各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。
「鶴瓶の家族に乾杯」は、NHK総合テレビで、毎週月曜日の夜7時57分から放送されている、バラエティ番組です。
「家族」をテーマにして、司会の笑福亭鶴瓶さんとその時々のゲストが旅人として田舎を訪れ、地元の人々と触れ合いながら、ステキ(素敵)な家族を求めて日本中をめぐる、“ぶっつけ本番”の旅番組です。
今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。
旅のゲストは、落語家の 春風亭一之輔(しゅんぷうてい いちのすけ)さん。千葉県野田市出身の46歳。小学校で落語クラブに入り、日本大学でも芸術学部落語研究会に所属し、2001年に大学を卒業して直ぐに春風亭一朝師匠に入門。めきめきと落語の腕を磨き、2010年にはNHK新人演芸大賞で落語部門大賞を受賞、2012年3月に21人抜きの抜擢で真打に昇進。2020年頃には『いま最もチケットが取れない落語家』(チケットぴあ)と言われるほどの人気者となり、2023年2月には前年9月に死去した六代目三遊亭円楽師匠の後任として日本テレビ『笑点』の大喜利新メンバーとして加入。2024年4月に林家木久扇師匠の後任として新加入した立川晴の輔さんの最初の笑点で、47歳の桂宮治さんから、『童顔の晴の輔51歳や自分を差し置いて、未だに一番若いメンバーが頭の禿げた一之輔』と指摘され笑いを取っていたのが印象的でした(笑)。
旅の舞台は、富山県 滑川市(なめりかわし)。富山湾に面した県の中ほど、富山市の東隣に位置します。北陸街道の宿場町で江戸時代には“富山の売薬”の拠点として栄え、富山湾の春の風物詩として人気のホタルイカの一大産地です。3月から5月ごろ、滑川の沿岸には宝石のようにキラキラと青白く光る大量のホタルイカが打ち寄せてきます。“海の銀河”とも例えられるその幻想的な光景は「ホタルイカの群遊海面」と呼ばれ、滑川市の全海岸線を含め国の特別天然記念物に指定されています。滑川にある道の駅「ウェーブパークなめりかわ」は、活きたホタルイカの発光ショーも観れるほたるいかミュージアムが併設され、ホタルイカ漁を観光船から見学できるほたるいか海上観光の拠点ともなっています。なぜ一之輔さんがこの時期に滑川市を旅先に選んだのかと想像するに、名産ホタルイカがお目当てとすれば、醤油の産地として知られる野田市の出身で父親はキッコーマンに勤めていたという一之輔さん、自慢のマイ醤油を持参して旬のホタルイカを堪能したとか?(笑)。また腹案は、“すべりかわ”と誤読されることが多い滑川市では2023年に『すべらない街 滑川市』というキャッチコピーを掲げたそうですが、落語ですべらないことを願って滑川市を訪ねることにしたとか?(笑)。
落語家の春風亭一之輔さんが、富山県滑川市へ!。地名をもじって「すべらない街」をうたう滑川の古い町並みで落語家2人が落ち合うと、赤ちゃんを抱いた女性達に話しかけられます。2人は、すぐそばの神社に参りますが、誰もその名前を知りません。そのうち、家族や親類が続々集まる展開に…。その後、今が旬だというホタルイカの美味しさに感動した2人は、加工場が近くにあると聞き、向かうことに。そこで、出迎えてくれた社長のパワフルな人柄に圧倒されます。
ロケが行われたのは、2024年4月3日(火)。二人が待ち合わせたのは、松尾芭蕉が泊まったという北国街道の宿場「川瀬屋」の跡地近く。現在は芭蕉の句碑『早稲の香や分け入る右は有磯海』が建てられ、公園として整備されています。春風亭一之輔さんは年間900席以上も高座に上がるという実力派、年間200席でも多い方だと話す笑福亭鶴瓶さんも感心しきり…。一方の一之輔さんは、自分を含めて噺家は基本人見知り、落語家でフランクな人はあのおじさん(鶴瓶さん)くらいだと(笑)。魚好きという一之輔さん、富山湾の海の幸を堪能したいと滑川市を旅先に選んだそうです。
二人が海沿いに広がる昔からの漁師町を歩いていると、「吉津羅神社」の前で地元の女性陣と出会います。まず神社にお参りしようと鶴瓶さん、隣に住んでいるという寺岡さんご家族に神社の名前を尋ねますが、皆が『角の神社』と呼んでいて誰も本当の名前は知らないそうです…(笑)。皆さん顔立ちがそっくりなので関係を訊ねると、荻原さんの娘さんらや漁師に嫁いだ妹さんらで、全員この近くで暮らしているとか。嫁いだ娘の寺岡さんが営む美容室「hair salon COEL」も直ぐ近くにあり、二人とも髪切りには縁が無いと言いながらも(笑)、鶴瓶さんと一之輔さんは立ち寄ってみることに。
萩原さんのご主人と息子さんはベニズワイガニ漁の漁師だそうですが、今年正月に発生した能登半島地震による津波で漁具一式を流されてしまい大変な被害を被ったそうです。ただ、津波の前に川の水が一気に引けたのを見て全員が高台に避難して、家族は無事だったんだとか。鶴瓶さんに似ているというご主人に会いに隣の荻原家を訪ねると、息子の萩原謙太さんもいて、彼は何と1年前まで俳優をしていて映画映画『かざはな』では主演を務めたそうですが、今は実家に戻り家業のカニ漁を継いでいるんだとか。皆さんからご家族の暮らしぶりについて話を聞いていると、やはり誰も神社の名前を知らないことが判り、全員を連れて神社まで戻った鶴瓶さん、看板に書かれた名前を確認しますが、荻原さん一家の回答は『よしつら神社』。GoogleMAPでは“きつら神社”、他にも“よしづら神社”と呼ばれたりしていますが、小野アナウンサーによると『よしつら神社』で間違いないそうです!(笑)。
吉津羅神社の前で皆で談笑していると、近くにホタルイカの加工場があると荻原さんのご主人、奥さんが電話して鶴瓶さんと一之輔さんがいるからとホタルイカを持ってくるように伝えてくれました。ほどなくして大きなトレイに山盛りに入った大粒のボイルホタルイカを持ってきてくれたのは、富山湾海洋深層水仕込みほたるいか製造販売元「川村水産」の川村さん。今朝獲れた茹でたてのほたるいか、めちゃくちゃ美味いと二人とも手が止まりません。しばらくして、漁師をしている荻原さんの次男と、その同級生の脇坂さんも登場。しかし誰も、やっぱり吉津羅神社の名前を知りませんでした…(笑)。
おいしいホタルイカを堪能した鶴瓶さんと一之輔さん、荻原さんから富山でも有名と紹介された「川村水産」を訪ねようと、川村さんに案内してもらうと、加工場で迎えてくれたのは社長をしている川村さんのお母さん。加工場では漁師さんが獲ってきたホタルイカを買い取り、茹でたり加工して豊洲などに出荷しているそうです。加工場の隣に建つのは、昨年12月にオープンしたばかりという川村水産の直売所。一番人気は、農林水産大臣賞を受賞した「プレミアム ほたるいか沖漬け」だそうですが、鶴瓶さん的にはここに来てしか食べられない、さっき食べさせて貰った朝獲れ茹でたてのホタルイカの味が忘れられない様です(笑)。エレベーターに乗って売店の2階に上がると、目の前に富山湾の絶景が広がります。コーヒー(150円)を頂きながら、川村社長や従業員の高田さん・稲沢さんから話を聞きました。
『一之輔さんご出演のあの演芸番組では大喜利がお馴染み』と小野アナウンサー。そこで、あいうえお作文風に滑川を紹介してくれるそうです(笑)。紹介してくれるのは、岩瀬さん・恒石さん・岡本さん・漁さんの若手漁師4人組。
“なめりかわ”の「な」、なんときれいなホタルイカ!。滑川漁港では3月から5月上旬、ほぼ毎日漁がおこなわれます。今年は近年まれにみる豊漁。刺激を受けると青く光る習性のホタルイカ、海に出るととてもキレイな発光ショーが見られます。もちろん味も絶品、ボイルホタルイカだけでなく、噛めば噛むほど味が出る素干しや、濃厚な旨みの沖漬け、これぞホタルイカパラダイス!。
続いては、なめりかわ宿場回廊「瀬羽町」。江戸時代の面影が残る町並みですが、ベトナムの港町・ホイアンに似ていると評判です。ホイアンの町並みは世界文化遺産に指定され、ランタン祭りが有名ですが、間口が狭く奥行きのある家々が建ち並ぶ雰囲気がどこか滑川と似ています。そこで始まったのが、“なめりかわ”の「め」、目にも鮮やかなめりかわランタンまつり。2010年から毎年8月に開催され、500個の色鮮やかなランタンがエキゾチックに町並みを彩ります。
“なめりかわ”の「り」、理想の絶景がそこに富山湾岸クルージング。4月下旬から10月にかけて、富山湾を巡るクルーズ船が運行。最大の見所は、海から眺める立山連峰。天気がよければ船の窓に山が反転して映る、奇跡の瞬間に出会えるかも!。
“なめりかわ”作文の最後の「かわ」は、スタジオの一之輔さんにお任せ!。そこで捻った一之輔さんが出した答えは、『乾いたおばあさんがそこらへんを歩いている滑川』でした(笑)。ですが、もといと考え直し、『変らぬ笑顔と人情のまち、滑らないまち滑川』と纏めてくれました!。
ここで二人は別れ、ひとり旅へ。
海を離れ滑川の町を歩き出した一之輔さん、なめりかわ宿場回廊の「⑦桐沢本陣と大町」から「⑧橋場」へと巡っていると、古本屋「いるふ」を見つけますが、生憎とあと2週間先まで休みとの貼り紙が…。その先で見つけたのは、「こども食堂」の暖簾が下げられたお店。昔の昆布屋さんを改装した、玄米&海洋深層水デトックスカフェ「ハレとケ」でした。一之輔さんが訪ねてみると、迎えてくれたのは店主の鍋谷さんと従業員の川渕さん、何時もラジオで聞いていると歓迎してくれました。また、先客の石川県からあさひ舟川「春の四重奏」を見に来たという皆川さん・内藤さん・赤池さんらも、拍手で迎い入れてくれました(笑)。
この店では学校の春夏冬休みに合わせて「こども食堂」を開催していて、この日の特別メニューは玄米おむすび(通常240円→150円)と玄米ごはん1合(通常500円→300円)、売上は全額能登半島地震チャリティに寄付されるそうです。ゴーヤと干しえびの玄米おにぎりを頂くことにした一之輔さん、300円をブタさんの貯金箱に寄付しました(笑)。
一方、山の方へと車を走らせた鶴瓶さん、眼前には立山連峰がそびえ立ちます!。すると田んぼの向こうに大きなビニールハウスを見つけた鶴瓶さん、何を作っているのかと気になり訪ねてみることに。
そこは、北野営農組合の倉庫で、現在田んぼの稲の苗づくりの真っ最中。迎えてくれた農事組合法人北野の赤井さんと右近さんによると、7-8人が共同で40ヘクタール程の田んぼでお米を栽培しているそうです。
カフェ「ハレとケ」で、ゴーヤの佃煮入りのおぼろ昆布で包まれた玄米おにぎりを頂きながら、石川から観光に来たという女性三人組に話を聞いていると、店内にテレビカメラがあることに気が付いて店の入り口で入るのを躊躇していた母娘連れのお客さんに気が付いた一之輔さん、慌てて店を飛び出すと、遠慮なく店に入って欲しいと声を掛けます。
訪ねてくれたのは、髙田さんのお母さんと新3年生と新6年生になる女の子。一之輔さんが話し掛けると、固まってしまった女の子、一之輔さんも落語も分からないとか…。お母さんは一之輔さんを知っていてくれた様ですが、富山県出身の立川志の輔さんの落語は聴いたことがあっても、一之輔さんの落語は聴いたことが無いそうです。店に戻り、石川県から観光に来ていた女性三人にも訊ねますが、今まで一度も落語を聴いたことが無いと知らされた一之輔さん、急遽この店を借りて、落語会を開くことに!(笑)。髙田さん母娘や店内にいたお客さんに加えて、店主のご家族など店に入るだけ人集めをお願いする一之輔さん、普段なら3500円くらい取る男だそうですが、今日は無料だそうです(笑)。【後編へ つづく】
前編の再放送は、5月18日(土)午前10時40分から、NHK総合で放送予定です。
落語家の春風亭一之輔さんが、富山県滑川市へ!。訪ねたカフェで落語会を開くことになった一之輔さんは、それまでの時間、すすめられた場所へ向かいます。そこで、子どもたちが続々登場してびっくり!。さらに、銭湯を見つけた一之輔さんは、ひとっ風呂いただくことに。いよいよ落語会の開演、出会った人たちを前に一席披露します。一方、鶴瓶さんは、山の上で気になる建物を発見。訪ねてみると、家族で営む喫茶店だと知り、店を始めたいきさつなどを伺うことに。
急遽4時半からカフェ「ハレとケ」で落語会を開くことにした一之輔さん、その時間まで町をぶらつこうと滑川市瀬羽町界隈を歩いていると、昔ながらの窓口だけの小さなたばこ屋を見つけますが、ケース内にタバコは一つも無くて、コーヒーカップなどが飾られています。中を覗いてみると、急にガラス窓を開けて『一之輔さんだ~、私 誕生日が一緒なんですよ―!』と顔を出してくれたのは、赤いセーターに赤いニット帽というとっぴな格好をした変な人…(笑)。この店は以前は調剤薬局でタバコを売っていたらしいのですが、今はコーヒースタンド「らいふころん」として水曜日と日曜日の昼間だけ開けていて、時折イベントスペースにも活用、この日は羊毛フェルト作家の山本瑞生さんのワークショップが開催されていました。
カフェ「らいふころん」に招き入れてくれたのは、店主で劇作家ののりまき愛さん、一ヶ月後が第3子の出産予定日だそうで大きなお腹を抱えながらお店を切り盛りされています。店内は、山本さん母娘やイベントに参加していた出村さん母娘、のりまき愛さんの娘さんらで大賑わい、楽しい一時を過ごすことが出来ました。山本さん家は女の子ばかり5人姉妹で、下から順番に名前が『なむ、むいか、かいち、ちまき、きりこ』と尻取りになっているんだとか(笑)。一方、のりまき愛さんが“わらび”とニックネームを付けた長女の夢は、歌って踊れる画家だそうです。一之輔さんが『歌って絵を描いている水森亜土(あど)ちゃんだ!』と返すと、わらびちゃんのお気に入りはAdoちゃんなんだとか(笑)。店ではわらびちゃんの描いた絵が50円で売られていて、めちゃくちゃかわいいと気に入った一之輔さん、1万円札を払ってお釣りを貰い50円の絵を1枚買うことに(笑)。
一方の鶴瓶さん、山の方へと車を走らせ山道を登っていると、突然オシャレな建物を見つけ何の施設かと訪ねてみると、駐車場で出会ったのは店主の息子さんの川口さん、ここは喫茶店「東福寺野倶楽部」だと教えてくれました。この山道の先には設備の整った広い公園「東福寺野自然公園」があります。
息子さんと一緒に「東福寺野倶楽部」を訪ねた鶴瓶さん、店主の川口さんに声を掛けると、今が旬とホタルイカのピザを勧められました。そこで鶴瓶さん、ピザを頂きながらご家族の暮らしぶりなど話を聞くことに。元々サラリーマンだったという川口さん、定年前に脱サラして景色のいい場所で喫茶店を開きたいと思い立ち、富山中をまわって富山湾と立山連峰が望めるこの場所のロケーションに惚れ込んで店を開いたそうです。当時、兄弟全員からは『あんな山奥で誰も来んぞ』と反対されたそうですが、家族は皆が協力してくれて、ド素人家族で開いた店が今や大人気のカフェに!。でも頑固なお父さんは家族から叱られてばかりで、今では『表に出るな』と言われて皿洗いにまわり、店は息子夫婦と娘夫婦が中心になって切り盛りし、奥さんは雑用係なんだそうです(笑)。
子供たちと町に散歩に出かけた一之輔さん、滑川商工会議所の窓に貼られていた『見てよし、食べてよし、遊んでよし。どれをとっても「すべり」無し。すべらない街 滑川市』と書かれたポスターを見つけ、試してみようとわらびちゃんにダジャレを要求します。ダジャレが思いつかないわらびちゃんに一之輔さんが内緒で教えたのは『ふとんが ふっとんだー』、これが意外とウケて流石と喜びますが、子供たちからは白い目でみられ…。さらに4時半からの落語会に誘うと、『な~んか ぜんぜん楽しくなさそう、たぶん行く』とお茶目なリアクションで返され、それをスタジオで見ていた鶴瓶さんと二人で『ムカつく~』と喜びあう一之輔さんでした。
子供たちと別れた一之輔さん、引き続き滑川の町を歩いていると、「有隣庵(旧土肥家住宅)主屋」の前で2人の女性と出会います。若い女性から『この町のことを聞くならこの方』と紹介されたのは、お嫁に来て60年になるという菅田さん。向かいの駐車場は元は東映の映画館で昔は滑川に4つも映画館があったことや、その隣の旧家は醤油や味噌を作っていた店で、この土肥家は薬草を扱う店だったと教えてくれました。。元はこの先でご夫婦で理髪店を営んでいたという菅田さん、ご主人は先日亡くなったばかりと聞き、天国に行ったら髪を切って貰おうと帽子を取って丸坊主の頭を晒した一之輔さん、『きれいな頭しとる』と菅田さんに撫でてもらいました(笑)。
車で街の中心部へと戻ってきた鶴瓶さん、気持ちよく眠っていたのにスタッフに着いたと起こされ、ご機嫌斜めの様子で歩きはじめます(笑)。すると見つけたのは、オシャレな佇まいの建物。何の店かと訪ねてみると、突然の来訪にビックリして迎えてくれた山口さん、ここは「TRIO 滑川コワーキングスペース」だと教えてくれました。
おしっこがしたいと鶴瓶さん、トイレを借りてから再び山口さんに話を聞くと、彼女はこの施設の経営者ではなくワーキングスペースを借りているライターさんなんだそうです…。この近くの見所を尋ねると、ハンモックに座ってパフェを食べるのがコンセプトというお店があると、ハンモックカフェ「Amaca(アマカ)」を教えてくれました。
再び歩き出した一之輔さん、煙突を見つけて向かってみると、そこはいい感じに古びた佇まいの銭湯「塩湯」でした。暖簾をくぐり訪ねると、番台に座っていたのは布村さんの奥さん。滑川に昔は7-8軒の銭湯があったそうですが、今や布村さんご夫婦が営むこの塩屋1軒だけになってしまったとか。40年前に嫁いで来たという奥さん、子供が生まれた時にはおっぱいをやりながら番台に座っていた時もあったそうです。女湯の暖簾の向こうからは賑やかな女性の喋り声が大きく響き渡り、銭湯は身体を洗うだけじゃない社交場としての役割が大きいので、これからも続けていきたいと話してくれました。落語会の4時半まであと30分ちょっとしかありませんが、せっかくだから一風呂浴びたいと一之輔さん、タオルを受け取るとザっと入らせて貰うことに!(笑)。
湯船で一緒になったのは、地元の杉本さん。毛の無い頭にタオルを乗せ、たまたま薬湯の日の白濁した湯に肩まで浸かった一之輔さん、良い湯加減に『自分で言っておきながらですけど、風呂に入ると落語を全然やりたくなくなってきちゃう』と…(笑)。
鶴瓶さんが山口さんに教えてもらったハンモックカフェ「Amaca(アマカ)」を訪ねると、店にいた若い女性二人がビックリして黄色い声を上げピョンピョン飛び跳ねながら『えぇぇ~、鶴瓶さん!?』と大喜びして迎えてくれました(笑)。店主の海老江さんに案内され、ハンモックに腰掛けた鶴瓶さんですが、上手く座れず後ろに倒れ嵌まってしまいます…。それでもハンモックの座り心地がえらく気に入った鶴瓶さん、『俺 めっちゃ落ち着きないからこれええわ』と、気分良さげにハンモックを揺らします(笑)。せとかのパフェ「チョコレートオランジュ」(1980円))を頂くことにした鶴瓶さん、作って運んできてくれたスタッフの髙橋さんと海老江さんから話を聞くことに。地元出身の海老江さん、寂しくなっていく故郷の街でオシャレなカフェをやりたいと元夫と二人で自ら改装して店をオープンしたそうですが、今はお母さんと髙橋さんに手伝って貰っていて、そのお母さんは子供と一緒に遊びに出掛けてしまったとか。その状況で店を切り盛りするのは大変と気遣う鶴瓶さんですが、お腹の中には現在の旦那さんとの3人目の子供がいるそうです。店を手伝ってくれている友人の髙橋さんがパフェの構成を考えて商品のイラストを描いているそうですが、鶴瓶さんが『これ美味しいやん』と褒めると、二人して『うれしい!うれしいいー』と涙を流しながら大喜びしてくれました(笑)。
ハンモックカフェを出ると、すぐ隣が何と“こども食堂”でした!。どんな様子かと中を覗くと、なんと一之輔さんが落語をしているのを見つけ、ビックリする鶴瓶さんでした(笑)。
若い頃は、喫茶店や居酒屋に入る時はどこに座布団を置いて椅子を並べれば落語会が出来るかと何時も考えていたという一之輔さん。店の常連になって定期的に落語会をやらせて貰えることが、若手落語家の修行の場になっている様です。今回、落語会の会場をお願いしたカフェ「ハレとケ」に戻った一之輔さん、お店の人に手伝ってもらい、番組スタッフも総出でテーブルを後ろに片付け店内にあるだけの椅子を前に並べます。その様子をスタジオで見ていた鶴瓶さん、自身も経験があるらしく、落語会の会場づくりは一体感が生まれて面白いんだそうです!。椅子を並べ終わると、店の奥で本日2回目の裸になり、着物に着替えた一之輔さん(笑)。何時の間にか店内は落語会のお客さんでいっぱいに!。
「ハレとケ」のオーナーの鍋谷さんの司会で、高座に見立てた大きなテーブルの上に置かれた座布団に座った一之輔さん、大勢のお客さんに盛大な拍手で迎えてもらいました(笑)。枕(まくら)は、一之輔さんが3人いる子供の学校で先生に頼まれて開いた落語会での笑い話。学校なので、先生は落語を聴いた子供たちに感想文を書かせて後日一之輔さんに渡してくれたそうですが、次男の感想文は『お父さんは普段いつも家でぼんやりしたりゴロゴロしたりしてるけど、一生懸命仕事をしているところを初めて見たのでカッコイイと思いました。友達も大勢笑っていて、すごく僕も嬉しかったです。(最後に)お父さん、こんどニンテンドーの「Switch」を買ってください!』。横に先生が赤ペンで『買ってあげてください』と書いてあったとか(笑)。もちろんNHKの番組テロップ(字幕)は、『今度“ゲーム機”を買ってください』に変えられていましたよ!。
一之輔さんが演じた落語は「初天神」。年のはじめに天神様の縁日に出掛けた父と子の掛け合いが見どころの話です。子供に買ってやることになった団子の蜜を、先に舐めまわす父親の様子を滑稽に演じる一之輔さんを見て、落語を初めて観聴きするという子供たちも大笑い。父親が蜜を舐め尽くした団子を子供に渡そうとすると、子供は蜜がついていない団子なんて嫌だと大声を出します。そこで父親は、話巧みに団子屋の店主に蜜壺の甕の蓋を開けさせると、団子をポチャと浸けて子供に渡します。すると子供は、ペロペロと団子の蜜だけ舐めてから、父親の真似をして再び団子屋の主人に話し掛け、甕の蓋を開けさせると団子をポチャっと…。
落語を終えてから一之輔さんがのりまき愛さん家のわらびちゃんに感想を聞くと、『こういうのが出来るんだなって思った』そうです(笑)。面白かったかと尋ねると、笑いを堪えながら顔を横に振るわらびちゃん、落語中は笑ったフリをしていただけだと。それでも、わらびちゃんと握手をして仲直りをする一之輔さん、普段は毒舌キャラがウリなのに、この番組に出てちょっと良い人になってしまった様です(笑)。
後編の再放送は、5月25日(土)午前10時40分から、NHK総合で放送予定です。
番組内で紹介された 滑川市の名物など
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