【スキー板】2021NEWモデル・ラインナップ|今年の注目モデルは?

2020/21年ニューモデルのトレンドワードは「たわみ」。ただ強いだけでなく、適度に撓むことでスキー全体で雪面をしっかり捉えて走る!

各メーカーの多種多様なスキーをすべて紹介することは困難です。そこで、整備されたゲレンデをメインに滑る自分が買うならと、オンピステ用のスキーをメインに、デモ系(基礎系・技術系)やオールラウンド系コンフォート系に分類される中から、中級者から上級者をターゲットに、上級者でも満足できるモデルから、ステップアップを目指す中級者向けモデルまで、代表的なメーカーの板を数点ずつピックアップしてみました。基本、ハイスペックなエキスパート用や初心者用は除きます。あくまで私目線での選択肢なので、何卒ご容赦を…。年々ちょっとずつですが、多少はレベルアップしています(笑)。

新着ニュース、最新記事 2020-2021年モデルにページを更新しました!(2020/9/29)。
 旧 「2019/20モデル」、「2018/19モデル」、「2017/18モデル」、「2016/17モデル」の各ページは、アーカイブ。
お知らせ中上級・オールラウンドマウンテンモデル」のページも2021年モデルに更新しました!(2020/10/5)。

2021年シーズンに向けたニューモデルでは、新素材カーボンの採用が一層広がり、軽量化と幅広モデルの充実が、ますます顕著に感じられる様になってきました。またグリップウォーク(GW)対応のビンディング搭載も、当たり前の様になってきました。

 1.小賀坂スキー (OGASAKA)

日本 小賀坂スキー (OGASAKA)
小賀坂スキーのロゴ小賀坂スキー製作所は、昭和33年(1958年)に設立された、日本のスキーメーカーです。本社は、長野県長野市にあります。家具職人だった先代が、明治45年に、国内第一号のスキーメーカーとして創業し、2022年には創業110周年を迎えます。
財力的な制約からか、世界的な知名度は高まりませんが、国内においては、特にデモ系(基礎系・技術系)のモデルの人気は、歴史と伝統と、Made in Japanのマイナーさも加わって、確固たる地位を築いています。

オガサカの2020/2021スキーカタログ
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長年、国内の基礎スキー界や技術選を牽引してきた小賀坂スキー。技術志向のモデルとして知られる「Keo’s(ケオッズ)」シリーズでは、昨シーズンは”シェルトップ構造”の3モデル(KS-GP、KS-GX、KS-GZ)がフルモデルチェンジしましたが、今季はオガサカ独自の”ツインキール構造”を採用している3モデル(KS-SA、KS-SD、KS-SG)がモデルチェンジ!。さらに、最大の注目は、人気のケオッズシリーズに新たに加わった「KS-XX」。丸山貴雄氏の提案により開発されたモデルで、ラディウスが大きめで重量感のある新しいハイパフォーマンス&オールラウンドスキー!。

一新されたプレート(FM585SR585)は、たわみ出しがより早く出せるよう、浅いリブが刻まれ、フレックスが出しやすい構造と素材で新開発。

一方、技術選を目指すアスリートのために開発された「TC」シリーズは、サイドカーブはそのままだが、スキー全体の厚みのバランスが見直された。ショートターン用モデルのTC-SSは、芯材やサイドカットなどの変更により、シャープさと安定性が向上。ジュニア技術選向けのTC-JLとTC-JS、ジュニア技術選を目指す低学年~中学年対象のTC-Jも一新。

Keo’s KS-SA

Length: 155・160・165・170cm
 ¥109,000から(税別、PL・BIN別)
 (165:R=15.0m、116.5/69/99.5、1,030g/m)

技術志向のスキーヤーにお薦めするオガサカの自信作が、「ケオッズ」シリーズ。今シーズンは、ツインキール構造を採用した3モデルがフルモデルチェンジ。メタル入りのトップモデル「KS-SA」は、プライズテストなどの検定受験者にも最適なモデル。全体のバランスが見直されたことで、扱いやすさが向上。しなやかさと強さを兼ね備え、よりたわみが出しやすくなった。セカンドモデル「KS-SD」は、低速から高速まで安定した乗り味が特徴で、昨季から150㎝が追加されたことで、小柄な女性でも手が届く様になった。サードモデルの「KS-SG」は、軽さと操作性の良さが特徴で、140cmから展開。

Keo’s KS-XX

Length: 162・167・172・177cm
 ¥119,000から(税別、PL・BIN別)
 (172:R=18.1m、113/69/96、1,041g/m)

2021シーズンに向けて新登場した「KS-XX」は、ケオッズの最上位モデルとして位置づけられる、ハイパフォーマンスモデル。従来のシェルトップでもツインキールでもない、サンドイッチ構造を採用し、中にはラバーや新しいグラスファイバーなどを使用、今までにない乗り味を実現した。従来のケオッズにはない重量感があり、ラディウスも大きめ。上級者が、あらゆるシチュエーションにおいて、しならせつつ操作性に優れた乗り味を感じられる、オールラウンドモデルに仕上げられている。

Keo’s TC-SK

Length: 155・160・165・170cm
 ¥108,000から(税別、PL・BIN別)
 (165:R=12.6m、120/67/104、1,000g/m)

サンドウィッチ構造の「TC」シリーズは、技術選で戦うアスリートのためのハイスペックシリーズ。ハイスピードでのどっしりとした安定性としなやかさをあわせ持ち、たわみ出しの早さと抜けの良い走りを実現。

特に人気は、技術選小回り用モデルの「TC-SK」。昨年モデル TC-SS の後継機で、サイドカーブに変更点は無いが、トップとテール部の厚みが薄くなり、軽量感と軽快感が増した印象。プレートも、より『たわみ出しを早く』という設計の下、たわみをしっかり出せる2種類のプレートを採用。オールラウンド性を求めるならソフトなFM585、より切れのある滑りを求めるならハードなSR585、何れのプレートも一新。トップシートは、より傷が付き難いものに変更された。こうした変更により、トップからテールまでエッジがしっかり噛んで足元が安定、小回りだけでなく、中回り・大廻への対応も自在。TCシリーズでは他に、技術選大回り用モデルの「TC-LK」と、オールランドモデルの「TC-MK」がラインナップ。

UNITY U-VS/1 + FDT TPX 12 BKxAN

Length: 155・160・165・170cm
 ¥123,000(税別)
 (165:R=16.3m、119.5/76.5/103.5、988g/m)

小賀坂を代表する往年の名機、マイルドな乗り味で中高年にも人気のユニティ・シリーズもフルモデルチェンジ。持ち味である抜群の操作性はそのままに、剛性がプラスされ、よりしっかりと安定感のあるスキーに仕上がっている。最も大きな変更点は、エッジ。従来の切れ目の入ったネオフレックスエッジから、シームレスエッジに変更されたことでレスポンスが向上、オールシチュエーションでの安定性が増した。メタル無しのU-VS/2やU-VS/3も同様で、従来の抜群の操作性はそのままに、全体的に強さが増し、これまでよりも切れ味と安定性が良くなった。

CF + FDT TLT10 BKxWT

Length: 145・150・155・160・165cm
 ¥85,000(税別)
 (160:R=17.3m、108/72/93、763g/m)

18-19シーズンに新登場した、NEWコンセプトスキー。2021年モデルには、新たに145cmが加わり、よりターゲットが広がった。軽さ(重量)と操作性の良さが特徴で、長時間の滑走でも疲れにくく、不整地も容易。ゲレンデを楽しく、安全に快適に滑ることをテーマに開発したモデルで、シニアやブランクスキーヤーにおすすめの一台。

 2.Salomon (サロモン)

フランス Salomon (サロモン)
サロモンのロゴサロモン(Salomon Group)は、1947年にフランスで設立されました。当初はビンディングの専業メーカーでしたが、その後、ブーツや板の生産も手掛けるようになりました。一時期、ゴルフ用品メーカーのテーラーメイドと合併して事業を拡大させますが、業績に陰りが出始めると、アディダスに買収され、さらにアディダスから、フィンランドのコングロマリットであるアメアスポーツ(Amer Sports Corporation)に売却されて、今はアメアポーツ・グループの傘下に納まっています。同じアメアスポーツの傘下には、アトミックも所属しており、サロモンの板は現在、アトミック系の工場でOEM生産されているようです。アメアが、今後もスキー用品を性格を代えて2つのブランドで展開していくのか、アトミックに統合していくのかは、今のところ不明です。ちなみに、アメアスポーツ社は、2019年に中国のスポーツウェアメーカーの安踏体育用品に買収され、今や100%中国資本の会社となってしまいました…(汗)。
サロモンの板は、日本ではレジャー嗜好で人気がありますが、欧州、特に本拠地フランスでは、競技界でも人気があります。2014年のソチ冬季オリンピックでは、サロモンレーシングチームは5カテゴリで8つのメダルを獲得しています。

サロモンの2021年スキーカタログ
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サロモンには、以前はとても多くのシリーズとモデルが複雑にラインナップしていましたが、最近はシリーズが絞り込まれ、だいぶスッキリとした体系にまとまってきました。現在、サロモンの ON PISTE系には、純競技や技術選などまでエキスパートを対象とした「S/RACE」シリーズと、ショートからロングターンまで思いのままに操作できるオールラウンドモデルの「S/MAX」シリーズ、ワイドなシェイプで様々な雪質・コンディションに対応する「S/FORCE」シリーズの3ラインがあります。

2021年モデルの注目点は、サロモンのキーテクノロジーである、ターン前半での捉えと高いエッジグリップを約束する「エッジアンプリファイア」に、トゥピースとヒールピース下をセパレートした「SLタイプ」が登場したこと。セパレートされたエッジアンプリファイアが、スキーのたわみを引き出し、走りに繋げやすくなりました。より自由度の高い操作性が味わえます。

S/RACE PRO SL

Length: 157・165cm
 ¥118,000(税別、ビンディング別)
 (165:R=13m、118/65/103、-g)

ワールドカップアスリートが開発した純競技用モデルの「S/RACE FIS」に対して、「S/RACE PRO」は、マスターズや技術選に対応するアスリートモデル。GSには3タイプあるが、SLは1タイプのみ。ビンディングは、X12・X16・X19の何れかをチョイス。ややワイドに設定されたトップがターン始動を容易にし、新型のプレートは少ない動きでしなやかに板を撓ませる事が可能。トップスキーヤーも使用するデモ系コンペティションモデルだが、1級レベルからでも乗れる寛容性を備え、技術向上志向の高い上級スキーヤーに。

S/RACE RUSH SL + X12 TL GW

Length: 155・160・165・170cm
 ¥130,000(税別)
 (165:R=13m、121/68/104、-g)

「S/RACE RUSH」は、レースモデルのキレと操作性を両立したエキスパートモデル。小回り系のSLモデルには、プレート(P80)を搭載した「S/RACE RUSH iSL P80」( + X12Lab)と、プレート無しの「S/RACE RUSH SL」( + X12 TL GW)の2タイプがラインナップするが、何れもエッジアンプリファイアSLを搭載。「S/RACE RUSH iSL P80」と比べると、プレート無しの「S/RACE RUSH SL」は、セパレートされたエッジアンプリファイアによる撓みがより引き出しやすく、万人に扱いやすい。上級者だけでなく中級者でも扱えるの寛容性を持ち、ショートターンやコブ攻略のレベルアップにも最適。大回り系のGSも、SLと同じ組み合わせ。

S/MAX 12 + Z12 GW

Length: 160・165・170cm
 ¥125,000(税別)
 (165:R=14m、121/72/106、-g)

ショートからロングターンまで思いのままに操作できる、オンピステ・オールラウンドモデルの「S/MAX」シリーズ。あらゆるスノーコンディションでも、安定した操作性を発揮する。BLAST、12、10、X9 Ti、8、X7 Ti、6と、幅広いスキーレベルに対応する充実したラインナップが特徴で、何れのモデルも新しいエッジアンプリファイアSLを採用した。フラッグシップモデルの「S/MAX BLAST(ブラスト)」と、シリーズトップモデルの「S/MAX 12」では、芯材は異なるが、同じモールドのフルサインドイッチ構造。より幅広いスキーを一日中楽しみたい中上級スキーヤーには、「S/MAX 12」がおすすめ。

S/FORCE 11 + X12 GW

Length: 163・170・177・184cm
 ¥120,000(税別)
 (170:R=15m、128/80/112、-g)

昨季からSシリーズに加わった「S/フォース」シリーズは、センター幅が80mm前後ながら、オールマウンテンではなく、あくまでゲレンデ向けに開発されたオンピステ・スキー。ワイドなシェイプが、様々な雪質やコンディションに幅広く対応するだけでなく、キレの良さでは、エキスパートあるいは上級者向けポテンシャルを有している。

フラッグシップモデルの「BOLD(ボルド)」は、高速滑走時にきわめて高い安定性を発揮するエキスパート向けモデル。セカンドモデルの「S/FORCE 11」は、トップ部分の振動吸収に優れるモデルで、高い走破性を実現。両モデルとも、エッジアンプリファイアGSのフルサンドイッチ構造。「S/FORCE 9」と「S/FORCE 7」は、エッジアンプリファイアGSでセミサンドイッチ構造になる。


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 3.ATOMIC (アトミック)

オーストリア ATOMIC (アトミック)
アトミックのロゴアトミック(Atomic Austria GmbH)は、1955年にオーストリアで設立されました。当初はスキー板の専業メーカーでしたが、その後はビンディングやブーツへと、事業を多角化していきました。スキー版では一時、フランスのロシニョールと双璧をなすメーカーとして君臨しましたが、スノーボード市場に押されて、1994年に破産に陥ってしまいました。そこで、アメアスポーツ(Amer Sports Corporation)に買収されて、再建が図られ、現在はサロモンと共に、アメアスポーツ・グループの傘下に納まっています。2013年のスキー生産本数は160万ペアとなり、現在では、世界最大のスキーブランドへと復活を遂げました。

アトミックの2020/21スキーカタログ
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今季ニューモデルの最大の注目点は、革新的な SERVOTEC(サーボテック)システム登場から4年が経ち、SERVOTEC史上最高のしなやかさを実現した SERVOTEC4.0が、REDSTERシリーズに搭載されたこと。なお、「S9i PRO」は、俊敏なフレックス性と強い走りを最優先する目的で、RACE系FISシリーズに採用されているラミネート構造をそのまま継承し、SERVOTEC非搭載のモデルとしてモデルチェンジ!。

また、昨シーズン新たに「REDSTER i」シリーズ(ジャパンモデル)にラインナップされ注目を浴びた「REDSTER X9i WB」とは別に、待望の基礎系本格派ミドルラディウスモデル「REDSTER X9i」が新登場。1台でショートターンからロングターンまでを、高いレベルでこなせるモデルです。

REDSTER S9i + X12 GW

Length: 155・160・165・170cm
 ¥139,000(税別)
 (165:R=12.7m、118/68/104、2,030g)

「REDSTER iシリーズ」は、日本の基礎スキーヤーのために開発された”ジャパンDEMOモデル”で、以前の BLUESTERシリーズの後継に当たる。今季は構造的に大きな変更点はないが、トップシートの厚みや構成材の圧着方法、サイドウォール素材の変更に加え、SERVOTEC4.0になったことで乗り味は一新。大人気モデルは、小回りベースのオールラウンドモデルと位置づけられる「REDSTER S9i」。インターナショナルモデルの「REDSTER S9」とは、サイドカットやロッカーは全く同じだが、構成材が異なる。芯材がパワーコアから軽量カルバコアに変更されたことなどにより、軽量化され(▲100g@165)しなやかで、日本の重い雪や不整地でも扱いやすい。両者の乗り味の違いは、スキーヤーの好みにより評価が分かれるところ。

REDSTER S9i PRO

Length: 157・165cm
 ¥117,000(税別、ビンディング別)

(165:R=12.5m、117.5/65.8/102.5、2,100g)

日本の基礎スキーアスリートのために開発されたDEMOモデルである「REDSTER i」シリーズのフラッグシップモデル。S9i/S9とはモールドが全く別物で、サイドカットが異なりセンター幅は2.2mm狭い65.8mm(165)。また今季のニューモデルでは、俊敏なフレックス性と強い走りを最優先する目的で、RACE系FISシリーズに採用されているラミネート構造を継承し、SERVOTECを搭載していない。スペシャルカルバコアPROを採用することで重量はS9より抑えられ、日本の雪質にも合いやすい。S9i/S9から、ショートターンでの更なるレスポンスとキレ味、走り(スピード)を求めるアスリートに!。

REDSTER X9i + X12 GW

Length: 168・174・180cm
 ¥139,000(税別)
 (174:R=15.4m、114/65.5/99.5、2,150g)

昨シーズン「Redster i」シリーズに加わった「REDSTER X9i WB」は、センター幅75mmのワイドボディが特徴だったが、今季新たに iシリーズに加わった「REDSTER X9i」は、センター幅がレース用レベルの65.5mmとシャープなキレ味を持ちながら、ラディウスが15m前後とオールラウンドタイプのサイドカーブを採用したニューモデル。何れもS9iからオールランド性を高めたモデルだが、ワイドボディとスリムボディの違いで乗り味は大きく異なる。悪雪や不整地での安定感はワイドボディが勝るが、グルーミングバーンでのターンの気持ちよさはスリムボディに軍配。これ1台で、ショートターンからロングターンまで高いレベルでこなすことが出来る。

REDSTER S8i + X12 GW

Length: 155・160・165cm
 ¥117,000(税別)
 (165:R=12.7m、118/68/104、2,100g)

S9iの弟分に当たるS8i。サイドカットに変更はないが、今季から新たにトップ・テール部分が薄く、センター部分のみを厚くするデュアルキャップ構造を採用したことで、滑走性と耐久性がアップ。パフォーマンスも従来の構造より優しく、操作性がアップした。「REDSTER X9i WB」でも、このデュアルキャップ構造を採用。サーボテックを搭載した「REDSTER S8i」は、ステップアップを目指す中級レベルから、肩ひじ張らずスキーを楽しむ上級レベルのスキーヤーにも最適な一台。

昨季までのS8iは、一目見てS9iと違うカラーリングに抵抗があったが、今季モデルではS9iと似たカラーリングになり、見分けが付き難くなった点も好印象 w。

 4.ROSSIGNOL (ロシニョール)

フランス ROSSIGNOL (ロシニョール)
ロシニョールのロゴロシニョール(Skis Rossignol SAS)は、フランスの老舗スキーメーカーです。ロシニョール氏が、フランスで創業して初めてスキー板を作ったのは1907年のことですが、1955年に買収されてから、本格的にスキー分野に注力して、事業を拡大させました。1969年には、フランスのスキーメーカーのDynaster(ディナスター)を買収、1990年代にはスキーブーツのLange(ラング)、ビンディングのLook(ルック)やEmeryを買収し、事業の多角化を進めます。しかし、2005年には、サーフィンやスノーボードのブランドで知られる米国のQUIKSILVERに買収されてそのグループ傘下に入りますが、2008年にはオーストラリアのファンドに、その後はスウェーデンのファンドに転売されてしまいます。ただし、Skis Rossignol SAS社の本拠は、今でもフランスです。

ロシニョールのスキーカタログ:2021年モデル
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ロシニョールのスキーのラインナップは、①RACING(ATHLETE SERIES、MASTER SERIES、ELITE SERIES)、②DEMO(SUPER VIRAGE)、③ON PISTE(REACT、NOVA)、④ALL MOUNTAIN(EXPERIENCE)と分類されていて、非常に明快です。ただし②のDEMOシリーズだけは、ワールドワイドのカタログには載っていない、日本だけで発売されている”ジャパンモデル”です。今季のデモシリーズは、従来の「デモ・アルファ/ベータ/ガンマ/デルタ」シリーズから名前もデザインも一新。1990年代前半に、その圧倒的なパフォーマンスで日本のスキーシーンを席巻した往年の名機、「スーパーヴィラージュ」の名を冠して復活しました。

昨季からオンピステモデルに加わった「REACT(リアクト)」シリーズは、低価格帯ながらデモ系モデルでも採用されている振動吸収テクノロジーのLCTやGフォースなどの最先端テクノロジーを採用したモデルで、軽量性にも優れ、シニアにもおすすめです。

SUPER VIRAGE V LTD (R22) + SPX 12 ROCKERACE

Length: 161・166・171cm
 ¥146,000(税別)
 (166:R=13m、122/68/104、-g)

技術選で勝つための日本限定スキーである「DEMO」シリーズが、今季は「スーパーヴィラージュ」としてデザインを一新。ただしトップシート以外に、大きな変更点は無い。

フラッグシップモデルの「SUPER VIRAGE V リミテッド」(DEMO ALPHA TI LTD 後継)は、R22プレートが強いエッジグリップ力を生み出し、硬いバーンでも安定性が高い。基礎スキーに不可欠となるデリケートな操作からハイスピードパフォーマンスにまで対応し、全日本技術選のトップランカーも使用するアスリートモデルだが、1級レベルのスキーヤーにもその違いと良さが感じられる扱いやすさが魅力。

SUPER VIRAGE V TECH (KONECT)  + SPX 12 KONECT GW

Length: 161・166・171cm
 ¥137,000(税別)
 (166:R=13m、122/68/104、-g)

DEMO ALPHA Ti の後継に当たるのが「V テック」。アスリートモデルの「V リミテッド」と同じ板を使用したプレート無しのモデルで、コネクトシステムにより、足元がよりソフトなフィーリングに仕上がっているが、トップとテールの抑えがしっかりしているため、ハイスピードで滑るとLCT(ライン・コントロール・テクノロジー)の良さが一層感じられる。

SUPER VIRAGE V VERSATILE(KONECT) + SPX 12 KONECT GW

Length: 160・167・174cm
 ¥137,000(税別)
 (167:R=13m、129/77/109、-g)

昨季からセンター幅77mmのワイドボディでデモ・シリーズに加わった DEMO ALPHA PLUS Ti の後継に当たるのが、「V ヴァーサタイル」。センター幅が広く、コネクトシステムにより足元が低いことで、操作がしやすい。さらにLCTにより、幅広でありながらグリップもしっかりしたスキーに仕上がっている。よりシビアな操作性は Vテックに譲るとして、ロングクルージングやパウダーゲレンデなどでも楽しい、オールマウンテンらしさも備えた新感覚のDEMOモデル。柔らかい雪から硬い雪まで、オールラウンドに活躍できる一台。

SUPER VIRAGE IV (KONECT)  + NX 12 KONECT GW

Length: 159・167・173cm
 ¥125,000(税別)
 (167:R=14m、123/74/109、-g)

セカンドモデルの DEMO BETA Ti の後継に当たるのが、「スーパーヴィラージュ 4」。軽快感、安定感、エッジグリップの3拍子がバランスよく優れ、検定合格を目指すステップアップスキーヤーにぜひ履いてもらいたいスキー。軽量でスイングウェイトも軽いため、体重の軽い女性スキーヤーや、体力に自信がないシニアにもおすすめ。

サードモデルの「スーパーヴィラージュ 3」(¥109,000)のほか、「スーパーヴィラージュ 2」(¥88,000)まで、幅広いスキーレベルに対応するモデルが揃ったロシニョールのDEMOモデル。昨季からすべてのモデルにLCTが搭載され、振動吸収と容易なターン導入を実現。何れも軽い操作感で、扱いやすいモデルに仕上がっている。


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 5.HEAD (ヘッド)

米国オランダオーストリア HEAD (ヘッド)
ヘッドのロゴヘッド(HEAD)は、1950年に米国で設立されました。当初はスキー板の専業メーカーでしたが、1960年代後半にはテニスラケットの生産も開始しました。1970年に米AMF社が、HEADスキーのほか、オーストリアのビンディングメーカーであるチロリア(Tyrolia)や、イタリアのダイビング用品のマレス(Mares)を傘下に治め、事業を多角化します。その後も、投資家による何回もの合併や転売が繰り返され(1989年には、スキーブーツのSan Marcoも合流)、1998年にHTMの傘下でオランダに本拠を置くHEAD NV社が設立され、現在に至ります。日本での総代理店となるHEADJapan社は、オーストリアに拠点を持つHEAD Sport GmbHの子会社です。
スキーをしない人には、ジョコビッチ選手やシャラポワ選手が使うテニスラケットの方が有名になってしまいましたが、2018年のピョンチャン冬季オリンピックでは、アルペンスキー競技のメダリストになった42人が使用していたスキー板のシェアで42.9%を占め、断トツの使用率でした。

ヘッドの2020/21スキーカタログ
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以前のヘッドのラインナップはとても複雑でしたが、今はシリーズが絞り込まれ、とてもシンプルに。オンピステでは、レース系の「WORLDCUP REBELS」シリーズ、パフォーマンス(デモ)系の「SUPERSHAPE E」シリーズ、そして一昨年に登場したオールライド系の「V-SHAPE」シリーズが、その3本柱。ほかに、女性向けの「JYO」シリーズと、フリーライド系のモデルがあります。

今季のヘッドは、レーシングスキーをはじめエキスパートモデルに、新テクノロジー「EMC」を搭載して大胆にモデルチェンジ。EMC(エネルギー・マネジメント・サーキット)とは、『ネガティブ振動を減衰させることで完全なる板への信頼を生み出し、自己のパフォーマンスにのみ集中させてくれる機能』???(汗)。EMCは、条件を問わずスムーズなスキーイングと非常に高いエッジグリップを提供。スキーのたわみによる振動は運動エネルギーを生みだす。これをスキー内部で電気エネルギーに変換することで、スキーのネガティブな振動はすばやく吸収でき、より滑らかで安定した滑走が可能になるそうです…。

人気のスーパーシェイプは、EMC搭載に伴い、従来の「iシリーズ」から「Eシリーズ」へと名称を変更。さらに、初代スーパーシェイプを現代のテクノロジーを使って復刻させたオリジナルモデルの「SUPERSHAPE E-ORIGINAL」が、新しくシリーズに加わりました。また、新登場の女性向けエキスパートモデル「POWER JOY」は、従来のレディースモデルのイメージを一蹴し、男子をも唸らせられる仕上がりです。

WORLDCUP REBELS E-RACE PRO + WCR 14 short + Freeflex ST 14

Length: 160・165・170cm
 ¥150,000(税別)
 (170:R=14.4m、121/68/102、-g)

ロングからショートまでシャープなターンを演出できる、オールラウンド・トップエキスパートモデル。「E-RACE PRO」は、ビンディングやプレート、滑走面などが、RD系のトップ機種と同じ仕様で完成度高く仕上げられているのが特徴的。そのプレートやビンディングを変更し、扱いやすく軽量化したのが、オールラウンド・エキスパートモデルの「E-RACE」(¥132,000)。ストレスなく、1台でマルチに対応してくれる。何れを選ぶかは、志向や好みの違い。

SUPERSHAPE E-ORIGINAL + Superflex PR + PRD 12 GW

Length: 156・163・170cm
 ¥128,000(税別)
 (170:R=12.1m、129/66/107、-g)

今季フルモデルチェンジしたスーパーシェイプ・Eシリーズの中でも、特に注目されるモデルが、新技術と共に復活した「E オリジナル」。EMC搭載で、高い万能性にキレと走りをプラスした、今季ヘッドの自信作。

SUPERSHAPE E-SPEED + Superflex PR + PRD 12 GW

Length: 156・163・170・177cm
 ¥128,000(税別)
 (170:R=14.0m、122/68/104、-g)

従来のスーパーシェープ i シリーズで一番人気だったi-スピードの後継が、「E-スピード」。DEMOラインでヘッドらしいスピードとキレ味を求めるならこのモデル。雪面を削り取るような安定感が自慢。操作がしやすくオーラウンド性を求めるなら、「E-MAGNUM」(E-マグナム)がおすすめ。他に、「E-RALLY」(E-ラリー)は、少し太めのシェイプでグリップフルな性能を併せ持つハイブリットモデル。悪路を走破するラリーカーのイメージそのまま。スーパーシェイプの中で一番浮力が高いのが、「E-TITAN」(E-タイタン)。パウダーや悪雪をかっ飛びたいオールラウンダーにおススメ。

V-SHAPE V8 + LYT PR + PR 11 GW

Length: 156・163・170cm
 ¥102,000(税別)
 (170:R=13.2m、130/75/112、-g)

V-シェイプの顔とも言える人気モデルが「V8」。グラフィン・コロイドカーボン構造を採用した超軽量スキーで、高速から中低速まで安定したクルージングが楽しめる。ラクに全てをこなしたいスキーヤーにお薦め。センター幅が65mmの「V-SHAPE V8S」は、フレーム構造を採用し、よりキレのあるショートからスピードに乗ったロングまで性能を余すことなく楽しめる、V-シェイプのトップモデル。超軽量オールランドスキーの新境地を堪能したいなら「V8」。

 6.Völkl (フォルクル)

ドイツ Völkl (フォルクル)
フォルクルのロゴフォルクル(Volkl Group)は、1923年にドイツで設立されました。当初は、スキーの専業メーカーでしたが、スノーボードやアウターウェア、テニス用具などに事業を拡大していきました。ボリス・ベッカー選手が、フォルクルのテニスラケットを使っていたことで、一躍名を馳せ、後にベッカー氏は、フォルクル・テニス社のオーナーとなっています。
フォルクルは、同じドイツのビンディングメーカーのマーカー(Marker)や、イタリアのブーツメーカーのテクニカと共同で、スキーシステムの開発を行っていましたが、2004年に、フォルクル・スキーとマーカーは、米国のアウトドア用品のマーモット(Marmot)とともに、K2に買収されてしまいました。マーカーは、1952年にドイツで設立された、ビンディングメーカーです。現在のビンディングの基礎となるシステムを開発した、Hannes Marker氏により設立されました。そして上記のとおり、K2は、2007年にJarden Corporationに買収されてしまいましたので、フォルクルもマーカーも、今はジョーダン社の傘下の一ブランドとなっています。

フォルクルの2020/2021スキーカタログ
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フォルクルのスキーのラインナップは近年再構築が進み、オンピステ系では、競技&技術志向の「RACETIGER」シリーズと、オールマウンテン&オールランド志向の「DEACON」シリーズ、そしてレディース向け「FLAIR」シリーズの3系列に絞り込まれました。

ただし、RACETIGERシリーズにも、純競技のトップアスリートに向けた「RACETIGER WC COMP」(ワールドカップ コンプ)シリーズと、様々な世代のアルペンレーサーのための「RACETIGER WC」(ワールドカップ)シリーズ、技術選や検定合格を目指すコンペティション志向のスキーヤーをターゲットにした「RACETIGER」シリーズ(昨季の RACETIGER DEMO シリーズ)の、3つのストリームがあります。

また今季は、オールマウンテンモデルの「DEACON」シリーズから派生した、センター幅が75mm前後と幅広ながらテクニカルな滑りができ、シチュエーションにとらわれずに高いパフォーマンスが発揮できる、「DEACON BLACK」シリーズが誕生!。上級レベルのスキーヤーの選択肢が、また広がりました。

RACETIGER SL + rMOTION2 12 GW

Length: 150・155・160・165・170cm
 ¥137,000(税別)
 (165:R=12.6m、127/68/103、3,080g)

技術選や検定合格を目指すコンペティションモデルの「RACETIGER SL」は、旧レースタイガー・デモシリーズでも常に絶大な支持を集めた、フォルクル史上最高のショートターンモデル。チップロッカー+3Dグラス構造+UVO.3Dの相乗効果で、回転性能とスウィングウェイトの軽さは多くのスキーヤーが理想と認めるところ。ロッカースキーらしいスムーズなターン導入と、キャンパーのようにトップから切れ込むフィーリングを併せ持つ。

今季、RACETIGER GS(大回り用)とSL(小回り用)それぞれに、レーシングプレートを採用した「RACETIGER GS PRO」と「RACETIGER SL PRO」が新登場。コンペティションで頂点を目指すアスリートのためのプロモデル。体力やし好に合わせ、選択肢のラインナップが広がった。

RACETIGER SC CARBON + rMOTION 12 alu GW

Length: 155・160・165cm
 ¥120,000(税別)
 (165:R=13.0m、123/70/103、2,700g)

今シーズンのフォルクルで一番の注目株が、オールラウンドモデルでありながら、ハイパフォーマンスな新「SC」。従来のメタルではなく、軽さと剛性を兼ね備えたカーボン素材を使用することで、重量を大幅に軽減(UVO無しのSRCより更に▲100g軽い2,700g@165)。超軽量でありながら、優れた高速安定性を発揮するという。ショート系のラディウスながら、ロングターンでも高いパフォーマンスを発揮する。

DEACON 74 BLACK + rMOTION2 12 GW

Length: 163・168・173cm
 ¥137,000(税別)
 (173:R=16.0m、125/74/104、3,280g)

DEACON(ディーコン)は、昨シーズン登場したフォルクルの新しいオールマウンテンシリーズ。そして今季、テクニカルな滑りができシチュエーションに捉われずに高いパフォーマンスを発揮できる、上級者向け DEACON BLACK(ディーコン ブラック)シリーズが登場。幅広ながら、レースタイガーに匹敵するスペックを持ちつつ自由度の高い滑りができるのが特徴。

センター幅は、UVO.3D搭載の74mmと76mm、UVO無しの75mmの3種類。おすすめは、ややワイドな74mmセンター幅をもつ「DEACON 74 BLACK」。コンペティションモデルと同等のスペックを擁し、スタイルにこだわらず自由にスキーの楽しさを追求したいテクニカル志向のスキーヤーにお勧め。整地、不整地、コブを縦横無尽に疾走するのに最適なモデル。

RACETIGER SRC + vMOTION 11 GW

Length: 153・158・163・168cm
 ¥100,000(税別)
 (168:R=15.3m、122/73/103、2,800g)

切れ過ぎず、ズレ過ぎないフィーリングは、レベルアップを目指すスキーヤーにおすすめ。軽量で扱いやすく、トップから素直にターンに入っていける反応の良さは、基礎スキーの最新のテクニック習得の強い味方。UVO無しで、逆にフォルムがスッキリした点も好印象 w。ブランクスキーヤーである私の出直しスキーも、十年近く前に、この板から始まりました!。


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 7.FISCHER (フィッシャー)

オーストリア FISCHER (フィッシャー)
フィッシャーのロゴフィッシャー(Fischer Sports GmbH)は、1924年にオーストリアで設立されました。ノルディックスキー、アルペンスキー、アイスホッケー用品などを製造しています。スキー業界は、時代の変化や事業拡大の失敗等により、買収や転売が繰り返された会社が多い中で、フィッシャーは、創業家一族が今でも経営を続けている、世界でも数少ないスキーメーカーのひとつです。日本にはFischer社の支社や支店はなく、スポーツ用品大手のゴールドウィンが、輸入総代理店となっています。
フィッシャーは、日本の競技スキー界では、ノルディックでもアルペンでも、最も人気が高いスキーメーカーのひとつに挙げられます。日本のスキージャンプ界を背負うレジェンド・葛西紀明選手をはじめ、日の丸飛行隊の多くの選手が、フィッシャーの板を使っています。

フィッシャーの2021スキーカタログ
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特にノルディックスキーで名を馳せているフィッシャーですが、アルペンのラインナップも充実しています。以前は複雑な体系でしたが、2018年以降はシリーズが絞り込まれ、かなりシンプルになりました。

フィッシャーのオンピステ系スキーは、①世界で戦うトップレーサーのための「RC4 ワールドカップ GS/SL」シリーズと、②トップアスリートモデルからアレンジされた高精度高機能モデルの「RC4 ワールドカップ CT/RC/SC」シリーズ、③DEMOモデルに当たる「RC4 ザ カーブ」シリーズ、そして④愛好家やレクレーショナルスキーヤーに向けた「RC ONE」シリーズの、4系統です。

人気の RC4シリーズは、今季フルリニューアル!。 レーシングテクノロジーをRC4に落とし込むことで、従来モデルから大きく進化。カーボンを編み込んだシートを入れて強度を上げるカーボンダイアゴテックスをはじめ、独自の技術が搭載され、キレ、走り、安定感が飛躍的に向上。新開発されたレーシングスペックの「M/Oプレート」と組み合わせることで、よりレーシングスキーに近い乗り味を体験できます。新しいM/Oプレートは、トップピース下(黄色い部分)だけを独立させスキーの撓りに合わせて動く様にすることで、どっしり感は演出しつつ扱いやすさが増した。薄くて軽いレールタイプのプレートである「Mトラック」も用意され、体格やし好に合わせてチョイスすれば、選択肢も楽しみ方も更に広がります。Mトラックは1級レベル前後のスキーヤーに、M/Oプレートはテククラからエキスパートまで、よりパワフルな滑りを求めるスキーヤーに。

ちなみに、フィッシャーの特徴でもあるトップ部のホール(穴)は、単なるデザインや飾りではなく、スウィングウェイトの軽量化が主目的。雪が飛んでこない様に、透明のカバーが付いています!。

RC4 WORLDCUP SC PRO (M/O-PLATE) + RC4 Z13

Length: 155・160・165cm
 ¥145,000(税別)
 (165:R=13m、119/66/104、2,100g)

フィッシャーのレースデパートメントから生み出されたハイレベルの正確性とコントロール性を併せ持つ、New RC4。ショートターン用の「SC」では、プレートの違いにより、薄く軽くて扱いやすい M-TRACKの「RC4 WC SC」と、より安定性の高い M/O-PLATEの「RC4 WC SC PRO」の2モデルがラインナップ。両者は、ソール面(カラー)とビンディングも異なる。ロングターン用の「RC」も同じ構成だが、「SC PRO」には「RC PRO」には無い”ピンクバージョン”が存在、せっかくSCを選ぶならピンクを狙いたい! w。

RC4 WORLDCUP CT (M/O-PLATE) + RC4 Z17

Length: 165・170・175・180cm
 ¥166,000(税別)
 (175:R=15.5m、113/65/98、2,150g)

今シーズン、RC4シリーズのトップモデルとの位置づけで新登場した「RC4 WC CT」は、SC(小回り用)とRC(大回り用)の中間のラディウスで、パラレルスラローム競技のターンサイズをモチーフに、ミドルターン用として開発された注目の新機種。2層のカーボンダイアゴテックスで剛性を強化し、レーシングのSLスキーに限りなく近い乗り味を実現。スキーヤーの意思にダイレクトに反応する優れたレスポンス性で、中高速域での安定性は抜群。これまでにない加速感と切れ味を体感できる。

RC4 THE CURV (M/O-PLATE) + RC4 Z13

Length: 164・171・178・185cm
 ¥150,000(税別)
 (178:R=18m、120/74/104、2,500g)

今やフィッシャーのDEMOモデルの代名詞ともなった、「ザ・カーブ」。スキーをコントロールしやすくしてハイスピードターンを可能にしているのが、特殊なサイドカットのコンセプト。トリプルラディウス、M/Oプレート、レーシングモデルで採用されているカーボンラミネート技術「DIAGOTEXTM」により、「THE CURV」はスピードを維持しながら素早い切り換えとパワー伝達を実現。ターンの度に、アドレナリンが放出され、息を飲むようなスリルが味わえる。

M-TRACKプレートをチョイスするなら、「RC4 THE CURV DTX」(¥128,000)がおすすめ。

RC ONE 72 + RSX 12 GW

Length: 163・170・177cm
 ¥128,000(税別)
 (170:R=16m、119/72/102、2,150g)

2020年シーズンから投入された新しい「RC ワン」シリーズは、新テクノロジーを積極的に導入し、スキーを愛する人たちがもっとスキーを楽しめるように新設計されたスキー。トップとテールに挿入されたバファテックスは、スイングウエイトを減らし軽快なターンを生み出す。そして、アグレッシブなカービングターンや高速滑走時、チタナルの2枚シートが信頼性を確保、トーションを強くして振動吸収性を発揮する。そのトップモデル、センター幅72mmの「RC ONE 72」は、上級者からエキスパートに向けたハイパフォーマンスモデル。

 8.その他のメーカー・ブランド

米国 K2 (ケーツー)

K2のロゴK2(K2 Corporation)は、1962年に米国で設立されました。その後、数々の買収と転売が行われつつ事業を多角化、社名もK2 Incと変更されました。2007年に、Jarden Corporationに買収され、今ではフォルクルやマーカーと並んで、Jardenグループの傘下の一ブランドになってしまいました。現在、K2 Sportsのブランドで、スキーやスノーボード用品、インラインスケート、自転車、アパレル等が扱われています。

1984年のサラエボ冬期オリンピックのスラロームでは、米国のメイヤー兄弟が、K2の板で金メダルと銀メダルに輝き、その名が世界に轟きました。親会社の米Jarden Corporationは、2001年に米国で設立された、消費者向け商品を販売する会社です。設立間もない企業ですが、既に120以上のブランドを持ち、世界的規模の小売流通業者へと、急成長を遂げています。

K2の2020/2021スキーカタログ
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K2のオンピステ系の中心モデルは、従来は CHARGER(チャージャー)シリーズでしたが、今シーズンは完全フルモデルチェンジし、「DISRUPTION(ディスラプション)」シリーズとして生まれ変わりました。

ニューモデルの基礎となっている新技術が、振動吸収素材テクノロジーである Dark Matter Damping(ダークマターダンピング)。スキーエッジに沿って戦略的に配置された高弾性カーボンが高周波振動を排除し、スキー全体の重量は軽いのに抜群の高速安定性を発揮します。また、スキー板のウッドコア内にラミネート加工されポケットに入れられた特大のABSサイドパワーウォールによって、スキーヤーの意思を正確にスキーへ伝達。さらにI-BEAMテクノロジーにより、これまでメタルを入れることで得られた恩恵を革新的なテクノロジーで軽量化しつつ、高速時も滑らかでたわみのない安定感と操作感が得られました。

ディスラプション・シリーズの最上位モデルが、従来の SUPER CHAGER の後継機に当たる「DISRUPTION MTi」(¥120,000)。長めのサイドカット、Titanal I-Beam 、Dark Matter Damping を搭載。キレのあるターン弧を描き、どんなコースの壁をもハイスピードで駆け抜ける、究極のスピードマシンです。

DISRUPTION MTi

Length: 165・170・175・180cm
 (175:R=18m、118/74/104)

スロベニア elan (エラン)

エランのロゴエラン(elan)は、1948年にスロベニアで設立されました。スキーやスノーボードのブランドとして知られていますが、他にもヨットやスポーツ用具、アパレルなども生産している、スポーツ用品の総合メーカーです。中央ヨーロッパの、人口が206万人しかない国、スロベニアの会社ですが、エラン・グループの製品は、世界中の46カ国で代理店を通じて販売されています。フィッシャーと同じく、浮き沈みの激しいスキー業界において、大手資本に買収されずに自立経営を続けている数少ない一社ですが、2013年には、エラン・オーストリアの子会社が破産して、大きな打撃を受けました。

1970年代にアルペンスキー・ワールドカップで3連覇を成し遂げ、「史上最強の天才スラローマー」と呼ばれた、スウェーデンのステンマルク選手が、現役の間ずっとエランの板を使い続けたことで、世界に広く知られるようになりました。最近では、ジャンプの若きエース・高梨沙羅選手が、エランの板で活躍していた記憶がありますが、エランは2016年にスキージャンプ用のスキー板の製造から撤退することとなり、同事業は同じスウェーデンのスラットナー(Slatnar)社に移管されました。2017年シーズン以降、沙羅ちゃんはSlatnarブランドの板で、引き続き世界トップの飛躍を見せてくれています。

エランの2020/2021年スキーカタログ
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エランのシリーズ構成は、①レース系の「World Cup」(ワールドカップ)シリーズ、②レース技術を移植したコンペティション系の「FUSION X」(フュージョンX)シリーズ、③オールマウンテン系で左右非対称が特徴の「AMPHIBIO」(アンフィビオ)シリーズ、そして今やエランの代名詞ともいえる④フリーライド系の「Ripstick」(リップスティック)シリーズ等です。

今シーズンの目玉は、リニューアルされた「FUSION X」シリーズ。新しく R2 Frame ウッドコアを採用し、プレートのフレックスも柔らかくなったことで、撓りが感じられるマイルドな乗り味になり、きれいなたわみを活かした高速ターンが容易になりました。

「SLX FUSION X」(¥135,000)は、エランの RACE PRECISION における小回り系のトップモデル。ハリがしっかりしていてレスポンスも早く、アグレッシブな滑りが得意。SL入門機としては、マイルドな設定の「SL FUSION X」(¥105,000)がおすすめ。今シーズン新登場の「SCX FUSION X」(¥135,000)は、GSXとSLXの中間的なサイドカーブを持ち、ミドルターンが得意なオールラウンド性の高いモデルです。

SLX FUSION X

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=12.8m、121/68/104)

オーストリア BLIZZARD (ブリザード)

ブリザードのロゴブリザード(Blizzard Sport GmbH)は、オーストリアで1945年に設立されました。その後、オーストリアのスキー界を背負って立つ存在にまで成長し、1996年には世界で最初にカービングスキーを製品化しました。しかし2006年に、テクニカグループ傘下のノルディカSPAに買収され、現在はノルディカと並んで、テクニカグループの傘下にあります。ただし、ブリザード社の本部は、今でもオーストリアです。

テクニカ(Tecnica Group S.p.A.)は、イタリアで1960年に創業した、スキーブーツの老舗メーカーです。1985年にはアウトドアブーツも展開、その後は事業の多角化を図り、1989年にスポーツアパレルのブランド・Think Pinkを買収したのを皮切りに、スキーブーツのドロミテ(DOLOMITE)やノルディカ(NORDICA)、スキー板のブリザード(BLIZZARD)、インラインスケートのローラーブレード(ROLLERBLADE)といった会社を次々に傘下におさめ、今では世界最大のスキーブーツメーカーに成長しました。なお、スキー板メーカーのケスレー(Kastle)や、スキーブーツのノルディカは、一時イタリア最大の衣料品会社のベネトンに買収されていましたが、2003年にベネトンからテクニカグループに売却されました。

テクニカ&ブリザードの2020/2021年スキーカタログ
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ブリザードのオンピステ系のスキーは、すべて「FIREBIRD」(ファイアーバード)シリーズに凝縮されています。ブリザードのFIREBIRD レースラインは、本格的なレーサー、ローカルヒーロー、レーシングフリーク、スピードスキーヤーから、仲間で頂上から麓まで競争しハイタッチするようなスキーヤーまで、様々な形でレーシングスキーを楽しむスキーヤーの為のスキーです。

とは言え、ただでさえハードスペックなファイアバード、とてもじゃないけど純競技用のモデルなんて全く手に負えません(汗)。「WC」あるいは「FIS」の記載が無い、RACE HIGH PERFOMRMANCE(DEMO)モデルからのチョイスになります。

一番人気は、小回り系モデルの「FIREBIRD SRC」(¥130,000)。大回り系の「FIREBIRD WRC」と、センター幅広めでミドルオールラウンダーの「FIREBIRD HRC」、何れもデザインは魅力的ですが、ハリは強めで寛容性はあまり期待しない方が無難です…(汗)。

FIREBIRD SRC

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=12.5m、121/68/105)

イタリアのメーカー NORDICA (ノルディカ)

ノルディカのロゴノルディカ(NORDICA)は、イタリアで1939年に革靴メーカーとして創業しました。その後、スキーブーツを手掛けるようになり、1970年代には世界のスキーブーツ市場で3割のシェアを占める大手ブランドへと成長しました。しかし1990年に、同じイタリアの衣料ブランドのベネトン社が、F1をはじめとするスポーツ業界への事業拡大を続ける中で、ノルディカもベネトンに買収されてしまいます。ベネトンは、1991年にノルディカを介してスキー板のケスレー(KASTLE)を買収すると、1999年にはスキー用品のブランドをノルディカ(NORDICA)に統一。こうして、ノルディカの名を冠したスキー板が登場し、逆にケスレーの板は姿を消すこととなりました。ただし、ケスレーの商標権はオーストリアの会社や日本のゼビオに転売され、今でもその名を冠した板が売られていますが、往年の名機を生み出したケスレーとは全く別物です。

その後ベネトンは、ケスレーを吸収したノルディカを、2003年にテクニカ・グループ(イタリア)に売却。テクニカは、2006年にノルディカを介してブリザードを買収しており、現在ノルディカとブリザードのスキー板は、親子関係というよりは、同じテクニカ・グループに属す兄弟関係と言った方が近いようです。

ノルディカの2020/2021年スキーカタログ
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一番人気は、小回り系モデルの「DOBERMANN SLR RB FDT」(¥139,000)。兄弟機の「FIREBIRD SRC」とは、僅かにサイドカットは異なるが、設計及びモールドはほぼ同じで、トップシートやプレートの違いで乗り味に違いを出しているとのこと。何れを選ぶかは、コスメの違いと併せて、乗り手のし好次第。

大回り系「DOBERMANN GSR RB FDT」(同)のそれぞれに、ブラックカラーの限定モデル「ELITE」(1万円アップ)がラインナップしますが、日本には入ってきていない様です。めちゃめちゃカッコイイのに残念です。

今シーズンの注目は、オールラウンドDEMOスキ-と位置づけられる「DOBERMANN SPITFIRE」シリーズから新登場した、「DOBERMANN SPITFIRE 70 PRO」と「DOBERMANN SPITFIRE 76 PRO」。センターからトップエリアにかけてはSLの、センターからテールにかけてはGSのラディウスを一つのスキーに搭載したマルチラディウスが最大の特徴で、柔らかくイージーターンが可能なSLRとパワフルなサイドカットのGSRの2つの性能を合わせ持つハイブリットスキー。WCスキーのサイドウォールとサンドウィッチ構造を採用し、高い品質のウッド構造と一枚のチタンプレートにより、パワフルで安定性の高いスキーに仕上がっている。70 PRO は、FDTプレートとよりハードな Pistonプレートの2モデル構成。

DOBERMANN SPITFIRE 70 PRO FDT

Length: 160・165・170・175cm
 (170:R=15m、121/70/101)

フランス DYNASTAR (ディナスター)

ディナスターのロゴディナスター(DYNASTAR、日本語読みでダイナスターとも)は、1963年にフランスで設立されました。1969年に、ロシニョールに買収されてしまい、今ではSkis Rossignol社の、一ブランドになっています。

1990年代から2000年代に活躍し、オリンピックと世界選手権で合わせて20個ものメダルを獲得したアンドレ・オモット選手や、1994年のリレハンメル冬期オリンピックで金メダルを獲ったトミー・モー選手などが、ディナスターの板を使っていました。

ディナスターの2020/2021年スキーカタログ
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ディナスターのオンピス系のデモモデルは、「SPEEDZONE」シリーズに集約されますが、ディナスターと言えばブルーのトップが眩しいイメージ!。シャモニーならではの、頭からつま先までディナスターカラーに覆われたフランス人のイメージが、頭から離れませんw。そこで食指が向かうのは、どうしても「SPEED COURSE MASTER GS」や、「SPEED OMEGLASS MASTER SL」(汗)。ロシニョールスキーと同じく、R22プレートと KONECTビンディングの2種類のモデルがラインナップされているので、スキルやし好に応じてチョイスは可能。

一方のスピードゾーンも、ラインナップが一層拡充。「SPEEDZONE 10 Ti」は、SAJ 1級レベルのスキーヤーに最適のオールラウンドモデル。あらゆるスピード、どんなターンサイズでも高い操作性を発揮し、ステップアップを目指す中級レベルのスキーヤーにも履いて欲しいスキーです。

SPEED COURSE MASTER GS(R22/KONECT)

Length: 169・173・179・183cm
 (179:R=19m、115/70/97)

SPEED OMEGLASS MASTER SL(R22/KONECT)

Length: 158・163・168・173cm
 (168:R=13m、121/67/105)

 旧モデル

※ 過去に発売された旧モデルは、「2020NEWモデル」、「2019NEWモデル」、「2018NEWモデル」、「2017NEWモデル」の各ページをご覧ください。

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