全国のご当地ラーメンの特徴と味の情報に加えて、地域の観光情報も。食べ歩きはいかが?
ご当地ラーメンとは、札幌ラーメンや博多ラーメンなど、味や麺、具材などに、各地域の特色を生かした、独自性が高く地域色の濃いラーメンのことです。
近年、町おこしのために、新しく創作されたご当地ラーメンもありますが、多くのご当地ラーメンは、昔から地元の味、郷土食(ローカルフード)として、地域の人に親しまれてきたラーメンです。一般的に、地名を冠した名前が付けられていますが、必ずしもその地域のすべての店が同じようなラーメンや味を提供しているわけではありません。
そもそも、日本人のラーメン好きは、今に始まったことではありません。数十年も前から、寒い中でこってりした味の味噌味で、腹にたまる太麺の札幌ラーメンが人気になると、片や、のど越しの良い細ストレート麺で、トッピングで千変万化する博多ラーメンが注目されるのは、至極当たり前のことの様に思われます。
1966年に、サンヨー食品「サッポロ一番」(醤油・塩)と、明星食品「明星チャルメラ」が発売されると、インスタントラーメンは庶民の味として、爆発的に売れ出します。1998年には、日清「出前一丁」に次いで、サンヨー食品「サッポロ一番」に”みそラーメン”が追加発売さる、一気に味噌ラーメンブームが、全国で巻き起こりました。
その後、1980年代には、九州の名店が東京に進出すると、関東を起点として、豚骨ラーメンブームが起こり、若者を中心に、”こってり”したラーメンが人気を博するようになりました。
しかし、1990年代後半には、”アンチ・こってり”とも取れる反動が、ラーメン店主の中で巻き起こり、そうした店への注目度も、徐々に高まることとなりました。そのため、旭川ラーメンをはじめ、和歌山、徳島などの話題性を含め、全国各地の”ご当地ラーメン”に注目が集まるきっかけともなりました。その波動は、徐々に、久留米や尾道、函館など、全国各地へと広がりを見せます。
2000年代になると、地域的なラーメンの特色を生かすだけでなく、食材への拘りなど、職人としてのレベル的にも上位であることをウリとする、こだわりの名店が”行列店”として人気を博すようになります。その地元のラーメンも、ご当地ラーメンとして再認識され、ブームになると、その知名度を無駄にするべくはありません。地元では、地域おこし・街おこしに、そのラーメンブームに乗って、”ご当地ラーメン”のPRにいそしむこととなり、全国各地に「ご当地ラーメン」が誕生することとなったわけです。
ぐるなびのお取り寄せ通販サイト「ぐるなび食市場」(2021年に「ぐるすぐり」に統合)が、2013年に「ご当地ラーメングランプリ2013」を開催しました。
このイベントでグランプリに輝いたのは、三重県亀山市の亀山商工会議所と三重県が企画し亀山市内のラーメン店が開発した、「亀山ラーメン」(三重県/亀山市 世界を目指せ!亀山ラーメン会)でした。準ブランプリは「濃厚津軽煮干ラーメン」(青森県/弘前市 津軽麺桜会)、第3位が「清水もつカレーラーメン」(静岡県/清水市 静岡商工会議所青年部)でした。
ちなみに、毎年各地で開催されている「B-1グランプリ」では、2011年から2016年まで連続して千葉県勝浦市のご当地ラーメンを提供している「熱血!!勝浦タンタンメン船団」が、上位入賞を果たしていました。