種まきの時期を逸したりしない様に、家庭菜園で日々すべき必要な作業を記した野菜栽培カレンダー(日誌)を作ってみました。
旧暦で7月の和風月名は「文月(ふみづき、ふづき)」。稲の穂が実る時期を表す「穂含月(ほふみづき)」が転じて文月となった説のほか、短冊に歌や字を書いて書道の上達を祈った七夕の行事に因んだ「文披月(ふみひらづき)」が転じたとする説があります。現在の季節感とは1~2ヶ月ほどズレますが、季節としては 晩夏(ばんか)に当たります(小暑(7/7頃)から立秋(8/7頃)の前日まで)。この小暑から立秋の前日までの約1か月間を「暑中」といい、地域によって異なりますが、凡そ暑中見舞いを出す時期とされています。
7月は、キャベツやブロッコリー・カリフラワー、ジャガイモなど、春まき夏どり野菜の収穫が終盤を迎える一方で、早くも秋に収穫するニンジンやブロッコリー・カリフラワーなど、夏まき秋どり野菜の種まきが始まります。また、春まき夏どり野菜のうち、晩秋まで長い期間収穫できるキュウリやインゲンマメは、いよいよ最後の種まきをします。長野だと、これ以降に種まきをしたのでは、収穫に至る前に気温が急速に下がり出して、株の生育が停滞、結局は収穫できずに枯れてしまいます。
長野(関東甲信)の梅雨明けは、平年だと7月19日※ごろ。来年の春まで貯蔵する晩生種のジャガイモの収穫が、7月上旬から中旬頃になるため、梅雨の晴れ間を狙って収穫を済ませなければなりません。逆に、雨が続く日を狙って、ニンジンの種まきをしたいのですが、意外と晴れて欲しい時に雨が降り、雨が欲しい時に晴れたりします…(汗)。
そして、梅雨が明けたら、いよいよ本格的な夏が到来します!。せっかく大きくなってきたカボチャやスイカの実が、急に強い真夏の陽射しと高温に当たって日焼けしてしまわない様に、注意が必要です!。ショウガやポット上げしたイチゴの苗も、強い日差しが苦手なので、日除けをしてあげましょう。また、エダマメやラッカセイなどのマメ類や、トウモロコシなども、この時期に日照りが続くと、実付きや実入りが悪くなるので、1週間に1回くらいは潅水が必要です。乾燥に弱いセロリなどには、毎日の水やりが欠かせません…(汗)。
私が住んでいる長野県長野盆地辺りでの、気候や風土に沿った野菜栽培の作業日誌です。お住まいの地域の寒暖によって、前後させてください。ちなみに、長野の「桜の開花日」(平年)は4月13日です。全国の主要都市のさくらの開花日(気象庁)を参考に、ずらす日数をご判断ください。
年によって日が異なる暦(祝祭や行事、二十四節気など)は、最も一般的な平年日に合わせています。
日 | 主な作業 | |
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7 月 上 旬 |
1日 | |
2日 | 半夏生 | |
3日 | ||
4日 | 南高梅(熟梅)の収穫 | |
5日 | ニンジンの種まき | |
6日 | ||
7日 | 【小暑】、七夕 | |
8日 | ||
9日 | ||
10日 | 霜降キュウリの種まき | |
7 月 中 旬 |
11日 | |
12日 | ||
13日 | ジャガイモの収穫 | |
14日 | ||
15日 | ||
16日 | 霜降インゲンの種まき | |
17日 | ||
18日 | ブロッコリー&カリフラワーの種まき | |
19日 | 夏土用入り、関東甲信で梅雨明け(平年)※ | |
20日 | ||
7 月 下 旬 |
21日 | |
22日 | ||
23日 | 【大暑】 | |
24日 | ||
25日 | ||
26日 | ||
27日 | ||
28日 | ||
29日 | ||
30日 | ||
31日 |
※ 気象庁では2021年5月19日から、1991~2020年の30年間の平均値を使った新平年値の使用を開始しました。先の1981~2010年の30年間の平均値での梅雨明け(関東甲信)は7月21日でしたので、2日早まりました。
梅雨の末期となる7月は、春から晩秋にかけての野菜栽培期間の、ちょうど端境期に当たります。「春まき夏どり」野菜でも、特に収穫期間が長いキュウリやインゲンマメなら、霜降り系といった遅取りの品種を選べば、7月に種まきをしてもまだ収穫に漕ぎ着けることが出来ます。
一方、「夏まき秋どり」野菜の種まきも、そろそろスタートします。その一番手が、ニンジン。芽出しが難しいニンジンですが、梅雨末期の雨続きの前に種まきをすれば、意外と簡単に芽が出揃ってくれます(笑)。また、栽培期間が意外と長い秋どりのキャベツやブロッコリー・カリフラワーは、温暖地であればお盆明けでも間に合うと思いますが、冬が早くやって来る長野では、7月下旬までに種まきをしないと、年内の収穫に間に合いません。ちょうど、一番暑さが厳しい時期に種を蒔いて育苗しないとならないので、結構面倒です…(汗)。
7月も半ばになると、キュウリやインゲンマメが採れすぎて、処分に困るほど…(汗)。自家苗が主流の我が家でも、そろそろナスやピーマン、ズッキーニも、最盛期へと入っていきます。ジャガイモの収穫時期は、梅雨末期の集中豪雨の時期と重なるため、収穫のタイミング選びが難しいです!。
梅雨が明けると、いよいよ夏野菜の収穫最盛期に入っていきます!。食卓が賑やかになりますね(笑)。