都会からリタイアして地元の田舎に戻り始めた家庭菜園、少しずつ学んだ野菜の育て方のコツをまとめてみました。
ニンジン(人参)は、ヒマラヤ山脈の西に連なるアフガニスタン領の高地の原産で、セリ科ニンジン属の二年生植物です。冷涼な気候を好み、春まき栽培と夏まき栽培以外に、暖かい地域では冬まき栽培も行われていますが、一般的には、夏まき・秋~冬収穫が作りやすいです。セリ科の野菜には、セロリやパセリ等がありますが、家庭菜園で沢山作る野菜ではないので、滅多に作付場所に困る様なことはありません。夏まき栽培では、大抵はジャガイモの収穫が終わった後に種を蒔けば、連作も気にならず、肥料やりも不要です(笑)。ニンジン栽培のキモは、何と言っても、「芽出し」にあります。生育期間は3か月くらいと長く掛かりますが、発芽にさえ成功すれば、後の生育管理には、ほとんど手間は掛かりません。
また、人参の葉が茂ってくると、キアゲハが卵を産み付けます。えらく葉っぱが少ないなと気が付くと、そこには緑色をした巨大なモスラの幼虫が!(驚)、なんてことも。まぁ、図体が大きいので、すぐに見つかりますから、「手でトール」しておきましょう(笑)。根野菜は、排水・保水性の良い肥沃な砂質系の土壌を好みますが、人参は強い野菜なので、ほとんど気にする必要はありません。深めに耕し、根割れの原因になるような小石を拾っておきましょう。肥料もそれほど必要としないため、前作で肥料食いのジャガイモを育てた場所なら、基肥は不要です。弱酸性から中性土を好みますが、酸性が強すぎると著しく生育が滞り、根割れが発生しますので、石灰は適宜施しましょう。

ニンジンの発芽を成功させるポイントは、光と水です!。ニンジンの種子は好光性なので、覆土は極薄くし、芽が出揃うまで絶対に土を乾かさないことが重要。そのため、梅雨末期の雨続きのタイミングに種まきができれば、最高です。しかし、覆土を薄く蒔いた種が、大雨で流されたのでは、元も子もありません。そこで、種まきの1週間くらい前までに畝を立て、一雨当てることで、土を少し固めます。丸棒の支柱などを使って、浅く蒔き溝を作ったら、じょろで十分灌水してから、ニンジンの種を1cm位の間隔で筋蒔きします。上に、極薄く土をかけますが、何なら覆土しなくてもいいくらいです。乾燥防止に、鶏糞を薄くかけたり、もみ殻を撒く裏ワザ(?)を、私はおすすめします(笑)。その上から、手かクワで、軽く鎮圧し、種を濡れた土によく馴染ませましょう。暑くなる時期なので、日差しが強い場合は、新聞紙などをかけて、乾燥防止に努めます。雨降りが続けば不要ですが、発芽するまでには、1週間から10日間もかかります(汗)。発芽が成功すれば、後は間引きと草取りをするだけです。
葉が込み合ってきたら、都度間引きを行い、最終的に株間が10cm位になるようにします。本当か嘘か、『”競り”ながら成長するから、”セリ科”』なんだとか!?(笑)。つまりニンジンは、隣の株と葉が触れ合うことで成長が促進される様で、あまり小さいうちに間引きしてはいけません。葉が込み合ってきてから、都度、間引きを繰り返します。ただし、か細いニンジンの葉は、成長の早い草には負けてしまうので、雑草は早め早めに抜かなければいけません!。
間引いた小さな人参は、丸ごとそのまま、彩野菜として料理に使えます。また、若い人参の葉は苦味が少なく、葉っぱまで頂くことが出来ます。特に、山野草の季節に採れる春まきした人参の若葉は、春の風物詩としてしばしば俳句に登場するなど、珍重がられたりします。ただし、私はあまり沢山は要りません(笑)。
土の表面に出ている人参の頭の太さを見て、収穫の頃合いを計ります。収穫が遅れると、根割れ(実割れ)の原因になりますので、食べる分を早め早めに試し掘りしながら、収穫時期を見極めましょう。
なお、夏の極短な水枯れも、根割れの原因になります。また、変形の原因としては、土中あった小石や、残った肥料の塊、害虫による食害などが考えられます。
収穫した人参は、葉を切り落とし、軽く洗うか土を落とした状態で、ビニール袋に入れ、米袋や段ボール箱、寒い地域では発泡スチロールの容器などに入れ、土蔵や物置、床下などで貯蔵します。寒さに強いニンジンは、春先まで貯蔵できますが、乾燥させ過ぎないことと、凍らせないことが重要です。あまり湿気が多いと、温度が上がる春先にはカビが生えますので、ご注意あれ。