初心者のラケットとラバー選びは難しい。入門用だからと安物には飛びつかず、上達につながる人気のラバーをまずは試してみましょう!
※ 卓球ラバーについては「XIOMのラバー・VEGAシリーズを比較」のページも、卓球ラケットについて「初めてのラケット8選を比較、おすすめはどれ?」のページをご覧ください!
さて、ラケットが決まったら、次はラバー選びです。卓球のラバーには、形状の違いにより、裏ソフトや表ソフト、粒高やアンチスピンなどの種類がありますが、一般的に初心者が使うラバーは、ゴム面が平らな「裏ソフトラバー」です。逆に、表面に粒(ツブ)がいっぱい並んでブツブツしているラバーが、とりあえず「表ソフト」と覚えておきましょう!。今では裏ソフトラバーが主流ですが、卓球が生まれた当初は1枚ラバーのツブ面を使っていたので、ツブ面が”表”、平らな面が”裏”と呼ぶようになったとか!?(汗)。さらに裏ソフトラバーには、材質や製造方法の違いにより、粘着性とか高弾性、テンション系といった違いがあります。さらに更に、ラバーの厚みの違いによって、MAX(超特厚)>特厚>厚>中厚>中>薄>極薄 といった種類があります。どうです、チンプンカンプンでしょ?(笑)。
でも、ご安心ください!。自分に合うラバーが何かは、追々学んでいけば十分です。とりあえず卓球を始めたばかりの初心者が買うラバーは、名の知れたブランドの一番安いラバーで構いません(笑)。ラバーの種類は「裏ソフト」で、厚さは「中」です!。
ちなみに、ラバーの色には「赤」と「黒」があり、ラケットの両面にラバーを貼る場合は(シェークハンドや中国式ペンなどでは)、片面ずつ赤と黒のラバーを使い分ける必要があります。ただし、表面(フォア側)と裏面(バック側)のどっちに何色のラバーを貼るかは、自由です。一般的な日本式ペンの様に、片面しかラバーを貼らない場合は、赤でも黒でも、好きな色のラバーを貼ることが出来ます(ただし裏側には対になる色のシールを貼ります)。日本式ペンが主流だった昔は、卓球のラバーと言えば赤色が当たり前だったので、シェークハンドが使われ始めた頃はフォア面に赤を貼る人が多かったのですが、最近はフォア面に黒を貼る人が多い様です。本当か、単なる噂なのか定かでありませんが、同じラバーでも、黒いラバーの方が回転が掛かり、赤いラバーの方がスピードが出ると言われています。私は、単にカッコイイからという理由で、フォア面を黒にしています(笑)。
なお、国際卓球連盟(ITTF)は1999年の年次総会(AGM)で、2020東京オリンピックの後に、ラバーの色を自由化することが決議されました!。具体的な規定は、東京オリンピックの開催が延期になったため、2020年11月の年次総会で議論され、従来の赤(レッド)に加えて、新たにグリーン、ブルー、バイオレット、パープル/ピンクの4色が追加で認められました。ただし、これらの色を使えるのは片面に限られ、もう一方は黒(ブラック)でなくてはなりません(Nittaku『ラバーの色自由化。4色追加が決定』より)。
安くて初心者向きの使いやすいラバーの代表格としては、以下などが評判よく人気で、おすすめです。
卓球のラバーは、どのくらい使ったら交換すべきなのでしょうか?。これは、卓球の初心者がみんな必ず疑問に思うはずです。ラケットは、良いものを最初に買えば、腕前が上達しても、割れなければ3年や5年は余裕で使い続けられます。さらに、本当に自分に合ったラケットに出会えたらな、10年-20年使えるのは当たり前、丁寧に使えば、子供や孫の代にまで引き継げます(笑)。
しかし、ラバーには寿命があります。製品によって長短ありますが、まことしやかな説として、累積の練習時間で「80時間」くらいが、交換の目安と言われています。80時間といえば、毎日部活動で2~3時間練習する学生なら、約1ヵ月で過ぎてしまいます。プロの選手になれば、数日から1週間単位での交換となります。実際、プロの選手だと、打点がピンポイントで集中し、かつスピードもスピン量も素人とは比べ物にならないので、ほんの数日でラバーの中心部がダメになってしまうとか…(汗)。しかし、一般のプレーヤーでは、絶対そんなことにはなりません(笑)。それに、1枚3千円のラバーとしても、表と裏の2枚で6千円。中学生や高校生が毎月の小遣いから出費するには、あまりにも高すぎます。そこで、だいたい3ヶ月~半年単位で交換している人が多いようですね。一方、週に1~2回しか卓球をしないシニア世代だと、短くても半年、人によっては1年から2年以上も、同じラバーを使い続けている人もいます…。とは言え、ゴムから出来ているラバーは、使わなくても劣化してしまうので、卓球が上手くなりたいなら、最低でも1年毎には交換した方がいいですね!。卓球ショップで相談すると、『劣化したラバーを使っていると、フォームが崩れるから』という理由で、3ヶ月毎の交換を勧められることが多いです。まぁ、クルマのオイル交換でも、自動車メーカーの取扱書には「1万kmあるいは1年毎」と書かれていても、カー用品店では『3千km毎に』と言われますしね…(笑)。
初心者を脱してラリーが続くようになった初級者から、大会に出られるような中級者になっても、何れ交換時期が来るラバーなので、比較的安価で、数多く売れている人気のラバーを、いろいろ試してみるのがおすすめです。気に入ったラバーが見つかれば、厚さを中から厚へ、厚から特厚へと変えてみると、またスピード性能等がグッと高まりますよ!。定番どころは、以下の様な商品です。スペックや価格を比較できる一覧表にしてみたので、参考に選んでください。並び順は、左から大よそ価格が安い順に並べてみました。
商品名 (メーカーHP) |
ヤサカ | XIOM | バタフライ | ヤサカ | ニッタク | XIOM | ミズノ | STIGA | バタフライ | バタフライ |
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マークV![]() |
ヴェガイントロ![]() |
スレイバー![]() |
ライガン![]() |
ファクティブ![]() |
ヴェガヨーロッパ![]() |
GF-R![]() |
マントラM![]() |
ラウンデル![]() |
ロゼナ![]() |
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定価 (税別) | 3,200円 | 3,700円 | 4,000円 | 4,200円 | 5,000円 | |||||
安値目安 (税込) (送料別) | 2,500円位
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2,500円位
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2,700円位
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2,800円位
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3,100円位
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3,200円位
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3,600円位
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3,800円位
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タイプ*1 | 高弾性 | 高弾性 | 高弾性 | HVエナジー | テンション | テンション | テンション | テンション | テンション | テンション |
スピード*2 | 10 | 6.2 | 10 | 10+ | 14.75 | 7.0 | - | 155 | 12.8 | 13 |
スピン*2 | 10 | 8.5 | 8 | 12+ | 11.75 | 8.8 | - | 132 | 10.2 | 10.8 |
コントロール*2 | 10 | 11.5 | - | 11 | - | 10.5 | - | 77 | - | - |
硬度*3 | 日 40~45 | (日 42) 独 47.5 |
(日 43) BF 38 |
日 40~45 | 日 35 | (日 37) 独 42.5 |
(日 35) 独 40 |
日 48 | (日 40) BF 35 |
(日 40) BF 35 |
打球感*4 | 少し硬め | 柔らかめ | 柔らかめ | 柔らかめ | 柔らかめ | 柔らかい | 柔らかい | 硬め | 柔らかめ | 柔らかめ |
原産国 | 日本 | ドイツ | 日本 | ドイツ | ドイツ | ドイツ | ドイツ | 日本 | 日本 | 日本 |
※1 裏ソフトラバーのタイプ(種類)には、主に粘着性、高弾性高摩擦、テンション系があります。他にも、メーカー毎に独自の技術仕様に基づき、ハイブリッドエナジー型(ヤサカ)とか、エネルギー集約型やアクティブチャージ(ニッタク)等と称するタイプもありますが、ほぼほぼテンション系と一括りにして問題ないかと(汗)。
※2 スピード/スピン/コントロールの指標(数値)の基準は、メーカー毎に異なります(横並びでは比較できません)。各ラバー毎に、重視しているポイントがスピードなのか、スピンなのか、コントロール(安定性)なのかの参考にして下さい。
※3 スポンジ硬度は、日本基準(日)、ドイツ基準(独)、中国基準、さらにはバタフライ(BF)基準等があり、メーカーによっても計測や表示の仕方(スポンジのみか、スポンジとシートの両方か)が異なっているのが実情で、単純に横並びで比較することは出来ません。また、製品によってもバラツキがあります。一応の目安として、ドイツ基準は日本基準の数値より+5程高いとされ、バタフライ基準は日本基準より更に-5程低いと言われています(ドイツ>日本≒中国>BF)。カッコ内の日本基準(目安)の数字は、ドイツ基準-5、バタフライ基準+5の数値を表示しています。
※4 打球感は、スポンジ硬度だけでなくシートの硬さも影響を受け、感じ方の違いも人それぞれです。ここでは、多くの人が口コミで評価している打感を参考に、私的基準で勝手に分けさせて貰いました。
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価格:2,246円 |
ここに挙げた10種類のラバー以外にも、遥かに沢山の種類のラバーが売られています。その中でも初級者に一番おすすめしたいのが、ヤサカの「マークV シリーズ」。理由は、その安さとコストパフォーマンスの高さです。定番のマークV(マーク・ファイブ)以外にも、「マークV AD」や「マークV HPS」など、合計8種類のラバーがラインナップされていますが、いずれもリーズナブル!。高いラバーを長いこと張りっぱなしにするなら、安いラバーを適宜張り替えた方が、上達もスムーズですね(笑)。
マークVが最初に発売されたのは、今から50年前、1969年(昭和44年)のこと。1964年東京オリンピックから5年、翌年には大阪万博を控えて、時代はまさに高度経済成長の真っただ中。卓球を楽しむ人達にとっては、『巨人・大鵬・卵焼き』と並んで、「マークV」が好きなものの筆頭に挙げられていたとか?(冗談です (^.^) )。それ以来、50年という長きに亘って、『高弾性裏ソフトラバーの代名詞』とか、『キング・オブ・高弾性』と称され続けてきたマークV。確かに当時としては、天然ゴムから合成ゴムへと画期的な技術革新が導入されたわけですが、時代は昭和から平成、さらに令和へと代わり、ヤサカからも新技術・ハイブリッドエナジーを搭載しながら定価3,700円という高コストパフォーマンスの「ライガン」(発売日 2018年3月)が発売され、いよいよマークVもその役目を終えるかと思いきや、未だに売れ筋トップ5の座に座り続けているという、驚異のロングセラー・ラバーです。
売れ続けるには、それなりの理由があります。値段が安いのに性能に定評があり、長年築き上げた信頼性と、高コストパフォーマンスが、誰の期待をも裏切らないからです。もちろん、価格が高くてもよければ、もっといいラバーは沢山あるでしょう!。でも、昭和時代から卓球を続けているシニアには、使い慣れたマークVが一番!、年配の指導者も生徒にはまずマークVを勧めるので、当然ながら令和の時代になっても、マークVは売れ続けます(笑)。
さらにマークVのいいところは、もう少し柔らかい方がいいとか、もう少しスピードが欲しいと思ったら、同じ様なラバーの性質を維持したまま、いろいろなバリエーションのラバーが試せること!。マークVシリーズにライナップされているラバーは、合計8種類。貴方好みのマークVを見つけてください!(笑)。
卓球ラバーについては「XIOMのラバー・VEGAシリーズを比較」のページも、卓球ラケットについて「初めてのラケット8選を比較、おすすめはどれ?」のページをご覧ください!。