烏帽子岳 - 登山

紅葉も終わりの湯の丸高原の地蔵峠から、烏帽子岳へ登ってきました。

写真:湯の丸高原、湯の丸山

 1.烏帽子岳(湯の丸)の概要

烏帽子岳(北アルプス)烏帽子岳(えぼしだけ)は、長野県内でも2か所あります。ひとつは、大町市と富山県富山市にまたがる飛騨山脈(北アルプス)の烏帽子岳で、標高は2,628m。日本三大急登のひとつに挙げられる、とても急峻な山頂でベテランにしか登れない山です。もうひとつは、上田市と東御市の境に位置する、標高2,066mで、なだらかな山容の烏帽子岳。谷川連峰から浅間連邦まで続く上信越高原国立公園の一部で、南端の浅間連峰の西端にそびえる山です。あるもちろん私が登ったのは、後者の烏帽子岳ですよ(~_~;)。

レンゲツツジ

烏帽子岳に続く湯の丸高原は、国の天然記念物にも指定されている、60万株におよぶレンゲツツジの大群落が有名ですが、見頃は6月下旬。私が登ったのは11月3日。2日前に、長野県内の浅間山や四阿山、根子岳が初冠雪を記録し、麓は紅葉真っ盛りですが、山頂付近では落葉も終盤で、小雪が舞う寒さでした。そのかわり空気は澄んで、初冠雪したばかりの浅間山や、富士山も拝むことができました。


烏帽子岳・登山コース烏帽子岳へのメインとなる登山口は、湯の丸スキー場のある地蔵峠です。湯の丸キャンプ場から続く平坦なコースを選択することも出来ますし、湯の丸高原スキー場からつつじ平を抜け、湯の丸山を経由するコースなど、複数のルートを選択することが出来ます。他に、旧鹿沢温泉の登山口から、角間峠(角間山)を越えて、湯の丸山を経由するルートもあります。地蔵峠からであれば、何れのルートを選択しても、片道1時間から2時間程度の、比較的なだらかな山登りが楽しめます。

今回、私が登ったルートは、地蔵峠にある湯の丸スキー場の駐車場から、湯の丸キャンプ場を抜けて、中分岐、鞍部を経由して烏帽子岳へ登るルートです。下りは、中分岐から鐘分岐へ折れ、つつじ平を経由して湯の丸スキー場のリフト下を降りてきました。駐車場(標高1,733m)から烏帽子岳山頂(標高2,066m)までの標高差は、約330m、距離は往復で約9km、合計コースタイムは約3時間の登山コースです。


ページ移動湯の丸スキー場『アクセスのご案内』へ


地蔵峠にある湯の丸スキー場の駐車場へは、車だと、上信越自動車道の東部湯の丸ICか小諸ICから15km、約20分です。電車だと、JR北陸新幹線の佐久平駅か、しなの鉄道の小諸駅から、千曲バス「湯の丸高原線」で、終点の湯の丸まで約1時間です。
(↓地図をクリックすると、googleマップが別ウインドウで開きます。)

長野県東信地域の地図と烏帽子岳の位置


 2.烏帽子岳 山行

行程 (2016年11月3日、文化の日の祝日)
10時30分 湯の丸スキー場駐車場に到着
10時40分 登山開始
  ↓15分
10時55分 中分岐
  ↓25分
11時20分 鞍部
  ↓25分
11時45分 小烏帽子(稜線)
  ↓15分 (登り合計:1時間20分)
12時00分 烏帽子岳山頂 到着
-----(休憩)-----烏帽子岳・登山コース
12時10分 下山開始
  ↓50分
13時00分 中分岐
  ↓7分
13時10分 鐘分岐
  ↓20分 (下り合計:1時間20分)
13時30分 湯の丸スキー場駐車場へ帰着

この2日前に、長野県内でも浅間山や四阿山でようやく初冠雪を観測しました。当日は晴れて陽射しが当たれば暖かさも感じられるものの、太陽が雲や木々で遮られ、風が吹くと、顔も手もかじかむような寒さを感じました。長野市内の最高気温は16度まで上がりましたが、登山口の気温は5~7度。烏帽子岳の稜線では、何処から流れて来たのか、ちらほら小雪も舞う寒さでした。

私の服装は、下着に長袖シャツとフリース。手袋が必要。休憩時には防寒具がないと、おにぎりが喉を通りません(寒)。

山麓(東御市側)から望む湯の丸高原
浅間サンライン沿いにある「道の駅 雷電くるみの里」付近から、長野県道94号・東御嬬恋線を、湯の丸高原へと登って行きます。途中、奈良原温泉辺りが、紅葉真っ盛り。
東御市から望む湯の丸高原

湯の丸キャンプ場方面の登山口
地蔵峠の湯の丸スキー場駐車場で支度を整え、湯の丸キャンプ場への入口から登山開始です。
5分ほどでキャンプ場に到着すると、湿原の向こうに、湯の丸山が見えてきます。
登山道入口 湯の丸キャンプ場から望む湯の丸山

湿原を抜け、いよいよ登山開始!?
湿原を抜け、林の中へ入り、いよいよ登山が始まるかと思いきや、登山口から鞍部までの前半の40分間は、ほぼ平坦なハイキングコースです。
多少の登りであっても、木道や階段など、登山道もよく整備されていて、初心者にも安心です。
中分岐までの登山道

中分岐から鞍部まで
中分岐から鞍部までは、ほとんど林の中を進むため、あまり見晴らしは開けません。時々、前方に、あれが烏帽子岳かな?という山が見え隠れします。
鞍部に到着すると、背後に丸いドームの形をした湯の丸山が、向かいには、少し尖がった烏帽子岳の頂が見えるようになります。
鞍部まで約40分。時間的に、烏帽子岳までのちょうど中間点。ここからようやく、登山らしい登山の始まりです!
中分岐 鞍部

烏帽子岳稜線
鞍部から約20分で、烏帽子岳の稜線に出ます。
すると、今までは全く見えなかった尾根の反対側の眺望が開け、遠くには富士山、眼下には、千曲川の流れる東御市や上田市の市街地が広がります。
一方、背後の湯の丸山の右手には、初冠雪したばかりの浅間山、湯の丸山と烏帽子岳の間には、同じく初冠雪した四阿山や菅平高原が広がります。
浅間山 烏帽子岳の稜線から見下ろす遠見市街地

稜線歩き
烏帽子岳の稜線に設置された標柱が、「烏帽子岳」と指す方向にそびえる、烏帽子の形をした頂きを目指して5分ほど、ようやく山頂!?かと思いきや、なんとそこは「小烏帽子」。
もうひとつ向こう側に、また同じく烏帽子の形をした頂が見えます(汗)。
小烏帽子 小烏帽子から見た烏帽子岳山頂

烏帽子岳 山頂
登山口から、約1時間20分。ようやく烏帽子岳の山頂に到着。
山頂からは、富士山、南アルプス、菅平と四阿山、浅間山と、360°の眺望が広がります。
烏帽子岳山頂
富士山
烏帽子岳山頂

中分岐から鐘分岐、つつじ平へ
下りは、途中の中分岐から左へ折れ、鐘分岐へ。少し登り道になりますが、7分ほどで鐘分岐へ到着。
ここからは、背後に湯の丸山を望み、左手に、もちろんツツジは咲いていなくても美しく広がるつつじ平(コンコン平)の景色を楽しみながら、下って行きます。
しばらくして、湯の丸スキー場のリフト降り場に到着。私は、スキーのイメージトレーニングとばかりに、そのリフト下をゲレンデを滑っているイメージで下って駐車場に戻ったのですが、途中で止めておけば良かったと後悔。スキーを履いていれば大した斜度で無いのですが、最後の最後に、足に来てしまいました(泣)。
鐘分岐
湯の丸山とつつじ平
湯の丸スキー場のリフト降り場

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