂストンが断トツの人気を誇ります。しかし11月以降になり、首都圏を含め全国でスタッドレスタイヤの販売が動き出すと、数的には旧モデルの安価なスタッドレスが人気化しますのでご留意ください。

しかし、ブリヂストンのタイヤは、確かに人気No.1かもしれませんが、値段もNo.1です(汗)。実績と信頼、人気に裏打ちされた強気の値段設定と、その高値が維持し続けられるブランド力は、『立派』と褒めるしかありません!。

そこで、実際に、ブリヂストンのタイヤが、他のメーカーのタイヤと比べて、どれくらい高いのかを比較してみることにしました。下のグラフは、多く売れている主な3種類のタイヤサイズ(205/60R16195/65R15、軽自動車に多い155/65R14)について、価格.comに登録されている店舗の最安値を比較したものです。サイズによって異なりますが、基本的に大きいサイズのタイヤの価格順で、今時点で一番高かった「YOKOHAMA iceGUARD 7 iG70」を”100”とした場合の最安値を指数化して、グラフにしてみました。

意外と言っては失礼ですが、2021年新発売の新製品同士なのに、ブリヂストン「BLIZZAK VRX3」より、ヨコハマの「iceGUARD 7(iG70)」の方が、発売開始の去年に続き2年目となる今年も、今のところ高値で流通している様です。

スタッドレスタイヤの価格比較
※ 2022/11/3調べ(売れ筋の3種類のサイズについて、価格.comに登録されている最安値を比較。iG70の価格を100とした場合)。

 タイヤを安く買う方法、タイヤはネットで買うのがお得!

私はこれまで、30年間もクルマに乗ってきて、タイヤも何本も買い替えていますが、今までインターネットでタイヤを買ったことはありませんでした(汗)。ネットで買うと、送料が余分にかかり、逆に高くなるのでは?と思っていたくらいです。しかし今回、スタドレスタイヤはネットで買った方がずいぶんとお得に安く買えることを、身に染みて知りました!。

タイヤのタイヤの製造年と製造週の見方・調べ方今年買い替えたクルマは、1.6Lのダウンサイジングターボ車なのに、17インチ(215/50R17)が標準で、サマータイヤ用には18インチ(225/45R18)のオプション設定もあるくらいです。こんな大きなサイズのスタッドレスタイヤを買うのは、今回が初めて(汗)。そこで、店頭でスタッドレスタイヤを見積もってもらうと、ネットショップの方が格段に安い!。結局、ホイール4本セットのスタッドレスタイヤを、店頭よりだいぶ安い価格でネットショップから買うことにしました。配送は、2本ずつダンボール板に挟まれ、全体をビニールに包まれ、ヤマト運輸さんが丁寧に運んでくれたので、品質的には全く問題なし。問題は、「製造年」。現物が確認できないので、古い製造年のタイヤが送られてこないか心配でしたが、私は幸い前年製造で、全く問題なし。ただし、店頭で買えば無料で履き替えてもらえるのが当たり前ですが、ネットで買ったら、自分で履き替えなければなりません・・・。もちろん、実店舗のあるネットショップでは、ネットで買って店頭で受け取り、取り付けて貰えるサービスもありますし、「楽天Carタイヤ交換」の様にガソリンスタンドや整備工場と連携して、組み込みのチケットが買えるネットショップもありますよ!。

そこで、タイヤのサイズごとにインターネットショップでの価格帯と、店頭での価格帯で、どのくらい違うのか、調べてみることに。比較するタイヤは、12インチから18インチまでの、代表的なタイヤサイズをピックアップ。タイヤ専門ネットショップ最大手と思われる某ショップで、売れ筋で値段も安定化しているブリヂストンの「VRX」について、ホイール付きの4本セットの、最安値と最高値をチェック(同一ショップなので、この価格差はセットになっているホイールの値段によります)。一方、店頭価格AとBは、近所のタイヤ専門店の折り込み広告に載っていた、2種類のホイール付きのVRX4本セットの価格(2017/12/2調べ)。結果は、以下のグラフの通りです。

セットのホイール価格に左右される部分は大きいと思われますが、それでもタイヤサイズ毎にその価格帯の傾向を見比べると、明らかに、14インチ以下ではネットも店頭も安値に大差ありませんが、15インチ以上、特に17インチ以上のサイズになると、最安値ではネットショップの方が数万円も安く買える状況です。17インチ以上のタイヤをホイールセットで買う人は、必ずネットで価格をチェックすることをオススメします!

タイヤのネット価格と店頭価格の比較

 おすすめ別にスタッドレスタイヤを比較

ところで、私の様なフトコロ寒い消費者が、『ブリヂストンのタイヤは高過ぎる!』とひがんでみても、『何とかの遠吠え』と言われかねません(泣)。そこはきちんと、『イヤ、違うんです! 私は、自分の住んでいる地域の気候条件や、タイヤの性能や特性、価格を総合的に判断して、合理的に選んだんです!』と、胸を張って反論できる根拠を持たねば・・・(汗)。

そこで、特に売れている人気のスタッドレスタイヤについて、価格が高い順番に、ネットで口コミや評判を参考に、メリットやデメリットを探って、一覧表にまとめてみました。価格指数は、先の価格帯調査において、205/60R16サイズの最安値でVRX3を100とした場合の指数値です。

スタドレスタイヤを勝手に比較!
メーカー 特徴
ブリジストン ブリヂストン
ブリザック VRX3
(2021)
新製品
【価格指数】 100
メリット・プラス評価
  • タイヤの売上高で世界第1位のトップメーカーの新製品!新発売
  • 北海道など5都市での装着率20年連続No.1スタッドレス!
  • 悩むのは面倒、安心と信頼をクルマの保険料より安く足せると思えばお買い得?
デメリット・マイナス評価
  • 価格が高い。価格差ほど性能差もあるの?2017年発売の「VRX2」なら2割も安いぞ!
  • 高性能ゆえ、減りが早いらしい。距離を走る人は出費が嵩みそう。
  • 雪上走行が多い豪雪地ならともかく、降雪量が少ない地域でドライの道を多く走るようだと勿体ない。

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GOODYEAR グッドイヤー
ICE NAVI 8
(2021)
新製品
【価格指数】 92
メリット・プラス評価
  • 世界3位のグッドイヤーの新製品新発売、それでもVRX3より1割も安く買えそうです!
  • 氷上ブレーキ性能が2017年発売の「ICE NAVI 7」より8%向上。
  • 『日本の雪質には・・・』とか言う人がいますが、日本専用に設計され、日本の工場で製造する日本製(Made in Japan)タイヤ!
デメリット・マイナス評価
  • 新製品で更なる値引きは期待薄。2017年発売の「ICE NAVI 7」なら相当安く買えます!
  • 国内ブランドのスタッドレスに比べて硬めとの声も?。雪国よりドライでの高速走行が多い人向き?

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住友ゴム ダンロップ
WINTER MAXX 03
(2020)
【価格指数】 90
メリット・プラス評価
  • 2020年発売開始のまだまだ新製品!
  • 02との比較で、氷上ブレーキ性能は22%向上、氷上コーナリング性能は11%向上(新品時)。
  • 新技術の「ナノ凹凸ゴム」を採用し、ダンロップ史上最高の氷上性能を実現!
デメリット・マイナス評価
  • 昨年の新製品で、価格はまだ高めで推移。2016年発売の「WINTER MAXX 02」なら、さらに3割ほど安く買えるかも!
  • エナセーブに代表される様にエコと経済性がウリのダンロップ。距離を走る人にはいいだろうけど…。

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 ミシュラン ミシュラン
X-ICE SNOW
X-ICE SNOW SUV
(2020)
【価格指数】 82~84
メリット・プラス評価
  • 2020年発売開始のまだまだ新製品!
  • 日本の路面を分析して開発。2017年発売の「X-ICE 3+」に比べ、アイスブレーキング性能9%向上、雪上ブレーキング性能4%向上。
  • 直近でミシュランはブリヂストンを抜いてタイヤ世界一位の座に復帰か!?
デメリット・マイナス評価
  • 昨年の新製品で、価格はまだ高めで推移。
  • 従来品と比べて性能が4%~9%向上くらいなら、安価な「X-ICE 3+」でもいいか…。
  • ミシュランのスタッドレス、グニャグニャ感少なくドライ地域での走行評判は良さげだが雪国では知名度低し…。

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東洋 トーヨー
OBSERVE GIZ2
(2020)
【価格指数】 80
メリット・プラス評価
  • 2020年発売なのにVRX3より2割も安い!
  • 球温暖化時代の日本の降雪期に求められる性能(日中は雪が解けてシャーベット状のウェット路面、夜間は凍結)を追求!
  • アイス路面でのブレーキング性能は「OBSERVE GARIT GIZ」比で8%、ウェット路面でのブレーキング性能は制動距離を同18%短縮。
デメリット・マイナス評価
  • 去年発売で、カタログで謳う『性能と経年劣化抑制の効果』は未知数…。
  • 天然の「鬼クルミの殻」って、本当にそれほど効果があるの?

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ブリジストン ブリヂストン
ブリザック VRX2
(2017)
【価格指数】 78
メリット・プラス評価
  • 去年までは高くて手が出なかったブリザックVRX2が、VRX3が出てお得に!
  • 旧モデルとはいえ4年前に発売開始、製造年は継続生産なので問題なし!
デメリット・マイナス評価
  • 高性能ゆえ、減りが早いらしい。距離を走る人は出費が嵩みそう。
  • 雪上走行が多い豪雪地ならともかく、降雪量が少ない地域でドライの道を多く走るようだと勿体ない。
  • 新製品「VRX3」がどうしても気になる。後悔はしたくないが…。

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横浜 ヨコハマ
ice GUARD 6
(2017)
【価格指数】 68
メリット・プラス評価
  • VRX2と同じ2017年発売、それなのにVRX2より10%~15%も安い!
  • ブリヂストンと並んで経年劣化に優れると評判の横浜スタッドレス、価格と性能のバランスが良いと高評価!
  • 雪上だけでなく、iG50より氷上性能が15%もアップ。非対称パターンが様々なシーンで活躍!
デメリット・マイナス評価
  • なぜか、アンチ・ブリヂストン派が多いような気が…?
  • タイヤガーデンが近くにあって便利だが、価格設定が強気すぎ…。
  • 2021新製品「ice GUARD 7」がどうしても気になる。後悔はしたくないが…。

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住友ゴム ダンロップ
WINTER MAXX 02
(2016)
【価格指数】 64
メリット・プラス評価
  • 昨年「WINTER MAXX 03」が発売され価格が低下、サイズによっては01より安い場合もあり底値感アップ!
  • 非対称パターンが際立ち、ドライでのワインディングにも期待。走行距離が長く、ウェット・ドライのバランス重視で選ぶなら!
デメリット・マイナス評価
  • 氷上ブレーキ性能が、新商品「03」より22%も劣るの?
  • ゴムは柔らか目ですが、タイヤ構造自体は固め。軽量な小型車での評判より、重い大型車ほど好評価?

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GOODYEAR グッドイヤー
ICE NAVI 7
(2017)
【価格指数】 55
メリット・プラス評価
  • 急速に価格低下、VRX2と同じ2017年発売なのにサイズによっては4割も安い!
  • 『日本の雪質には・・・』とか言う人がいますが、日本専用に設計され、日本の工場で製造する日本製タイヤ!
  • 特に優れた評判は聞きませんが、トータルバランスと価格を比較すれば、コスパ的には横浜に次ぎます!
デメリット・マイナス評価
  • どうせ日本では住友ゴムが製造するなら、自社ブランドのダンロップの方がイイのでは?
  • アイスナビ7はゴムの柔らかさを唱えていますが、それでも国内ブランドのスタッドレスと比べると硬め。広い米国と狭い日本では、そもそも走る距離の前提が違うのか?

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 メーカー別スタッドレスタイヤの特徴と違い

各タイヤメーカーから、2021-2022年の冬シーズン用に新発売された最新スタッドレスタイヤだけでなく、昨年以前に発売された前期モデルも含めて、それぞれ商品ごとの特徴や人気の理由、価格などを比較してみます。

① ブリヂストン ブリヂストンタイヤ

ブリヂストンのスタッドレスタイヤ・カタログのダウンロードページ

株式会社ブリヂストンは、世界中のタイヤの売上高で9年連続世界1位を誇る、日本のトップメーカーです。1931年に、日本足袋株式会社(現:アサヒシューズ)のタイヤ部門が独立し設立されました。社名は創業者の石橋(ストーン・ブリッジ)氏の名にちなんで付けられたそうです!。1988年に、当時世界3位だったブリヂストンは、3,300億円で米国第2位のタイヤメーカー・ファイアストンを買収し、ミシュランと対峙する世界最大手に登りつめました。

ブリヂストンのスタッドレスタイヤの技術的最大の特徴は、「発泡ゴム」です。その歴史は、1998年に発売された「PM-10」に始まり、1997年には連鎖発泡ゴムの「MZ-02」、2000年のメガ発泡ゴムの「MZ-03」へと進化し、2003年にはレボ発泡ゴム「REVO 1」が発売されました。2006年にはレボ発泡ゴムZの「REVO2」が、2009年にはレボ発泡ゴムGZの「REVO GZ」が発売。そして、2013年にアクティブ発泡ゴムの「VRX」が、2017年にはアクティブ発泡ゴム2へと進化した「VRX2」が、そして2021年にフレキシブル発泡ゴムと新トレッドパタン技術を採用した「VRX3」が発売されました。

それぞれのタイヤの性能比較は、その都度のテスト環境が違うため一概には比較できませんが、ブリヂストンが公表しているカタログデータから、VRX/REVO GZ(10%短縮)と、VRX2/VRX(10%短縮)、VRX3/VRX2(20%短縮)のそれぞれのテスト数値を相対的に合算してみると、以下の様な結果となります(REVO GZの氷上制動距離を1とした場合、VRXは0.9、VRX2は0.81、VRX3は0.65)。

スタッドレスタイヤ性能比較

ブリヂストンのスタッドレスタイヤ「ブリザック」シリーズは、スタッドレスタイヤにおいて北海道・北東北主要5都市での一般ドライバー装着率46.2%、札幌市のタクシー装着率は69.5%。この装着率は、2002年調査開始から20年連続No.1です!。

装着率No.1スタドレスタイヤ
調査年2013年2014年2017年2018年2019年2020年2021年
北国*1一般装着率44.3%44.9%45.8%43.0%46.2%45.7%46.2%
札幌Taxi*2装着率71.6%70.7%73.3%73.1%72.5%70.3%69.5%
※1 2021年調査では、1月~2月に、札幌市、旭川市、青森市、盛岡市、秋田市の5地区において、二段無作為抽出法により抽出された乗用車を保有している一般世帯を直接訪問して、乗用車の装着スタッドレス銘柄を調査。
※2 2021年調査では、2月~3月に、札幌市においてタクシー営業車1,039台を対象に、調査員が直接装着スタッドレス銘柄を調査。

ブリヂストン
BLIZZAK VRX3
新商品 ブリザック史上最高性能 氷上性能120%到達
ブリザック VRX3のトレッドパターン
  • 2021年発売のブリザック新製品新商品
  • 発泡ゴムを従来にない新たな発想でさらに進化させた「フレキシブル発泡ゴム」と新トレッドパタン技術を採用することで、従来品対比氷上でのブレーキ性能を20%向上。
  • トレッド変形を抑制・接地圧を均一化することで、摩耗ライフを17%向上。
  • 経年によるゴムの硬化を抑制する「ロングステイブルポリマー」を配合し、ゴムのやわらかさを維持、効き持ちが向上。
BLIZZAK VRX2
信頼と実績のブリザック、プレミアムテクノロジー
ブリザック VRX2のトレッドパターン
  • 2017年発売のブリザック新製品。VRXから進化した「アクティブ発泡ゴム2」は、シリカを配合することで路面水膜の除去をアップし接地性を高め、氷上ブレーキ性能をVRXより10%短縮。
  • 非対称パタンも進化し、静粛性はVRXに比べ約31%も低減。耐摩耗性(摩耗ライフ)は22%も向上。
BLIZZAK VRX
信頼と実績のブリザック
ブリザック VRXのトレッドパターン
  • 2013年発売。「アクティブ発泡ゴム」は、水路の表面を親水性素材でコーティングすることで、気泡の内壁に沿って水を入り込みやすくして路面の水膜を積極的に除去し、氷上でのグリップ力を高める新技術。
  • VRXは、2009年発売の「REVO GZ」に比べ、氷上ブレーキ性能・ウェットブレーキ性能を10%短縮。(逆にVRX2に比べると10%ダウン。)
BLIZZAK DM-V3
SUV専用ブリザックの最高峰 誕生
ブリザック DM-V3のトレッドパターン
  • 2019年発売のSUV/4×4専用スタッドレスタイヤ。
  • ブリザック史上最高性能を誇るVRX2にも採用されている「アクティブ発泡ゴム2」を採用。
  • DM-V2からトレッドパタンを改良、氷上ブレーキ性能は9%短縮、ウェットブレーキ性能は6%短縮。摩耗ライフは逆に25%も向上。
BLIZZAK DM-V2
SUVの冬が楽しくなる
ブリザック DM-V2のトレッドパターン
  • 2014年発売のSUV/4×4専用スタッドレスタイヤ。
  • VRXと同じく「アクティブ発泡ゴム」を採用。

② ミシュラン ミシュラン

ミシュランのスタッドレスタイヤ・カタログ

ミシュランは、1949年に世界で初めてラジアルタイヤを製品化した、フランスのタイヤメーカーです。1982年に、日本で最初にスタッドレスタイヤを発売したのもミシュランでした。以前は世界最大の売上高を誇っていましたが、2005年にブリヂストンに抜かれて以降、世界2位に甘んじてはいるものの(2018年実績)、この2社は現在でもトップシェアで拮抗しています。そんなミシュランは、2018年にカムソ社(カナダ)、2019年にはマルチストラーダ社(インドネシア)などを次々と買収し、再び世界一位の座を射程に収めました!。

ミシュランのスタッドレスタイヤは、2004年に発売された「X-ICE」シリーズが主力製品です。2008年に「X-ICE XI2」が、2012年に「X-ICE XI3」が発売され、2017年には最新技術Mチップがたくさん詰まった「表面再生ゴム」を採用した「X-ICE3+」が発売されました。そして2020年、日本の冬季路面をあらゆる角度から分析し開発した新製品新商品X-ICE SNOW & X-ICE SNOW SUV」を新発売!。


ミシュラン
X-ICE SNOW
X-ICE SNOW SUV
日本の冬季路面を分析して開発
ブリザック X-ICE SNOWのトレッドパターン
  • 2020年発売。日本の冬季路面を時期や地域、時間帯などあらゆる角度から分析し、想定されるすべての路面環境下において高いレベルの性能を発揮できるスタッドレスタイヤとして開発。
  • 2017年発売の「X-ICE 3+」に比べ、アイスブレーキング性能9%向上、雪上ブレーキング性能4%向上。
X-ICE 3+
アイスで止まる安心感。永く効き続ける信頼感
ミシュラン Xアイス 3プラスのトレッドパターン
  • 2017年発売。ツルツルの氷路面に効く「トリプル・エフェクト・ブロック」に加え、最新技術の「表面再生ゴム」により、無数の穴が氷の表面にある水分を除去し氷にピタッと密着。すり減っても常に表面の穴が再生されるため、アイスブレーキ性能が長期間に渡って続きます。
  • X-ICE 3+は、新技術「表面再生ゴム」により、アイスブレーキ性能を2012年発売の「X-ICE XI3」より、約4.5%向上(新品時)。さらに1万キロ走行後の摩耗時では、約11.5%も向上。使い続けても安心感が長く続きます。
X-ICE XI3
「止める力」が永く続く。冬のドライブに安心感を
ミシュラン Xアイス XI3のトレッドパターン
  • 2012年発売。3つの技術で強力アイスグリップを実現した「トリプル・エフェクト・ブロック」がウリ。
  • X-ICE XI3は、2008年発売の「X-ICE XI2」に比べ、アイスブレーキ性能を9%向上。(逆に3+に比べると4.5%ダウン。)

③ グッドイヤー グッドイヤー

グッドイヤーの商品カタログ・ダウンロードページ

グッドイヤーは、アメリカにある世界最大のゴムメーカーで、タイヤでもブリヂストンやミシュランに次いで世界3位のシェアを誇ります。グッドイヤーは、1999年に日本の住友ゴム工業と包括的資本提携を結び、両社の「グッドイヤー」と「ダンロップ」ブランドについて、北米・欧州市場ではグッドイヤーが、アジア市場では住友ゴム工業がそれぞれ製造・販売することとなりました。この提携は2015年に解消することになりましたが、その後も日本国内を含むアジア市場向けグッドイヤー製品の開発と製造・販売は、住友ゴム工業が担当しています。

グッドイヤーのスタッドレスタイヤは、「ICE NAVI」(アイスナビ)シリーズが主力製品です。2013年に発売された「ICE NAVI 6」に続き、2017年には7代目となるが「ICE NAVI 7」が日本市場に投入されました。また、SUV用の「ICE NAVI SUV」や、商用車(バン)用の「ICE NAVI CARGO」もラインナップされています。


グッドイヤー
ICE NAVI 8
新商品 さらなる進化を遂げた”プレミアムスタッドレス”
グッドイヤー アイスナビ・エイトのトレッドパターン
  • 2021年発売の新製品新商品
  • ICE NAVI史上初の”左右非対称パターン”採用、エッジ成分の増加により優れた氷上ブレーキ・コーナリング性能を実現。
  • トレッドゴムの見直しが氷上ブレーキ時の引っかき効果を発揮。エッジ成分増加、コンパウンドの改良で氷上ブレーキ性能が「ICE NAVI 7」より8%向上。
ICE NAVI 7
より手前で止まる!しっかり曲がる!プレミアムスタッドレスタイヤ
グッドイヤー アイスナビ7のトレッドパターン
  • 2017年発売。氷上(アイスバーン)性能には、ゴムの柔らかさが重要。「アクアフィラー」に加え、従来よりさらに柔軟性が高い極小シリカのゴムを採用したことで、氷上の細かい凸凹にも高い密着性を発揮。
  • ゴムの密着効果と新しいトレッドパターンのひっかき効果で、2013年発売の「ICE NAVI 6」より、氷上ブレーキ性能が7%アップ、ウェットブレーキ性能は2%アップ、転がり抵抗は4%低減。
ICE NAVI 6
安全性と経済性を両立した高性能スタンダードモデル
グッドイヤー アイスナビ6のトレッドパターン
  • 2013年発売。撥水シリカとポリマーを結合させるカップリング剤「アクアフィラー」で、よりしなやかになったゴムで路面に密着。走行性能とライフ性能(経済性)の両面を両立させた、スタンダードモデルです。
  • ICE NAVI 6は、従来製品「ICE NAVI ZEA2」に比べ、氷上ブレーキ性能が10%アップ(逆にICE NAVI 7に比べ7%ダウン)し、ライフ性能は35%も大幅に向上。

④ コンチネンタル コンチネンタル

コンチネンタルは、ドイツのタイヤ及び自動車部品メーカーで、タイヤでは世界4位の市場シェアを有しています。しかし近年は、タイヤ以外の車両システム部門の成長が著しく、2016年の同社の売上高のうち、タイヤ部門は26%しかありません。

日本では、過去にはヤナセが、2002年からは横浜ゴムが総輸入販売元となっていましたが、2014年以降は日本法人を設立し、現在は横浜ゴム・ヤナセ・阿部商会の3社が代理店となっています。しかし、日本での流通量はあまり多くなく、カー用品店の店頭でコンチネンタル製のタイヤを見かけることは滅多にありません。

コンチネンタル
NorthContact NC6
過酷な凍結路面もより安心・安全に走行
コンチネンタル NorthContact NC6のトレッドパターン
  • 2019年9月発売。静粛性や燃費性能も高めた、ニュー・ スタンダード・スタッドレスタイヤ。
  • 柔軟性のあるゴムで高性能を長く維持、燃費性能を向上。
VikingContact 7
冬の運転性能をより良くするために
コンチネンタル ContiVikingContact 6のトレッドパターン
  • 2018年発売。ノルディック・コンパウンドにより、ウェット路面や低温路面におけるグリップ性能を向上。
  • インテリジェント・パターン・デザインで、あらゆる路面状況下において信頼の駆動安定性を提供。
ContiVikingContact 6
冬の運転性能をより良くするために
コンチネンタル ContiVikingContact 6のトレッドパターン
  • 2015年発売の「ContiVikingContact 6」(乗用車向けとSUV用あり)。
  • スノー・アイス・ドライと互いに相反する3つの性能を、分割型トレッドパターンにより高次元でバランス化。雪上・氷上性能だけでなく、高速巡航もOK!

⑤ ピレリ ピレリ

ピレリは、イタリアのタイヤメーカーで、世界5位の市場シェアを有しています。1991年に一旦はF1から撤退しましたが、2011年からはF1とGP2の単独公式タイヤサプライヤーとなっています。フェラーリやポルシェ、マセラティ、ランボルギーニなど、欧州の多くのプレステージ・スポーツカーが新車にピレリのタイヤを採用しています。

しかし2015年、1,300億円もの負債に苦しんでいたピレリは、中国の国有化学大手「中国化工集団」による買収提案をすんなり受け入れ、中国資本の傘下に下ります。買収額は、71億ユーロ(約9,200億円)で、中国製造業の国外買収では過去最大級。1988年に、当時世界3位のブリヂストンが米国第2位のファイアストンを買収した金額は3,300億円でしたから、その約3倍近い金額です。

ピレリ
ICE ASIMMETRICO
氷上でのトラクション及びブレーキング性能を向上させるように設計
ピレリ ICE ASIMMETRICOのトレッドパターン
  • 現在、日本市場で流通しているピレリのスタッドレスタイヤは、2014年発売の「ICE ASIMMETRICO」(乗用車向けとSUV用あり)。
  • ヨーロピアンウインターのDNAが与えられ、日本市場のニーズに基づいて特別に開発された日本向けスタッドレスタイヤ。特にアイス(氷上)性能が高いスタッドレスタイヤ。

⑥ ダンロップ ダンロップタイヤ

ダンロップ社は、元々は1889年にアイルランド(当時はイギリスに併合)で創業したゴム製品企業です。1909年に、ダンロップ社の工場が日本に誘致され、我が国初の近代的ゴム工場が作られます。この日本工場の組織が、その後にダンロップ護謨株式会社として法人化され、1960年には住友グループが資本参加、1963年に住友ゴム工業と社名が改められました。

一方、本国のイギリスのダンロップ社は、1971年にイタリアのピレリと合併し、当時はGoodyear(米)とFirestone(米、1988年に日本のブリヂストンが買収)に続く世界3位のタイヤメーカーとなりましたが、たった10年でその合併は破綻。ダンロップ社は、この間に積み上がった負債により経営難に陥り、1985年に英国のコングロマリットであったBTR社に買収されてしまいました。その後、ダンロップ社は世界中の事業部門やブランドごとに解体され、それぞれ売却されてしまいます。

なお、日本の住友ゴム工業の会社自体は、BTRによる買収前の1983年に、ダンロップ本社からその持ち株を引き取って経営的に独立を済ませており、BTRによる買収・解体の影響を受けることはありませんでした。逆に、1984年にダンロップの英独仏の6工場およびタイヤ技術中央研究所をBTRから買収、1986年には米ダンロップを買収し、世界中のダンロップのタイヤブランドを掌握していきます。1999年に、住友ゴム工業は米国のグッドイヤーとタイヤ事業におけるアライアンス契約を締結、アジアでのダンロップタイヤは住友ゴム工業が、北米・欧州ではグッドイヤーがダンロップタイヤの製品を供給することとなりました。2015年にグッドイヤーとの提携は解消されましたが、この供給体制は今も変わっていません。なお、北米における日系の自動車メーカー(四輪・二輪)向けタイヤの供給に限っては、住友ゴム工業がその商標使用権を有しています。

住友ゴム工業では、「DUNLOP(ダンロップ)」ブランドの他に、「FALKEN(ファルケン)」というタイヤのブランドも展開しています。


ダンロップタイヤ
WINTER MAXX SJ8+(for SUV)
新商品 ちがいは、密着力。よく粘る、長く持つ。
ウインターマックスSJ8+のトレッドパターン
  • 2021年発売の新SUVスタッドレスタイヤ新商品
  • 氷上ブレーキ性能の高さ(当社従来品比 11%アップ)を徹底追求するとともに、ライフ性能(同 7%アップ)も同時に両立。
  • 高重量・高重心からくるSUV独特の「ふらつき」にも対応し、高速走行時の安定性を向上させた、SUV用スタッドレスタイヤ。
WINTER MAXX 03
氷に超速で効くDUNLOP史上最高の氷上性能
ダンロップ ウィンターマックス03のトレッドパターン
  • 2020年発売。摩耗しても凹凸構造を維持し続ける新技術の「ナノ凹凸ゴム」。凹凸構造の微細な突起部分がいち早く水膜に到達することで除水スピードが速まり密着時間が増加するとともに、素材の柔らかさにより氷への密着を高める。
  • 2016年発売の「WINTER MAXX 02」に比べ、新品時の氷上ブレーキ性能が22%向上、氷上コーナリング性能は11%向上。
WINTER MAXX 02
ダンロップ史上 最高傑作スタッドレス
ダンロップ ウィンターマックス02のトレッドパターン
  • 2016年発売。2012年からシリーズ化された「WINTER MAXX(ウインターマックス)」史上で最高傑作と謳う、ダンロップの乗用車用ハイスペック・スタッドレスタイヤ。
  • 新開発の「超密着ナノフィットゴム」と、サイピング(MAXXシャープエッジ)の本数を増やし、最適なパターン形状とした「MAXXグリップパターン」により、2012年発売の「WINTER MAXX 01」と比較して氷上ブレーキ性能が12%向上。
  • 超密着ナノフィットゴムには、経時変化によるタイヤの硬化を抑制する新開発の高機能バイオマス材料「しなやか成分」を配合し、高い氷上性能と長持ち性能を高次元で両立。
WINTER MAXX 01
ちがいは、密着力。よく粘る、長くもつ。
ダンロップ ウィンターマックス01のトレッドパターン
  • 2012年発売。従来「WINTER MAXX(ウインターマックス)」として販売されてきた、ダンロップの乗用車用ベーシック・スタッドレスタイヤ。2016年に上位製品の「WINTER MAXX 02」が発売されたことで、「WINTER MAXX 01」と名称が変更されています。
  • WINTER MAXX 01は、新開発の「MAXXシャープエッジ」と、ダンロップ独自の新材料開発技術により開発された「ナノフィットゴム」を採用。
  • 同社の従来品「DSX-2」と比較して、氷上ブレーキ性能は11%アップ、ウェットブレーキ性能は15%アップ、耐摩耗性能は48%アップ。

⑦ ヨコハマ ヨコハマタイヤ

横浜のスタッドレスタイヤ・カタログのダウンロードページ

「ヨコハマタイヤ」は、富士通なども属する旧古河財閥系の古河グループのタイヤ・ゴムメーカーである 横浜ゴム株式会社のタイヤブランドです。1971年に、現在の古河電工と米国のBFグッドリッチとの合弁により、横浜に創業しました。ヨコハマタイヤを販売している「タイヤガーデン」は、同社の関連会社の一社です。

ヨコハマ初のスタッドレスタイヤは、1985年に発売された「ガーデックス」(GUARDEX)ですが、2002年からは、凍結路面の水膜を除去する吸水ゴムを開発・採用し、「iceGUARD」(アイスガード)にブランド名を一新。その後、2008年に「iceGUARD 3x」(トリプルZPS、iG30)、2010年に「iceGUARD 3x PLUS」(トリプル プラス、iG30)を発売。2012年には「iceGUARD 5」(ファイブ、iG50)を、2015年に「iceGUARD 5 PLUS」(ファイブ プラス、iG50プラス)を、2017年に「iceGUARD 6」(シックス、iG60)発売。そして2021年、初代GUARDEXから数えて第7世代となる「iceGUARD 7」(iG70)が新発売新商品されました。

スタッドレスタイヤ性能比較2


ヨコハマタイヤ
iceGUARD 7
新商品 氷に効く・永く効く・雪に効く
ヨコハマ アイスガード7(iG70)のトレッドパターン
  • 2021年発売の新製品新商品
  • 接地面積とブロック剛性を大幅に増加、新開発のダブルエッジマイクログルーブやクワトロピラミッド グロウンサイプにより、従来品(アイスガード 6)と比べて、氷上制動を14%向上、氷上発進を15%向上、氷上旋回を7%向上。
  • エッジ量を大幅に増加し、従来品(アイスガード 6)と比べて吸水率が7%向上した新規素材「ウルトラ吸水ゴム」の採用で、雪上制動を3%向上、雪上発進を3%向上、雪上旋回は同等以上(ラップタイム)。
iceGUARD 6
氷に効く・永く効く・燃費に効く+ウェットと音に効く
ヨコハマ アイスガード6(iG60)のトレッドパターン
  • 2017年発売。進化した非対称パターンと、吸水率が6%アップしたプレミアム吸水ゴムにより、従来品(iG 5プラス)より氷上性能を15%向上。冬のウェット路面での制動距離を5%短縮。ころがり抵抗は2%低減し、燃費の改善に貢献。
  • 時間が経っても硬くなりにくく、約4年後も性能をキープ。
iceGUARD 5plus
氷に効く・長く効く・燃費に効く
ヨコハマ アイスガード5プラス(iG50)のトレッドパターン
  • 2015年発売。アイスガード 5プラス(iG50 plus)は、従来のアイスガード5の新マイクロ吸水バルーンとブラックポリマー2に加え、従来比で最大30倍の大きさとなるエボ吸水ホワイトゲルを新たに採用。
  • この3つの素材の新たな組み合わせによって進化したiG50プラスの「スーパー吸水ゴム」は、さらに優れた氷上性能を発揮。氷上制動テストデータ(指数)では、2012年発売の「iG50」に比べ7%短く、2008年発売の「iG30」と比べると17%も短い距離で止まります。(逆に、2017年の新製品iceGUARD 6と比べると、氷上性能は15%ダウン。)
iceGUARD 3x PLUS
優れた氷上性能に省燃費性能をプラス
ヨコハマ アイスガード トリプル・プラス(iG30)のトレッドパターン
  • 2010年発売。アイスガード トリプル・プラス(iG30)は、従来のアイスガード3xの優れた氷上性能に加え、タイヤ構造の見直しにより、3xより転がり抵抗を約4%低減[燃費に効く]。

⑧ トーヨー トーヨータイヤ

トーヨータイヤのスタッドレスタイヤ・カタログ

トーヨータイヤは、1904年創業の兵庫県伊丹市に本社を置く TOYO TIRE株式会社のタイヤブランドです。以前の社名は「東洋ゴム工業株式会社」でしたが、2019年1月1日に商号変更しました。トーヨータイヤでは、売上の約8割を占めるタイヤ事業部門において、トーヨータイヤのほか、ブランド吸収したNITTO(ニットー)とSILVERSTONE(シルバーストン)も生産・販売しています。その他2割のゴム関連事業では、自動車部品や建設資材なども手掛けており、2015年に発覚した「免震ゴム」の性能データ改ざん問題は、まだ記憶に新しいところです。ただし、タイヤ事業に関しては、2008年に世界トップのブリヂストンと業務・資本提携をし、国内では第4位、世界では第11位の売上高を誇っています(2018年実績)。

トーヨータイヤのスタッドレスの最大の特徴は、凍った路面を強力にひっかくために独自に配合した、天然の「鬼クルミの殻」。中心となるスタッドレスタイヤは、「GARIT」(ガリット)シリーズですが、2009年発売の「GARIT G5」の次に登場した2014年発売の「OBSERVE GARIT GIZ」(ガリット ギズ)には、新たに”OBSERVE(オブザーブ)”シリーズの名称が冠されました。そして2020年新発売の「OBSERVE GIZ2(オブザーブ ギズ ツー)」では、逆にGARIT(ガリット)の名称が落とされました。この他、SUV/CCV専用の、「OBSERVE GSi-6新商品(2021年発売)や「OBSERVE W/T-R新商品(2021年発売)、「OBSERVE GSi-5」(2013年発売)、ミニバンやSUVなどハイト系専用となるウィンタートランパス・シリーズ「WINTER TRANPATH TX」(2017年発売)もライナップ。


トーヨータイヤ
OBSERVE GIZ2
冬の路面へしなやかに密着し、より高度なアイス性能と持続する効きを実現
トーヨー  オブザーブ ギズ2のトレッドパターン
  • 2020年発売。独自の設計技術が生み出した非対称パターンや新コンパウンドが、ロングライフの効きを実現。
  • アイス路面でのブレーキング性能は「OBSERVE GARIT GIZ」比で8%良化、ウェット路面でのブレーキング性能は制動距離を同18%短縮。
OBSERVE GSi-6
新商品 氷雪路からウェット・ドライ路面まで、安定感ある操縦性をもたらすSUV/CCV専用スタッドレス
トーヨー オブザーブ・GSi-6のトレッドパターン
  • 2021年発売の新商品新商品
  • 新設計のパターンデザインが生み出すグリップ力と操縦安定性!グリップシリカコンパウンドが冬の路面に必要なウェットグリップ性能を向上させ、氷雪性能も維持。
  • スノー制動性能は、2013年発売の「OBSERVE GSi-5」と比較して7%短縮、ウェット制動性能は11%短縮。
OBSERVE W/T-R
新商品 荒れた氷雪路や雪深い路面での走破性を追求したSUV専用スタッドレス
トーヨー オブザーブ・W/T-Rのトレッドパターン
  • 2021年発売の新商品新商品
  • 圧雪・氷上性能から深雪や荒れた氷雪路面にまで対応したパターンデザイン。
  • 当社スタッドレスタイヤで初めて大型サイドブロックを採用。雪を掴む大型サイドブロックは、深雪路面でのトラクション性に効果を発揮。
Winter TRANPATH TX
ふらつきを抑えた安定感のある走りと、進化したアイス性能
トーヨー  ウィンター・トランパスTXのトレッドパターン
  • 2017年発売。従来の吸水・密着・ひっかきの3つの効果が同時に機能する「瞬間」スタッドレスの機能はそのままに、水膜を瞬時に吸水・除去する「NEO吸着ナノゲルゴム」がアイス性能をさらに進化。
  • トリプルトレッド構造と、スーパーハイターンアップ構造により、ハイト系のミニバンやSUVに最適な様に、ふらつきを低減。

 チェーン義務化規制

新しいチェーン規制の標識2018年2月の大雪で、福井県から石川県にかけての国道8号線で、約1,500台もの車が動けなくなり、解消までに3日間もかかったという、大規模な立往生が発生しました。これに限らず、近年、雪による大規模な立ち往生が、全国各地で発生し、大きな社会問題となっています。このため国土交通省では、大雪が予想される際には過去に大規模な立往生が発生した区間などで、タイヤへのチェーンの装着を義務づけることにし、平成30年12月10日に対象とする全国の13の区間を公表しました(チェーン規制について(Q&A))。

チェーン規制は、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪があるときに、立往生の発生防止や通行止めとなる時間を短縮する目的で、事前に定められた実施区間で発令されます。なお、チェーン規制時には、規制区間の手前でタイヤチェーン装着状況の確認が行われます。スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)を着けていても、タイヤチェーンをしていない自動車は、チェーン規制中は当該区間の道路を通ることはできません。チェーン規制(タイヤチェーン義務化)の実施区間は、2019年1月現在、高速道路は全国で7区間、国道は全国で6区間です。ちなみに、北海道には規制区間が1か所もありません。

高速道路(7区間)
  • チェーン義務化区間の地図上信越自動車道 (長野県・信濃町IC~ 新潟県・新井PA間 =25キロ)
  • 中央自動車道 (山梨県・須玉IC~長坂IC間 =9キロ、長野県・飯田山本IC~園原IC間 =10キロ)
  • 北陸自動車道 (福井県・丸岡IC~石川県・加賀IC間 =18キロ、滋賀県・木之本IC~福井県・今庄IC間 =45キロ)
  • 米子自動車道 (岡山県・湯原IC~鳥取県・江府IC間 =34キロ)
  • 浜田自動車道 (島根県・旭IC~広島県・大朝IC間 =27キロ)
国道(6区間)
  • 国道112号線 (山形県・西川町志津~鶴岡市上名川間 =27キロ)
  • 国道138号線 (山梨県・山中湖村平野~静岡県・小山町須走字御登口間 =9キロ)
  • 国道7号線 (新潟県・村上市大須戸~上大鳥間 =16キロ)
  • 国道8号線 (福井県・あわら市熊坂~笹岡間 =4キロ)
  • 国道54号線 (広島県・三次市布野町上布野~島根県・飯南町上赤名間 =12キロ)
  • 国道56号線 (愛媛県・西予市宇和町~大洲市松尾間 =7キロ)

 おまけ

新品スタッドレスタイヤの慣らし運転

タイヤを新調した際には、一皮剥いて本来のタイヤの性能が発揮できるまでは、慣らし運転をした方がいいと、タイヤメーカーも推奨しています。では、どのくらい慣らし運転をしたらいいのでしょうか?。一概に決めらていませんが、だいたい100kmくらいが目安とされています。

当然、新車を購入した際も、タイヤも新品でしょうから、慣らし運転をした方がイイのですが、タイヤのことよりエンジンに気を使い、1,000kmくらいの慣らし運転をして、最初から無理な運転をしないのが当たり前ですから、こちらは問題にならないかと・・・。

そもそも私には、新品スタッドレスタイヤの慣らし運転が必要なシーンが、まったく想像できません(汗)。『雪が降った、さぁ大変、スタッドレスタイヤを買わなきゃ!』と言ったところで、普通は店が大混雑していて、直ぐに買えるとは、到底思えません。『急に来週スキーに行くことになった、すぐスタッドレスタイヤを買わなきゃ!』ってことは、無きにしも非ずでしょうが、慣れない雪道の運転の方がよっぽど心配で、そんなにスピードを出すとは、とても想像できません。まして、直前まで冬用タイヤに替えていない都会のドライバーであれば、雪国に到着するまでに、既に100キロ位は走っているでしょうし…(汗)。

それより何より、雪のシーズンが近づいたら、早め早めにスタッドレスタイヤに履き替え、冬の装備を整えるのが肝要かと思いますよ(笑)。

スタッドレスタイヤへの交換時期

私が住む長野県でも、毎年のように、初雪が降った日の夕方になると、カー用品店などで『タイヤ交換、時間待ち!』なんてニュースが流れます。みんな、そろそろ雪が降ると分かっているのに、面倒くさがって、タイヤ交換を先延ばしにしているからです・・・。

中には、雪が降らないのに冬用タイヤを履いたら、『減ってしまって、勿体ない』という人も多くいます。確かに、夏用タイヤより冬用タイヤの方が、柔らかい素材が使われているので、同じ条件で走行したら減りは早いかもしれませんが、11月・12月ともなれば雪が降らなくても、さすがに外気温も下がりますし、路面温度も低下します。そんな環境で、夏用タイヤと冬用タイヤで、減りの加減に、どれほどの違いがあるでしょうか?。そもそも通常の運転で、年間に1~2万キロ前後の走行距離だと、タイヤの消耗がタイヤの賞味期限より早く来るとは、とても思えません。

ただし、夏用タイヤと冬用タイヤでは、確かに限界性能の違いはあると思うので、早めに冬タイヤに履き替えた場合は、無理な運転は控える必要があります。ムリな運転をせず、ドライやウェット(雨)路面での制動距離が伸びることによる危険回避を心がけるなら、むしろ雪が降る前に、少しでも早めにスタッドレスタイヤに履き替えておいた方が、私は安全運転に繋がると思うのですが、如何でしょうか?(笑)。

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