鶴瓶の家族に乾杯 | 宮城県東松島市(北島康介さん)~震災から6年~

各回の放送内容(あらすじ)と、ロケ場所となったお店の名前や取り上げられた名物・特産品の情報を集めてみました。

「鶴瓶の家族に乾杯」は、NHK総合テレビで、毎週月曜日の夜7時30分から放送されている、バラエティ番組です。
「家族」をテーマにして、司会の鶴瓶さんとその時々のゲストが旅人として田舎を訪れ、地元の人々と触れ合いながら、ステキ(素敵)な家族を求めて日本中をめぐる、“ぶっつけ本番”の旅番組です。

今後の放送予定や、収録地・出演者(ゲスト)、再放送の予定などは、「放送予定のロケ地とゲスト情報!」のページをご覧ください。

 平成29年3月13日放送 震災から6年 北島康介と宮城県東松島市ぶっつけ本番旅

旅のゲストは、元競泳選手の北島康介さんです。オリンピックでは、2000年のシドニー大会から2012年のロンドン大会まで、日本の競泳史上初となる4大会連続出場を果たし、2004年のアテネと2008年の北京では100m・200m平泳ぎの2種目で金メダルを獲得した、まさに日本の競泳界のレジェンドです。2004年のアテネ五輪では、男子100m平泳ぎで金メダルを獲得したレース後のインタビューで、『チョー気持ちいい』と話し、この年の「新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれたことでも有名です。しかし昨年の4月、リオデジャネイロ大会の代表選考会で五輪出場を逃した後、現役を引退。現在は、東京都水泳協会の理事を務めるなど、水泳競技の振興に尽力されているようです。

今回の旅の舞台は、宮城県東松島市。人口は約4万人ですが、東日本大震災では、死者・行方不明者が1,134人も出て、市内の住宅の3分の2を超える凡そ1万1千棟が全半壊するなど、甚大な被害を受けました。現在は集団移転が行われ、公営住宅が出来るなど、新しい街づくりが進んでいます。北島さんは、これまで被災地支援のために、復興した気仙沼の室内プールの完成式典に訪れたり、登米市民プールではチーム宮城の子供たちの水泳教室を開催したりと、支援活動に取り組んできましたが、まだ東松島市は訪れたことが無かったため、今回の旅先として選んだそうです。


ロケが行われたのは、平成29年2月2日(木)。この日は、発達した低気圧が北海道の西に進み、西高東低の強い冬型の気圧配置となって、気温が低いうえに、海沿いでは猛烈な冷たい風が吹く、生憎の天気となってしまいました。

東松島市の月浜海岸で待ち合わせた、鶴瓶さんと北島さん。新しく整備された防波堤のすぐ脇に建つ、民家にしては大きな建物が気になり訪ねてみることに。そこは、「民宿 山根」で、ちょうどそこに老人クラブの新年会の一行がマイクロバスで到着したものですから、鶴瓶さんを取り巻いて、大騒ぎになってしまいました(汗)。ようやくのこと、てんてこ舞いの女将と娘さんに会って震災当時の話を聞くと、周りにあった三十数軒の民家は津波で全壊したそうですが、この民宿の建物だけはギリギリ壊れずに残ったそうです。するとそこに、今度は小学校の同窓会で82歳の女性ばかり10名の団体が到着し、また更にごった返します。鶴瓶さん曰く『日本で一番古い女子会』(笑)の皆さんに話を聞くと、小学校5年生の時に終戦を迎え、大変な時代を生きてきた方々ですが、『今が一番しあわせ』と話してくれました。

ここでスタジオから、北島さん語録に合せて、東松島市の魅力をビデオ紹介。まずは、東松島産の「牡蠣」。プランクトンの多い海で育った牡蠣は、身が大きくてジューシーな甘みが特徴です。カキ殻を剥いて大きく育った牡蠣の身を見た瞬間が、『チョー気持ちいい』とか(笑)。次は、町のシンボルでもある”大高森”の高台から眺める、日本三景・松島の絶景。ここは、最も松島を美しく眺められる「四大観」(しだいかん)のうち、「壮観」と呼ばれている場所です。松島を見た松尾芭蕉は、絶景に心が奪われてしまい句が詠めないと「奥の細道」に記したそうですが、松島の景色を見ると、まさに『なんもいえねぇ~』(笑)。最後は、東松島名物の「ちぢみほうれんそう」。農家の方から、『康介さんを手ぶらで帰らすわけにはいかない』と、北島さんのお土産にと採れたてのホウレンソウを沢山貰いました(笑)。

鶴瓶さんと北島さんは、特産のカキが食べたいと、野蒜地区にあるカキ小屋「海鮮堂」を訪れます。カキ小屋では、熱した鉄板の上に殻付きの牡蠣を並べ、大きな鉄の蓋を被せて12~13分ほど蒸し焼きにします。二人は、美味しい焼き牡蠣を頂きながら、オーナーの門馬さんに、震災当時の話を聞きました。震災で、当時のカキ小屋は流され、亡くなった従業員もいたそうですが、悩んだ末、海に流れ着いたコンテナに入った材木を譲り受けて、このカキ小屋を復活させたんだそうです。

一人旅になった北島さんは、これまでの出会いでお爺ちゃんお婆ちゃんに圧倒されたので、次は若い人に会いたいと、近くの「東松島高校」を訪ねることに。まず撮影の許可を貰おうと先生に話しかけますが、服を着た北島さんを見ても、誰も康介さんとは分かりません(汗)。名前を言うと、ようやく『水泳の・・・』と気づいてもらい、校長先生に構内を案内してもらうことができました。東松島高校は、3部制の学校で、朝9時から夜8時半まで一日に12コマの授業時間があり、前日に入試があったため、この日の授業は午後3時から4時半までの7・8時限目だけだそうで、まだ学生はチラホラしか登校していません。それでも学生が北島さんを見つけると、『キャー』『何も言えね~』と、結構な騒ぎになってしまいました。

一方、鶴瓶さんは、住宅地を歩き回りますが、寒風が吹き荒れるなか、通りで人に出会えるわけもなく・・・(汗)。すると、さっき覗いた時には鍵が締っていた「マキ美容院」から、年配の女性が表に出てきてくれました。近所の人から、鶴瓶さんがそっちに歩いて行ったと電話がかかって来たそうです。どうやら、家の中から通りをうろつく鶴瓶さんを見ていた人が居たようです(笑)。美容院の周りには空地が目立ちますが、津波で被害の大きかった家が取り壊されたためで、この美容院も一階の中ほどまで浸水したものの、建物は壊れず残ったそうです。壁には、浸水で付いたシミの跡が残っていました。しかし震災を機に、美容院は閉店したそうです。そこに、鶴瓶さんが居ると電話で知らせてくれた千葉さんも訪ねてきてくれました。皆さんに、震災当時の話を聞いていると、近所に天皇陛下が来てくれたイチゴのハウスがあるからと、千葉さんが案内してくれることに。震災後に建てられたいちごハウスを運営しているのは、農業生産法人の「サンエイト」で、社長をしている別の千葉さんに案内してもらい、鶴瓶さんは宮城県オリジナル品種のイチゴ「もういっこ 」を試食させてもらいました。

かきラーメンここで、ちょっと一息、「家族に一杯」の時間です。
 やって来たのは、復興が徐々に進む野蒜(のびる)駅の近く。ここで、津波で流されずに残った建物を利用して再建された食堂が、「えんまん亭」。50年以上続いた元の食堂は、津波で全壊。ご主人はもう店は止めようと思ったそうですが、お客さんの声に背中を押され、この場所に移って店を再開することができたんだそうです。ここで頂ける本日の一杯は、季節限定の「かきラーメン」(950円)。地元の海で育ったプリップリの牡蠣が沢山載っていて、とても美味しそうです。

午前中は、風が冷たいとはいえ晴れていたのですが、午後になると雪が降り出してしまいました(汗)。こんな天気のなか、歩き回っても人と出会えないと判断した鶴瓶さんは、駐車場に車を停めて人を待っている様子の女性に声をかけます。すると、お母さんと娘二人、そして娘の赤ちゃんが乗っていて、もう一人の娘の帰りを待っているところと聞いた鶴瓶さん、『このお宅に決定!、当選おめでとうございます』と(笑)。次に、隣に停まっていた車の女性に声をかけると、すぐ近くの障害児を預かる施設に勤めていて、これから別の施設に行くところだそうです。そこで鶴瓶さん、まずはその施設を紹介してもらうことに。

一方の北島さんは、民宿で聞いた室内プールのある公共施設「ゆぷと」を訪れることに。こんなこともあろうかと、水着持参でロケに来たそうで、北島さんの準備はよかったのですが、プールに到着してみると、なんと休館日・・・。プールを後にしようとしたところで、偶然にも鶴瓶さんと再会します。そこで、二人は一緒に、児童発達支援・放課後等デイサービス「ステップメイト矢本」を訪ねることに。しかし、鶴瓶さんと一緒に障害児らと遊んでいると、ついつい鶴瓶さんに甘えてしまうと、北島さんは一人先に施設を出て、震災後に整備された住宅地へ向かうことにします。

しかし吹雪の中、住宅街を歩いても、とても人と出会えそうもありません。そこに運よく、家から表の倉庫に、雪かき用のスコップを取りに出てきた男性を見つけると、スタッフに『行け 行け』と急きたてられた北島さん、勇気を振り絞って声をかけてみます。すると、とても優しい方で、外は寒いからと快く家に迎い入れてくれました。話を聞くと、被災した大曲浜から、集団移転で昨年の2月にこちらに家を新築し、息子さんらと一緒に移り住んだそうです。震災の時のことや、ご夫婦の馴初めなど話を聞いた後、もう表を歩くのが嫌になった北島さん、ご主人に誰か紹介して欲しいとお願いすることに。すると、「大曲浜獅子舞保存会」の伊藤会長を電話で呼んでくれることに。会長さんに会って話を聞くと、300年の歴史のある獅子舞でしたが、震災で、獅子頭から太鼓、衣装に至るまですべて流されてしまったそうです。しかし、地域の若者らが中心となって、翌年の1月4日は、この獅子舞を完全復活させることができたんだそうです。それから、伊藤さんの会社の敷地に新しく建てられた、獅子舞保存会のプレハブ施設を訪ねさせてもらった北島さんは、瓦礫の中から見つかったという古い獅子頭を見せてもらったり、新しい獅子頭を使って、獅子舞の動きの手ほどきを受けたりして、貴重な体験をさせてもらうことができました。

一方の鶴瓶さんは、先に吹雪の中で声をかけた女性のお宅を訪ねることに。すると、玄関先で犬にワンワン吠えられた鶴瓶さんですが、この寒さでは家に入れて貰えないと死ぬと、無理やりにでも家に上がり込むことに(笑)。ちょうどそこに、高校3年生の息子さんも帰ってきて、お母さんや娘さんらと一緒に、ご家族の暮らしぶりについて話を聞くことができました。

二人旅

東松島の魅力紹介ビデオ

鶴瓶さん

北島さん

家族に一杯

 

再放送は、3月17日(金)午前0時10分~午前1時25分(木曜日の深夜)に、NHK総合で放送予定です。

 


番組内で紹介された 東松島市の名物など

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