都会からリタイアして地元の田舎に戻り始めた家庭菜園、少しずつ学んだ野菜の育て方のコツをまとめてみました。
ツルムラサキ(蔓紫)は、ツルムラサキ科のつる性の一年生草本植物です。同じツルムラサキ科には、つる性多年草の「オカワカメ」(和名はアカザカズラ、雲南百薬や”ぬるっぱ”とも)があります。両者はよく似ていて、何れもビタミンやミネラルが豊富、真夏の猛暑下でも何のお構いもなしに成長する強者で、夏バテ防止や健康野菜として知られています。また、つる性のため、緑のカーテン(グリーン・カーテン)を兼ねてベランダで育てる人も多いですね。
「ツルムラサキ」は、私は次々と伸びる脇芽の先端部の若い茎葉を食べますが、大きくなった葉やつぼみ、花を食べる人もいます。おひたしで食べるのが一般的ですが、和えたり炒めたり、味噌汁に入れたり、天ぷらしても頂けます。一方の「オカワカメ」は、”陸のワカメ”と呼ばれる通り、ツルムラサキよりは粘り気が強いのが特徴です。ツルムラサキと同様に、主にその茎葉をおひたし等で食べますが、葉の付け根に出来る”むかご”や、地下に出来る山芋の様な”球根”も美味しく頂けます。オカワカメの方が、ツルムラサキより癖が少なくて食べやすいという人が多いですが、逆にツルムラサキの方が癖が無いという人もいて、何れが好きかは人それぞれの様です(笑)。他にも、似たようなネバネバ系の健康野菜には、「明日葉」(あしたば)や「モロヘイヤ」などもあります。私は、あの葉っぱ葉っぱした食感があまり好きになれず、もっぱらツルラサキ派です…(汗)。
何れの野菜も育て方は同じ。肥料を撒いて耕したら、苗を植えて、後は終わり!(笑)。株が小さいうちは多少の草取りが必要になるかもしれませんが、他に書く、育て方のキモもコツも無いほど、簡単に栽培できる野菜です。そして、植えてから1か月もすれば、株が大きくなり、脇芽がどんどん出てくるので、収穫を始めます。つる性のツルムラサキやオカワカメは、ネットや支柱に絡ませてもいいですが、畑で栽培するなら放任栽培が一番です。何れも安くタネが売られているので、種から育てることも可能ですが、家庭菜園では1-2株もあれば十分なので、種を買う必要も無いかと…。最初、株が小さいうちは収量が少ないので、沢山植えたいと思うかもしれませんが、3株・5株なんて植えたら、後で大変なことになりますよ!(汗)。
ツルムラサキの種は 150円~200円くらいと安いので、タネから育ててもいいのですが、せいぜい2株もあれば十分なので、安い苗を買って植えた方が、早く収穫期を迎えることが出来ます。ただ、余った種も 3~4年は使い続けられるので、種を買った方がトータルコストは何十円か安いかもしれません(笑)。
私も最初は、買った種から苗を育てて、余った苗を近所にお裾分けしていましたが、数年で発芽しなくなってしまい、以後はこぼれ種から自然発芽した苗を育てて、栽培しています(笑)。5月下旬頃になると、去年ツルムラサキを栽培した場所で、あちらこちらからツルムラサキが芽を出します。それをポット上げして育て、苗が大きくなったら定植します。しかし、年々その発芽率が落ちてきたような気が…(汗)。近親交配による影響なのか、はたまた冬の気候にもよるのかも?。また、最初は赤茎種も混ざっていましたが、我が家でこぼれ種から発芽するのは、なぜか緑茎種だけになってしまいました。なお、ツルムラサキは両性花だそうですが、自家受粉を避けて種取りするためには、やはり2-3株は植えた方が良さそうです。
苗を植えた後の管理作業は、ほぼ不要です!(笑)。必要なのは、草取りくらいです。私は追肥もしたことがありませんが、成長が遅いようだと追肥して、中耕・土寄せしてあげましょう。
畑が狭い場合や、ベランダのコンテナで育てるなど、株をコンパクトに仕立てたい場合は、支柱かネットを張って、上方へとツルを誘引します。しかし、巻き付く力はあまり強くないので、時々少し手助けしてあげる必要がります。脇芽がたくさん発生しますので、広がる茎葉はどんどん切り落としてしまいましょう!。
株が一抱えくらいまで成長したら、収穫を開始します。次々と生える脇芽の先端 15cm~20cmを切り取って収穫し、おひたしや天ぷらなど、好みの食べ方で、暑い夏を乗り切りましょう!(笑)。