鶴瓶の家族に乾杯 | 長野県上田市(堺雅人さん)~真田丸スペシャル~

各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。

「鶴瓶の家族に乾杯」は、NHK総合テレビで、毎週月曜日の夜7時30分から放送されている、バラエティ番組です。
「家族」をテーマにして、司会の鶴瓶さんとその時々のゲストが旅人として田舎を訪れ、地元の人々と触れ合いながら、ステキ(素敵)な家族を求めて日本中をめぐる、“ぶっつけ本番”の旅番組です。

今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。

 平成28年1月2日放送 ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 真田丸スペシャル

今回は、2016年大河ドラマ「真田丸」ゆかりの地で、NHKの二大人気番組、「ブラタモリ」と「鶴瓶の家族に乾杯」がコラボ!した、2016正月の特別番組真田丸スペシャル」です。

ホスト役のタモリさんと笑福亭鶴瓶さんの2人が旅をするのは、真田家の本拠地である長野県上田市。旅のゲストとして、大河ドラマ「真田丸」で主人公の”真田信繁(幸村)”役を演じる、俳優の堺雅人(さかい まさと)さんが同行します。同じ日、同じ時間に、上田市で、タモリさんは、ブラタモリ流に町の歴史・地形にこだわった旅をし、鶴瓶さんは、家族に乾杯流に土地柄・人柄にこだわった旅をします。それぞれの旅を通して、大河ドラマ「真田丸」ゆかりの場所・上田を浮き彫りにします!。

2015年11月29日、長野県上田市、JR北陸新幹線の上田駅前で待ち合わせた、タモリさん、鶴瓶さん、堺さんは、歩いて10分ほどの場所にある「上田城」へ向かうことに。堺さんによると、『上田城は、2回にわたって徳川の大軍勢を退けた城』で、実際に実戦で使われ、しかも実戦で勝った城は他にはほとんど残っていない、貴重な城だそうです。

「古地図」を手に、駅から上田城の方に続く緩い坂を見て、さっそく地形に興味を示すタモリさん。古地図を見て、『これ、今の地図ですか?』と尋ねる鶴瓶さんに呆れかえります(笑)。そんな鶴瓶さんは、「上田温泉 ホテル祥園」(六文銭そば、寿久庵)の本館入口脇に飾られた、変わった木彫りの動物に興味を示すと、『聞いてみよ』と、一人ずかずかとホテル内に入って行ってしまいます。そんな鶴瓶さんを見ていたタモリさんと堺さんは、『俺ら絶対入れないよ』と呆れ顔(笑)。木彫りの彫刻は、上田市を舞台に描かれた、2009年公開のアニメ映画「サマーウォーズ」に登場した、OZアバターのキャラクターだそうです。一方、タモリさんは、ホテル祥園の前の細い路地が、城下町独特のクランクの作りになっていることに気づき、興味津々。古地図片手に、路地裏をブラブラするタモリさんと堺さんに向かって、鶴瓶さんは『はよ行こうや城へ!』とイラつきます(笑)。

ようやく上田城の門前に到着した三人を、赤備えの真田幸村や、ミーハーな筧十蔵(笑)など真田十勇士に扮した「信州上田おもてなし武将隊」が出向かてくれました。ここで、地元のおばさんから『真帆ちゃんキレイになったね~、最初はイモ姉ちゃんだなと思ってたのに!』と声を掛けられた、桑子アナウンサーが合流。桑子アナの初任地は長野局で、今でも長野にはファンが多いそうです。いよいよタモリさんと鶴瓶さんは別れ、それぞれのテーマの旅に向かいます。鶴瓶さんは、『いよいよ別れられるな~』と、嬉しそう!。
堺さんが、タモリさんに課したお題は、「真田の城造りのスゴさとは?」です。徳川の軍勢を2度に渡って退けた強さの秘密を探って欲しいとのこと。一方、そこに暮らす人が大好きな鶴瓶さんへのお題は、「無類の真田好きを探せ!」です。地元に愛され続けている真田一族、上田の人がどれだけ真田を好きなのか、生の声を聞きたいとのこと。

まずは、タモリさんと桑子アナに同行した堺さん。今回のブラタモリ、三人を案内してくれるのは、上田市の発掘調査を担当している学芸員の和根崎さんです。和根崎さんによると、真田が上田を治めたのは、実はわずか39年間しかありません。2度も撃退された徳川は、上田城を怖れ、関ヶ原の合戦直後に徹底的に破壊してしまいます。現在の上田城は、真田の後に上田を治めた仙石氏により江戸時代に再建されたもので、現在の上田城には、真田の痕跡は基本的に残っていないとされています。それでも、『これはもしかして、真田の痕跡では?』というところがあるので、ぜひタモリさんに探してみて欲しいとのことです。

まず、空(から)堀の石積みに、空堀には不要なはずの排水溝の穴を見つけたタモリさん。ひょっとすると、真田が治めていた頃には水が入っていたのかもしれません。こうした堀は、徳川により全て一度埋められてしまい、再建時に掘り返され、造られたものだそうです。
空堀の石垣を、反対側から近づいて見てみると、タモリさんは「安山岩」と「凝灰岩」の積石が、二手に分かれている境を見つけます。そこには、安山岩の「算木積み」も残されており、ここが古い石垣の名残りと推測されます。上田城の南側は、千曲川の「河岸段丘」を利用した天然の要塞でした。当時、千曲川が流れ込んでいた「尼ヶ淵」と呼ばれる場所には、船着き場であったと推察される古い石積みも発見します。未だ諸説あり、定かにはなっていませんが、タモリさんは、この古い石垣は真田の築いたものに違いないと、嬉しそう(笑)。

次に、タモリさんと堺さんは、城の西側の防御策を探すと、堀の跡をそのまま利用した野球場を見つけます。上田城の北西に聳える虚空蔵山には、かつて上杉の山城があり、その上杉軍と常に間近に対峙していた真田は、城の西側にこのような大きな堀を造って、敵の攻撃に備えたようです。野球場の先の、細長い堀だった部分には、その堀の形をほとんど変えることなく、400mトラックの陸上競技場がすっぽりと収まっていて、堀の土手は、今はそのまま観客席として使われています。そして、その堀の石積みには、当時水を通すために作られた、排水溝の跡を見つけることが出来ました。

ここで堺さんは、タモリさんと別れ、真田の郷にいる鶴瓶さんの方に向かうことに。

一方、先にタモリさん・堺さんと別れた鶴瓶さんは、大河ドラマのロケ地となった「真田の郷」へと向かいます。しかしその途中、”無類の真田好きを探す”はずが、『真田さんという人がおったら面白いな~』と、勝手にお題を変えてしまいます(笑)。
そこで鶴瓶さんは、車を降り、真田という表札の家を探しつつ、道行く人に真田さんという姓の人を知らないか尋ねますが、ぜんぜん見つかりません。たまたま訪ねた「松原美容院」では、電話帳を貸してもらい、見つけ出した真田姓の一軒、「真田塗装」を探して、真田町本原地区へと向かうことに。

鶴瓶さんは、電話帳の住所を頼りに真田塗装を探しますが、なかなか見つかりません。ようやく探し出した真田塗装でしたが、実はご主人の苗字は橋詰さんでした。真田から20kmほど離れた武石村から出てきた方で、塗装業を始めるにあたって、橋詰塗装より真田塗装という名前の方が、商売をするのに都合がよかったそうです(笑)。
次に鶴瓶さんは、地元の人に教えられた「真田氏館跡(御屋敷公園)」を探して、隣に建つ「真田氏歴史館」を訪れます。すると、案内に出てくれた”語り部”の西牧さんが、『幸村のおじいちゃん、昌幸のお父さんである幸隆が、生まれ育ったのが真田の郷。家督を継いだ昌幸が、家康にお金を出してもらい上田に城を作りますが、家康と戦うに当たっては、上杉から金を出してもらい武器を買ったそうです。』と、鶴瓶さんと観光客に語ってくれました。
ちょうどそこに、堺さんが到着。居合わせた、全国各地から訪れていた観光客の方も、大喜びです。

堺さんと別れたタモリさんは、先から気になっていた地質について、長野県環境保全研究所の富樫さんに、上田の地質の成り立ちについて最新の研究成果を教えてもらいました。
上田城の南にある千曲川の河岸段丘跡を見ると、下の千曲川の河原だった地層の上に、「上田泥流」と呼ばれる別の地層が重なっていることが分かります。上田泥流層は、今から約2万数千年前に、浅間山付近で山が突然大崩壊し、細かい火山灰の粒子や岩などがごちゃ混ぜになって流れだし、上田盆地を覆い尽くした地層と考えられています。この、大きな礫の隙間を細かな火山灰の砂や粘土がビシッと埋め尽くしている上田泥流層は、”柔らかくて掘りやすい”、”柔らかいのに崩れにくく急角度の斜面を造れる”、”水を通しにくいので水を溜めやすい”と、城の守りに欠かせない「堀」を、簡単に作れる地質です。こうした地質のことを昌幸は知って、ここに城を築いたのだろうと推測されます。また、上田泥流層は、山側には山から流れ出る川を堰き止め、湖や沼などの湿地帯を生み、反対側は千曲川に削られた崖を造り出しました。上田は、地質・地形ともに、城造りに最適の場所だったのです。

次にタモリさんは、上田城を離れ、城下町へと出ます。城下を流れる「矢出沢川」は、真田が人工的に造った川と考えられています。真田は、川で城下町を囲み「外堀」とし、この外堀に沿うように街道を通し、町家を置き、城下町の街造りを行ったそうです。川と街道の交差部分は、橋ではなく、木製の暗渠になっていました。その暗渠の上には町家を建て、いざという時には、この暗渠ごと壊して、敵の侵入を阻止する役目を果たしたと考えられています。

一方、堺さんと合流した鶴瓶さんは、地元の人に教えられ、「大松農園」を訪ねます。すると二人は、お腹が空いていたのか、試食用に切られたりんごを『おいしいわ~』と、片っ端から食べまくります(笑)。鶴瓶さんと堺さんは、奥さんに勧められてリンゴ狩り体験をさせてもらいますが、リンゴ狩りは早々に切り上げ、再び試食用のテーブルに座ると、今度はそこにあったお茶と漬物に手が止まらない二人でした!。ちょうどそこにご主人が戻り、鶴瓶さんと堺さんは、りんご栽培の事や、農園を開いたきっかけなど、ご家族の話を聞くことができました。堺さんは、『ピンチをチャンスに』という、真田の精神に通じる言葉を聞くことができ、たいへん嬉しかったようです。

最後にスタジオでは、番組を振り返えりますが、タモリさんと鶴瓶さんは、最後まで「水と油」の仲でした。でも堺さんが上手く、二人とも『LIFE』を求めている点は一緒と、話をまとめてくれました(笑)。

「ブラタモリ×鶴瓶の家族に乾杯 真田丸スペシャル」の再放送は、1月9日(土)午後3時5分から、NHK総合で放送されます。

 


番組内で紹介された 上田市の名物など

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