【スキー板】2023NEWモデル・ラインナップ|今年の注目モデルは?

2022-23年ニューモデルのトレンドワードは「加速」。年々アップするターンスピードに対応するため、新素材や新技術によりたわみや振動を上手に制御、より加速する滑りでの安定性と操作性を両立する!

各メーカーの多種多様なスキーをすべて紹介することは困難です。そこで、整備されたゲレンデをメインに滑る自分が買うならと、アルペンスキーのオンピステ用をメインに、デモ系(基礎系・技術系)やオールラウンド系コンフォート系に分類される中から、中級者から上級者をターゲットに、上級者でも満足できるモデルから、ステップアップを目指す中級者向けモデルまで、代表的なメーカーの板を数点ずつピックアップしてみました。基本、超ハイスペックなエキスパート用や初心者用モデルは除きます。あくまで私目線での選択肢なので、何卒ご容赦を…。ただ、年々わずかずつですが、私もレベルアップしていますよ(笑)。

新着ニュース、最新記事 2022-2023年モデルにページを更新しました!(2022/9/29)。
 旧 「2021/22モデル」、「2020/21モデル」、「2019/20モデル」、「2018/19モデル」、「2017/18モデル」、「2016/17モデル」の各ページは、アーカイブ。

はじめに

ロシアによるウクライナ侵攻の影響について

2022年2月24日、ついにロシアはウクライナへの軍事侵攻を開始しました。ウクライナの西部には、スキーやスノーボードの材料となる木材資源が豊富な森林地帯が広がり、フィッシャーの主力工場やロシニョールの工場などが立地しています。新型コロナウイルスの感染拡大による影響に加えて、ロシア軍の侵攻によるウクライナ国内のスキーやスノーボード工場の稼働停止に伴う生産の滞りだけでなく、スキーやスノーボード用の木材の産出が滞ることが危惧されています。さらに、ウクライナ周辺の東欧には、ヨーロッパのスキーメーカーの主力工場が数多く立地し、長らくロシア軍により閉鎖された黒海の港から輸出される予定だったはずのスキーやスノーボードが数知れず存在します。実際、既に入手困難な来季ニューモデルもありますし、価格も高騰している様です…。これまでは、年度が代わって旧モデルの在庫が残れば安く買えたと喜べる時代でしたが、目当てのモデルや自分に合ったサイズの板を手に入れようと思ったら、なるべく早く注文しないと、新品での入手は困難を極めそうです…(汗)。

 1.小賀坂スキー(OGASAKA)

日本 小賀坂スキー(OGASAKA)

小賀坂スキーのロゴ小賀坂スキー製作所は、昭和33年(1958年)に設立された、日本のスキーメーカーで、本社は長野県長野市にあります。日本にスキーが伝えられた翌年の1912年(明治45年)、家具職人だった小賀坂濱太郎が国内第一号のスキーメーカーとして長野で創業し、2022年に創業110周年を迎えました。

世界的な知名度は高くありませんが、国内においては基礎スキーヤーを中心にその人気は絶大で、日本の雪質に特化した商品開発、歴史と伝統、Made in Japanのマイナーさも加わって、確固たる地位を築いています。

オガサカの2022/2023スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログのダウンロードはこちらへ。

長年、国内の基礎スキー界や技術選(デモ選)を牽引してきた「オガサカ スキー」。そのアルペンスキーの主力ラインナップは、①技術志向のコアユーザー向けのオールラウンドモデルとして知られる「Keo’s(ケオッズ)」シリーズと、②その上位クラスとして技術選に出場するエキスパート向けに開発されたハイスペックな「TC(ティーシー)」シリーズ、そして、③オールランド・オールシチュエーションモデルとして小賀坂の名を世に知らしめた「UNITY(ユニティ)」シリーズが、代表的です。

オガサカの2023年モデルは、ほぼ全てのシリーズでサイドカーブやバランス、構成材の配置などを徹底的に見直し、より強く扱いやすいスキーに進化。テクニカルスキーヤーに人気のTCシリーズは、より早い雪面の捉えとたわみ出しを活かしたハイパフォーマンス仕様に革新、コスメもポップなカラーとロゴに刷新されました!。KEO’Sシリーズでは、昨シーズンにシェルトップ構造のモデルがサンドイッチ構造に生まれ変わりましたが、2022-2023シーズンはツインキール構造のモデルがサンドイッチ構造に変更され、剛性と操作性を両立すべく新開発されたTERRACE(テラス)構造が搭載されています。UNITYシリーズも、オールリニューアル。性能アップはもとより、ロゴデザインや表面シートが刷新され、所有する喜びも味わえる、現代的な大人の魅力あふれるスキーに生まれ変わりました。

TC-SU

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=12.1m、119-65-102、970g/m)
 ¥130,900(板のみ)
 ¥167,200(マーカーBINセット)
 ¥141,900(FM585 PL付・BIN別)
 ¥151,800(SR585 PL付・BIN別)

サンドウィッチ構造の「TC」(テクニカル・コンペティション)シリーズは、技術選で戦うアスリートのためのハイスピード域での安定性と操作性に優れた、高性能コンペティションモデルです。

特に人気は、小回り用の「TC-SU」。昨年度モデル「TC-ST」の後継機で、2022年TC-STでは2021年TC-SKに比べて細みのサイドカーブに変更されましたが(センター幅は67mmから65mmに)、2023年TC-SUでは更にラディウスが2022年TC-STに比べて小さくなっています(165cmで12.4mから12.1mに)。そして部材や組み合わせも変更され、ターンスピードを今まで以上にアップさせています。

組み合わせられるプレートは2種類。オールラウンド性を求めるならソフトなFM585プレート搭載モデル、より切れのある滑りを求めるならハードなSR585プレート搭載モデル。何れもビンディングは別売ですが、プレート無しモデルにはマーカー rMOTION2 12GWビンディングがセットになったモデルもあります。ちなみに月刊スキーグラフィック(2021年07月号)で、昨季のTC-Sはテスターが選んだ『クラウン受験におすすめのスキー No.1』に選ばれていますが、プレート無しモデルなら1級合格レベルから、FM585プレートならテクニカル受験レベルからでも扱える寛容性も備えています。

TCシリーズでは他に、大回り用モデルの「TC-LU」と、ミドルターンモデル(中回り用)の「TC-MU」がラインナップ。

Keo’s KS-ES

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=15.0m、116-69-98.5、1,073g/m)
 ¥129,800(板のみ)
 ¥159,500(チロリアBINセット)
 ¥140,800(FM585 PL付・BIN別)
 ¥150,700(SR585 PL付・BIN別)

Keo’sシリーズには、従来のKS-Sシリーズに代わって今季新登場した「KS-E」シリーズと、昨季フルモデルチェンジを果たした「KS-N」シリーズ、そして丸山貴雄デモのインスパイアーモデルである「KS-XX」と、大きく3つのストリームがあります。

KS-Nシリーズ(トップモデルのKS-NS、セカンドモデルのKS-NV、エントリーモデルのKS-NY)は、従来シェルトップ構造が採用されてきましたが、昨季2022年シーズンにサンドイッチ構造にフルモデルチェンジし、今季は継続モデルの様です。

そして今季、2022-2023シーズンは、従来ツインキール構造だったKS-Sシリーズに代わって、サンドイッチ構造になった上で、操作性とオールラウンド性をより高めるために新たにデッキの両端に段差を付けたTERRACE(テラス)構造が採用された「KS-Eシリーズ」が誕生しました。Nシリーズと同じく、トップモデルのKS-ESプレート無しFM585プレート付SR585プレート付があります)、セカンドモデルのKS-EV、エントリーモデルのKS-EYがラインナップします。“エキスパート向けオールラウンドモデル”と標榜されるKS-NSの3サイズは112.5-67-96mm、ラディウスは15.2m(165cm)です。一方、“上級者向けオールラウンドモデル”と標榜されたKS-ESの3サイズは116-69-98.5mm、ラディウスは15.0m(165cm)で、KS-NSに比べ3ミリも幅広モデルとなっています。ボリュームが増したことで、足元の安定感がアップし、アイスバーンからザラメ、荒れたバーンまで様々なシチュエーションにマルチに対応。1級以上の検定はもちろん、クルージングやカムバック組にもお薦めの一台です。なお、月刊スキーグラフィック(2022年07月号)でテスターの佐藤真美さんは、1級受験におすすめの1台としてセカンドモデルの「KS-EV」を推しています。

そして、TCよりも強いハリを持つと言われるハイスペックなオールラウンドモデル「KS-XX」は、3サイズもラディウスも従来モデルと全く同じままの中~大回りベースですが、部材の組み合わせが変更され小回りがしやすくなった印象で、コスメも他のKeo’sシリーズに合わせて変更されました。KS-XXのカラーはホワイトとブラックの2色、それぞれにプレート無し(板のみ)FM585プレート付SR585プレート付チロリアGWビンディング付のモデルがラインナップ。

UNITY U-FS/1

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=16.3m、119.5-76.5-103.5、945g/m)
 ¥116,600(板のみ)
 ¥144,100(マーカーBINセット)

小賀坂を代表する往年の名機、マイルドな乗り味で中高年にも人気のユニティ・シリーズも、今季フルモデルチェンジ。初代から一貫して目指したコンセプト“どんな状況でもスキーヤーが意のままに扱える操作性”はそのままに、たわみ出しの早さや全体の剛性が高められました。検定はもちろん、ゲレンデ脇のオフピステなら難なくこなせてしまう汎用性も持ち合わせています。そして、オガサカスキー創業110年を機に、デザイン面でも大幅なイメージチェンジが図られました。ロゴを現代的なイメージに一新、表面シートにはリアルレザーを思わせるグラフィックが施され、高級感と遊びゴコロをあわせもつテイストに姿を変えています。

トップモデルの「U-FS/1」(¥116,600~)、セカンドモデルの「U-FS/2」(¥107,800~)、サードモデルの「U-FS/3」(¥82,500~)の構成は従来通りですが、UNITY2と3での早期カラーオーダー予約は無くなってしまいました。

 2.ATOMIC(アトミック)

オーストリア ATOMIC(アトミック)

アトミックのロゴアトミック(Atomic Austria GmbH)は、1955年にオーストリアで設立されました。当初はスキー板の専業メーカーでしたが、その後はビンディングやブーツへと、事業を多角化していきます。そして、スキー板では一時、フランスのロシニョールと双璧をなすメーカーとして君臨しましたが、徐々にスノーボード市場に押されて、1994年に破産に陥ってしまいました。そこで、アメアスポーツ(Amer Sports Corporation)に買収されて再建が図られ、現在はサロモンやアルマダと共に、アメアスポーツ・グループの傘下に納まっています。ただし、そのアメアスポーツコーポレーション(フィンランド)も、2019年に中国のスポーツウエアメーカーの安踏体育用品(ANTA)に買収されてしまいました。知らぬ間に、アトミックもサロモンもアルマダも、中国資本の傘の下です…(汗)。

アトミックの2022/23スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログのダウンロードはこちらへ。

アトミックの昨今の話題といえば、昨季2022年シーズンに登場した新機能「REVOSHOCK(レボショック)」システムがREDSTER(レッドスター)シリーズに搭載されたこと!。従来のSERVOTEC(サーボテック)システムと比べて、スキー板の振動を極限まで抑え込むだけでなく、その抑え込んだエネルギーを推進力に変えてスキーを加速、雪面に吸い付くような感覚でスピードが増していくとか…。

レッドスターで一番人気は、何といっても軽量なカルバウッド芯材を採用したJAPANモデルの「REDSTER i」シリーズ。中でも小回り用モデルの「REDSTER S9i」が大人気です。ベーシックモデルは昨年度からの継続モデルですが、上位機種の「REDSTER S9i PRO」にレーシングモデル用のハイクラスなプレートとビンディングを採用した最上級モデル「REDSTER S9i LTD PRO」が新登場。技術戦で武田竜選手が使用したモデルで、新ICONビンディングにより足元のパワー伝達性能が一層高まりました。そして、S9iの弟分となる「REDSTER S8i」には、カーボンタイプのレボショックモジュールが採用され、テクニカルレベルでも楽しめる一台に進化。またレッドスターには、新たに「REDSTER Q」シリーズが追加されました。そのJAPANモデルである「REDSTER Q9i」はREDSTER X9i WBの後継機にあたり、75mmのセンター幅とレーシングモデルからインスパイアーされた構造により、あらゆるゲレンデを堪能できる上級基礎スキーヤー向けモデルに仕上げられました。

REDSTER S9i REVOSHOCK S + X12 GW

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=12.5m、118-68-104、2,940g)
 ¥153,890(税込)

REDSTER iシリーズは、日本の基礎スキーヤーのために開発された”ジャパンDEMOモデル”で、以前のBLUESTERシリーズの後継に当たります。大人気モデルは、小回りベースのオールラウンドモデルと位置づけられる「REDSTER S9i」で、昨年度からの継続モデルです。レボショックにより、従来モデルよりトップのバタつきが抑えられたことで、トップの下を向くまでのスピードや切れ味が格段に向上。なお、インターナショナルモデルの「REDSTER S9」とは、サイドカットやロッカーは全く同じですが、構成材が異なります。芯材がパワーコアから軽量カルバコアに変更されたことなどにより、軽量化され(▲51g@165)しなやかで、日本の重い雪や不整地でも扱いやすくなっています。両者の乗り味の違いは、スキーヤーの好みにより評価が分かれるところです。

REDSTER Q9i REVOSHOCK S + X12 GW

Length: 152・160・168・176cm
 (168:R=13.5m、125.5-75-109.5、-g)
 ¥144,100(税込)

REDSTER Qシリーズは、2022-2023シーズン新登場したモデルです。センター幅は75~85mmと幅広で浮力があり、アーチベントがないノーキャンバー(ゼロキャンバー)のため操作性もよく、オンピステスキーですが、荒れたザブ雪や新雪でもスキーが埋まり難く滑りやすいという特徴があります。このREDSTER Qシリーズにも、軽量なカルバウッドの芯材を採用したJAPANモデル「REDSTER Q9i」モデルが設定されました!。2021-22シーズンまであった「REDSTER X9i WB REVO」の後継機として位置づけられるモデルで、3サイズやラディウスはX9i WBとほぼ同じですが、モールドとトップの形状が新しくなっています。上級者モデルですが、センター幅75mmのワイドボディにより、シーズン初めから終わりまで長い期間、そして一日中ゆったりとスキーを楽しめる板になっています。

REDSTER S8i REVOSHOCK C + X12 GW

Length: 155・160・165cm
 (165:R=12.5m、118-68-104、-g)
 ¥138,600(税込)

REDSTER iシリーズのセカンドモデルに当たる「REDSTER S8i」には、2022-2023年モデルから、従来のスチール製REVO SHOCKに代わり、新たにカーボンを使用した「REVO SHOCK C」が採用されました。カーボン製はスチール製と比べて振動吸収率は変わりませんが、振動吸収の範囲が広く反発性もあるため、スキーがよりしなやかに動いてくれる特徴があります。S9iの弟分として、従来のS8iは2級から1級受験までのステップアップを目指す中級レベルのスキーヤーや、肩ひじ張らずスキーを楽しむ上級レベルのスキーヤーにおすすめの一台でしたが、新S8iならテクニカル受験レベルまでカバーできる、より対応レベルが広いスキーに仕上がっているそうです。

 3.Salomon(サロモン)

フランス Salomon(サロモン)

サロモンのロゴサロモン(Salomon Group)は、1947年にフランスで設立されました。当初はビンディングの専業メーカーでしたが、その後、ブーツや板の生産も手掛けるようになりました。一時期、ゴルフ用品メーカーのテーラーメイドと合併して事業を拡大させますが、業績に陰りが出始めると、アディダスに買収され、さらにアディダスから、フィンランドのコングロマリットであるアメアスポーツ(Amer Sports Corporation)に売却されて、今はアメアポーツ・グループの傘下に納まっています。同じアメアスポーツの傘下には、アトミックも所属しており、サロモンの板は現在、アトミック系の工場でOEM生産されているようです。アメアが、今後もスキー用品を性格を代えて2つのブランドで展開していくのか、アトミックに統合していくのかは、今のところ不明です。ちなみに、アメアスポーツ社は、2019年に中国のスポーツウェアメーカーの安踏体育用品に買収され、今や100%中国資本の会社となってしまいました…(汗)。

サロモンの2022-2023年スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログのダウンロードはこちらのページへ。

サロモンは、以前はとても数多くのシリーズとモデルを複雑にラインナップしていましたが、最近はシリーズが絞り込まれ、今季からON PISTE系では、純競技や技術選までのエキスパートを対象とした「S/RACE」シリーズと、ショートからロングターンまで思いのままに操作できるオールラウンドモデルの「S/MAX」シリーズの2ラインのみとなりました。

そして、創業75周年を迎えたサロモンは、今シーズンよりブランドロゴを一新。コロナ禍で2年間継続モデルとなった主力のS/RACEシリーズは、大胆にフルモデルチェンジ!。最大の目玉は、新システムのBLADE TECHNOLOGY。ブレードの前後2カ所に埋め込まれたポリマーパッドが、スキー全体をきれいにたわませ、かつ振動を吸収。これまで以上に反応のいい、加速するスキーへと進化しました。一般の上級・基礎スキーヤーをターゲットにした小回り用モデルで注目されるのが、「S/RACE SL 12」と「S/RACE PRO SL」。S/RACE SL 12は、昨年度までのS/RACE RUSHに近いモデルとされますが、ギアは一段上に上がった感じです。同様にS/RACE PROも上級者寄りにシフト、S/RACE SL 12に比べて滑走面側とトップシート側のメタルがそれぞれ0.2mmずつ厚くなっていて、芯材の違いにもより、板のしなりや反発がより強くなっています。ちなみに、S/RACE PRO SLの上には更に、レインボーソールが眩しい「S/RACE PRIME SL」というモデルもあります…。そして、SLと同様に、GSモデルもラインナップ!。

S/RACE PRO SL + X12 LAB

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=13m、121-68-104、2,075g(1/2pair))
 ¥170,500(税込)

S/RACE PRO SL」は、レースレベルのパフォーマンスを要求するエキスパートスキーヤーのためのSLモデル。最先端のBLADEテクノロジーと2枚のチタナル素材を採用したTI構造により、ブーストアップしたターンスピードを発揮します。使われているビンディングは、X12 LABという選手用に近いタイプ。ちなみに、昨季モデルのS/RACE PRO SLは、月刊スキーグラフィック(2021年07月号)でテスターが選んだ『クラウン受験におすすめのスキー No.2』に選ばれました!。大回り用モデルとして、「S/RACE PRO GS」(R=17m/182cm)もラインナップ。

S/RACE SL 12 + X12 TL GW

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=13m、121-68-104、2,075g(1/2pair))
 ¥148,500(税込)

S/RACE SL 12」は、高レベルのパフォーマンスを求めるエキスパートのためにBLADEテクノロジーを採用したSLモデル。昨年までのS/RACE RUSHの後継と位置づけられるモデルですが、RUSHよりは少しハードタイプ。S/RACE PROに比べ、チタニウムの厚みを薄めに設定することで、剛性を保ちながらも取り回しやすさを兼ね備えたバランス重視の設計。組み合わされるビンディングはX12 TLで、トゥ・ヒールピースは選手用に近いものの、ツールレス(TL)タイプなので捻じれやすく、よりたわみが出しやすい。コブに不安があるならこちらがおすすめ。大回り用モデルとして、「S/RACE GS 12」(R=18m/175cm)もラインナップ。

S/MAX 12 + Z12 GW

Length: 160・165・170cm
 (170:R=15m、121-72-106、1,990g(1/2pair))
 ¥137,500(税込)

S/MAX 12」は、スピーディーかつ正確なカービングターンが可能なオールラウンドモデル。さらなるパワーをエッジに送り込み、グリップ力、加速力を高めて、スキーヤーのスキルをワンランク上へと押し上げます。S/RACEシリーズには新開発のBLADEシステムが採用されましたが、S/MAXシリーズにはセパレートタイプのEDGE AMPRIFIERシステムを採用。エッジグリップを30%向上させるEDGE AMPRIFIER SLは、少ないパワーでも十分にスキーのたわみを引き出すことが可能で、中・上級者、レジャースキーヤー、シニアに最適なテクノロジーです。2023年の新S/MAXから、 BLASTモデルはカタログ落ちし、S/MAX 12/10/8 がラインナップ。女性(WOMEN)向けには、S/MAX N°10/8/6 がラインナップ。


ページ移動マウンテン系モデルなら、【スキー比較】 中上級・オールラウンド・マウンテン系モデルのページへ

 4.ROSSIGNOL(ロシニョール)

フランス ROSSIGNOL(ロシニョール)

ロシニョールのロゴロシニョール(Skis Rossignol SAS)は、フランスの老舗スキーメーカーです。ロシニョール氏が、フランスで創業して初めてスキー板を作ったのは1907年のことですが、1955年に買収されてから、本格的にスキー分野に注力して、事業を拡大させました。1969年には、フランスのスキーメーカーのDynaster(ディナスター)を買収、1990年代にはスキーブーツのLange(ラング)、ビンディングのLook(ルック)やEmeryを買収し、事業の多角化を進めます。しかし、2005年には、サーフィンやスノーボードのブランドで知られる米国のQUIKSILVERに買収されてそのグループ傘下に入りますが、2008年にはオーストラリアのファンドに、その後はスウェーデンのファンドに転売されてしまいます。ただし、Skis Rossignol SAS社の本拠は、今でもフランスです。

ロシニョールのスキーカタログ:2022/2023年モデル

※ カタログはこちらのページへ。

ロシニョールのアルペンスキーのラインナップは、①RACING(レース)、②DEMO(デモ)、③ON PISTE(オンピステ)、④ALL MOUNTAIN(オールマウンテン)、etcと分類されていて、非常に明快です。ただし②のDEMOシリーズだけは、ワールドワイドのカタログには載っていない、日本だけで発売されている”ジャパンモデル”です!。

RACING(レース)の「HERO ATHLETEシリーズ」は、2022北京オリンピック向けに完全リニューアル。そしてSLモデルには、オリンピック限定モデルが登場しました。また、「HERO MASTERシリーズ」は、ロングターン(LT)とショートターン(ST)の2カテゴリーを新展開。

DEMO(デモ)では、2022年モデルから従来の「デモ・アルファ/ベータ/ガンマ/デルタ」シリーズから名前もデザインも一新。1990年代前半に、その圧倒的なパフォーマンスで日本のスキーシーンを席巻した往年の名機、「スーパーヴィラージュ」の名を冠して復活しました。2023年モデルでは、「SUPER VIRAGE Ⅶ」シリーズとして従来のデモ・アルファに相当する上位モデルのみの、R22プレート搭載のLTDモデルと、プレート無しモデル(KONECTビンディング)、幅広モデル(KONECTビンディング)の3機種に絞り込まれました。芯材にビーチを使用したハイブリッド芯材を採用したことで、2022年モデルより板の剛性がアップしています。

ON PISTE(オンピステ)では、一昨年度からラインナップに加わった「REACT(リアクト)」シリーズは、低価格帯ながらデモ系モデルでも採用されている振動吸収テクノロジーのLCTやGフォースなどの最先端テクノロジーを採用したモデルで、軽量性にも優れ、シニアにもおすすめです。

SUPER VIRAGE VII LTD R22 + SPX 12 ROCKERACE GW

Length: 161・166・171cm
 (166:R=13m、123-68-104、4.1kg)
 ¥170,500(税込)

技術選で勝つための日本限定スキーである「DEMO」シリーズが、昨年度から「スーパーヴィラージュ」としてデザインを一新。2023年モデルは、さらにレトロ感が増幅されています。

フラッグシップモデルの「SUPER VIRAGE VII LTD R22」(デモ・アルファ Ti LTD 後継)は、レーシング HEROにも搭載されているR22プレートが強いエッジグリップ力を生み出し、硬いバーンでも安定性が高いモデルです。2023年モデルは、さらに軽量化され、スキートップ幅が1mm広がったことでターン性能が向上しました。KONECTビンディングとの見た目の違いは、赤い色のビンディングぐらいでしか見分けが付きません…。

SUPER VIRAGE VII TECH  + SPX 12 KONECT GW

Length: 161・166・171cm
 (166:R=13m、123-68-104、3.9kg)
 ¥160,600(税込)

2023年のスーパーヴィラージュのセカンドモデルが、「SUPER VIRAGE VII TECH」(デモ・アルファ Ti 後継)。板自体は、トップモデルのSUPER VIRAGE VII LTD R22と全く同じくビーチのハイブリッド芯材を採用した板ですが、レースプレートを使用しないセパレートタイプのKONECTビンディングとのセットになっています。そのため、少ないパワーでも扱い易く、足元からしなりを感じられる板です。ちなみに、この前作に当たる2022年モデルのSUPER VIRAGE VI TECH (KONECT)月刊スキーグラフィック(2021年07月号)で、テスターが選んだ『テクニカル受験におすすめのスキー No.1』に選ばれています。

SUPER VIRAGE VII OVERSIZE  + SPX 12 KONECT GW

Length: 164・172cm
 (164:R=12m、135-78-111、3.6kg)
 ¥160,600(税込)

SUPER VIRAGE VII OVERSIZE」は、2023年カタログに新しく登場したニューモデルです。センター幅が78mmと、SUPER VIRAGE VII LTD/TECHの68mmより10mmも広く、3サイズも135-75-111mmとデモ板にしてはオーバーサイズのワイドボディになっています。そのため浮力は十分ですが、同時に硬いバーンでのカービング性能も高い、オールマイティな上級者向けスキーに仕上がっています。

 5.HEAD(ヘッド)

米国オランダオーストリア HEAD(ヘッド)

ヘッドのロゴヘッド(HEAD)は、1950年に米国で設立されました。当初はスキー板の専業メーカーでしたが、1960年代後半にはテニスラケットの生産も開始しました。1970年に米AMF社が、HEADスキーのほか、オーストリアのビンディングメーカーであるチロリア(Tyrolia)や、イタリアのダイビング用品のマレス(Mares)を傘下に治め、事業を多角化します。その後も、投資家による何回もの合併や転売が繰り返され(1989年には、スキーブーツのSan Marcoも合流)、1998年にHTMの傘下でオランダに本拠を置くHEAD NV社が設立され、現在に至ります。日本での総代理店となるHEAD Japan社は、オーストリアに拠点を持つHEAD Sport GmbHの子会社です。

スキーをしない人には、ジョコビッチ選手やシャラポワ選手が使うテニスラケットの方が有名になってしまいましたが、2018年のピョンチャン冬季オリンピックでは、アルペンスキー競技のメダリストになった42人が使用していたスキー板のシェアで42.9%を占め、断トツの使用率でした。

ヘッドの2022/23スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログのダウンロードはこちらのページから。

ヘッドのスキー板のラインナップは一時期絞り込まれましたが、昨今またモデルが急増、ますます多様なラインナップになり、名称も似たものが多くて、実に分かり難くなってしまいました…(汗)。

そこで、私なりに簡便的に分類するとしたら、WORLDCUP REBELSと名の付くモデルのうち、真っ白なカラーの板は純レース仕様なので、ここでの選択肢からは除外します…。ただし、黄色か一部に黄色が入った板は、レース系ながらデモ選などでも使用される、多少なり寛容性を持ったモデルになっている様です。その黄色か一部黄色い板の中でも、大回り用「WORLDCUP REBELS E-GS RD(Yellow)」(¥181,100~)と小回り用「WORLDCUP REBELS E-SL RD FIS(Yellow)」(¥181,100~)がトップデモも使用するフラッグシップモデル。E-SL RD FISは、男子向けの165cmと女子向け156cmの2サイズ展開ですが採用するプレートがそれぞれ異なっています(Race Plate WCR 14/165cm、Race Plate WCR Team/156cm)。それに伴いバランスも調整、昨年度モデルに比べてセンターポジションが少し前よりになったことで回しやすくなっているそうですが、とてもじゃないですが私には荷が重い…。なんとか足が出そうなところで、「WORLDCUP REBELS E-RACE PRO」(¥171,600)と「WORLDCUP REBELS E-RACE」(¥151,800)と「WORLDCUP REBELS E-SL」(¥165,000)がセカンドクラス。「WORLDCUP REBELS E.SLR」(¥115,500)と「WORLDCUP REBELS E.GSR」(¥115,500)と「WORLDCUP REBELS E.XSR」(¥104,500)がエントリースラローマー向けです。

一方、ハイパフォーマンスな中上級者向け基礎・オールラウンド用としては、「SUPERSHAPE E」シリーズが位置づけられます。センター幅66mmでラディウスも12.1m/170cmと、シリーズ中で最も小回りに特化した切れ味鋭い「SUPERSHAPE E-ORIGINAL」と、センター幅68mmでR=14m(170cm、以下同)の「SUPERSHAPE E-SPEED」、センター幅72mmでR=13.1mの「SUPERSHAPE E-MAGNUM」、センター幅78mmでR=14mの「SUPERSHAPE E-RALLY」、そしてセンター幅84mmでR=15.7mの「SUPERSHAPE E-TITAN」の5機種(何れも¥148,500)がラインナップします。

また、SUPERSHAPE Eシリーズの下位クラスに位置する基礎・オールラウンド用スキーが、「SHAP(シェイプ)」シリーズ。昨シーズンまでのV-SHAPEシリーズが完全リニューアルされ、トップモデルの「POWER SHAPE」(¥137,500)はEMC搭載で上級デモでも満足できるスペックの超軽量モデルです。「SHAPE E-V8」(¥118,800)から「SHAPE V1」(¥61,600)まで、幅広くラインナップします。

WORLDCUP REBELS E-RACE PRO + Race Plate WCR 14 + Freeflex 14 GW

Length: 160・165・170cm
 (170:R=14.4m、121-68-102、-g)
 ¥171,600(税込)

まずはHEAD DEMO Teamの選手がショートターンで使用する選手用SLモデル(FIS公認)「WORLDCUP REBELS E-SL RD FIS(Yellow)」(¥181,100~)と言いたいところではありますが、ここでは割愛…(汗)。

WORLDCUP REBELS E-RACE PRO」(¥171,600)は、ロングからショートまでシャープなターンを演出できる、オールラウンド・トップエキスパートモデルです。PROと名が付くだけあって、強いレーシングプレートとサイドウォールを採用した高いグリップ力が魅力です。扱いやすさを重視するなら、セカンドモデルの「WORLDCUP REBELS E-RACE」(¥151,800)でしょうね。ラディウスも3サイズもPROと全く同じですが、プレートがRACEPLATE EVO 14に、ビンディングがFreeflex 11 GWになります。2023年モデルでは、カラーが両方ともイエローに統一されたので、テール部分に記されたモデル名を見ない限り区別が付きませんw。

現在、E-RACE PROの2023年モデルを入手するのは中々難しい様ですが、2022年モデルからはトップシートの変更のみらしいので、旧モデルが入手できるならお買い得かもしれません。

WORLDCUP REBELS E-SL + RACEPLATE EVO 14 + Freeflex 14 GW

Length: 155・160・165cm
 (160:R=11.5m、123-68-108、-g)
 ¥165,000(税込)

ショートターンをマスターしたいなら、R=11,5m/160cmとラディウスが小さい「WORLDCUP REBELS E-SL」(¥165,000)がおすすめ。軽快でキレのあるターンが楽しめます。プレートはE-RACEと同じRACEPLATE EVO 14ですが、ビンディングはE-RACE PROと同じFreeflex 14 GWが搭載されています。何れの3モデルとも、2022年モデルからはトップシートのカラーデザインのみ変更された模様です。E-SLのカラーは全体が白ではなく、テールの一部にイエローが差します。

SUPERSHAPE E-ORIGINAL + Superflex PR PLATE + PRD 12 GW

Length: 156・163・170cm
 (170:R=12.1m、129-66-107、-g)
 ¥148,500(税込)

センター幅の違う5つのモデルがラインナップするSUPERSHAPE(スーパーシェイプ)シリーズの中で、「SUPERSHAPE E-ORIGINAL」は最も細くてラディウスが小さく、切れ味鋭いショートターンがしやすいモデルです。一方、センター幅が68mmの「SUPERSHAPE E-SPEED」は、シリーズ中でもラディウスが大きめの14m/170cmとなっていて、中回り~大回りに有利なミドルターンモデル。この2機種は、他のSUPERSHAPEよりレールが少し厚いSuperflex PR Base highプレートを採用していて高いポジションから踏み込めるため、グリップ力が強めです。また、月刊スキーグラフィック(2022年07月号)でテスターの渡邊岬さんは、1級受験におすすめの1台として、センター幅72mm・R=13.1mの「SUPERSHAPE E-MAGNUM」を推しています。なお、2023年モデルのSUPERSHAPEシリーズは、2022年モデルからトップシートのデザインのみ変更された模様です。

 6.Völkl(フォルクル)

ドイツ Völkl(フォルクル)

フォルクルのロゴフォルクル(Volkl Group)は、1923年にドイツで設立されました。当初は、スキーの専業メーカーでしたが、スノーボードやアウターウェア、テニス用具などに事業を拡大していきました。ボリス・ベッカー選手が、フォルクルのテニスラケットを使っていたことで、一躍名を馳せ、後にベッカー氏は、フォルクル・テニス社のオーナーとなっています。

フォルクルは、同じドイツのビンディングメーカーのマーカー(Marker)や、イタリアのブーツメーカーのテクニカと共同で、スキーシステムの開発を行っていましたが、2004年にフォルクル・スキーとマーカーは、K2に買収されてしまいました。そして、K2は2007年にJarden Corporationに買収されますが、ジャーディンは後にニューウェル・ブランドに買収され、ニューウェルは2017年に米国の投資会社、コールバーグ&カンパニーにK2を売却。そしてフォルクル自体は、2015年にスキーブーツメーカーのダルベロを買収しました。したがって現在は、K2とMDVスポーツ(マーカー&ダルベロ&フォルクル連合)は、コールバーグ&カンパニーの資本下にあります。

フォルクルの2022/2023スキーカタログ

※ 商品情報はこちら(英語)、
カタログはこちらのページへ。

フォルクルのスキーのラインナップは近年再構築が進み、オンピステ系では、競技&技術志向の①「RACETIGER」シリーズと、オールランド&オールマウンテン志向の②「DEACON」シリーズ(今季はDEACON BLACKを吸収して1シリーズ化)、そしてレディース向け③「FLAIR」シリーズの3系列に絞り込まれました。

特に注目が集まるのは①RACETIGER(レースタイガー)シリーズですが、さらに大きく分けて、純競技のトップアスリートに向けた「RACETIGER WC COMP」(ワールドカップ コンプ)シリーズと、様々な世代のアルペンレーサーのための「RACETIGER WC」(ワールドカップ)シリーズ、技術選や検定合格を目指すコンペティション志向のスキーヤーをターゲットにした「RACETIGER」シリーズ(以前の RACETIGER DEMOシリーズ)の、3つのストリームがあります。

基礎スキーの上を目指そうとすると、どうしてもRACETIGERに目が行きがちですが、上級者向けモデルのラインナップでは②DEACON(ディーコン)シリーズも引けを取りません。スキー入門者からプロスキーヤーまでカバーする、オンピステを楽しむためのあらゆるモデルが揃っています。昨シーズンから、レースタイガーとディーコンの両シリーズに、それぞれトップモデルとしてレーシングプレートを搭載した「MASTER(マスター)」モデルが登場していますし、今年のニューモデルDEACON 72には新しいテクノロジーが満載、上級スキーヤーのポテンシャルを最大限に引き出すことができるモデルです。

RACETIGER SL MASTER + WC PC INTERFACE 10mm

Length: 165cm
 (165:R=12.6m、126-67-102、2,200g/板のみ)
 ¥148,500(税込、ビンディング別)

2022年シーズンの注目モデルとして登場したのが、RACETIGERデモシリーズの中でフラッグシップモデルとなる、この小回り用の「RACETIGER SL MASTER」(R13)と、大回り用「RACETIGER GS MASTER」(R18)。技術選を目指すアスリートやエキスパートスキーヤーのために開発されたモデルで、芯材・プレートは競技モデルと同等。UVOを不要としたトップ部分に張り巡らされたカーボンファイバーとの絶妙なコンビネーションで、滑り出した瞬間から従来のデモモデルとは一線を画した正確無比なラインどりを可能にしました。2022年モデルのRACETIGER SL MASTERは、月刊スキーグラフィック(2021年07月号)で、テスターが選んだ『テクニカル受験におすすめのスキー No.2』に選ばれましたが、今季はその継続モデルです。

RACETIGER SL + rMOTION3 12 GW

Length: 150・155・160・165・170cm
 (165:R=12.6m、126-67-102、3,010g)
 ¥156,200(税込)

この小回り用「RACETIGER SL」(R13)と、大回り用「RACETIGER GS」(R18)は、それぞれMASTERモデルとボディ形状は共通ですが、芯材・構成材が異なり、プレートもRモーションと呼ばれるビンディング一体型を採用することで、扱いやすいモデルになっています。2023年モデルから、トップモデルで採用されているスキー先端部にカーボンのチューブが入ったテイラードカーボンチップを搭載したことで、UVOが無くなりました。Rモーションも2から3に変更され、たわみが更に出しやすくなっています。

ちなみに月刊スキーグラフィック(2022年07月号)でテスターの佐藤真美さんは、テククラ受験におすすめの1台として、この「RACETIGER SL」を推しています。

RACETIGER RC + rMOTION 12 GW

Length: 165・170・175・180cm
 (170:R=15.6m、119-71-100、2,985g)
 ¥132,000(税込)

レースタイガーSLのセカンドモデルとして、一昨年デビューして注目された軽量カーボンモデル「RACETIGER SC CARBON」(R12、¥137,500)と、サードクラスの「RACETIGER SRC」(R15、¥115,500)は、今季はデザインのみの変更らしいです。

この2モデルの間に2023年モデルで新しくラインナップに加わったのが、「RACETIGER RC」(R17、¥132,000)。R17を標榜していますが、165cmと170~180cmサイズでは3サイズもラディウスも異なり、性格が全く違うモデルになっています。170cmオーバ―では、基本的に中~大回りを得意としているモデルですが、165cmサイズに限っては3サイズもラディウスもSC CARBONと全く一緒で、むしろショートターンを得意とするモデルになっています。

DEACON 72 + rMOTION2 12 GW

Length: 158・163・168・173・178cm
 (173:R=15.4m、125-72-103、3,190g)
 ¥154,000(税込)

ディーコンシリーズのフラッグシップモデルである「DEACON 76 MASTER」と「DEACON 72 MASTER」(何れも¥148,500、ビンディング別)は、去年の継続モデルとなっています。シリーズが異なりコスメも違いますが、RACETIGER GS/SL MASTERのワイドボディタイプと位置づけられます。

セカンドモデルとなる「DEACON 76」と「DEACON 72」は、何れも今季フルモデルチェンジ。小回りしやすい様にサイドカーブが見直され、上位モデルと同じくナノカーボンチューブを採用したことでUVOが無くなりました。プレートもRモーション2から3に変更されたことで、スキーのたわみが引き出しやすくなっています。注目は、DEACON 72。昨年度モデルのDEACON 74からセンター幅が2mm絞り込まれたことで、操作性が格段にアップしています。カタログで“オンピステの全てを満喫できる究極の「ザ・オールラウンドモデル」”と謳われ、サイズ展開の充実ぶりからみても、フォルクル渾身の一台であることが読み取れます!。


ページ移動マウンテン系モデルなら、【スキー比較】 中上級・オールラウンド・マウンテン系モデルのページへ

 7.FISCHER(フィッシャー)

オーストリア FISCHER(フィッシャー)

フィッシャーのロゴフィッシャー(Fischer Sports GmbH)は、1924年にオーストリアで設立されました。ノルディックスキー、アルペンスキー、アイスホッケー用品などを製造しています。浮き沈みが激しいスキー業界において、多くのスキーメーカーが破産や買収が繰り返される中で、フィッシャーは創業家一族が今でも経営を続けている、世界でも数少ないスキーメーカーのひとつです。日本にはFischer社の支社や支店はなく、スポーツ用品大手のゴールドウィンが、輸入総代理店となっています。日本では、スキージャンプ界のレジェンド・葛西紀明選手をはじめ、日の丸飛行隊の多くの選手がフィッシャーの板を使っているので、ノルディックスキーのイメージが強いですが、ワールドカップではアルペン競技でもフィッシャーの板は人気があります。

カタログによると、フィッシャーのスキー板の一部はオーストリアで製造されていますが、より多くのモデルがウクライナ製です。スキー・スノーボード合わせて、フィッシャーの製品の50%以上がウクライナで生産されているそうです。またウクライナには、ロシニョールの工場もあるそうです。何れの工場も、ウクライナの森林地帯で木材の産地に近い西側にあって、ロシア軍による攻撃はまだ限られている様ですが、それでも工場の稼働は制約を受けているとのことです。ちなみに、フィッシャーのブーツはイタリアとチェコ、ごく一部がスウェーデンで、ビンディングはオーストリアで生産されています。

フィッシャーの2023スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログはこちらのページへ。

特にノルディックスキーで名を馳せているフィッシャーですが、アルペンのラインナップも充実しています。以前は複雑な体系でしたが、近年はシリーズが絞り込まれ、かなりシンプルになりました。

フィッシャーのオンピステ系スキーは、①世界で戦うトップレーサーのための「RC4 WORLDCUP GS/SL」シリーズと、②レースデパートメントから直接フィードバックされた性能を誇るレース&デモ系の「RC4 WORLDCUP」シリーズ、③ハイパフォーマンス・オールマウンテン系の「RC4 THE CURV」シリーズ、そして④愛好家やレクレーショナルスキーヤーに向けた「RC ONE」シリーズの、4系統です。

ここで注目とするのは、人気の②RC4 ワールドカップシリーズと ③RC4 ザ カーブシリーズですが、来季モデルは一部のアップデートに止まり、ほとんどがトップシートのみ変更された継続モデルとなっている様です。特に話題と言えば、RC4 WORLDCUP SCの2色カラーが、2022年モデルのブラックとピンクから、2023年モデルではブラックとセレステ(空色、水色)に変更されました。

RC4 WORLDCUP SC PRO + M/O-PLATE + RC4 Z13 GW

Length: 155・160・165cm
 (165:R=13m、119-66-104、2,150g)
 ¥169,400(税込)
 Made in Ukraine

フィッシャーのレースデパートメントから生み出されたハイレベルの正確性とコントロール性を併せ持つ、RC4シリーズ。そのトップモデルにはM/Oプレートが搭載され、大回り用(R=18m/175cm)の「RC4 WORLDCUP RC PRO」(¥169,400)と、小回り用(R=13m/165cm)の「RC4 WORLDCUP SC PRO」(同)、そして両者の中間のサイドカーブを持つ(R=15.5m/175cm)「RC4 WORLDCUP CT」(¥192,500)の3機種がラインナップします。

RC4 WORLDCUP SC + RSX 12 GW(M-TRACK)

Length: 155・160・165cm
 (165:R=13m、119-66-104、2,050g)
 ¥149,600(税込)
 Made in Ukraine

RC4シリーズのセカンドモデルには、大回り用(R=18m/175cm)の「RC4 WORLDCUP RC」と、小回り用(R=13m/165cm)の「RC4 WORLDCUP SC」の2機種があります。トップモデルのPRO機種には「M/Oプレート」が搭載されていますが、セカンドモデルでは板は同じでも、プレートに軽くてソフトな「M-TRACK」を採用することで、脚力が強くなくても乗りやすくなっています。なお、SCだけはカラーが2色展開で、2023年モデルではブラックとCeleste/セレステ(空色)がラインナップされました(2022年モデルではブラックとピンクでした)。

THE CURV DTX + RSX 12 GW(M-TRACK)

Length: 157・164・171cm
 (171:R=15.5m、117-70-100、2,100g)
 ¥154,000(税込)
 Made in Ukraine

今やフィッシャーのDEMOモデルの代名詞ともなった「THE CURV」シリーズには、採用するプレートの違いにより3機種がラインナップします。何れも様々なシチュエーションのオンピステで快適なパフォーマンスが発揮できるよう、センター幅がややワイドは70mmになっています。トップモデルは、競技用レースプレートである「M/O-PLATE(エムオープレート)」を搭載する「THE CURV」(¥183,700、R16.5m/178cm)。セカンドモデルは、高性能なレールシステムプレートの「M-TRACK(Mトラック)」を採用した「THE CURV DTX」(¥154,000、、R15.5m/171cm)。そしてサードモデルが「ALLRIDE(オールライド)」を採用する「THE CURV DTI」(¥114,400、、R13m/164cm)です。

ちなみに月刊スキーグラフィック(2022年07月号)でテスターの渡邊岬さんは、テククラ受験におすすめの1台として、セカンドモデルの「THE CURV DTX」を推しています。

 8.その他のメーカー・ブランド

米国 K2(ケーツー)

K2のロゴK2(K2 Corporation)は、1962年に米国で設立されました。1984年のサラエボ冬期オリンピックのスラロームでは、米国のメイヤー兄弟が、K2の板で金メダルと銀メダルに輝き、その名が世界に轟きました。その後、数々の買収と転売が行われつつ事業を多角化、社名もK2 Incと変更されました。2007年に、Jarden Corporationに買収され、ジャーディンは後にニューウェル・ブランドに買収され、ニューウェルは2017年に米国の投資会社、コールバーグ&カンパニーにK2を売却。今では、MDVスポーツ(マーカー&ダルベロ&フォルクル連合)と並んで、コールバーグ&カンパニーの資本下にあります。現在、K2 Sportsのブランドで、スキーやスノーボード用品、インラインスケート、自転車、アパレル等も扱われています。

K2の2021/2022スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログはこちら(PDF)へ。

K2のオンピステ系の中心モデルは、従来は CHARGER(チャージャー)シリーズでしたが、2021年にフルモデルチェンジし、「DISRUPTION(ディスラプション)」シリーズとして生まれ変わりました。来季は2022年モデルが継続する様です。

ディスラプション・シリーズに2022年モデルで新登場したのが、フラッグシップモデルの「DISRUPTION Ti2」。K2ブランドの中で最もダンピングが強く、高速ターンでの安定性に特化したスキー。昨季の最上位モデル。従来の SUPER CHAGERの後継機に当たる「DISRUPTION MTi」の2倍のメタルを使用した新しいTitanal I-Beamと、高弾性カーボンでポリマーの振動吸収材を挟んだDark Matter Dampingを搭載。プライズテストでのロングターンをメインに考えるなら最高ですが、ショートターンやコブを滑るにはハイレベルなスキルが必要。これを乗りこなせたら、絶対にカッコイイ!?。

一方、DISRUPTION MTiは、中級者から上級者までの幅広いレベルのスキーヤーに対応するミドルターンベースのオールラウンドスキー。Ti2同様に名機BOLT(ボルト)の流れを組むハイスピード対応の比較的強い作りになっていて、低速での扱いやすさから高速での安定性までオールマイティな滑りが楽しめます。

DISRUPTION MTi

Length: 165・170・175・180cm
 (175:R=18.1m、118-74-104、-g)
 ¥137,500(税込)

スロベニア elan(エラン)

エランのロゴエラン(elan)は、1948年にスロベニアで設立されました。スキーやスノーボードのブランドとして知られていますが、他にもヨットやスポーツ用具、アパレルなども生産している、スポーツ用品の総合メーカーです。中央ヨーロッパの、人口が206万人しかない国、スロベニアの会社ですが、エラン・グループの製品は、世界中の46カ国で代理店を通じて販売されています。フィッシャーと同じく、浮き沈みの激しいスキー業界において、大手資本に買収されずに自立経営を続けている数少ないスキーメーカーですが、2013年には、エラン・オーストリアの子会社が破産して、大きな打撃を受けました。

1970年代にアルペンスキー・ワールドカップで3連覇を成し遂げ、「史上最強の天才スラローマー」と呼ばれた、スウェーデンのステンマルク選手が、現役の間ずっとエランの板を使い続けたことで、世界に広く知られるようになりました。最近では、ジャンプの若きエース・高梨沙羅選手が、エランの板で活躍していた記憶がありますが、エランは2016年にスキージャンプ用のスキー板の製造から撤退することとなり、同事業は同じスウェーデンのスラットナー(Slatnar)社に移管されました。2017年シーズン以降、沙羅ちゃんはSlatnarブランドの板で、引き続き世界トップの飛躍を見せてくれています。

エランの2022/2023スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログはこちら(PDF)へ。

エランのシリーズ構成は、レース用の「World Cup シリーズ」から、オールマウンテン系で左右非対称が特徴の「AMPHIBIO(アンフィビオ)シリーズ、超軽量の「ULTEALIGHT(ウルトラライト)シリーズ」、フリーライド系の「Ripstick(リップスティック)シリーズ」等、非常に多種多様です。

従来、エランのデモ&レース・カテゴリー(基礎スキーヤー向け)に位置づけられていた「PRECISION(プリシジョン)シリーズ」は、「ACEシリーズ」として2022年にフルモデルチェンジしました。綿密に計算された形状のカーボンとチタンが正確で迅速な応答を実現する「ACE アローテクノロジー」を搭載。スキーセンターに配置されたキャンバーカーボンプレートが生み出すパワーをアローシェイプチタンが余すことなく伝達、優れた安定性と高いコントロール性能を発揮します。来季は継続モデルとなる様です。

SLX FUSION X」(¥148,500)は、エランの新ACEシリーズにおける小回り系のトップモデル。ハリがしっかりしていてレスポンスも早く、アグレッシブな滑りが得意。SL入門機としては、マイルドな設定の「SL FUSION X」(¥115,500)がおすすめ。一方、「SCX FUSION X」(¥148,500)は、GSXとSLXの中間的なサイドカーブを持ち、ミドルターンが得意なオールラウンド性の高いモデルです。SCXには、レースプレートを搭載した「SCX PLATE」もラインナップします。

SLX FUSION X

Length: 154・159・164・169cm

 (164:R=12.8m、121-68-104、-g)
 ¥148,500(税込)

オーストリア BLIZZARD(ブリザード)

ブリザードのロゴブリザード(Blizzard Sport GmbH)は、オーストリアで1945年に設立されました。その後、オーストリアのスキー界を背負って立つ存在にまで成長し、1996年には世界で最初にカービングスキーを製品化しました。しかし2006年に、テクニカグループ傘下のノルディカSPAに買収され、現在はノルディカと並んで、テクニカグループの傘下にあります。ただし、ブリザード社の本部は、今でもオーストリアです。

テクニカ(Tecnica Group S.p.A.)は、イタリアで1960年に創業した、スキーブーツの老舗メーカーです。1985年にはアウトドアブーツも展開、その後は事業の多角化を図り、1989年にスポーツアパレルのブランド・Think Pinkを買収したのを皮切りに、スキーブーツのドロミテ(DOLOMITE)やノルディカ(NORDICA)、スキー板のブリザード(BLIZZARD)、インラインスケートのローラーブレード(ROLLERBLADE)といった会社を次々に傘下におさめ、今では世界最大のスキーブーツメーカーに成長しました。なお、スキー板メーカーのケスレー(Kastle)や、スキーブーツのノルディカは、一時イタリア最大の衣料品会社のベネトンに買収されていましたが、2003年にベネトンからテクニカグループに売却されました。

テクニカ&ブリザードの2022/2023年スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログはこちら(PDF)

ブリザードのレース&ハイパフォーマンス・スキーの代名詞となった「FIREBIRD(ファイアーバード)シリーズ」に加えて、2022年モデルから新登場したのが、オンピステ用に開発された「THUNDERBIRD(サンダーバード)シリーズ」。ブリザード渾身の新型機で、異なる芯材を交互に配置することにより絶妙なフレックスを実現しています。また、新たにACTIVE-CARBON-ARMORを足元に設置して、ダンピングとリバウンドをうまくコントロールして有害な振動を吸収しつつ、高速安定性を確保しています。モデル数は多いですが、ラディウスによって R13、R15、R18の3タイプに分かれ、それぞれにLTDモデルやワイドボディタイプのモデルがラインナップします。名前に「LTD(リミテッド)」とつくモデルは、サイドウォールのセンター部の部分の素材を変えて硬くすることで安定性をアップしています。逆にLTDでは無いモデルの方が、軽量でたわみが出しやすく、扱いやすくなっています。

THUNDERBIRD R13 LTDは、安定性とエッジグリップを提供する中心部の硬いフレックスゾーンと、ビンディングの前後にある中程度のフレックスゾーンをもつトゥルーブレンドピステウッドコアを採用。また、振動と減衰とリバウンドをコントロールするアクティブカーボンアーマーはハイポフォーマンスを約束します。

月刊スキーグラフィック(2022年07月号)でテスターの星直樹さんは、1級受験におすすめの1台として、この「THUNDERBIRD R13 LTD」を推しています。さらに月刊スキーグラフィック(2021年07月号)では、テスターが選んだ『1級受験におすすめのスキー No.2』に選ばれました。

THUNDERBIRD R13 LTD

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=13m、121-68-105、1,700g)
 ¥163,900(税込)

イタリアのメーカー NORDICA(ノルディカ)

ノルディカのロゴノルディカ(NORDICA)は、イタリアで1939年に革靴メーカーとして創業しました。その後、スキーブーツを手掛けるようになり、1970年代には世界のスキーブーツ市場で3割のシェアを占める大手ブランドへと成長しました。しかし1990年に、同じイタリアの衣料ブランドのベネトン社が、F1をはじめとするスポーツ業界への事業拡大を続ける中で、ノルディカもベネトンに買収されてしまいます。ベネトンは、1991年にノルディカを介してスキー板のケスレー(KASTLE)を買収すると、1999年にはスキー用品のブランドをノルディカ(NORDICA)に統一。こうして、ノルディカの名を冠したスキー板が登場し、逆にケスレーの板は姿を消すこととなりました。ただし、ケスレーの商標権はオーストリアの会社や日本のゼビオに転売され、今でもその名を冠した板が売られていますが、往年の名機を生み出したケスレーとは全く別物です。

ノルディカの2022/2023年スキーカタログ

※ 商品情報はこちら
カタログはこちら(PDF)

その後ベネトンは、ケスレーを吸収したノルディカを、2003年にテクニカ・グループ(イタリア)に売却。テクニカは、2006年にノルディカを介してブリザードを買収しており、現在ノルディカとブリザードのスキー板は、親子関係というよりは、同じテクニカグループに属す兄弟関係と言った方が近いようです。

ノルディカのレース&オンピステ系カテゴリーには、トップレンジの「DOBERMANN(ドーベルマン)シリーズ」と、セカンドレンジの「DOBERMANN SPITFIRE(スピットファイア)シリーズ」があります。昨季よりドーベルマンシリーズのグラフィックがシンプルで目立つもにに刷新され、スピットファイアシリーズと類似したデザインに集約されました。2022-2023年シーズンは継続モデルの様です。

DOBERMANN(ドーベルマン)シリーズの一番人気は、小回り系モデルの「DOBERMANN SLR RB FDT」(¥139,000)。兄弟機の「ブリザード FIREBIRD SRC」とは、僅かにサイドカットは異なるが、設計及びモールドはほぼ同じで、トップシートやプレートの違いで乗り味に違いを出しているとのこと。何れを選ぶかは、コスメの違いと併せて、乗り手のし好次第。

DOBERMANN SLR RB FDT

Length: 155・160・165・170cm
 (165:R=13m、120-69-104、-g)
 ¥170,500(税込)

フランス DYNASTAR(ディナスター)

ディナスターのロゴディナスター(DYNASTAR、日本語読みでダイナスターとも)は、1963年にフランスで設立されました。1969年に、ロシニョールに買収されてしまい、今ではロシニョール・グループの一ブランドになっています。1990年代から2000年代に活躍し、オリンピックと世界選手権で合わせて20個ものメダルを獲得したアンドレ・オモット選手や、1994年のリレハンメル冬期オリンピックで金メダルを獲ったトミー・モー選手などが、ディナスターの板を使っていました。

ディナスターのスキーカタログ:2023年モデル

※ 商品情報はこちら
カタログはこちらへ。

ディナスターのレース系およびオンピス系のデモモデルは、「SPEEDZONE」シリーズに集約されますが、ディナスターと言えばブルーのトップが眩しいイメージ!。シャモニーならではの、頭からつま先までディナスターカラーに覆われたフランス人のイメージが、頭から離れませんw。そこで食指が向かうのは、どうしてもレース・マスター系モデルに偏りがちですが、2022年シーズンはオンピステ系の SPEEDシリーズの4機種(763,563,363,263)がフルモデルチェンジ。デザインやカラーもディナスターらしくなりました!。3層構造のサイドウォール「パワードライブ」がパワー伝達やグリップ性を高め、たわみも出せる。一方、レース・マスターモデルは2021年モデルからほぼ継続(一部のモデルでサイズ変更等があるようです)。

レース・マスターモデルで基礎スキーヤーに人気なのは、マスター用の「SPEED COURSE MASTER GS」と、「SPEED OMEGLASS MASTER SL」。ロシニョールスキーと同じく、R22プレートとKONECTビンディングの2種類のモデルがラインナップされているので、スキルや嗜好に応じてチョイスが可能。

中大回り用のマスターGSと、小回り用のマスターSLの2種類があり、マスターGSにはR22プレートとコネクトシステムの2機種があります(2023年カタログでは、マスターSLはR22のみになってしまいました)。GS/SLのロゴが付くのはR22プレート。コネクトビンディングのモデルだと、COURSEもしくは OMEGAGLASSのロゴになってしまうので見栄は張れませんが、フレックスを引き出しやすく、スキーの操作性は高まります。強いエッジグリップとより高いスピード域を求めるなら、断然 R22プレートをチョイス。月刊スキーグラフィック(2021年07月号)において、「SPEED OMEGLASS MASTER SL(KONECT)」はテスターが選んだ『1級受験におすすめのスキー No.1』に、「SPEED OMEGLASS MASTER SL(R22)」はテスターが選んだ『テクニカル向けにおすすめのスキー No.3』に選ばれました!。継続モデルの様なので、サイズが合えば型落ちした21-22モデルがお買い得です。

SPEED COURSE MASTER GS(R22/KONECT)

Length: 169・173・179・183cm
 (179:R=19m、115-70-97、4,600g/4,200kg)
 ¥173,800/¥150,700

SPEED OMEGLASS MASTER SL(R22)

Length: 156・162・168・173cm
 (168:R=13m、122-68-104、3,700kg)
 ¥162,800(税込)

 旧モデル

※ 過去に発売された旧モデルは、「2022NEWモデル」、「2021NEWモデル」、「2020NEWモデル」、「2019NEWモデル」、「2018NEWモデル」、「2017NEWモデル」の各ページをご覧ください。

【関連ページ】も、是非ご覧ください。

▲ページTOPへ